当時みんなが遊んだ定番から「こんなのあったっけ!?」というレアなものまで,ファミリーコンピュータ,スーパーファミコン,ゲームボーイ(およびゲームボーイカラー)のタイトルを中心に13作品を収録。シリーズを知る世代なら懐かしいゲームが,遊びやすい機能を搭載して帰ってきた。
![]() |
「がんばれゴエモン」シリーズと聞いて,多くの人が思い浮かべるのは,和風の世界を舞台に,ゴエモンたちが巻き起こす破天荒でコミカルな大騒動ではないだろうか。アクションゲームをメインにRPG,パズルなどいろいろな遊びを取り入れつつ,どこか“ゴエモンらしさ”という空気を貫いてきたシリーズである。
筆者も子どものころ,記念すべきシリーズ第1作「がんばれゴエモン!からくり道中」と第2作「がんばれゴエモン2」を遊んだ記憶がある。もっとも,それも今から40年近く前のこと。細かな内容はすっかりおぼろげで,未プレイのゲームも少なくない。
![]() |
![]() |
当時ゲームをプレイしていた世代は,そのころの自分と同じくらいの子がいる親や保護者も多いはず。懐かしさに駆られて過去作を遊びたい。子どもにもこのゲームを知ってほしいと思っても,バーチャルコンソールの終了などもあって近年は触れる機会が限られていた。
だからこそ,入手困難なタイトルも含めて一挙に遊べる本作の登場は,シリーズファンにとって素直にうれしいニュースだろう。
そんな本作の13タイトルを,今回まとめてプレイする機会を得た。定番として親しまれた作品から「こんなゴエモンもあったのか」と驚かされるものまで,シリーズの歩みをたどるように紹介していこう。
![]() |
13の「がんばれゴエモン」作品を一挙紹介!
シリーズ第1作「がんばれゴエモン!からくり道中」が発売されたのは1986年。そこから2000年代初期までに多くのタイトルがリリースされた。
本作に収録されている13作品は,とくに多くの人が遊んだであろうファミコン,スーファミ,ゲームボーイの時代のタイトルだ。まずはリリース年代順に紹介しよう。
![]() |
■「がんばれゴエモン!からくり道中」(1986年 / アクションゲーム)
悪事を働く大名を懲らしめるため,ゴエモンが全国各地を旅するアクションゲーム。キセルで敵を倒し,迷路や隠し通路を見つけながら3つの通行手形を集めると,関所が開いて次のステージへ進める。和風でコミカルな世界を縦横無尽に駆け巡る楽しさで,多くのプレイヤーを夢中にさせたシリーズの原点だ。
![]() |
■「がんばれゴエモン2」(1989年 / アクションゲーム)
カラクリ城に隠された財宝を求め,ゴエモンが旅に出るシリーズ第2作。相棒・エビス丸が初登場し,2人同時プレイにも対応した。武器や縦スクロール面が追加されたほか,細かなシステムも調整され,よりテンポよく遊べる一作になっている。
![]() |
■「がんばれゴエモン外伝 きえた黄金キセル」(1990年 / ロールプレイングゲーム)
先祖代々伝わる黄金キセルを取り戻すため,ゴエモンとエビス丸が旅に出るコマンド選択式RPG。「ヤエ」や「コバンネコ」が初登場した作品でもある。
![]() |
■「がんばれゴエモン ゆき姫救出絵巻」(1991年 / アクションゲーム)
さらわれたゆき姫を救うため,ゴエモンとエビス丸が日本各地で事件を解決していく。ゲームセンターやファストフード店など,現代的なモチーフを取り込んだ世界設定も印象的で,多彩なミニゲームも楽しめる。
![]() |
■「がんばれゴエモン さらわれたエビス丸」(1991年 / アクションゲーム)
ゲームボーイ向けに発売された,1人用のアクションゲーム。さらわれたエビス丸を救うため,ゴエモンが冒険を繰り広げる。サブゲームも収録されている。
![]() |
■「がんばれゴエモン外伝2 天下の財宝」(1992年 / ロールプレイングゲーム)
「8つの鍵」を求め,世界各地を駆け巡る外伝RPG第2作。戦闘中のアニメーションが加わったほか,システム面も手が入り,前作からさらに遊びやすくパワーアップしている。
![]() |
■「がんばれゴエモン2 奇天烈将軍マッギネス」(1993年 / アクションゲーム)
大江戸城が消えたという報せを受け,ゴエモンとエビス丸が新たな仲間・サスケとともに悪の野望に立ち向かう。ワールドマップからステージを選ぶ形式になるなど,システム面も大きく変化。本作で初登場した大型からくりメカ「ゴエモンインパクト」は,その名のとおり強烈な存在感を放つ。
![]() |
■「がんばれゴエモン3 獅子重禄兵衛のからくり卍固め」(1994年 / アクションアドベンチャーゲーム)
