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[プレイレポ]眠れぬ夜,枕元のSwitch2でココロだけ“ウォーキング”させる。「The Midnight Walk」の寓意に満ちた世界を歩くひととき
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印刷2026/03/27 01:00

プレイレポート

[プレイレポ]眠れぬ夜,枕元のSwitch2でココロだけ“ウォーキング”させる。「The Midnight Walk」の寓意に満ちた世界を歩くひととき

 クレイアニメ的な温かみのある質感と,ゲームらしいCG表現を融合させたタイトル「The Midnight Walk」Nintendo Switch 2版が2026年3月26日に発売した

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 本作の世界は,キャラクターから背景の木々に至るまで,すべてが本物の粘土や紙で形作られている。クレイとCGの「いいとこ取り」のようなビジュアルには,ヘラで盛ったり削ったりした跡や,粘土らしい均一でないところがそのまま残っている。

 人形やクレイを用いたストップモーションアニメ──たとえば2021年に話題になった「PUI PUI モルカー」や,ティム・バートンの名作「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」のようにコマ数は少ないが,「命」を感じさせるモーションが味わい深い。

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 本作を開発したのは,高い評価を得たインディーゲーム「Lost in Random」を手がけたメンバーが設立したスウェーデンのスタジオMoonHoodだ。「The Midnight Walk」も,その作品の独創性が評価され「The Game Awards 2025」のBest VR/ARを受賞するなど,すでに世界的な評価を集めている。

 まるで映像世界に入り込んでしまったかのような,短い旅を味わえる本作の内容について,詳しくお伝えしよう。

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“やきものの子”をムーンマウンテンへと導いていく


 プレイヤーが操作するのは,いずこかで目覚めた「焼かれ人」。ゲームはその主観視点で進んでいく。同行者となるのは,頭で小さな火が燃えている「やきものの子」だ。

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 この「やきものの子」,造形的にはアフリカやオセアニアの文化圏の仮面を思わせる,ちょっと迫力のあるものだが,ポーズや動きはなかなかに愛らしい。そのギャップが魅力的に感じる。

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 先ほどは同行者と書いたが,実際にはプレイヤー側が同行者のようなもので,ゲームの目的はこの子をムーンマウンテンへ送り届けることである。

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 本作最大の特徴は主人公の「目を閉じる」操作があること。目を閉じることで,実際には存在していなかった(?)モノを消したり,周囲の音が強調されて手がかりの場所がわかったりと,謎解きにおいていろいろと役に立ってくれる。

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 ちなみにこの「目を閉じる」操作は,アイトラッキングが可能なVRゴーグルでプレイする場合は,本当にプレイヤーが「目を閉じる」ことで実行できた。
 単なる操作ではなく,没入感を高める演出でもあったわけで,これからSwitch2などでプレイする人は,「目を閉じる」ボタン操作といっしょに目を閉じてみてもいいかもしれない。遮音性の高いヘッドホンやイヤホンを使ってプレイすれば,より没入できるだろう。

ゲームスタート前にもオススメされる
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 またコントローラの振動にも意識を向けておくと,音の聞こえる方向の判別がしやすいように感じた。音の方向を聞き取るのが難しい場合は,振動を頼りにすればスムーズに先に進めるだろう。


闇からこちらをうかがうモノたちと,命がけの鬼ごっこ


 旅の途中,プレイヤーたちを待ち受けるのは,美しくてダークな風景だけではない。不気味にうごめくクリーチャーたちが,闇の中からこちらを狙っている。

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 本作には敵を倒す手段がないため,なるべく見つからないように行動するのが基本だ。とはいえ,向こうの動きは気まぐれで,かつ素早い。運悪く見つかってしまうことだって多々ある。そんなときは狭い隙間や,クローゼットに駆け込み,隠れてやりすごすしかない。

諦め悪く,隙間に入ってこようとすることも……
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 余談だが,ゲーム内ではこのクローゼットは「衣装」と表記されている。これはおそらくパブリッシャが「丁寧な翻訳」を心がけ,かつ「衣装棚」の「棚」だけ抜けてしまった事故ではないだろうか。逆に,それ以外で気になったところはほとんどないほどで,ローカライズの品質は高め。作品の雰囲気をしっかり汲んだものとなっている。

日本では外来語はカタカナにするだけのほうが通じやすい場合があることは,この場を借りて海外のパブリッシャ全般に伝えておきたい
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 なお,クリーチャーたちは「火」に引き寄せられることが多い。各所にあるロウソクは火をつけることで明かりになるだけでなく,ちょうどいいオトリにもなってくれる。相手の注意を引きつけているあいだに,やりすごしてしまうのも手だ。

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 ゲームを開始した直後は,物語の全体像や自分が置かれた状況は,すぐには明かされない。プレイヤーはどこか曖昧な心地のまま,ナレーションの導きに従って,粘土の大地をひたひたと歩いていくことになる。

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 そこで出会うシチュエーションは,どこか比喩や寓意を感じさせるものばかりだ。「胴体のない『頭』だけの一族を,怪物・モルグリムから守る」といったエピソードや,「炭鉱の街に訪れたネコの足取りを辿る」エピソードなどがある。

モルグリムはかつては気高い種族だったという
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ネコが誘われた「温かい闇」とは……コタツのことだろうか(たぶん違う)
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 「胴体は頭の残酷な主人にも,優れた下僕にもなる」などなど,かなり皮肉めいたセリフがどんどん飛び出すあたり,本作が子どもだけを対象にした「可愛いクレイアニメ」ではないことは明白だ。

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 筆者自身,物語に散りばめられた言葉のトゲに触れるうち,ふとその日の昼間にあった出来事を思い出したり,自分自身の過去を顧みてしまう瞬間があった。

各所に映写できる「フィルム」なども隠されている。拾い集めることで,真相の断片が少しずつ明らかになる
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 そして楽曲が醸し出すムードもまた素晴らしい。ヤン・シュヴァンクマイエル作品などのチェコスロバキアの人形アニメーションを思わせる。木管楽器や弦楽器の響きが,旅の寂寥感や追われるサスペンスを盛り上げてくれる。上の世代にはどこか懐かしく,未体験の世代には新鮮にすら感じられる楽曲であると感じた。

楽曲を聴けるレコード盤を収集する要素も
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 6,7時間もプレイすれば「閉幕」となる本作のプレイ感は,まるで寝る前の読書や,静かな夜の散歩にも通じるものがある。

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 ベッドに入っても寝付けない「ミッドナイト」。そんなとき,枕元にSwitch2やSteamデックのようなハンドヘルド機を持ち込み,ちょっと遊んで気持ちを整える真夜中の「ウォーキング」。実際に外に出かけなくても、窓を開け、夜の空気を吸いながら遊ぶのも合いそうだ。

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 旅の終わりに,ムーンマウンテンの頂上で何が待っているのか。月並みな言い回しだが,ぜひこの機会に確かめてみてほしい。

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