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Gen Conは1967年のウィスコンシンでの開催以来,59年の歴史を持つ。「ダンジョンズ&ドラゴンズ」「マジック:ザ・ギャザリング」といったゲームとも関係が深く,アメリカのボードゲーム・TRPG・TCGを象徴するイベントだ。
インディアナ州の州都インディアナポリスにあるIndiana Convention Centerを中心に,周辺の複数のホテルや劇場,それに隣接するスタジアム「Lucas Oil Stadium」をまるごと会場として,新作ゲームの販売・試遊イベントに,ワークショップ・コスプレ,そして昼夜問わずのゲームセッションが4日間を通して行われる,アナログゲームの祭典である。
今年の総来場者数は,公式発表で昨年を上回る7万4000人。出展ブースもおよそ800を数え,いずれも史上最高の開催規模となった。
エントランスの外には「入場バッジ完売(SOLD OUT)」の看板が並び,早速盛り上がりが感じられる。参加者の多くはここで入場バッジを受け取り,それぞれの目的のイベントへ向かう。
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ボードゲームは「2人用・省コンポーネントゲーム」の活況が続く
筆者がまず訪れたのはゲームの展示・販売が行われるConvention CenterのExhibit Hallだ。
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ホールを見渡すと気づくのは,ミニチュアゲームと見紛うようなリッチな3Dコンポーネントを用いたボードゲームからの回帰である。大きなボードの重量級ゲームであっても,コンポーネントを紙や木にシフトしている傾向があるかもしれない。
加えて,2人用ゲームや小型パッケージ,既存ゲームのシンプル版など「低価格でも面白い」ゲームの拡充が印象的だ。
Gen Conと並ぶアナログゲームイベントである世界最大のEssen Spiel,南欧最大のFIJ Cannesを筆者らが訪れた際にも見られた傾向で,このトレンドは依然続いているようである。
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ただ,出展されたゲームの面白さは折り紙つきだ。
Restoration Gamesのレースゲーム「Thunder Road: Vendetta」をシンプルにした「Thunder Road: Ignition」,Sandara Tang氏のイラストがキュートな「Flamecraft」のスピンオフ2人用ゲーム「Flamecraft Duals」,Elizabeth Hargraveの大ヒットボードゲーム「Wingspan」のポータブル版「Wingspan Pocket」,ビーチ・コーミングを題材にしたとてもポエティックな採集・パズルゲーム「Sanibel」,「SETI」のゲームデザイナーTomáš Holek氏の新作「Night at the Zoo」など,魅力的な作品が並んだ。
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![]() Thunder Road: Ignition |
![]() Night at the Zoo |
![]() Sanibel |
![]() Flamecraft Duals |
もうひとつ盛り上がりを見せるのが,他IPとコラボしたゲーム群だ。人気のデッキビルディング対戦ゲーム「TAG TEAM」にはSNKとのコラボレーションが登場。Asmodeeブースでは「K-Pop Demon Hunters」のカードゲーム「K-Pop Demon Hunters: Battle for the Spotlight」の発表が行われている。
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TCGではエントランスにも見えたバンダイの「NARUTOカードゲーム」のほか,ブシロードの新作「パルワールド オフィシャルカードゲーム」が目に入った。スターターデッキセットは早々に完売したようである。
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「打倒ザス・タム」のアジテーション・ポスターも貼り出された世界観たっぷりの「D&D Tower」
冒頭で述べた通り,Gen Conは「ダンジョンズ&ドラゴンズ」「マジック:ザ・ギャザリング」と縁が深い。
そもそも「ダンジョンズ&ドラゴンズ」の創始者の一人,Gary Gygax(ゲイリー・ガイギャックス)氏の立ち上げたコンベンションに端を発しているのだ。
というわけで,これらの展開についても見てみよう。
Gen Con 2026では「ダンジョンズ&ドラゴンズ」展示や試遊,「マジック:ザ・ギャザリング」のトーナメントなどのイベントの多くが,スタジアムや劇場に集約される傾向となった。それぞれがより一体的なコンテンツとして押し出され,インパクトがある。
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なかでも今回目玉となったのは「ダンジョンズ&ドラゴンズ」の世界観で演出された「D&D Tower」だ。歴史的な文化財でもある劇場 Indiana Theatreをまるごと使った空間では,「World of Warcraft」とのコラボレーションである「Dungeons & Dragons: World of Warcraft」のロードマップ発表のキーノートを皮切りに,新作「Arcana Unleashed / Arcana Unleashed: Deadfall」の先行販売やプレイイベント,舞台でのエキシビション・セッションなどが行われた。
セッションイベントの多くはストリーミングも行われ,名物DMや配信者とのコラボレーションを通じた魅せ方にも力を入れていた。
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日本出展者と日本IP
Gen Conには,アメリカ国外からの出展者・ゲームもやってきている。
先述のNARUTOカードゲームやパルワールド オフィシャルカードゲームなどの日本勢に加え,最近クラウドファンディングが目標達成した「ソード・ワールド2.5 英語版」(アメリカではMugen Gamingとしてブース出展)などが見られた。
ゲーム以外にも,サイバーパンク系コスチュームを扱うディストリビューターのブースで「中央町戦術工芸」のアイテムを見かけた。
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新ホテルも年末オープン,ますます大きくなるGen Con
コンベンション・シティとしてのインディアナポリスの進化にも触れておこう。Indiana Convention Centerとそれを取り巻くホテル,スタジアムは,ほぼすべてが渡り廊下や通路でつながれている。
今回,会期のうち1日は竜巻警報に見舞われ,豪雨の会場では雨漏りの起こる場面も見られたのだが,このようなロケーションのおかげで濡れずに過ごせたのだから驚きだ。
紙素材の多いアナログゲームにとって,こうしたコンベンション前提の都市設計はとても好条件と言える。
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Convention Centerのすぐ隣に建設中のホテル「Signia by Hilton Indianapolis」もコンベンションに軸を置き,拡大を続けるGen Conの参加者を受け入れる構えのようだ。
会場内にもSignia Hiltonへ向けた新たな渡り廊下の「工事中」エリアがあり,「ホコリに注意」のサインがLEDパネルに流れていた。
ホテルは本年末に開業予定。「ということは,次回はあそこにもゲーマーが溢れるのだ」と,とても楽しみになった。
来年もまた,Gen Conとインディアナポリスはパワーアップした「ゲームのための最高の4日間(Best 4 Days in Gaming)」を見せてくれるに違いない。
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著者紹介:
Im Karton
海外アナログゲームイベントを訪ねて旅する3人組。読み方は「イム・カートン」。これまでに世界最大のアナログゲームイベントであるドイツ「SPIEL Essen」(シュピールエッセン)をはじめ,アメリカ「Gen Con」(ジェンコン),フランス「Festival International des Jeux」(FIJ)などを訪問。「Essen Spiel Guidebook 2023」「Gen Con Guidebook」に続き,2025年はFIJに行きたい人向けのガイドブックを「FIJ Cannes Guidebook」として刊行。
ginrei
Im Kartonメンバー。訪問時の撮影とデザインを担当,海外ボードゲーム好き。最近D&Dをおそるおそる始める。好きなボードゲームは「Septima」「REDWOOD」。








