未来へタイムスリップしたゴエモン一行が,時代をまたぐ冒険に挑む。アドベンチャー要素が強まり,ヤエがプレイアブルキャラクターとして加わったことも大きな特徴だ。シリーズでは何かと誰かがさらわれがちだが,本作でさらわれるのは,なんと物知りじいさんである。
![]() |
■「がんばれゴエモン きらきら道中 僕がダンサーになった理由(わけ)」(1995年 / 横スクロールアクションゲーム)
ゴエモンインパクトの故郷・惑星インパクトが,悪人セップク丸に侵略されていることを知ったゴエモンたち。仲間の危機を放っておけない一行は,インパクトとともに宇宙へ旅立つ。あらすじだけでも十分にハチャメチャだが,それこそが本シリーズらしさのひとつでもある。
![]() |
■「それ行け♥エビス丸 からくり迷路 消えたゴエモンの謎!!」(1996年 / アクションパズルゲーム)
シリーズでもひときわ異色の,エビス丸を主人公にしたアクションパズルゲーム。出かけたまま戻らないゴエモンを探すため,エビス丸は「からくりアイランド」へ向かう。矢印の描かれたパネルを回転させ,エビス丸をゴールへ導いていく。
![]() |
■「がんばれゴエモン 黒船党の謎」(1997年 / アクションゲーム)
「黒船党」と名乗る盗賊団を倒すため,ゴエモン,エビス丸,サスケが戦うゲームボーイ用アクションゲーム。綱引きやカードめくりなどのミニゲームでボスに挑むところも本作の特徴だ。
![]() |
■「がんばれゴエモン 天狗党の逆襲」(1999年 / ロールプレイングゲーム)
本作の主人公は,アニメ「ゴエモン」が大好きな小学4年生のハジメ。お社の森にある大木の幹の穴をくぐると,そこには憧れのゴエモンやエビス丸が暮らす大江戸が広がっていた。ファンの夢がかなってしまったような設定ながら,シリーズらしいギャグセンスは健在だ。
![]() |
■「がんばれゴエモン 星空士ダイナマイッツあらわる!!」(2000年 / アクションゲーム)
エリアマップ式の横スクロールアクションゲームで,基本システムは「がんばれゴエモン2 奇天烈将軍マッギネス」に近い。江戸上空に宇宙人「星空士ダイナマイッツ」の巨大UFOが現れ,からくりネコ軍団が日本を荒らし始める。楽しみにしていたイベントを中止にされ,怒ったゴエモンとエビス丸は,地球征服を企むダイナマイッツに立ち向かう。
![]() |
令和のいま,「がんばれゴエモン」シリーズを一気にプレイ。便利な機能で遊びやすさも向上
今回の試遊では,まずは初代「がんばれゴエモン!からくり道中」からプレイしてみた。
玉手箱や壺をジャンプで飛び越えるとアイテムが出現すること。町娘に触れるとなぜか小判をもらえること。左右に動きながらぺこぺこと頭を下げる店員の姿。そんな細かな記憶が一気によみがえり,思わず「懐かしい!」と声が出る。隠し通路の存在や,パワーアップでゴエモンの移動速度がかなり速くなることまで,遊んでいるうちに思い出した。
![]() |
![]() |
ただし,肝心の攻略方法はほとんど覚えていなかった。ヒントも多くはないため,「当時の自分は,これをどうやって先に進めていたのだろう」と首をかしげる。攻略本を読んだのか,友だちとの情報交換に頼ったのか。とはいえ,忘れているからこそ初見に近い感覚で楽しめるのも,こうした復刻作品の面白さだろう。
![]() |
![]() |
そんな筆者のようなプレイヤーにとって助かるのが,画面右側に表示される操作方法やアイテムの情報だ。必要に応じて表示を切り替えられるうえ,当時の説明書もゲーム内で確認できる。
![]() |
![]() |
ファミコン時代のアクションゲームを今遊ぶと,思った以上に操作がおぼつかず,昔の自分の腕前を少し過大評価していたことに気付かされる。きっと筆者だけではないはずだ。
そこで心強いのが,本作に搭載されたサポート機能の数々である。任意のタイミングまでプレイを巻き戻せる機能を使えば,苦手な場面にも何度も挑戦できる。クイックセーブ / ロードも,少しずつ攻略を進めたいときに便利だ。
さらに,ボタン設定では連射やターボ機能も利用できる。一部のRPGタイトルでは,テンポよく戦闘を進めたい場面でも役立ってくれるだろう。かつての反応速度を補うために使うもよし,難所の攻略を支えてもらうもよし。もちろん,こうした機能を使わず,当時の手触りのまま挑戦するのもプレイヤーの自由である。
![]() |
続いて遊んだ「がんばれゴエモン2」は,「からくり道中」以上に記憶があいまいで,オロオロしているうちにかご屋に運ばれてしまうなどした。それでも,和風の世界と電子音を組み合わせたキャッチーなBGMを聴いてすぐに思い出し,気付けば自然と口ずさんでしまう。
