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「e-SPORTSメシ開発プロジェクト」の表彰式レポート。高校生が企画したeスポーツ選手向け食品2種がローソンで商品化
本プロジェクトは,“eスポーツの世界で活躍するプレイヤーをサポートする食品”をテーマに,高校生たちが商品の企画を立案するものだ。優秀なものは商品化され,首都圏のローソン約4800店舗で販売されることになっている。
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eスポーツ選手をサポートする
10の企画がしのぎを削る
ドワンゴ学園のN高等学校とS高等学校(以下,N/S高)と,茨城県立水海道第二高等学校(以下,水海道二高)が合同で進めている,課題解決型学習「プロジェクトN」は,テーマに関係した企業や省庁と連携していることが特徴のひとつだ。
これまでにも,ガイアックスやタニタの協力を受けた“健康・ヘルスケアにまつわる社会問題の解決をテーマとしたビジネス企画”や,ジェイアール東日本都市開発とコラボしての“高架下を商業エリアにする企画”,メルカリとコラボした“20年後の価値交換を支えるビジネスやサービスを考えること”など,継続的な取り組みが行われてきた。
「e-SPORTSメシ開発プロジェクト」のテーマは,“eスポーツの世界で活躍するプレイヤーをサポートする食品”で,コラボ先はコンビニエンスストアのローソン。優秀賞に選ばれた2企画は商品化され,首都圏のローソンで販売が行われることになっている。
本開発プロジェクトは2022年9月からスタートしており,N/S高及び,水海道二高の家政科・商業科の生徒約160名が42のチームを組んでテーマに沿った商品の企画を立案。N/S高eスポーツ部のプレイヤーへのインタビューや参加各校による意見交換会,商品化を担当するローソンによる講義が行われてきた。
2022年12月には決勝プレゼンテーション大会がオンライン開催され,予選を勝ち抜いた10の企画が改めて紹介されている。
そして今回,「茨城県知事賞」「KADOKAWA&DWANGO賞」「FAV Gaming賞」「最優秀賞」の発表が行われた。
「e-SPORTSメシ開発プロジェクト」決勝プレゼンテーション大会レポート。eスポーツと食事をテーマに,高校生たちがさまざまな企画を立案

角川ドワンゴ学園は,2022年に12月16日に「e-SPORTSメシ開発プロジェクト」の決勝プレゼンテーション大会を開催した。eスポーツプレイヤーをサポートする食品をテーマに,N/S高と茨城県立水海道第二高校の生徒が商品企画を立案。優秀な企画は商品化され,首都圏のローソンで発売される。
●茨城県知事賞
「ブーストトルティーヤ」(N/S高 チーム17)満足感と手軽さ/食べやすさ,アスリートとしての健康を意識し,ヘルシーな鶏胸肉と集中力に効くチロシンを含むピーカンナッツ,目に良いルテインが取れるほうれん草を具材としたトルティーヤ。
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●KADOKAWA&DWANGO賞
「BerryBibit!ブルーベリーソースの焼肉サンド」(N/S高 チーム16)中高生から20代後半のeスポーツプレイヤーをターゲットに,ガッツリ食べられる豚の生姜焼きに,目に良いと言われるブルーベリーソースをあしらったサンドイッチ。
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画面を見続けるeスポーツ選手に対して,ブルーベリーを使ったアイデアがいい。味に関する検証が行われたのも良かった。
●FAV Gaming賞
「全てのゲーマー女子へ ちゅるきゅんぽっぷケーキ」(N/S高 チーム4)ゲーム機やPCもデコるゲーマー女子をターゲットとした丸いケーキ。カフェインを摂れるよう,スポンジは紅茶味。ピックを刺すとキャンディのようになる。
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eスポーツという限られたターゲットの中で,さらに対象を絞り込んだアイデアがいい。
●最優秀賞
「カツオピタパン」(N/S高 チーム22)ターゲットの「若い世代のeスポーツプレイヤー」「健康にあまり気を使っていないが,健康になりたいと思っている人」は,魚介類をあまり摂らず,睡眠不足に悩まされているため,カツオを食材とした。
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eスポーツ選手に対し,食としてサポートすべきところが明確に示されていた。試作してみたところ,思った以上に重量感があっておいしかったので,これは売れそうだと感じている。
「ぱくぱくプロテインど〜なつ」(水海道二高 Bチーム)
頭を使うeスポーツ選手が糖分を取れ,手やゲーム環境を汚さないことと腹持ちの良さがコンセプトとなっている,プロテイン入りの3cm大のチョコレートドーナツ。
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プロテイン関係の食品も沢山出ているが,ドーナツというありそうでないものを組み合わせたのが良かった。“ぱくぱくプロテインど〜なつ”というネーミングも,一口サイズでプロテインをおいしく摂れることが明確なもので,ずいぶん考えたのではないか。
最後に友永氏と夏野氏は,それぞれの立場から生徒たちにエールを送り,表彰式を締めくくった。
友永氏:
「誰かを思ってものを作るのは,とても楽しいこと。皆さんの企画には試行錯誤の跡が見えるし,プレゼンの際に自分の言葉で話していたのも良かった。我々は顧客視点の商品開発を一番大切にしており,相手が嬉しいと自分も嬉しい。皆もそうした経験をできたと思うが,今回のプロジェクトが心の中に残るものであってほしい」
夏野氏:
「お客のことを考えて商品を企画し,心に響くネーミングも作る。こうした体験を高校時代にできたのは大きな財産。このように,全ての商品は開発者の意志があって世に出ているものなので,今後コンビニへ行った時はこうしたことを考えると美味しさも倍になるのではないか。今回の取り組みは,誰かのことを考えて企画をするというきっかけになるといいと思っています」
最優秀賞を獲得した「カツオピタパン」と「ぱくぱくプロテインど〜なつ」は商品化が行われ,関東圏のローソン約4800店舗にて販売される。楽しみにしつつ,ローソンの店舗をチェックしてみよう。
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