企画記事
「ダブエス」ストーリー紹介&解説連載スタート! 第1回は,メインストーリー第1章〜第3章&各バンドイベントを語る
ブシロードとDeNAの共同企画によるスマホ向けリズム&アドベンチャーゲームアプリ「アルゴナビス from BanG Dream! AAside」(iOS / Android。以下,「ダブエス」)がリリースされて,およそ2か月。本作に登場する5バンドをそれぞれフィーチャーしたゲーム内イベントが順次開催されていたが,この3月でちょうど一周した。![]() |
このたび4Gamerでは,ダブエスで描かれる魅力的なストーリーの数々(メインストーリー,バンドストーリー,キャラストーリー,楽曲ストーリー,カードストーリー,イベントストーリー)から,メインストーリーとバンドストーリーを中心に,あらすじや見どころを解説する連載をスタートする。
第1回となる今回は,現在のところ第3章まで公開されているメインストーリーと,各バンドのイベントストーリー(Argonavis「-始動-」,GYROAXIA「MANIFESTO」,Fantôme Iris「誘惑のValentin」,風神RIZING!「俺たち風神RIZING!」,εpsilonΦ「桜散る春の歌遊び」)を取り上げる。
記事で紹介するストーリーにはネタバレが含まれる場合があるので,気になる人は注意してほしい。
早くも波乱の展開!
メインストーリーのあらすじと見どころを解説
本作は,アマチュアバンドの祭典「ライブロワイヤルフェス」(以下,「LRフェス」)に出場する5バンドの物語だ。以下,メインストーリー第3章までのあらすじをまとめつつ,押さえておきたいポイントや見どころを解説していく。
――メインストーリー第1章〜第3章あらすじー――
優勝すれば世界進出の切符が手に入るアマチュアバンドの祭典,「LRフェス」に出場が決まった5バンドが各地方から上京し,それぞれシェアハウス生活を送りながらの活動がスタートした。そのバンドの1つ,函館からやってきたArgonavisのシェアハウス内では,ある問題が発生。音楽で勝敗を決めることを受け入れられないボーカルの七星 蓮が,「フェスには出たくない」とメンバーに打ち明けたのだ。
そんななか始まった,LRフェスの出場順を決める2日間のスターティングライブ。京都出身のεpsilonΦが欠場を発表し,代わって先陣を切った長崎の風神RIZING!,続く名古屋のFantôme Irisが,それぞれ個性あふれるステージを披露した。そして,かつて北海道で同じステージに立ったGYROAXIAによる圧巻のライブを観た蓮は,強く心を動かされる。
すべてのバンドが演奏を終えた後日,スターティングライブの結果が発表された。それぞれが結果を受け止めるなか,GYROAXIAとFantôme Iris,風神RIZING!,そしてArgonavisが続けてさまざまなスキャンダルとトラブルに見舞われ――。
◆各バンドの立ち位置と第3章までで注目したいポイント
メインストーリーを読んで,押さえておきたい5バンドについて簡単に解説する。なお,彼らの上京前の様子については,前回記事で紹介した前日譚をチェックしてほしい。
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ブシロードがDeNAとの共同企画でおくるスマホ向けリズム&アドベンチャーゲームアプリ「アルゴナビス from BanG Dream! AAside」がリリースされて約1か月。本稿では,本作の魅力を多くの人に知ってもらうために,ベースとなる情報の紹介と,効率的にゲームを進めるためのプレイガイドをお届けする。
- キーワード:
- iPhone:アルゴナビス from BanG Dream! AAside(アルゴナビス フロム バンドリ! ダブルエーサイド)
- iPhone
- リズム/ダンス
- アドベンチャー
- DeNA
- イケメン
- ブシロード
- 声優:ランズベリー・アーサー
- 声優:阿部 敦
- 声優:鮎川太陽
- 声優:伊藤昌弘
- 声優:梶原岳人
- 声優:吉野裕行
- 声優:宮内告典
- 声優:橋本祥平
- 声優:橋本真一
- 声優:金子 誠
