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インタビュー

「アルゴナビス」小笠原 仁さんが語るGYROAXIA。成長し続ける“彼ら”を,“僕たち”が追いかけている――ボーカリストインタビュー企画第4弾

 ブシロードは,「BanG Dream!」(以下,「バンドリ!」)発のボーイズバンドプロジェクト「ARGONAVIS from BanG Dream!」(以下,「アルゴナビス」)に登場し,2021年初春リリース予定のスマートフォン向けゲーム「アルゴナビス from BanG Dream! AAside」iOS / Android)で活躍する5バンドの配信ライブイベント(Sound Only Live。以下,SOL)を,2020年8月より5か月連続で行っている。

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 これにあわせて4Gamerでは,各バンドのボーカリストインタビュー企画を実施中だ。
 第1弾・8月のεpsilonΦ(榊原優希さん),9月のFantôme Iris(ランズベリー・アーサーさん),10月の風神RIZING!(中島ヨシキさん)に続くのは,11月29日に「GYROAXIA S-SOL -PREFACE」(以下,S-SOL)の開催を控えたGYROAXIA(ジャイロアクシア)ボーカル,旭 那由多役の小笠原 仁さんだ。
 キャストによるリアルバンドも活躍中のGYROAXIAの音楽について,小笠原さんにじっくりと話を聞いた。

プロジェクトや登場バンドについて知りたい人はこちら
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旭 那由多役の小笠原 仁さん
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「ARGONAVIS(アルゴナビス) from BanG Dream!」公式サイト


👑もくじ👑

💥自己紹介とオーディション・メンバーの話
〜オーディションはカラオケ屋さんでリクエストを受けて歌いました〜


💥楽曲解説(オリジナル/カバー)
〜小笠原さんが語る,GYROAXIAの音楽性とオリジナル楽曲解説〜


💥那由多として歌うことについて

💥リアルライブ感想
〜作中の“彼ら”と現実の“僕ら”は追いかけっこをしている〜


💥11月29日のS-SOLでの聞きどころとは?





「オーディションはカラオケ屋さんでリクエストを受けて歌いました(笑)」(小笠原さん)


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。「アルゴナビス」ボーカリスト5か月連続インタビューは,いよいよGYROAXIAの出番となります。小笠原さんはこれまでに何度かインタビューさせていただいていますが,あらためて演じられている役とバンドについてご紹介をお願いします。

小笠原 仁さん(以下,小笠原さん):
 よろしくお願いします。GYROAXIAボーカル,旭 那由多くんの声を担当させていただいております。
 GYROAXIAは,圧倒的な才能と実力を兼ね備えた那由多くんを中心としたバンドです。今年4月から放映されたTVアニメ「アルゴナビス from BanG Dream!」では,主人公バンド・Argonavisのライバルバンドとしても登場しました。
 Argonavisが家族や親友みたいな温かい関係であるのに対して,GYROAXIAは那由多くんの絶対的な支配下にあります。音楽への想いからくる那由多くんの苛烈な態度に反発するメンバーもいますが,彼の才能に惚れ込み支えるメンバー,それを外野的なポジションで包み込むようなメンバーもいて……すごく不思議な関係性が成り立っていますね。

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4Gamer:
 ありがとうございます。小笠原さんは,那由多役はオーディションだったんでしょうか。

小笠原さん:
 オーディションでしたね。もともと本家の「バンドリ!」のアニメやゲームを楽しんでいたのもあって,男性版が始まるんだ! って注目していました。僕自身も昔から好きだった歌を,声優活動の武器にしていけたらと思っていたので,いい形で関われたらいいなと。そうぼんやり思っていたところにオーディションのお話をいただきまして。
 那由多くんは見た目横暴で怖そうな子だなと思ったんですが,ポジションもボーカルで音楽に対する熱量も高くて演じがいがありそうでしたし,何より自分の好きなロックの音楽性というのが噛み合ったのもあり,この役はぜひ取りたいなと思いました。オーディションは,今まで受けたなかでも歌唱選考におけるウェイトがすごく重めだったんです。それこそセリフは4つくらいで。

4Gamer:
 セリフはどんなものがあったんですか。

小笠原さん:
 「旭 那由多だ」的な自己紹介と,「お前は必要ない,出てけ」「俺は音楽であいつを超えるんだ」「俺の歌を聴け」みたいな感じの言葉ですね。第1次選考はテープオーディションだったんですけど,課題曲がONE OK ROCKさんの「完全感覚Dreamer」だったんです。それを知ったときに「まじ!?」って思ったんですよ。

4Gamer:
 それはどういう意味の「まじ!?」でしょうか。

小笠原さん:
 声優が歌を歌うオーディションでこれを課題曲にするのかって驚きと,「(手の指を鳴らしながら)よぉーし,やっちゃうよ?」みたいな意気込みです。ONE OK ROCKさんはライブに行くくらい好きなバンドだし,何より挑戦する題材としてこんな高いレベルを求められるオーディションはなかなかないぞと,すごく気合が入ったのを思い出します。
 あと,オーディション要項に「キーは自由に変えても大丈夫です」と書いてあったんですよ。でもこれが課題曲ってことは,これを求められてるんでしょ? だったらこれを歌えるのがスタートラインだろ! と思って,毎日カラオケ行って練習しました(笑)。
 もともとカラオケで歌ってはいたんですけど,あらためて録音したのを聴いてみると「これをそのまま出すわけにはいかないな」と思ったんです。そこからいかにパッケージとして成立するくらいの歌唱力に持っていくかを,テープを作るまでの1週間で突き詰めました。

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4Gamer:
 そうだったんですね。自由曲は何を歌われたんですか。

小笠原さん:
 自由曲は自分で好きな曲を選べたので,バルーンさんの「シャルル」を歌いました。というのもちょうど僕がそのときによく聴いていて好きな曲だったのと,さっきの4つのセリフとキャラクター設定から受けた印象で,何となく合いそうな感じがするなと思ったんです。
 あと……本家「バンドリ!」で主人公バンドの次に活動を始めたRoseliaさんがその曲をカバーされていて,“第2のリアルバンド”という意味での立ち位置はGYROAXIAも同じだし,ちょっと「バンドリ」を知ってるふうな感じに見えるんじゃないか? という,打算的な考えもありつつでした(笑)。

4Gamer:
 なるほど。スタジオオーディションもあったんですよね。

小笠原さん:
 ありました。オーディションは最初のテープも含めて3回あって,2回めがブシロードさんの本社で質疑応答をする三者面談のような感じでした。で,2次がとおって,第3次はどんなのだろうと思ったら,カラオケ屋さんに呼ばれて歌ってくださいと。

4Gamer:
 えっ,本当のカラオケ屋さんですか。

小笠原さん:
 本当のカラオケ屋さんです。スタッフさんと弊社のマネージャーも含めてだいたい6〜7人くらいでカラオケ屋さんの前で集合して,ぞろぞろと。そしたらソファーが埋まるくらいの部屋に通されて,みなさんが座って,僕が立って歌い続けるという……(笑)。事前にいただいていた3次審査の曲は,後にカバーすることになったSPYAIRさんの「現状ディストラクション」とUVERworldさんの「CORE PRIDE」でした。
 歌い終わって「よし,どうだろう!?」と我らがKプロデューサーを見たら突然,「小笠原さんって,ONE OK ROCKの『The Beginning』とか歌えたりします?」と言われて。で,「あっ,はい……歌え……ますけど……」って,そこからリクエストタイムみたいなのが始まりました。

4Gamer:
 普通のカラオケパーティーじゃないですか!

