プレイレポート
アリスとLINEでやりとりしつつ謎を解く。「ESCALOGUE アリスと謎とくらやみの物語」試遊会をネタバレ一切なしでレポート
本作は,テーブルの上で遊ぶ謎解きボードゲームだ。不思議の国での冒険を終えた少女・アリスは,暗闇に包まれた「くらやみの国」に迷い込んでしまう。途方に暮れたアリスだが,“ある人物”と交信できる光る板を見つけ出し,協力しながら謎を解いていく。光る板とはスマートフォン。そして“ある人物”とはプレイヤーであるあなたのこと。
後述する「カジュアルモード」や「ヒント機能」で謎解きゲーム初心者も安心してプレイできるし,タイトルに“くらやみ”という単語は出てくるものの,ホラーではないので,恐がりの人でも大丈夫だ。
パッケージを開封し,取扱説明書にあるQRコードを使って「くらやみの国bot」をLINEの友達に登録すれば準備は完了。くらやみの国botからは「語り手」とアリスからのメッセージが届き,周囲の状況を説明してくれたり,パッケージの中にあるアイテム類をどう使うかを指示してくれたりする。スマートフォンがゲームの司会であり,プレイを取り仕切ってくれるというわけだ。
本作は,初見のプレイヤーが集まって遊ぶことが想定されているのだが,実際初めてであっても,スムーズにゲームを進められた。
物語シートは,くらやみの国のマップでもある。最初は闇に包まれているのだが,ロウソクタイルを指示通りに配置していくことにより,何があるのかが明らかになる。これらのアイテムには絵本を思わせるアートワークが描かれているのだが,ここにスマートフォンからの情景描写が彩りを与えてくれる。
ここで面白いのが,LINEを通じてアリスに指示を出せることだ。例えば,足元にビンが落ちていたとしよう。LINEに「ビン」と入力すると,アリスがビンを調べてくれ,その結果,新たな謎や手がかりが手に入る(謎カードや手がかりカードをめくる)。昔懐かしいテキスト入力形アドベンチャーゲームが現代に甦ったかのようでもあるし,スマートフォンを通じてアリスとコンタクトしている感覚が面白い。
謎解きの種類はさまざまだが,パズル的な思考というより,ちょっとしたヒントに気づく注意力や直感が求められるものが多い。プレイ中は幾度となく「ああ!そうだったのか!」という感覚を味わうことになるだろう。
謎解きゲームが苦手な人は,アリスと相談しながら進められる「カジュアルモード」を選ぶことをオススメする。アリスは謎の答えを教えてはくれないが,周囲の様子を懸命に調べてくれる。
相談しても評価が下がったりはしないので,初心者やアリスを愛でたい人はカジュアルモードで遊ぶといいだろう。また,もっと直接的にヒントや解答を教えてもらう「ヒント機能」も存在しているので,行き詰まった時は使ってみよう。
本作は1人でもプレイ可能だが,やはり複数人(最大6人でのプレイが可能)で遊ぶ方が面白いし,前述の通り,本作の謎は直感や気付きが大切なので,仲間がいればそれだけ視点や感性が多彩になり,正解に近づきやすくなるのだ。
1か所に集まってのプレイはもちろん,各自が本作を購入して,1つのトークルームに集まれば,遠隔地でもプレイ可能とのこと。
今回は4人でプレイしたのだが,全員が初対面であったにもかかわらず,ゲームが終わる頃にはすっかり打ち解けていた。協力して謎を解いていくことにより,強い仲間意識が生まれたというわけで,このあたりはボードゲームや謎解きゲームの醍醐味と言えるだろう。
想定プレイ時間は1時間半から3時間ほどで,今回のテストプレイでは謎解きに慣れた人がいたため,2時間強でエンディングを迎えられた。かなり濃密な時間を過ごせたという印象だ。
2018年8月25日に行われる負荷テストに参加すれば,ゲームの概要がより分かりやすい。本作の開発以前に作られた「試作版」を使ってLINE応答システムへの負荷を図るというもの。提示される謎も製品版とは異なり,クリアした人には様々なプレゼントもあるため,興味のある人は参加してみるといいだろう。
【試作版公開のお知らせ】
— ESCALOGUE/アリスと謎とくらやみの物語(謎解きボードゲーム) (@EscalogueNAZO) 2018年8月20日
前記の通り、負荷テストのため、8月25日22時から時間限定で試作版を公開いたします。
詳しくは下の画像をご覧ください。#エスカローグ #謎解き pic.twitter.com/aEyMVyYeuO
「ESCALOGUE アリスと謎とくらやみの物語」公式サイト
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