- 声優:榊原優希
- 声優:市川太一
- 声優:酒井広大
- 声優:秋谷啓斗
- 声優:小笠原 仁
- 声優:森嶋秀太
- 声優:真野拓実
- 声優:前田誠二
- 声優:代永 翼
- 声優:中島ヨシキ
- 声優:日向大輔
- 声優:福山 潤
- 声優:峰岸 佳
- 声優:立花慎之介
- 声優:和田将弥
- Android:アルゴナビス from BanG Dream! AAside(アルゴナビス フロム バンドリ! ダブルエーサイド)
- 企画記事
- 紹介記事
- ライター:玉尾たまお
- 女性向け
- Android
- ムービー
Argonavis
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函館出身の大学生バンド,Argonavis。彼らは5バンド中で最も結成からの日が浅いため,LRフェスにおける立ち位置は“未知数の新人バンド”といったところだろうか。バンドとしてのキャリアはまだ浅いが,言わば同じ船に乗る仲間としての固い結束力が,彼らの魅力と強みだと筆者は考えている。
メインストーリー序盤,蓮に2つの出会いが訪れる。1つ目はライバルであり憧れでもある那由多との再会,2つ目は紫夕との新たな出会いだが,このあとの第4章以降はとくに,紫夕との関係に注目しておきたい。明確な悪意を持つ存在を前にしたとき,このうえなく純粋な蓮がどう変化するのか,あるいは変わらずにいられるのかを。
もちろん,ほかのメンバーからも目が離せない。最初に蓮がフェスへの気持ちを打ち明けたとき,結人が「Argonavisは全員が主役」と言ったことに胸を熱くした人もいただろう。これはバンド結成時,彼がメンバーにむけて言った言葉なのである(TVアニメより)。
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そして,メインストーリーに出てくる航海のノートにも言及しておきたい。彼がアイデアや詞を書き留めたこのノートは,TVアニメで描かれたバンドに加入する前の話に登場していた。凛生が蓮から手渡され,そこに書かれていた言葉(歌詞)に触発されて,凛生はみんなの仲間になると決めたのだ。メインストーリーはすべてのバンドが主人公ではあるものの,やはりArgonavisのこれからの展開や成長には大いに期待せずにはいられない。
GYROAXIA
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いつなんどき,どんな場所での勝負でも「力を出し切ればいい」などと,生ぬるいことを言わないのが札幌出身のGYROAXIAである。フェスへの前評判も高く,バンドの中心である那由多は,早くも優勝と世界進出を公言している。しかし,彼についていくメンバーもすでに「勝利する覚悟」ができていると思えるところが,GYROAXIAのGYROAXIAたるゆえんのような気がする。
第3章までには対外的なトラブルが生じたものの,被害を最小限に抑えて立ち回りを(主に賢汰が)するなど,もはや大学生バンドとは言えない貫禄を感じさせる。現在は宣言どおりにきっちりと結果を出しているので,このまま黒星をつけず存在感を示し続けてほしいところだ。
Fantôme Iris
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ほかにはない世界観で観るものを虜にするのが,名古屋出身のヴィジュアルバンドFantôme Irisである。彼らは(1人を除いて)社会人とバンドマンの二足のわらじで活動しており,5バンドのなかでは最も平均年齢が高い。確かな実力はあるものの,LRフェスで優勝できなかったバンドは大会に二度と出場できないこともあり,彼らは最後のチャンスのつもりで挑んでいるようだ。だが,独特の音楽性と強すぎる世界観は好みが分かれるので,スターティングライブの結果はある意味リアルだと言えるかもしれない。
第3章まではトラブルに見舞われつつも,GYROAXIAと同様,バンドとしての地盤は揺らいでいないように感じられるのは,フェリクスの“王”たる威厳のおかげか。今後の巻き返しに大いに期待したい。
風神RIZING!