小笠原さん:
 リクエストのほかにも普段のレパートリーや得意な曲を聞かれて,ワンコーラスずつ全部で5曲くらい歌って,頭が真っ白になりました。僕は集合した時点から心臓バクバクだったわけですよ。頑張るぞ……って思ってたらカラオケパーティー始まったよ,ヤバい! と(笑)。

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4Gamer:
 それは逆に緊張しそうですね……。現場の空気はオーディションらしく静かな感じだったんでしょうか。

小笠原さん:
 「ああ,なるほど」「いいですね」とかそういうレスポンスとかはいただいてたんですけど,そんなのはもう耳に入ってこないんですよ(笑)。次に何がくるんだ? ヤバい,俺は自分のなかのレパートリーを全部出さないと! と慌てふためいてました。

プロデューサーK氏:
 事務所さんにはそこまで伝えてなかったんですけど,実を言うと制作側では2次の段階でほぼ小笠原さんで決まってたんです。3次で課題曲を歌ってもらいましたけど,あれはカバーを作るのにキーを決めようと思っていて。

小笠原さん:
 1年経ってから「あれはキーチェックだったのか!」って気づきました(笑)。いろいろな意味で思い出に残るオーディションでしたね。

4Gamer:
 たしかに。受かったときはどんなお気持ちでしたか。

小笠原さん:
 嬉しかったですね……。それまでに受けたオーディションのなかでも期間としては最長でしたし,気をもむ時間が長かったのもあって「やった!」という喜びや安堵感はありました。でも,その知らせを受けた夜にはもう,プレッシャーが襲いかかってきましたね。「……これ,とてつもないな」って。「バンドリ!」を見て,コンテンツ自体が音楽にすごく重きをおいているのは分かっていたし,しかもGYROAXIAは作中で“最強のバンド”っていう称号を冠している。それが設定とは言え,最強と言われたら最強じゃなくちゃいけないし。

4Gamer:
 そうですね。

小笠原さん:
 たとえば格闘技アニメの最強キャラなら,声だけじゃなくて絵でも最強を表現できるじゃないですか。じゃあ,旭 那由多くんの場合は何をもって最強を表現しなきゃいけないのか……それは歌声以外に要素はなくて。曲を作ってくださる方やアレンジをしてくださる方,プロが作る音楽の要素が積み上がって,一番最後に参加させていただくのが僕だとは思うんですけど,僕ができる「那由多くんの最強さ」っていうのは,歌声とセリフへの魂の込め方や生き様になってくる。
 でもやっぱり歌の比重が重いから,このキャラクターをやるからには「自分の職業は声優だけ」とは言えないなと。「自分は歌手」だって胸を張って言えるくらいに自分を追い込んでいかないと,説得力を生むことはできないな,大変なキャラクターだなと覚悟を決めました。将来ライブをすることも想像して,責任重大だなって……合格しても意外とすぐ冷静になったかもしれないです,最終的には。

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4Gamer:
 ただ歌うだけでは聴く人を納得させられないということですよね。那由多が所属するGYROAXIAは,ボーカルだけではなくて楽器もキャストが演奏するリアルバンドですが,メンバーに初めて会ったときのことは覚えてますか。

小笠原さん:
 覚えてますね! やっぱりこれから一緒にやっていく仲間として,最初の顔合わせは大事にしたいという意気込みがありました。僕はもともと周りの目を気にする性格なので,さぐりさぐりではあったんですけど,どうにかこのタイミングで全員の人となりをある程度知っておきたいと思ったので,自分からいろいろな会話を振った記憶があります。
 あとでみんなから「何かすごいコミュニケーション能力あるね」って言われたんですけど違うんです,そのときはただ必死だっただけなんです(笑)。結果的に4人とも波長の合う人ばっかりで,バンドメンバーとしても役者仲間としても,友人としてもこれだけいい関係になれるとは予想してなかったので,人の縁に恵まれたなと思います。

4Gamer:
 すごくいい関係性だというのは,ファンのみなさんもよく感じていると思います。5人が揃うと,ちょっと男子校みたいな雰囲気もありますよね。

小笠原さん:
 そうですね。年齢差はあるんですけど……一番上が宮内告典さん(ドラム・界川深幸役),一番下が真野拓実くん(ギター・美園礼音役)ですけど,年上の告典さんがいい意味でいじられ役に徹してくれるんですよ。年少組の僕や真野くんにとってすごく居心地のいい空間になるよう気にしてくれていて。
 もちろんそういうことは真一(ギター・里塚賢汰役の橋本真一さん)もあっきー(ベース・曙 涼役の秋谷啓斗さん)も考えてくれていて,本当に全員のバランスがいいなって思いますね。みんながお互いの頑張りに答えようとすることで,いい関係が出来上がってるなと思います。

4Gamer:
 仲間であり,いいライバルでもあるんですね。

小笠原さん:
 はい。バンドメンバーでありながらみんな役者でもあって,それぞれ別の業界で音楽とは違う一面を持ってるから,お互いにリスペクトし合える面がたくさんあるんです。いいんですよ,GYROAXIAは。

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小笠原さんが語る,
GYROAXIAの音楽性とオリジナル楽曲解説


4Gamer:
 それではさっそく,GYROAXIAの音楽についてガッツリとお聞きしていきたいと思います。

小笠原さん:
 はい,ガッツリと!

