Facebook，新型VR HMD「Oculus Quest 2」を正式発表。高性能化と軽量化で価格も安くなった

　北米時間2020年9月16日，Facebookは，オンラインイベント「Facebook Connect 2020」の基調講演で，スタンドアロン型VRヘッドマウントディスプレイ（以下，HMD）「Oculus Quest 2」を発売すると発表した。
　直販価格は，内蔵ストレージ容量64GBモデルが3万7100円，256GBモデルが4万9200円（いずれも税込）だ。なお，国内ではビックカメラやヤマダ電機，ヨドバシカメラ，ゲオでも販売される予定である。

Oculus Quest 2を発表するFacebookのCEOであるMark Zuckerberg（マーク・ザッカーバーグ）氏

　事前にリークした情報どおり，Oculus Quest 2は，先代の「Oculus Quest」の後継となる製品で，ディスプレイ解像度の向上と高リフレッシュレート化，搭載SoC（System-on-a-Chip）やメインメモリ容量といったスペック面の強化を行った高性能モデルとなっているのが特徴である。

　ディスプレイ解像度は，片眼あたり1600×1440ドットだった先代から，1832×1920ドットへと向上。最大リフレッシュレートも72Hzから90Hzへと向上した（※発売時点では72Hzで，後日アップデートで90Hzに対応予定）。搭載プロセッサは，Qualcomm製のスマートフォン向けSoC「Snapdragon 865」をベースとしたxR向けの「Snapdragon XR2」となり，先代の「Snapdragon 835」よりも3世代分新しくなっている。メインメモリ容量は，先代の4GBから6GBへと増量された。

　それに加えて，軽量化されたゴーグル部により，公称本体重量は70gほど軽い約503gを実現。装着感を改善したストラップ，持ちやすくなった付属のモーションコントローラなど，ほぼ全面的に改良が加えられていて見どころは多い。

ストラップは従来よりもシンプルなベルト型になった

モーションコントローラのTouchはより持ちやすいデザインになった

　基本的にはスタンドアロン型として使用するVR HMDであるが，先代と同様に，Oculus Quest 2もPCと有線で接続することにより，Oculus Rift互換のPC用VR HMDとして使用することも可能だ。なお，FacebookはPC用VR HMDである「Rift S」の販売を2021年で終了することも発表しており，今後はOculus Quest 2がPC用VR HMDも兼ねることになる。

　また，Facebookは，Oculus Quest 2用のオプションとして，標準装備のバンドよりも装着感を高めた「Elite Strap」と，Elite Strapに拡張バッテリーを組み合わせた「Elite Strap with Battery」も発売すると発表した。直販価格は順に6800円，1万7600円（いずれも税込）となっている。

Oculus Quest 2用のオプション。拡張バッテリー付きのバンドは面白いアイデアだ

　高性能化と軽量化に加えて価格も安くなったので，VR HMDの新製品として，人気を呼びそうな製品ではないだろうか。

Facebook Connect 公式Webサイト（英語）

FacebookのOculus公式Webサイト