VR製品のチェックはVR空間で。「VIVE Wonderland」オープン記念式典レポート

　HTC NIPPONは2021年3月26日，HTC VIVE公式バーチャルリアリティパーク「VIVE Wonderland」を，VRプラットフォーム「VRChat」上にオープンした。その記念式典の模様をレポートしよう。


　「VRChat」はバーチャル空間でアバターを使った交流が楽しめるソーシャルVRプラットフォームだ。ここに，VRヘッドマウントディスプレイ「HTC VIVE」で知られるHTC社の日本法人・HTC NIPPONが新たにオープンした公式バーチャルリアリティパークが「VIVE Wonderland」である。さまざまな商品が本物さながらの形状とサイズで再現されており，来場者はここで製品の“バーチャル下見”をすることができる。

　「VRChat」のアバターを利用した「アバターワーク」を導入しているのも特徴。2021年3月27日〜4月25日の期間中，平日は23時〜23時59分，土日は22時〜23時59分にアクセスすれば，バーチャルYouTuberや公式VIVEアンバサダー，VIVEスタッフらバーチャルスタッフたちが接客してくれるのだ。


　式典では，HTC NIPPON代表取締役社長の児島全克氏とVIVEエコシステム担当の政田雄也氏，Gugenkaの代表取締役CEOである三上昌史氏，取締役CTOのKiral Poon氏が，バーチャルアイドルの東雲めぐさんをゲストに迎え，アバターワークに参加するバーチャルスタッフ，そして報道関係者に「VIVE Wonderland」の見どころをガイドした。

前列左から，HTC NIPPON 代表取締役社長の児島全克氏，バーチャルアイドルの東雲めぐさん，Gugenka 取締役CTOのKiral Poon氏，代表取締役CEOの三上昌史氏。後列はHTC NIPPON VIVEエコシステム担当の政田雄也氏

　児島氏は「Gugenkaさんの『Gugenka Virtual Shop』の3階に間借りした状態からスタートし，ついにこの『VIVE Wonderland』をオープンできました。アバターワークの方々に沢山入っていただきたいのはもちろんのこと，ソーシャルなコミュニケーションエリアとして多くの方に楽しんでほしいです。今後も，毎月新ワールドを追加していきますので，期待していただければと思います」と挨拶した。
　また，東雲さんは「去年は『VIVE VR Storeアンバサダー』を務めさせていただきましたが，今年もVIVEさんと楽しいことができるのを凄く嬉しく思っています。これからもVIVEさんの製品やVRの楽しさを広めていきたいです」と今後の活動への意欲を語った。

　続いては児島氏らが「VIVE Wonderland」を案内するツアーがスタートした。
　「VIVEカンファレンスホール」は「VIVE Wonderland」の中央にある大ホール。円卓と椅子に加え，大型スクリーンが2つ用意されており，VIVEの最新情報をチェックできる。大型スクリーンは今後パワーポイントの表示にも対応し，開発者や研究者による講演なども行う予定であるという。

円卓と椅子，大型スクリーンが並ぶ「VIVEカンファレンスホール」

　「VIVE VR Store」ではVIVE製品が3Dモデル化されており，アバターで手にとってデザインやサイズをチェックできる。この日は，来る4月9日に発売を控えた「VIVEトラッカー（3.0）」や「VIVEフェイシャルトラッカー」も展示されていた。特に，小型化がセールスポイントとなっている「VIVEトラッカー（3.0）」の実機は現時点で日本にないとのことで，ほとんどの人が“初対面”。バーチャルスタッフたちもそのコンパクトさに驚いていた。
　なお，この「VIVE VR Store」に置かれたHMDは被ることも可能だ。デスクトップモードで接続している人も，HMDの視界と，そこに広がるVR空間を疑似体験できるので，チェックしてみよう。

VIVE製品が3Dモデル化されている「VIVE VR Store」

HMDはアバターに被らせることも可能で，HMDの視界と，そこに広がるVR空間を疑似体験できる。視線を動かすと，HMDの中に映っているものも変化するのだ

　「SteamVRトラッキング・デモルーム」では，バーチャルルームにベースステーションを設置した状態のスケール感をアバターで体験できる。バーチャルルームの広さは自由に変えられるため，いろいろと試してみるといいだろう。

「SteamVRトラッキング・デモルーム」は，ベースステーションを設置した状態のスケール感を確認できる

　「VIVEパートナー・ショーケース」では，VIVE製品のレンタルや，対応PCに関する情報をチェックできる。「VIVE Wonderland」では，製品の横にあるプレートに触れることで，直接公式サイトにアクセスできるが，ここも例外ではない。DMMやアストネスによるレンタルや，ツクモのVIVE対応「VIVE READY PC」の情報をチェックできる。現時点ではスペースにも余裕があるため，展示したい商品を募集中とのことだ。

「VIVEパートナー・ショーケース」は，レンタルや対応PCの情報をチェックできる

　「VIVE Wonderland」は今後も拡張が予定されている。VRソフトのサブスクリプションサービス「VIVEPORTインフィニティ」から人気タイトルを紹介するゾーンや，仲間と集まってソーシャルVRを楽しむことができるゾーンなどが公開予定とのことで，これからの発展が楽しみだ。

シフト表

　繰り返しになるが，2021年3月27日〜4月25日の期間中，平日は23時〜23時59分，土日は22時〜23時59分の間に「VIVE Wonderland」にアクセスすれば，バーチャルYouTuberや公式VIVEアンバサダー，VIVEスタッフら，アバターワークのバーチャルスタッフたちが接客してくれる。メンバーについては，シフト表や公式サイト，公式Twitterを参照してほしい。

　また，東雲さんとデジタルフィギュア「HoloModels」がコラボした，「東雲めぐx HTC VIVE HoloModels」の販売もスタートしている。3月29日〜4月25日の期間中に公式Twitterアカウントをフォロー＆RTすると，抽選で毎週10名に「東雲めぐx HTC VIVE HoloModels」が贈られるキャンペーンも始まるので，東雲さんのファンなら，こちらもチェックしておこう。

3月26日〜4月2日は，30分に1回「VIVEボット」たちが空を舞うショーが行われる

アバターワークのバーチャルスタッフたちも記念撮影

「VIVE Wonderland」公式サイト