4Gamer:
 よろしくお願いします! それではまず,GYROAXIAのバンドコンセプトについてお聞かせください。

小笠原さん:
 GYROAXIAは,音楽的にはミクスチャーやラウドロックに分類されます。音楽としてはありとあらゆることをするバンドですね。僕はボーカルとして関わっているのでその目線から話すと,それこそシャウトだったりスクリームだったりラップだったり,高音ではクリーンな音だったり,自分が今まで趣味でやってきた歌のなかで,楽しいなと思っていた要素がフルに詰め込まれていると思います。
 デモを聴いたときびっくりもしたんですが,同時に声優活動のなかでここまで何でもやらせてもらえる,いろんな楽曲を歌えることが嬉しかったですね。多様性という点では,アルゴナビスプロジェクトのなかでGYROAXIAが一番なんじゃないかなと思います。音楽的にもそうだし,ボーカルに求められるテクニックも,群を抜いて多いんじゃないかなと。

4Gamer:
 最強バンドたる所以ですね。小笠原さんはもともとロックがお好きだったということですが,どんなバンドを聴いていたんですか。

小笠原さん:
 僕が母親のお腹のなかにいたころから聴いていたというB'zさんですね。あの歌を聴いて音楽を好きになったので,自分の根っこにあるのはあの演奏と歌です。一番みんなとカラオケに行っていた学生時代に聴いていたのはUVERworldさん,BUMP OF CHICKENさん,RADWIMPSさん,ONE OK ROCKさん,SPYAIRさん,MY FIRST STORYさん,マキシマムザホルモンさん,coldrainさん……。海外だとLinkin Park,Slipknot,あとはColdplayとかですかね。挙げだしたらきりがないですけど,バンドだけでもわりと幅広く聴いてました。ちなみに最近いいなと思っていつも聴いているのは,I Don't Like Mondays.さんです。すごくおしゃれな音楽で好きなんです。でもやっぱり,自分が好きになる音楽はロックが多めだったなと思いますね。

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4Gamer:
 ロックと一概に言ってもかなり幅は広いですが,今挙げていただいたバンドは本当にバラエティに富んでいますね。先ほどカラオケの話が出ましたが,歌うのもそういう系ですか。

小笠原さん:
 よく聴く好きな曲は絶対にカラオケで歌ってきましたね,全部。ハマっている曲は歌えるようになるまで聴いて,カラオケで歌います。だから何だろう,ずっと新しい課題曲を求めながら音楽にハマっているという人生を送っていたのかもしれません。

4Gamer:
 そういった好きなバンドの曲を,今声優としてカバーで歌っているのはなかなかすごい運命ですよね。

小笠原さん:
 そうなんですよね。SPYAIRさんの「現状ディストラクション」を最初のカバーとしてやることが決まったき,「キャラクターとして,お仕事として歌わせていただけるのか!」と感動もひとしおでした。自分が好きな音楽性,好きな歌唱を100%やらせてもらえるキャラクター,バンドに出会えたのはすごい縁だなと思います。

4Gamer:
 本当にそうですね。続いては楽曲レビューなんですが,GYROAXIAは曲数が多いので,時間の関係もあっていくつかに絞らないといけないかなと思っていたのですが……。

小笠原さん:
 あ,でも全部(書いてきたメモは)あります!(笑)

4Gamer:
 ありがとうございます! では,曲ごとにお話を聞いていきたいと思います。

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◆MANIFESTO

小笠原さん:
 デモで最初に聞かせていただいたのが「MANIFESTO」「REVOLUTION」です。「MANIFESTO」がGYROAXIAの名刺代わりになる曲で,初めて聴いたとき,イントロのギターをかき鳴らすところからドラムがインしていく感じがすごくテクニカルだなと思って……そして初っ端からラップか! と度肝を抜かれました。かと思えば,Bメロの「C’mon C’mon C’mon……」から徐々にテンションが上がってドカンと格好いいサビが展開されて,ボーカルを務める自分としては,この曲で那由多くんとしての多様性とかテクニカルなところをどこまで表現しきれるかの挑戦だなと思いました。

4Gamer:
 コーラスも小笠原さんが歌われているんですよね。

小笠原さん:
 はい。「C’mon C’mon……」のところはラウドな感じをおさえてクリーンかつちょっと不気味な感じにしたりとか,挑戦することもたくさんありました。

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◆REVOLUTION
作詞・作曲:ASH DA HERO
編曲:ASH DA HERO/山本恭平(Arte Refact)


小笠原さん:
 じつは,オリジナルとして最初にレコーディングしたのがこの曲だったんです。レコーディング自体の一番最初が「現状ディストラクション」で,次に「REVOLUTION」「MANIFESTO」,カバーの「狂乱 Hey Kids!!」「SCATTER」……という流れでした。そうやって録っていくと,やっぱりどんどん学ぶことが増えていくんですよ。ここでこんなに声を張るよりもちょっと引いたほうがマイクに乗ったときにいい音になるんだなとか,コントロールしていいニュアンスをつけるやり方とか,ラップはこういうアプローチがあるんだなと。

4Gamer:
 学びが積み重なっていったわけですね。

小笠原さん:
 そうですね。だからといって最初のころに録った曲が表現に乏しいというわけじゃなくて,そのときにしか歌えなかったものが詰まっていたと思います。まだ自分の引き出しが少なかったからこそ,全力でぶつかって叫び散らしていたものがソウルになっていたりもするし。「REVOLUTION」「MANIFESTO」は,何だろうな……旭 那由多として自分が初めて歌ったときのパッションみたいなものを,今でも思い出せる曲になってるなと思います。

 僕はまだまだ新人声優で経験も乏しいですし,お仕事で歌を歌う経験もユニットはあったけど一曲まるまる自分が歌うのはこのコンテンツが初めてだったんですよ。しかもコーラスも全部自分が歌う設定だったので,こりゃあ……大変だ! って(笑)。初めてのことづくしだったからこそ,あらためて聴くと,自分にだけ分かる初々しさは感じますね,すごく。

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◆SCATTER

小笠原さん:
 アニメのオープニング曲にもなりましたね。最初にデモを聴いたときは全体的にヘビーなサウンドで「うおー,重いな!」と思ったんですけど,全体的に重く重く……という感じだけではないんですよね。重いイントロから始まりラップが入って次第に盛り上がっていきます。サビのメロディは爽やかな印象も受けたので,どれだけボーカルで変化をつけられるかに挑戦しました。
 あと,ちょっとサウンドの話からは離れるんですけど,僕はオタクとしてこの曲を解釈したときに「エモ〜い!」となったポイントがあったんです。

4Gamer:
 ぜひ教えてください!

