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ライアットゲームズとUbisoft,悪意あるチャットを検知するリサーチプロジェクトの発足を発表。業界共有のデータベースを構築し,AI学習に利用
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本プロジェクトは,ライアットゲームズとUbisoftが技術的な提携を行い,ゲーム内データを収集する業界共有のデータベースを構築するというものだ。収集されたデータは,悪質な言動を検知して抑制するためのAI学習に用いられるとのことだ。
まだプロジェクトは始動したばかりとのことで,詳細は明かされていない。しかし,発表が行われたリリースには「どのような結果であっても初期段階で得た実験の学びを業界全体で共有することを約束しています」との記述もある。結果が気になる人は,両社の今後の動向をチェックしておこう。
ライアットゲームズ 公式サイト
Ubisoft 公式サイト
ライアットゲームズとUbisoftが、ゲームチャットにおける悪意のある内容を検知する“Zero Harm in Comms”リサーチプロジェクトを発表
Ubisoftとライアットゲームズが業界初となる合同リサーチで悪質な言動に対抗する試みを発足
Riot Games, Inc.(米国)の日本法人である合同会社ライアットゲームズ(港区六本木、社長/CEO 藤本 恭史)は、Ubisoftとリサーチプロジェクトを発足したことをお知らせします。
技術的な提携を結ぶことにより、両社のAIソリューションの限界を引き上げ、プレイヤー間の有害な交流を防ぐことが狙いです。初の試みとなる本リサーチは、ゲーム内データを収集する業界共有のデータベースとラベリングエコシステムを構築し、AIを活用した先制型モデレーションツールにさらに良質な訓練を積ませることで、悪質な言動を検知して抑制することを目的としています。
共にFair Play AllianceのメンバーであるUbisoftとライアットゲームズは、ゲームにおける安全で有意義なオンライン体験の創造は、共同的な活動と知識の共有によってのみ実現されると確信しています。そのため、今回の試みは、良いソーシャル体験を育み、悪影響をもたらすやり取りを避けられるように設計されたゲーミング構造を作るという2社の大いなる旅路の延長線上にあるものなのです。
Ubisoftとライアットゲームズは、“Zero Harm in Comms”リサーチプロジェクトを通じて、将来的な業界内の協力関係および本取り組みの倫理とプライバシーを保証する枠組みを構築するために、技術的な土台を築く方法を追求します。ライアットゲームズの非常に競技性が高いゲームとUbisoftの多様性に富んだコンテンツによって、データベースはあらゆるタイプのプレイヤーやゲーム内の言動をカバーしたものになり、2社のAIシステムにさらに良質な訓練を施すものになるでしょう。
まだ始動したばかりではありますが、“Zero Harm in Comms”リサーチプロジェクトは将来的にプレイヤーコミュニティー全体の利益になることを目的とした、業界合同の意欲的計画の初めの一歩です。初となるリサーチの一環として、Ubisoftとライアットは来年、どのような結果であっても初期段階で得た実験の学びを業界全体で共有することを約束しています。
■Ubisoft La Forge エグゼクティブディレクター Yves Jacquier コメント
私たちはプレイヤーの悪質な言動を非常に深刻な問題であると捉える一方で、解決するのが極めて困難なものでもあると認識しています。Ubisoftでは、安全で楽しい体験を保証する具体的な施策に取り組んでいますが、業界で一致団結することが問題解決への近道になると考えています。私たちのコミュニティーと直結するゲーム環境のデザイナーとして、今回のライアットゲームズとの技術提携を通して、ゲーム内での悪質行為をさらに排除する方法を模索していきます。
■ライアットゲームズ テクノロジーリサーチチーム代表 Wesley Kerr コメント
悪質な言動はゲームに限った問題ではありません──オンラインソーシャルプラットフォームを持つすべての企業がこの難しい分野に取り組んでいます。だからこそ私たちは、オンライン空間で安全なコミュニティーを作り、ポジティブな体験を育むことを信条とするUbisoftのような業界パートナーと協力することに専念しているのです。このプロジェクトは、私たちのゲームに健康的で安全かつ包括的な交流を実現するシステムを開発するためにライアット全体で行っている取り組みの一例に過ぎません。
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