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長崎からやってきた風神RIZING!には,眩しい太陽のような明るさとパワーがある。彼らは技術的に劣っているのを自覚していても,「とにかく観客を楽しませたい」熱量が非常に高い。フェスでの立ち位置としては,南からやってきた巨大な太陽か台風といったイメージだろうか。メンバーはもともと長崎でずっと一緒だった4人と東京出身の1人の組み合わせだが,ここにはさらに,風太が大切にしているサックスの「サクタロー」も加えておきたい。
スターティングライブは初っぱなでεpsilonΦが欠場するハプニングがあったが,そんななか見事に結果を出した彼らの活躍は痛快ですらあった。何かと不穏な出来事も起きつつある本大会だが,そんな空気を吹き飛ばし,みんなを明るく照らす存在でいてほしい。
εpsilonΦ
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京都出身,εpsilonΦ。彼らはまだ中高生でありながら極めて高い実力を持ち,ボーカルの宇治川紫夕はLRフェスを主催するダックリバー社の社長の息子でもある。フェスでどんな活躍を見せるかは予測不能だったが,メインストーリーを読めば分かるように,彼らは現在,物語の圧倒的な「悪役」だ。しかし,その役割が“フェス主催の関係者だから”という理由ではなさそうなのが,さらに怖いところでもある。εpsilonΦは最後までその道を突き進むのか? どこまで行ってしまうのか? が本作における物語で最も気になるポイントだと考える人も多いだろう。
登場人物として極めて強いインパクトがあるので,これからもぜひ,すべてのファンの想像を超えた展開を見せていってほしい(とはいえお手柔らかにと祈らずにはいられない)。
◆メインストーリーと対応する各バンドストーリーについて
バンドストーリーでは,メインストーリーで描かれなかったエピソードを読める場合がある。たとえば第3章,公園で蓮と偶然会った風太が「あおいにこっぴどく怒られた」という話をする。
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これは風神RIZING!バンドストーリーの第4章を読むと,怒られた経緯や周りのメンバーがどうしていたのかが分かるのだ。各バンドの物語の流れはアプリ内「ヒストリー」でも確認できるが,メインストーリーとバンドストーリーの時間軸は,おおよそ以下の流れになっているので参考にしてほしい。なお,バンドストーリーの詳しい紹介や解説は,次回以降の記事でお届けする予定だ。
| 【LRフェスの1年前〜メインストーリー第1章の前まで】 |
| 風神RIZING!バンドストーリー第1章〜第3章 |
⇩
| 【キックオフミーティング1ヶ月前】 |
| GYROAXIAバンドストーリー第1章 |
| Fantôme Irisバンドストーリー第1章 |
⇩
| 【メインストーリー第1章(キックオフミーティング)】 |
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| 【メインストーリー第2章(2日間のスターティングライブ)】 |
⇩
| Argonavisバンドストーリー第1章〜3章 ※スターティングライブ終了後 |
| GYROAXIAバンドストーリー第2章〜第3章 |
| Fantôme Irisバンドストーリー第2章〜3章 |
| εpsilonΦバンドストーリー第1章(第2話まで) |
⇩
| 【メインストーリー第3章 (スターティングライブ結果発表,ネット炎上騒動)】 |
⇩
| Argonavisバンドストーリー第4章(ネット炎上騒動の後) |
| GYROAXIAバンドストーリー第4章 |
| εpsilonΦバンドストーリー第1章(第3話〜)〜第3章 |
| 風神RIZING!バンドストーリー第4章(結果発表前〜後) |
◆メインストーリー雑感
ついにスタートした「ダブエス」の物語。筆者がメインストーリーを第3章まで読んで驚いたのは,最初に行われたスターティングライブの結果と,εpsilonΦの立ち位置が“はっきりとした悪意を持つヒール”だったことだ。
前者については,たとえ作中,しかも前哨戦とはいえ順位がすべて明確にされたのが衝撃だったと同時に,本作の持つシビアな面を痛感したのである。どのバンドのファンにとっても他人事ではない。本番であるLRフェスで万が一自分の応援するバンドが頂点を取れなかったら,どれだけつらい気持ちになるのだろう……と,早くも恐ろしくなったのだ。
そしてεpsilonΦは,「いずれは改心するんですよね?」というお約束が果たされないかもしれないと思ってしまうほど,徹底的に悪意を持つ姿が描かれている(全員ではないが)。εpsilonΦの取る行動次第で,LRフェスの今後が変わるといっても過言ではない。
第3章にしてすでに「この先どうなってしまうのか……」と,波乱だらけのメインストーリー。これだけ情緒が揺さぶられると,筆者も含めて今後読者の心が持つのかどうかがやや心配であると同時に,この先のストーリーが楽しみでならない。覚悟を決めて待ちたいと思う。
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次に,3月頭までに行われた各バンドのイベントストーリーを紹介,解説していこう。
Argonavisのイベントストーリーを振り返る
「-始動-」
開催期間:2021年1月22日〜2021年1月29日![]() |
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―あらすじ―