小笠原さん:
 ラップで「ライバル? ha? 蹴散らすI’m a Fighter」と歌うところなんですけど,そこで彼は“ライバル”の存在を認めて「I’m a Fighter」,自分は戦士だと表現しているんです。ここが何でエモいのかというと,バンドの名刺代わりになる「MANIFESTO」で彼は「King Of The World」と歌っていて,僕はこれを「自分は世界の王だ」という意味だと思っていたんですよ。でもこの曲で「自分は戦士だ」とライバルの存在を認めている。ならあの「King Of The World」は,自分が王であることを意味してるんじゃなくて,“王になることを課している”のでは……と思って,うわぁー! ってなりました。めちゃめちゃエモいやん……と。本当にそういう意図で歌詞が作られているかはまったく分からないんですが(笑)。

4Gamer:
 すごく納得できますね……! それはかなりエモい解釈だと思います。

小笠原さん:
 そうなんです。彼は戦士だったんですよ,まだ……。那由多くんのスタンスでいうと「俺はキングだから」ではなくて,「かかってこいよ,倒すけどな」なのかもしれない。“俺が王になってやる”という意思表明だったんじゃないか……と解釈しました。昔からいろいろな作品のファンをやってきましたが,音楽や物語をそういう解釈で見ることで深みが加わるなと思ってます。

4Gamer:
 小笠原さんは先ほどご自身をオタクとおっしゃっていましたが,かなり考察するタイプですね。

小笠原さん:
 はい(笑)。でも,個人の解釈って言い方を変えれば「物語を深く楽しむための,いい意味での勘違い」だと思うんですよ。正解なら正解で嬉しいし,不正解でもなるほどなって新たな解釈をもらえるし,正解が明かされなくても自分の中で楽しめる燃料になるじゃないですか。だからこういう解釈は多いほうがいいと思っているので,この解釈が自分の腑に落ちれば,1つの考えとして楽しむ要素にしていただけたらと思います。

4Gamer:
 「エモい」という気持ちや感動が生まれても,それを言葉で表現するのは難しいんですよね。小笠原さんの解釈で,曲の楽しみ方のヒントをもらえる人も多いと思います。

小笠原さん:
 こういうものの見方みたいなものも,キャラクターの表現にうまくつなげていけたらなと思っています。

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◆LIAR
作詞/作曲/編曲:ASH DA HERO


4Gamer:
 これはGYROAXIAでは比較的珍しいダンサブルな楽曲ですよね。

小笠原さん:
 そうですね。デモを聴いたときも「あー,こうきたか!」って,ジャイロの新たな一面がきたなと思いました。

4Gamer:
 この曲はレコーディングの順番も最後のほうだったんですね。

小笠原さん:
 今出ているオリジナル曲のなかでは一番最後ですね。個人的に好きなパートは,「ギリギリ舞いのWorld でも Run and Run?〜」から始まるサビで,舌をくるくる回すフレーズから助走をつけていって,「〜化けの皮剥がして」の「剥がーして」と,高音にスコーンと上がるところ。歌っていて気持ちがいいですし,聴いていても印象的だなと思いました。
 レコーディングではASHさん直々にディレクションに入っていただきました。よく覚えてるのが,僕が歌っているときにガラスの向こうの部屋にいるASHさんが椅子の上に乗って,両手を上げてくねくね踊りながら歌ってたことですね(笑)。

4Gamer:
 それは何か嬉しいですね!

小笠原さん:
 嬉しかったですし,ASHさんのおちゃめな部分が見えて,肩の力が抜けてレコーディングに臨めたのはありますね。やっぱり曲を作った方から出していただくディレクションはまた違う良さがあって,「ここはこういう気持ちを込めて作ったんだよね」とか,「俺はこう歌うけど,たぶん仁くんはここをこういうふうに歌えるからこうしたんだけどどう?」みたいな寄り添い方の距離感が熱くて心地よかったです。

 ASHさんは僕の歌唱に対してこういう期待や解釈してくださってるのか,じゃあできるかもしれないと思ってチャレンジしてみたらできた! ということもありました。僕の歌声を聴いて解析したプロのミュージシャンの方が,僕自身も気づいていなかった歌のアプローチを指導してくださるのは……本当に,この道のプロフェッショナルの方だから存在する視座なんだなと感動がありましたね。「LIAR」はすごく,新たな刺激を受けたレコーディングだったと思います。

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◆EGOIST
作詞:SHiNNOSUKE(ROOKiEZ is PUNK'D/S.T.U.W)
作曲・編曲:西坂恭平 from STRIKERS


4Gamer:
 これはまず,イントロからギターのテクニックがすごい曲ですよね。タッピングの。

小笠原さん:
 えげつない(笑)。最初に聴いたときは,イントロで旋風が吹き荒れるなか,うしろで雷が鳴っているところで演奏している5人のイメージが浮かびました。この曲は5人みんなではじめて聴いたとき,橋本真一が失神しそうになってました。聴いてる最中からめっちゃ顔真っ青にして,聴き終わったあとにあの大きな目をまんまるにして僕らのほうを見て,「これ俺がやるの……?」って(笑)。僕らも「そうだぞ,やるんだ君が!」ってニコニコしながら彼のことを見つめ返しました。練習は本当に大変そうだったんですけど,いまはもう楽しげに弾いてますね。

4Gamer:
 以前のGYROAXIAメンバーインタビューの際にも,橋本さんがお話しされていましたね。でも,あれを弾きこなせるのはすごいことですよね。

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[2020/08/07 12:00]

小笠原さん:
 やっぱり僕だけじゃなくて,真一も真野くんもあっきーも告典さんも,全員がすごいモチベーションの高さで挑んでいるから負けられないなと思うし,嬉しいです。

4Gamer:
 そうですよね。歌のほうはどうですか。

小笠原さん:
 この曲は,「SCATTER」で感じたような重さが全体的にある印象なんですけど,歌詞がわりと“青い”んですよね。那由多くんがまだ向こう見ずだったころの,「MANIFESTO」とか「REVOLUTION」までには至っていない精神のできあがりぐあいというか。「全員倒してやるぞ」みたいなしゃかりきな気持ちが込められた歌詞なので,全体的に攻撃色を強く歌いたいなと思いました。でも,ブレイクダウン後のラップパートで「We're GYROAXIA」って歌詞があるんですけど,どう自分のなかで解釈して落とし込むのかがすごく難しかったです。

4Gamer:
 どのような解釈をされましたか。

小笠原さん:
 僕は曲のなかにバンドの名前が入ってる曲がすごく好きなんですよ。ひと言で言ってしまえばエモいから。みんなが円陣を組んで「よっしゃー!」とか,横並びになって前を向いている印象を受けるんです。でも,「EGOIST」についてはそういうものとは違う意味が込められていると思います。たぶんですけど,那由多くんがほかの4人を含めて「俺たちはGYROAXIAだ」って言うにはまだ早いぞと。彼は自分だけでGYROAXIAだと言えちゃう人だから……それこそタイトルは「EGOIST」だし,この曲における「ウィーアー」は那由多だけだなって思ったんです。

4Gamer:
 なるほど……!