![]() |
![]() |
![]() |
そこからスーパーファミコン時代のアクションゲームシリーズに。あらためてプレイしてみると,ほとんど触れたことのない作品もけっこうあることに気づく。
「がんばれゴエモン ゆき姫救出絵巻」は,スーパーファミコンで発売されたこともあり,ファミコン時代のタイトルから一気にグラフィックスがリッチになっている。あらためて発売年を見ると「がんばれゴエモン2」から2年しか経っていないことに驚く。現代的なネタも織り交ぜられた世界には,シリーズのコミカルさがより立体的に表現されていた。
キセルと小判(飛び道具)を使い分けるアクションにも手応えがあり,遊んでいて楽しい。個人的には,皿を回しながら迫ってくる「ほろほろ寺の女ゆうれい」の可愛らしさを,ぜひ見てほしいところだ。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
続いて「がんばれゴエモン2 奇天烈将軍マッギネス」。本作の大きな見どころは,ゴエモンインパクトの初登場と,サスケがプレイアブルキャラクターとして加わったことだろう。シリーズが新しい遊びや派手な見せ場を,貪欲に取り込んでいった時期の勢いが伝わってくる。
![]() |
![]() |
「がんばれゴエモン3 獅子重禄兵衛のからくり卍固め」ではアドベンチャー要素がさらに強まり,「がんばれゴエモン きらきら道中 僕がダンサーになった理由(わけ)」では,シリーズならではの荒唐無稽な世界観と濃いキャラクター性が,より鮮明に打ち出されている。作品ごとのグラフィックスや色使い,表現の違いを見比べていくのも,コレクションならではの楽しみだ。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
スーパーファミコン向けタイトルで特に驚かされたのは,完全初見だった「それ行け♥エビス丸 からくり迷路 消えたゴエモンの謎!!」だった。
ほかのシリーズ作と大きく異なり,ジャンルはなんとパズルゲーム。矢印パネルを動かしながら目的地へとエビス丸を導くその操作性はかなりクセがあるが,コツをつかむと「もう1問だけ!」と続けてしまいそうな魅力がある。
![]() |
![]() |
ここからゲームボーイの「がんばれゴエモン さらわれたエビス丸」「がんばれゴエモン 黒船党の謎」「がんばれゴエモン 星空士ダイナマイッツあらわる!!」も続けてプレイ。ゲームボーイ向けタイトルは1991年,1997年,2000年と発売時期に開きがあり,また「星空士ダイナマイッツ」はゲームボーイカラー用タイトルで,ハードの変化も感じられる。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
RPGタイトルの「がんばれゴエモン外伝 きえた黄金キセル」「がんばれゴエモン外伝2 天下の財宝」「がんばれゴエモン 天狗党の逆襲」は本当に触りだけだったが,ビジュアルはもちろんノリもアクションシリーズと変わらず。「アクションゲームのシリーズはプレイしていたけど〜」という人は,これを機会により物語性を楽しめるRPGシリーズをプレイしてみるといいだろう。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
こうして収録作品を次々に遊んでいくと,個々のタイトルの面白さはもちろん,シリーズが試行錯誤を重ねてきた歴史や,ハードの進化に合わせて表現を変えてきた歩みまでが見えてくる。アクション,RPG,アドベンチャー,パズルと姿を変えながらも,どの作品にも「ゴエモン」らしい賑やかさと遊び心がある。まるでシリーズの歴史を旅しているような感覚を味わえるのが,本作の大きな魅力だ。
入手困難になっていたタイトルも含まれるため,本作はコレクションとしての価値が高いだけでなく,当時遊べなかった作品に触れる絶好の機会にもなる。当時一緒に遊んだ友だちやきょうだいと“あのころ”のように楽しむのもよし。ゴエモンを知らない子どもたちと,わいわい遊ぶのもよし。13作品を通して,あらためてシリーズの懐の深さを味わってみてほしい。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |



















































