上京記念に,シェアハウスのある下北沢でライブを行うことになったArgonavis。メンバーそれぞれが会場や衣装探しなどの準備をするなか,引っ越しの荷物が片付かない蓮は,家でライブのセットリスト作りを任される。
◆チェックしておきたいポイント&小ネタ紹介
特撮物が好きすぎる蓮
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蓮の大好きなものといえば特撮物。今作でも手持ちのグッズの多さが話題になっていたように,彼の特撮物好きは筋金入りだ。なかでも「超夢宙閃隊スターファイブ」がお気に入りで,TVアニメの第1話でもひとりカラオケでテーマソングを熱唱する姿が見られた。また,今回のイベストでフィギュアショップに行きたがっていた蓮だが,フェリクスのキャラクターストーリー第2話「フェリクスと蓮」で,特撮物を扱う店を訪れる様子が見られる。
マスター,お元気ですか……
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結人と航海が話していた「お世話になっていた“マスター”」とは,TVアニメに登場した,函館で彼らが行きつけにしていたカフェ「サブマリーナ」のマスターのことだ。マスターはもともとバンドをやっていた初老の男性で,万浬が加入するまでのArgonavis結成前は,セッションでドラムを叩いていたりもしていた。ちなみに「サブマリーナ」とはマスターが昔組んでいたバンドの名前らしい。Argonavisの面々をいつも優しく見守ってくれていたマスターはきっと今も,彼らの東京での活躍を応援してくれているに違いない。
Argonavisのライブ@下北沢
今回のイベストで,Argonavisはシェアハウスのある下北沢でライブをする。メタな話ではあるが,Argonavisのキャストによるリアルバンドが一番最初にライブをしたのも下北沢のライブハウスだった。リアルバンドのArgonavisは2018年に3回の「0(ゼロ)ライブ」を行っており,1回目のライブのメンバーは3人(結人・航海・凛生),2回目は蓮が加わった4人,3回目の最後に万浬が加わった5人と,アニメで描かれたのと同じ流れでメンバーが揃っていったのが感慨深い。
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GYROAXIA新規ビジュアルを独占公開! 「ARGONAVIS from BanG Dream!」の歩みと魅力を徹底紹介
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◆イベントストーリー雑感
記念すべき「ダブエス」初のイベストは,上京したArgonavisのライブに向けた様子が描かれた。彼ららしくみんなで力を合わせ,本番に向けてがんばっていく様子がほほ笑ましい。そのなかで筆者がとくに胸を打たれたのは,ライブハウスを探しにいった結人と航海のシーンだ。普段は何かと慎重で,なかなか仲間に甘えない航海が,“自分をここまで引っ張ってきてくれた”結人に,何に対してかは言わずとも感謝の気持ちを伝えるのである。もう1つ,上京前に入院していた万浬を気遣う凛生の2人もいい。ステージでは後方からみんなを支える彼らの,さりげなくもあたたかいやりとりに胸を熱くさせられた。
そして,そんな4人に面倒(?)をみられる蓮の姿は,兄弟で言えば末っ子のようでとてもかわいらしい。けれどひとたびステージに立てば,その歌声で全員を引っ張っていく力がある。そんなほほ笑ましくも頼もしいチームワークが,心に響くストーリーだった。
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GYROAXIAのイベントストーリーを振り返る
「MANIFESTO〜宣戦布告〜」
開催期間:2021年1月31日〜2021年2月7日![]() |
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―あらすじ―
シェアハウスへの引っ越しを終えたGYROAXIAが単独ライブを行うことになった。会場探しに難航する賢汰は,打ち合わせの帰りに目にした物をヒントに,大掛かりな仕掛けを思いつく。
東京の大学に通い始めたGYROAXIA
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今回のイベストで「フェス参加者の編入生」というキーワードが出てくる。5バンドのうちFantôme Irisを除く4バンドのメンバーは地方の学校に通っていたため,LRフェス出場にあたり,全員が東京にある学校に編入しているのだ。GYROAXIAとArgonavis,風神RIZING!の大学生たちは宇治川グループが経営する鴨川大学,εpsilonΦの中高生たちは鴨川大学附属中学校・高等学校に通っている。なお,大学生勢の所属学部は以下の通り。
| 所属学部 | 在籍者 |
| 法学部 | 蓮,那由多 |
| (政治)経済学部 | 凛生,岬 |
| 文学部 | 結人,航海,礼音,風太,大和,あおい |
| 商学部 | 万浬 |
| 経営学部 | 賢汰 |
| 理学部 | 涼 |
| 工学部 | 絋平 |
| 歯学部 | 深幸 |
有言実行した里塚賢汰(ぬかりない)
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GYROAXIAは,ライブで新宿の巨大スクリーンをジャック。このジャックは作中だけではなく,イベント実施に合わせて現実でも行われ,話題になった(2021年2月3日〜2月7日,新宿・ユニカビジョンにて)。メディアミックスプロジェクトならではの胸アツ展開といえるだろう。さすが賢汰,ぬかりない男である。
?広告情報?