小笠原さん:
 ただ,これからこの曲を彼(僕)が歌っていくなかで,「We’re GYROAXIA」という歌詞がどういう意味を帯びていくかは絶対に変わっていくと思います。でも,レコーディングをした段階では「那由多だけ」という解釈で歌いました。だから,これから彼が「俺たち全員」っていう意味で「ウィーアー」と表現する日がくるのか,もし来たとしたら,それを舞台上で表現するのがすごく楽しみですね。

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◆GETTING HIGH
作詞:ASH DA HERO
作曲・編曲:大和


4Gamer:
 これまたアゲアゲな曲ですよね。

小笠原さん:
 そうですね。GYROAXIAの曲のなかだと一番いい意味でのカオス感があると思います。シンセサイザーのピコピコした音とか,スクラッチのガシャガシャした音がふんだんに織り込まれてて,結果,秋谷啓斗が二刀流にならざるを得なかったという(笑)。

4Gamer:
 ライブで披露された“秘密兵器”,シンセサイザーの演奏ですね。

小笠原さん:
 あれもちょっと話し合いがあったんです。リアルバンドの見せ方としては格好いいけど,那由多はメンバーがシンセサイザーを弾くことを許すのか? その解釈は難しいねと。でも,曙 涼はベースでも何でも,那由多の求めるレベルをスコーンと超えてくるんですよ。だったら,曙 涼を演じている秋谷啓斗がやるのはOKだろうと僕らも納得して。しかもこの曲は,曙 涼がテーマの曲なんです。だからサビにも「銀河の果てまで」とか,ラップパートに「GALAXY」というワードが散りばめられてます。結果として,涼が二刀流になるのは良かったんじゃないかなと。

プロデューサーK氏:
 バンドで練習しているときに,そういえばこの曲はシンセベースしか入ってないから,ベースを弾くところがないなと。そうしたら,秋谷さんがシンセも弾けるということでやっていただくことになりました。

4Gamer:
 そういう流れがあったんですね。歌についてはいかがでしょうか?

小笠原さん:
 はじめて聴いたときは,「うわ格好いい。たまらねえ,こういうの大好きだよ!」と思ったんですけど,仮歌を聴いているうちにおやおや? と。歌ってみて頭を抱えたのが,本当に息ができなくなるくらい息継ぎのパートがなかったことです。後日ASHさんから「すまねえ」ってLINEが来ました(笑)。

4Gamer:
 それでも直したりはしなかったんですか。

小笠原さん:
 直さずです。ラップで掛け合いっぽくなっているところは同期で出したり,いろいろなやり方はしているんですが……。ASHさんから「ごめんね,俺こういう曲書いちゃうんだよ……」ってメッセージが来たときは,すげえ熱い人だな。ありがとうございます! と思いました。この曲では「Boom Boom Clap 〜Take me higher?」というところがとくに好きなくだりなので,次のライブではぜひ,みなさんにクラップして盛り上がってもらえたらと。

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◆GET MYSELF
作詞:ASH DA HERO
作曲・編曲:ZENTA


4Gamer:
 この曲は今のところ9月12日のワンマンライブでの1度しか披露されたことがないんですよね。ファンのみなさんにとってはまだ“幻の曲”と言えるかもしれません。

小笠原さん:
 そうか幻だ,うん。この曲をはじめて聴いたときは「英語多い!」って思いました(笑)。サビの折返しから全部英語なんですよね。これ,じつは美園礼音がテーマの曲なんですよ。だから9月12日のライブでは,サビの前の「代わりならいくらでも」っていう歌詞のとき,那由多と礼音がにらみ合う演出があったんです。あの曲では礼音が長い間ずっとお立ち台に足をかけてアピールしていて,その対極の位置で那由多が歌っています。那由多はステージの真ん中に立つんじゃなくて,「そこにいるつもりならかかってこいよ」みたいなイメージになればいいなと思って,考えながら歌った曲です。

4Gamer:
 そんな意味があったんですね!

小笠原さん:
 この曲は那由多らしさもあるんですよね。サビの折返しの「This is how I live my life!! I believe in myself!!〜」は,「これが俺の生き方なんだ。俺は俺を信じる。ほかの生き方は選べない」みたいな那由多らしい歌詞だし,礼音らしくもあるし,この2人が同時に前に立つにふさわしい歌詞になってるなって思いました。すごくメロディアスだし,とくに好きな部分です。

4Gamer:
 この曲はたしかに,ほかの曲と毛色が違う感じはありますよね。礼音の曲と言われるとすごく納得できます。ストレートな感じがするというか。

小笠原さん:
 そうなんですよ。まっすぐなんですよね。あとは先ほど英語が多いと言いましたけど,収録済みでまだ披露していない曲のなかには,ほぼ英語やん! みたいな曲もあるんです。ただそれも自分で解釈したときに,那由多は世界を目指すと言っているし,英語のウェイトが大きい曲も当然たくさん作るよなと。だったら発音もちゃんとうまくないと駄目だ! と思って,英語の勉強をするきっかけになった曲でもあります。

4Gamer:
 説得力を高めるために勉強もされているんですね。

小笠原さん:
 下手な発音じゃ流石に駄目だなって。海外進出を目指している彼は英語の勉強もしているんだろうし,自分もちゃんとやらなきゃと。もともと洋楽は好きなのである程度慣れてはいるんですけど,あらためて。

画像集#017のサムネイル/「アルゴナビス」小笠原 仁さんが語るGYROAXIA。成長し続ける“彼ら”を,“僕たち”が追いかけている――ボーカリストインタビュー企画第4弾

◆IGNITION
作詞・作曲:SHiNNOSUKE(ROOKiEZ is PUNK’D/S.T.U.W)
編曲:UZ(SPYAIR/S.T.U.W)


4Gamer:
 この曲は,以前GYROAXIAのメンバーインタビューをさせていただいたときに,小笠原さんが「9月12日のライブでは『聴いたら泣くくらいいい曲』を披露します」と予告してくださっていたんですよね。実際聴いたファンの方たちからも,「きっとこの曲だ!」という反響もありました。

小笠原さん:
 そうですよね。感じ取っていただけて良かったです。この曲は,那由多くんの分岐点じゃないですけど,彼が1つ成長したきっかけになった曲だと思います。最初は“成長”か“変化”かどっちだろうと考えたんですが,彼はたぶん変わってないので,成長して,高みにいくために生まれた曲なんだろうなと。
 最初にイメージしたのは,真っ赤な朝焼けのなかでギターの音だけが響き渡ってるような,思わず目がうるむような光景です。那由多くんの今までの歩みの一端を僕も担っているからこそ,「こういう歌を歌えるようになったんだな」って気持ちに浸ることができました。

4Gamer:
 明らかにもう,ほかの曲とは違うなという印象を受けました。

小笠原さん:
 今の彼は,自分と母親を捨てた父親に対する怒りを原動力に歌をやっているけど,こんなに切なくて泣けるメロディを作れるのは,ただ純粋に歌が好きだという想いが根本にあるからだと思いました。幼いころ,ただ純粋に歌が好きで楽しく歌を歌っていた彼が,こう……そのまま音楽を作ったら,っていうのなんとなく見えるメロディになってるなと。彼だって幼いころは,自分が喘息だと知らないときに父親や母親に「僕も歌をやりたい」と言っていたはずですし,この曲は彼の歌に対するまっすぐな想いがメロディとして表現されているように感じます。歌詞ではまだ反発してますけど(笑)。

4Gamer:
 解釈が沁みますね……。歌う際に意識したことは?

