業界動向
GSC Game WorldやFrogwaresなど,ウクライナのゲームスタジオが軍事侵攻に対する声明を発表
ライターでゲームデザイナーであるJames B. Jones氏が行った書き込みによれば,ウクライナのゲーム産業は過去10年にわたって拡大を続け,2018年の段階で70以上のスタジオが設立され,PCやコンシューマ機,スマホなどに向けて,さまざまなジャンルの作品が生まれてきたという。I don’t think people quite understand how much the Ukrainian game dev scene has grown in the past ten years. These slides are taken from a 2018 report, too - the number of studios has only grown since then. https://t.co/8ofNLdw0iQ pic.twitter.com/kwsfLiMU59
— James B. Jones (@TheJamesBJones) February 24, 2022
現状に対してます声をあげたのは,「S.T.A.L.K.E.R.」シリーズで知られるキエフのGSC Game Worldで,公式Twitterアカウントに声明を掲載し,先行きは不確かながら,ウクライナの自由と独立を守ると述べ,そのうえで,ウクライナへの寄付を訴えている。
— GSC Game World (@GSC_GW) February 24, 2022また,「シャーロック・ホームズ」モノのアドベンチャーゲームや,クトゥルフ神話をモチーフにした「The Sinking City」を開発したキエフのFrogwaresも公式Twitterアカウントをアップデートし,軍事侵攻を非難するとともに,ロシア軍の撤退を訴えるハッシュタグ#StopRussianAggressionを貼り付け,世界に対して連帯を求めている。
GSC Game Worldで「S.T.A.L.K.E.R.」シリーズに携わったスタッフが2012年に設立し,2015年にFree-to-PlayのMMOFPS「Survarium」をリリースしたVostok Gamesは,ウクライナの国旗をツイートし,#StandWithUkraineというハッシュタグを貼り付けている。コメントはないが,同社のOleg Yavorsky氏は,ゲームメディアのPolygonのインタビューに答えて,スタッフ保護のための緊急事態対応計画を立てていると述べている。We can't just stand by. Russia attacks our homeland and denies the sovereignty of Ukraine. We are trying to stay safe, but this is war, there are no two ways about it.
— Frogwares (@Frogwares) February 24, 2022
We call on everyone to force Putin to withdraw from our lands #StopRussianAggression
— Vostok Games (@VostokGames) February 24, 2022フランスの大手パブリッシャであるGameloftは,キエフとリヴィウにスタジオを持っているが,ウクライナに連帯の意思を表明しつつ,スタジオをサポートするために事態を注視している。
— Gameloft (@gameloft) February 24, 2022「メトロ エクソダス」など,「メトロ」シリーズを開発した4A Gamesもまた,2005年にキエフに設立されたゲームメーカーだ。2014年のロシアによるクリミア併合後に起きたウクライナ危機の直後,同社はマルタに新たなスタジオを設立して,現在はそちらに軸足を置いている模様。今回の事態に対して発言はしていないが,上記のPolygonの記事で,設立者であるAndrew Prokhorov氏は,「良い方向に行くと信じています」と語ったという。
Gameloftと関係の深いフランスのUbisoft Entertainmentもキエフにスタジオがあり,「アサシン クリード」や「ファークライ」といった人気シリーズのサポート作業を行っている。一時,ロシア軍に占領されたというニュースがネット上に流れたようだが,誤報だったようだ。Ubisoftはいくつかのメディアに対して,状況を監視していると答えており,Ubisoft従業員の個人Twitterアカウントでも,キエフスタジオへのサポートをツイートしているという。
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11 bit studiosが「This War of Mine」のチャリティ企画を発表。ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受けて
ポーランドの11 bit studiosが,「This War of Mine」のチャリティ企画を発表した。今後7日間,DLCを含めたすべての収益を,ウクライナの赤十字に寄付するという。これは,日本時間2022年2月24日に始まったロシアの軍事侵攻で多数の民間人が被害を受けていることに対する緊急措置だとしている。
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