— アルゴナビス from BanG Dream! AAside(ダブルエーサイド) (@AAside_INFO) February 3, 2021
新宿・ユニカビジョンにて、
開催中のゲーム内イベント「MANIFESTO〜宣戦布告〜」スペシャルムービーを放映!
那由多の歌声が、GYROAXIAの演奏が
新宿の街に流れます。
期間:〜2/7
※毎時57分〜1分間の放映です
※ビジョンへのお問い合わせはご遠慮ください#アルゴナビス #ダブエス pic.twitter.com/WJ5KD5KMnS
◆イベントストーリー雑感
GYROAXIAは言わば那由多のワンマンバンドで,決して仲良しこよしの雰囲気ではない。だが,意外と平和に過ごしている様子を見て,ほほ笑ましく,かつ頼もしく感じている人は多いかもしれない。今作でも自分のやるべきことを全員がきっちりとこなし,本番で結果を出すのが,さすがジャイロといったところだ。
個人的に印象に残ったのは,やはり見事な策士ぶりを見せた賢汰と,那由多への対抗心を己を鼓舞する力に変え,努力を重ねる礼音だった。また,那由多が「(会場の件は賢汰に)任せてある」と断言したり,会場決定後に賢汰から感想を聞かれて「俺は歌うだけだ」とたった一言で答えたりするところに,言葉には表さない信頼のようなものを感じ,憎いな……と唸らされた。
都会のネオンは,夜空の星をかすかなものに感じさせてしまうほど,強く眩しい。夜の東京に映し出された彼らの姿は,いつまでも残像となって,観た者の心に強く残り続けたに違いない。
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Fantôme Irisのイベントストーリーを振り返る
「誘惑のValentin」
開催期間:2021年2月9日〜2021年2月16日![]() |
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―あらすじ―
バレンタインにライブを行うことになったFantôme Iris。フェリクスは虎春に,その日の主役を担うよう言い渡す。HARUとしてどんな演奏をすべきか悩む虎春だったが……。
Fantôme Irisの“設定”をあらためて説明
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徹底した世界観のステージを展開するFantôme Iris。彼らの“設定”をあらためて説明すると,「人間である聖職者の『D』が,吸血鬼の王である『FELIX』を偶然呼び出してしまい,一緒に行動することになる。そして,FELIXに仕えるダンピール(吸血鬼との混血)の『LIGHT』,世界を壊したいと彷徨っていた吸血鬼の『ZACK』,FELIXと対立していた吸血鬼の『HARU』の5人で,人間と吸血鬼が共存できる王国の建国を目指して旅をしている」……というものである。なお,Fantôme Irisのファンは「眷属」という愛称で呼ばれている。
大門と虎春の関係
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今回披露された見事なHARUの衣装はもちろん,このバンドの衣装はDこと楠 大門が担当している。アプリ内のプロフィールと「ヒストリー」によれば,この2人は小学校からの幼馴染で,中学校のころは毎日一緒に登校していたらしい。当時の写真がぜひ見たい。また,虎春は幼少のころに2人の姉の悪ノリで女の子の洋服を着せられるようになったらしいが,今作で「服は自分の容姿が引き立つものが好き。ライブ衣装も気に入っている」と言っている。ある意味彼らしい,男気あふれる言葉だ。
中学2年生で発症する病気
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今作で,「中学校のころに考えたキャラクターや複雑な設定をノートに書いていた」ことを言及された燈。彼はまさに中学2年,漫画やアニメに影響され,いわゆる「中二病」を発症していたのである。「中二病」に罹患した経験のある者は,大人になってからでもそれを思い出したり話題に出されたりすることで,胸の痛みや発汗,震えなどの症状が出る場合がある。しかし燈のこの経験は,バンドの世界観を作る上できっと役に立っているはずだ。ドンマイである。
◆イベントストーリー雑感
世界観を完成させるための「役柄」を演じながら,音楽を届けようとするFantôme Irisならではのストーリーだ。今回の“主役”となった虎春は,フェリクスに与えられた課題「観客を誘惑する」に,己がステージで演じるHARUについて想いをめぐらせる。筆者が最も印象的に感じたのは,燈が言う「HARUは虎春さんのなかで,虎春さんとは別の道を進んで花を咲かせる」の言葉と,虎春の「(自分とは違うHARUは)吸血鬼で女で,背負っているものが違うなら,自分と同じ生き方にはならない」という言葉だった。
これらの言葉からは,役柄を「もし自分ならどうするか」と考えるのではなく,「HARU」の存在をより強く,1人の人格として尊重しているように思えたのだ。ステージでは全員が姿を変えるFantôme Irisだが,ほかのメンバーはもう1人の自分についてどう思っているのかも,ぜひ聞いてみたいと思えるストーリーだった。