小笠原さん:
 この曲では,彼の音楽への熱い想いと父親への怒りというアンバランスな感情,そこからくる儚さや不安定な感じが,「そんなに頑張ってたらいつか潰れちゃうぞ」と思わせる彼の魂の燃え方として表現できそうだなと思いました。もちろん全部が大事な曲ではありますが,これを聴いたとき,本当に大切にしなければならないと感じましたね。いち表現者としても,やりがいの塊だと思って挑みました。

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4Gamer:
 それをふまえて曲を聴くと,より深みが増すような気がします。レコーディングでのエピソードもありましたら教えてください。

小笠原さん:
 じつは,「sing for yourself 届くまで」の「届くまで〜」って伸ばしてファルセットのハミングみたいになる歌い方は,デモにはなかったんです。あそこは僕が,小笠原 仁が歌っていて楽しいから入れてもらいました。もちろん,旭 那由多もそう思うのか? とも考えたんですけど,那由多くんが小さいころから歌が好きで歌っていた根っこの部分がちらっと見える要素として,いいアクセントになるんじゃないかなと。テストのときに実際に歌わせていただいて,いいね! と採用していただいてあの形になったので,個人的にこだわったのはそこになります。

 あと,「さあ火を点せ」から始まる落ちサビは,テストのときに“弱さ”をめっちゃ出そうと思ったんですよ。過去いろいろな苦しいことがあっても頑張るんだという那由多の脆い部分を押し出そうと思ったんですけど,Kプロデューサーから「ここは落ちてるからこそ,父親への怒りとか反抗心の気持ちを出してほしい」というディレクションをいただきまして。「なるほど,ここはそういう“セリフ”なのか」と少し時間をいただいて自分のなかで練り直しました。それであらためて歌った一発めのニュアンスでOKをいただいて,「ほんとですか? もう何回かいけますけど」って答えたんですが,「これがいい」と言っていただけたのが,すごくお芝居的で良かったなと思いました。

4Gamer:
 セリフの収録に似たものがあったんですね。レコーディング自体はスムーズでしたか。

小笠原さん:
 そうですね。比較的スムーズだったと思います。それこそ「GET MYSELF」とかはめちゃくちゃ時間かかりました。あと,まだ披露していない曲にもかなり時間がかかったものがあります。でも「IGNITION」はアニメーションとかも経たあとだったので,感情の流れも組みやすくて,スムーズにいいものができたんじゃないかと思います。

4Gamer:
 個人的にこの曲には「昇華」というイメージがあります。

小笠原さん:
 そうですね……タイトルの「IGNITION」というとおりで。というかこの曲エモいなと思って最初聴いていたら,ラップの初っ端で「3,2,1 ignition」っておしゃれか! かっこよー! って唸りました(笑)。

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■これまでに公開されたカバー曲
「CORE PRIDE」(UVERworld)
「狂乱 Hey Kids!!」(THE ORAL CIGARETTES)
「現状ディストラクション」(SPYAIR)
「曇天」(DOES)
「Rage on」(OLDCODEX)
「HOWLING」(abingdon boys school)
「IN MY WORLD」(ROOKiEZ is PUNK'D)
「裏切りの夕焼け」(THEATRE BROOK)
「READY STEADY GO」(L’Arc〜en〜Ciel)


4Gamer:
 GYROAXIAはかなりたくさんのカバーをやっていますが,こちらについてはいかがでしょう。

小笠原さん:
 カバー曲をやるにあたって,旭 那由多というキャラクター的に最初はやっぱり難しいなと思ったんですよ。ボイスドラマや小説のなかで「あのバンドの真似をしろ」と言われて彼がキレる場面があって,コピーをしろって言われるのとカバーをするのでは意味がまったく違うので一緒くたには考えないんですが,だとしても彼のなかでカバー曲は,どういう精神的位置にあるんだろうって。どういうアプローチで生まれるのかを自分のなかのキャラクターと相談した結果としては,旭 那由多が作った曲だ! っていうくらいの気持ちでやるのかなと。

4Gamer:
 よりリアル感が生まれる解釈ですね。

小笠原さん:
 作中でカバーさせていただいている曲がアルゴナビスの世界に存在するかは置いておいて,彼もやっぱり音楽が大好きだし,自分の音楽性をより高く成長させていくなかでいろいろな曲を聴いて,「この曲を自分の音で表現するなら」って考えると思うんです。
 歌詞にしても,あらためて旭 那由多をベースとした解釈をしなおす作業は必ずします。全部が全部,那由多に当てはめることはできないですけど,リンクする部分はあるし……この歌詞は彼が書いたと思ったらエモいなとか,彼だったらこの歌詞を強く歌うな,原曲では違うけどみたいな。そういう新たなポイントを探すのが,カバー曲をやるにあたって楽しいところですね。

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旭 那由多として歌うということ


4Gamer:
 たくさんの曲を紹介してきましたが,あらためてここまで「旭 那由多」として歌われてきていかがですか。

小笠原さん:
 ちょっと話が遡るんですけど,最初にオーディションのテープを作るとき,那由多くんのキャラクター性について考えたんです。彼はどういう人生を歩んできてどんなことを思って,喘息と戦いながらこの曲をどういうふうに歌うんだろう? と。それで,声はこういう感じでこういうアプローチをするだろうとか考えたんですけど,待てよ? これだとたぶん,120%自分の歌唱を出せないぞって気づいて。
 キャラクターを意識して作り込んだ歌を録音してあとから聴いたら,キャラっぽくはあるけど,すごく小綺麗にまとまっててつまらない歌が出来上がっちゃったんですよ。バンドで一旗揚げたい男たちが群雄割拠する作品のなかで,最強のバンドって言われてるボーカルの歌がこれか? って思いました。

 あの世界のなかで生きる,“天才”と言われてる那由多くんの歌声のレベルに自分が到達できているとは言えないし,今でも言いたくはないんですよ。素で追いつけるかも分からないのに,この表現がお客さんに「最強だ」と思ってもらえるのかよって。じゃあもう自分ができる全力を出して,それが通用しなかったらこの役を諦めようと思いました。那由多くんがやらないであろうアプローチは全部排除したうえで,自分の全力を出した歌唱をしたんですね。それで結果,合格することができたんです。

4Gamer:
 最初から全身全霊で向き合っていたわけですね。それでも,歌うたびに学びがあると。

小笠原さん:
 それはもう毎曲そうです。このプロジェクトに参加して,ボイストレーニングを人生ではじめて受けさせていただいたんですが,もう受けるたびに青天の霹靂というか驚きがあります。こんな歌い方があるんだ! とか,声帯ってこんな使い方あるの!? とか,知らなかったことがどんどん増えていくんですよ。
 声優として活動するなかで,声帯を使った表現は何でもできるようになりたいと思っていて,それこそヒューマンビートボックスなんかに手を出したりもしてました。あれも声帯と口を使ってできる究極じゃないですか。声の表現は全部やりたいと思っていて,ある程度自分の表現幅には自信があったはずなんですけど,ボイトレを受けてみたら,井の中の蛙もいいところだって思うほど新たな扉があって……。早く次のレコーディングで試したい,次のお芝居で使ってみたいとか,どんどんいろんな世界が広がってます。まだまだだな自分,って思う毎日ですね。

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4Gamer:
 ボイトレはいつから受けられていたんでしょうか。

小笠原さん:
 いったんひととおりのレコーディングが終わってからだったので,そろそろ1年経つかなという感じですね。ボイトレをやり始めて最初に録ったのが,カバーの「Rage on」「AAside」のArgonavis×GYROAXIAバージョンだったと思います。

4Gamer:
 どちらもSOLで流れましたね。

小笠原さん:
 だから,ボイトレ後のレコーディング音源もそうですし,ゲストで出た7月25日のライブ(「ARGONAVIS Special Live -Starry Line-」)や9月のワンマンライブを聴いてくれた方の「小笠原くん,歌い方変わった?」っていう反応を見つけたときは,ちゃんと伝わっていたのがすごく嬉しかったです。
 自分的にはもっと全曲歌いこなしたいんです。常に自分の全力を出しきらないと歌えないようじゃ,旭 那由多の才能からくる余裕にはつながっていかないなと。魂を燃やすような歌い方,叩きつけるような歌い方の表現ではあるんですけど,それだけじゃもっと上にはいけないと思ってます。新たな歌い方,アプローチの仕方,声帯の使い方……って,修行ですよね。本当に楽しいなって思ってます。

4Gamer:
 「修行」と「楽しい」が結びついているところがすごいですね。これからの歌も楽しみです。もう1つお聞きしたいんですが,那由多として歌う,というのは小笠原さん的にどういう感覚なんでしょうか。

小笠原さん:
 レコーディングとステージで違うんですけど,ヨシキさん(風神RIZING!・神ノ島風太役の中島ヨシキさん)もインタビューでおっしゃってたように,やっぱりキャラクターだけでは届かない域があると思うんです。さっきのオーディションテープの話もそうで,キャラだけで表現したら薄っぺらくなって,自分の全力も乗せていかないと表現しきれない部分がある。とくにこのコンテンツはそういう難度の曲が多くて,キャラと自分の境界線がいい意味で曖昧なところが大きな特徴だと思ってます。

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 ブシロードは2020年8月より5か月連続で,「バンドリ!」発のボーイズバンドプロジェクト「ARGONAVIS from BanG Dream!」の配信ライブイベントを行っている。8月のεpsilonΦ,9月のFantôme Irisに続き,10月は風神RIZING!が登場。今回もボーカリストである中島ヨシキさんへのインタビューを実施したので掲載しよう。

[2020/10/21 12:00]

4Gamer:
 では,レコーディングのときはどうですか。

小笠原さん:
 レコーディングのときは,ある程度キャラクターの比重が大きいかなと思います。ここに机があったとしたら,自分のなかの全力をまず全部乗っけて,そこから那由多くんがやらないことを机の下に落としていって,残った表現方法……こういうシャウトは入れてもOKとか,ここはクリーンなトーンで歌っても那由多の枠からははみ出ないとか,そういう必要最低限の削り落としをして音源に乗せるということをします。だから,ライブで歌うよりも,音源を聴いたほうがより「旭 那由多の歌声」に近いとファンの方に感じていただけているのであれば,それは僕がやろうとしていることが結実した結果だと思います。

4Gamer:
 ある意味,小笠原さんが最初のオーディションテープを作るときに目指していたことを,さらにブラッシュアップしたもののように感じます。それではライブで歌うときはいかがですか。

小笠原さん:
 ステージで歌うときは,音声だけじゃなくて視覚情報として自分の生身の体が出なければいけないので,そこはキャラクターとしての振る舞いとか,自分の解釈や格好いいと思うことを存分にやってますね。だからステージ上のほうが,小笠原 仁の割合がちょっと多めになっていると思います。何だろう,ステージでは小笠原 仁=旭 那由多,っていう意識をより高める感じですね。レコーディングのときは,そういう意識よりも旭 那由多そのもの,という言い方が感覚的には一番近いかもしれないです。

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「作中の“彼ら”と現実の“僕ら”は追いかけっこをしている」(小笠原さん)


4Gamer:
 先ほどもお話に出た9月12日のリアルライブ「IGNITION」,10月10日には5バンドのボーカリストが集結した「ライブ・ロワイヤル・フェス2020」(以下,「LRF2020」)で,GYROAXIAが生演奏する機会がありました。あらためて,この2つのライブを終えての感想をお聞かせください。

小笠原さん:
 まず,5人でやっと一歩を踏み出したのが9月12日のライブだったと思います。最初にこのメンバーでステージに立った2019年12月5日のライブから約9か月,みんなでたくさん練習して「よし,やるぞ!」って自信満々で挑んだけど,いざやってみたら自分たちができないこともまだまだたくさんあって。もちろん後悔はないですし,キャラクターとして表現できることや,そのときの自分たちの実力でやれることは全部やったライブでした。でもやっぱり準備期間が長かっただけに,自分たちの理想像ももっと高いものになっていたんです。完璧な演奏をするぞって思ってたけど,こういうご時世でお客さんの前で披露する機会もなかなかなくて,何ていうんですかね……力みみたいなものもあったし,心の底では緊張もあったし,はじめて5人で“悔しい”思いをしたのが9月12日だったんです。