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それにしても今回は本当に,「HARU様うつくしすぎつらい」である。
風神RIZING!のイベントストーリーを振り返る
「俺たち風神RIZING!」
開催期間:2021年2月19日〜2021年2月26日![]() |
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―あらすじ―
駄菓子屋「はなまる商店」の2階に引っ越してきた風神RIZING!。もうすぐ店を畳むという大家の言葉に,風太は絶対に店を潰したくないと,宣伝のためのライブを提案する。
大和の言い間違えシリーズ
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上の画像のセリフ,正解は「ハーメルンの笛吹き男」である。“クール系おバカ”こと大和の突き抜けた天然ぶりはあらゆるシーンでエピソードに事欠かず,このような言い間違えも多い。このほかには,バンドストーリーで風神RIZING!を「ナントカRIZING!」→「風神ナントカ」→「風ジング」と,メインストーリーではεpsilonΦを「イソフラボンナントカ」などと言っていたシーンも。コミカルなシーンはもちろんだが,緊張感あふれるシリアスな場面でも,大和がボケると非常に和む(本人はその気がないだろうが)。ありがとう大和,そのままでいてほしい。
「パー7」……じゃなくて「ハーメルンの笛吹き男」とは?
そんな「ハーメルンの笛吹き男」とは,グリム童話にある物語だ。ドイツのハーメルンに住む人々がネズミの害に困っていると,ある男が現れ,笛を吹いてネズミを連れ出し退治する。しかし,人々が報酬の約束を破ると,男は再び笛を吹く。すると不思議な力に導かれ,街中の子どもたちが連れて行かれてしまい,二度と戻ることはなかった……という,なかなか怖いストーリーなのである。ちなみにこの話は,実話を元にしているとも言われているのがまた怖いところだ。
家族のような風神RIZING!
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みんなが楽しくあるために! と,頑固なまでにやりたいことを突き通そうとする風太,怒る絋平,間に立ってどうにか仲立ちをしようとする岬とあおい……。そのときどきで立場は変われど,この4人の関係はまさに家族,もしくは本物の兄弟のように感じられる。アプリ内のヒストリーによれば,風太と岬と絋平とあおいが出会ったのは保育園なので,本当に長い間一緒に過ごしているのだ。大和は風太たちが高3(絋平のみ大2)のときに出会っており,メインストーリーの時間軸では1年ほど前からの付き合いになる。
◆イベントストーリー雑感
シェアハウス1階の駄菓子店に客を呼び込むため,「音楽でみんなを盛り上げるばーい! ワッショーイ!」といった明るく楽しいストーリーかなと思っていたが(実際にそうではある),これはバンドにとっても読者にとっても,想像以上に大事な話ではないだろうか。
印象的だったのはやはり,大和が絋平に尋ねた「なぜフェスに出るのか」の理由だ。そう聞かれた絋平は自分の夢について語り,バンドでフェスに出ることと,みんなでバカをやるのは同じくらい大切と答える。そして,「いつかどちらかを選ばなければならないとしても」と付け加えるのだ。
子供から大人になり,楽しい時間は永遠ではないと知る。ものごとには終わりがあり,出会った者同士には必ず別れが訪れる。それでも,この熱い瞬間を少しでも長く続かせることはできるのだろうか。ひょっとしたらそれこそが,音楽の持つ力なのかもしれないなと感じ,楽しいながらもちょっと泣きたくなるような気持ちになった。
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εpsilonΦのイベントストーリーを振り返る
「桜散る春の歌遊び」
開催期間:2021年2月28日15:00〜2021年3月7日14:59![]() |
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―あらすじ―
宇治川家主催のパーティーに出席するため,京都に帰ることになった紫夕と玲司。ほかのメンバーも旅行や帰省で,思い思いの春休みを過ごす。そんなある日,εpsilonΦの動画チャンネルに謎の予告動画がアップされる。動画を作成した紫夕には,京都で実行したい,ある計画があった。
紫夕のペット「モモ」
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イベストには出てこないものの,紫夕のカードストーリーにイラスト付きで登場したのが,ペットの犬の「モモ」である。アプリの「ヒストリー」によれば紫夕がモモを飼いはじめたのは6歳の頃で,「1人で寂しい」と話したところ,家に仕える者から犬を与えられたのだという。バンドストーリーのセリフから,モモは高齢のメスであることが分かっている。また,アプリの「日常」でも,モモについて考えている彼のひとりごとを聞ける。モモと触れ合う紫夕の姿は,年相応の子供らしさを感じさせる貴重な光景だ。
天一行こうよ!