 だけど,がむしゃらに走り抜けて「くそー!」って思えたのは本当に財産で,それが僕ら5人でやったはじめてのワンマンだったのはすごくありがたいなと思いました。そこからすぐ1か月後,5バンドが全部揃うフェスに向けての全員の燃え方がすごかった。9月で自分たちの実力は分かったから,あとは駄目なところを徹底排除して,「叩き潰すぞー!」って戦国時代みたいなメンタルになってたんです。その青臭さというか,この歳になってあれだけ燃えるような対抗心を味わうことはなかなかないし,本当に人生で一番いいモチベーションを感じた1か月でした。

4Gamer:
 そこから「LRF2020」へと。

小笠原さん:
 「LRF2020」では,みんな完璧に近いモチベーションとコンディションでライブに臨めたと思います。じゃあ,自分たちが理想としているものに届いたか? って言われると,それはみんなもまだまだだって言うとは思うんですけど……。その「まだまだ」って言い方も,「やってやるぞ」という姿勢に変わっていきました。僕としても,あの9月のライブを経て学んだものをたった1か月,30日ぽっちの時間であれだけいい形で昇華してお披露目できたのは,かけがえのない成功体験になったと思います。忘れないだろうな,この1か月のことは……と。でもそこにまだ満足はしていないので,もっともっと上に行ければと思ってます。

4Gamer:
 「LRF2020」は観客のみなさんがいたからというのもあるとは思いますが,9月のライブとはもうまったくの別物というか,違いを感じました。

小笠原さん:
 違いましたね……。それは本当に僕たちだけの力じゃなくて,応援してくださるお客さんの力が加わったことも大きかったと思います。

画像集#023のサムネイル/「アルゴナビス」小笠原 仁さんが語るGYROAXIA。成長し続ける“彼ら”を,“僕たち”が追いかけている――ボーカリストインタビュー企画第4弾

4Gamer:
 「理想にはまだ届いていない」という言葉がありましたが,目標が頂上だとしたら,今何合目くらいですか?

小笠原さん:
 うーん……そうですね。高く見積もって7合目ですね。ただ困ったことに,作品のなかの彼らも成長しちゃうんですよ(笑)。

4Gamer:
 たしかに!

小笠原さん:
 リアルライブのステージで彼らを表現する僕たちのゴールって,常に作品の中の彼らであるべきだし,それに関しては正解だと思います。でもいかんせん彼らも成長し続けているので,来年には僕らのいるところは2合目とかになってるかもしれません(笑)。とはいえ,作中の彼らにあって僕らにないものもあるけど,その逆で,彼らにはないけど僕らにはあるものも絶対に存在すると思います。作中の彼らと追いかけっこができる……2次元と3次元の世界でそういう影響を与え合う関係になれるのが,このコンテンツのいいところでもあるなと。でもあんまり,置いていかないでほしいですね(笑)。

画像集#024のサムネイル/「アルゴナビス」小笠原 仁さんが語るGYROAXIA。成長し続ける“彼ら”を,“僕たち”が追いかけている――ボーカリストインタビュー企画第4弾


11月29日のS-SOLでの聞きどころとは?


4Gamer:
 そして,来たる11月29日には「GYROAXIA S-SOL -PREFACE(プレファス)」が行われます。ボイスドラマの収録はもう終えられましたか。

小笠原さん:
 はい,終わりました。今回はGYROAXIAの日常というか,また新しい一面が見られると思います。ドラマのなかでは,那由多くんがGYROAXIAとはまったく関係ない人たちと喋るシーンがあるんですよ。七星 蓮とかでもなくて。彼のジャイロメンバーに対する温度感と,そうでない人との微妙な違いみたいなのも感じていただけたらと思います。
 那由多くんもジャイロに対しては一応何か思うところがあるんだというか,彼なりの距離感みたいなものを,自分なりに何となくニュアンスとして込めました。そこは存分に耳を澄ませて楽しんでいただけたらと思います。

 あと,「次の曲はこれだ」とか「ついてこい」みたいなライブ中のMCのボイスも一緒に録らせていただいたんですが,自分がお芝居やライブパフォーマンスとして彼を演じてきたのを経て感じたことがありました。彼は音楽だけが自分の存在証明だ,表現手段だと言っているということは,普段メンバーやほかの人たちと喋っているときの感情と,MCでの感情表現にもっと差がついてるべきだと。MCのときは歌ってるときと同じくらいに彼の感情が燃えてるはずなので,今回はMCボイスにもすごく熱を入れました。それも感じていただけたら嬉しいですね。

4Gamer:
 ありがとうございます,楽しみにしています。それでは最後に,ファンのみなさんにメッセージをお願いします。

小笠原さん:
 11月のS-SOLは我々GYROAXIAが務めさせていただきます。9月の「IGNITION」,10月の「LRF2020」を経て,僕らもいろいろ学んでますし成長もしてきました。「アルゴナビス」の世界は物語が進んでいって,いよいよアプリのリリースも見えてきてどんどん盛り上がっていますが,こうして月替りでバンドごとのライブ配信があるのは,いちファンとしてもすごく楽しいなと思っています。
 この世界がリアルタイムで動き続けていることを常に感じられると思うので,音楽やボイスドラマをとおして,ファンのみなさんにもそういったところを感じていただけたらと思います。当日は自分もおそらくまたTwitterでうるさくしていると思いますので,ぜひともそっとしておいていただけたら……(笑)。

4Gamer:
 小笠原さんの実況を楽しみにしている人は多いと思いますよ!

小笠原さん:
 僕のTwitterの実況はコンテンツとして捉えないでいただきたいです(笑)。嬉しいですけど。うるさかったらミュートしてください。よろしくお願いします!

4Gamer:
 本日はありがとうございました!

画像集#025のサムネイル/「アルゴナビス」小笠原 仁さんが語るGYROAXIA。成長し続ける“彼ら”を,“僕たち”が追いかけている――ボーカリストインタビュー企画第4弾

――2020年11月5日収録


「GYROAXIA S-SOL -PREFACE」
2020年11月29日19:00開演!

画像集#003のサムネイル/「アルゴナビス」小笠原 仁さんが語るGYROAXIA。成長し続ける“彼ら”を,“僕たち”が追いかけている――ボーカリストインタビュー企画第4弾

■出演
GYROAXIA
Vo. 旭 那由多/CV:小笠原 仁
Gt. 里塚賢汰/CV:橋本真一
Gt. 美園礼音/CV:真野拓実
Ba. 曙 涼/CV:秋谷啓斗
Dr. 界川深幸/CV:宮内告典



「アルゴナビス from BanG Dream!」公式サイト


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[2020/10/21 12:00]

ライター:たまお(エンタメ系フリーライター。Twitter @tamao_writer
撮影:大路政志
動画編集:まりメラ

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