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奏が遥を誘おうとする「天一」は,ラーメン店「天下一品」の略称である。本店は京都だが,彼らのシェアハウスがある六本木をはじめ,都内にも多数の支店があり,非常〜〜にこってりとしたスープが特徴。かなりの濃さを感じるが,あれはとんこつではなく,鶏ガラベースに形がなくなるまで煮込んだ野菜のスープである。ちなみに筆者は「こってり」と「あっさり」の中間の「こっさり」派。こってりはちょっと重いけどあっさりでは物足りない人におすすめだ。毎年10月1日は「天一の日」で,さまざまなサービスを受けられるのでチェックしてみてはいかがだろうか(なぜか熱く語ってしまった)。
二条兄弟について
今作であらためて,仲の悪さ(というよりお互いの真逆の態度)を見せた双子の二条兄弟。アプリ内の「ヒストリー」によると,赤ん坊のころは遥が母親似で,奏が父親似であったらしい。イベストでは父が登場し,息子たちを「はるくん」「かなくん」,彼らの母親を「ママ」と呼んでいることが明らかとなった。こうしてみると非常にほのぼのとした家族関係に見えるのだが……。
◆イベントストーリー雑感
メインストーリーで独自の道を突き進む,εpsilonΦの初イベントである。彼らの物語では紫夕と玲司のひりついた関係や,唯臣の怖さがだいぶしんどいが,遥と奏もだいぶしんどいことを,今作では思い出させられた。
今回は紫夕がちょっとした“遊び”として,桜の咲く庭での無観客配信ライブを行おうと目論む。自分の知らないところで勝手に計画を進められた玲司は紫夕を激しく怒るが,そういう場面を見るたびに,「玲司もちゃんと紫夕に感情を出せるのだな」とちょっと安心してしまうのは筆者だけだろうか。
そして印象的だったのは,「MVの撮影でも効果は高いのでは?」と提案する玲司に対し,紫夕が言った「桜は散るからええんや」の言葉だった。どこか残酷なのに,彼の無邪気で柔らかな京言葉と相まって,美しいセリフだな……と思ってしまった。
桜の花が舞い散るなか,歌う彼らの姿がこれほどまでに艶やかなのは,どこかに毒や危うさを感じさせるからなのかもしれない。満開の桜は「人を狂わせる」などとも言われるが,そんな言葉を思い出してしまう物語だった。
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第2回記事もお楽しみに!
■たまお(ライター)■
エンタメ系フリーライター。音楽・ゲーム業界などでの社会人生活を経て,作品やキャラの素晴らしさを文章で伝えるためにライターへ転向。現在4Gamerにて「あんさんぶるスターズ!!」のストーリー解説記事を連載中。このほか追いかけ中のタイトルは「アルゴナビス」「スタマイ」「ツイステ」「ヒプマイ」「パラライ」「刀剣乱舞」「A3!」「まほやく」など。
◆Twitter(@tamao_writer)
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4Gamer 女子部(仮)




































































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