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インタビュー

独占インタビュー! 「あんスタ!!」音楽イベント“ES Music Garden”制作陣に,細部までこだわり尽くされたライブの制作秘話を聞く

 2021年4月2日より,あんさんぶるスターズ!!BasicMusicの新たな音楽イベント「ES Music Garden」の“ディレイビューイング”版が,全国の映画館にて上映される。本公演は,3月21日にTACHIKAWA STAGE GARDENにて行われた音楽イベント「ES Music Garden」の様子を,映画館のスクリーンで楽しめるものだ。
 先日4Gamerでは,「ES Music Garden」独占ライブレポートも掲載している。実はその際,公演終了後に急遽イベント制作陣に話を聞くことができた。本稿では,スタライ,スタステに続く“第3の音楽イベント”と謳われる「ES Music Garden」の,こだわりの制作秘話をたっぷりとお届けしよう。

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独占レポート! 「あんスタ!!」の新たな音楽イベント「ES Music Garden」@TACHIKAWA STAGE GARDENの模様を全曲紹介

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 Happy Elementsは2021年3月21日,「あんさんぶるスターズ!!」の新たな音楽イベント「ES Music Garden」を,TACHIKAWA STAGE GARDENにて開催した。本稿では,特大ボリュームの公演の模様をたっぷりとお届けする。

[2021/03/31 12:00]

「ES Music Garden」公式サイト

「ES Music Garden」
ディレイビューイング公式サイト



ESMGがもう一度観たくなる!
制作陣ミニインタビュー


※※ご注意※※
 このインタビューには演出のネタバレが含まれます



▼インタビュー参加者
外部施策ディレクター・HA氏
イラストレーター兼ESMGセットリスト&演出担当・MK氏
シナリオライター・木野誠太郎 氏
3D演出担当・SK氏
ゲームデザイナー・NT氏
アートディレクター・YY氏


4Gamer:
 本日は貴重な機会をいただきありがとうございます。拝見しましたが,本当に素晴らしかったです。まずは,このイベントを企画したきっかけをお聞かせください。

外部施策ディレクター・HA氏:
 Music開発中の2019年中程には,こういう感じのイベントをやりたいなと思っていたんです。それで,「!!」のリリース直前,2020年1月の「あんさんぶるスターズ!!大発表会」の際に,来場されたユーザーの皆さんにMVを大画面で見てもらいました。実はそれが本企画の試験的なものだったのですが,お客さんもいい反応をしてくださったし,会場に広がるペンライトの光と,映像内のペンライトが一体化していた瞬間があって……これは間違いなく良い形にできると確信しました。そこからすぐにチームを作って本格的に動き始めましたね。

画像集#002のサムネイル/独占インタビュー! 「あんスタ!!」音楽イベント“ES Music Garden”制作陣に,細部までこだわり尽くされたライブの制作秘話を聞く
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 2020年1月27日,Happy Elementsがサービス中の「あんさんぶるスターズ!」の月1レギュラー番組「月刊 あんさんぶるスタジオ!」の公開生放送が恵比寿ガーデンホールにて行われた。本稿では,アプリの新情報発表やキャストトークによって大熱狂の1時間半となった公開生放送の模様をレポートする。

[2020/02/07 17:55]

イラストレーター兼ESMGセットリスト&演出担当・MK氏:
 最初からずっと言っていたのは,「MVと会場を一体化させたい」ということでした。でも完全に同期はできないから,いい塩梅を探りながら作っていった感じですね。直前まで調整を重ねて。

HA氏:
 今回もやはり「Melody in the Dark」のあたりは会場のテンションも含めてですが,完全に境界が「溶けたな」って思いました。

画像集#001のサムネイル/独占インタビュー! 「あんスタ!!」音楽イベント“ES Music Garden”制作陣に,細部までこだわり尽くされたライブの制作秘話を聞く

4Gamer:
 観る前は「なるほど,みんなで大画面のMVをいい音響で楽しむんだな」と思っていたのですが,実際に体験してみたら,どこか別の場所でリアルにやっている音楽フェスを,ライブビューイングで観ているかのような気持ちになりました。本当に今,アイドルたちが生で歌っている感じがして驚いたというか……。

ゲームデザイナー・NT氏:
 今回私は通しではほぼ初見だったんですが,それをすごく感じました。

アートディレクター・YY氏:
 私も通しで観たのは今日がはじめてで,すごくテンポもいいし見やすいなと。でも,普段ゲームで見ているMVを流すだけでなく,ちゃんとライブとして成立していたので良かったです。

HA氏:
 その狙いがちゃんと伝わっていたなら良かったです(笑)。まさにそこがこの企画の大事なところで,映像を映像として消化するのではなく,お客さんがスクリーンで見るという点を逆手に取って「ESのアイドルが世界のどこかで実際にやっているフェスを,画面越しで見ている」という切り口を徹底してむしろリアルにしたかったんです。
 なので企画の最初期に「時間は絶対に逆行させない」ということはMKと決めましたし,木野にもそうした想定でシナリオを書いてもらうよう依頼しました。

4Gamer:
 途中でCrazy:BのMCがありましたが,私たち観客が見ている映像の中にあるスクリーンに彼らが映っている姿を見て,「なるほど!」と思いました。そのあたりのアイデア出しは?

シナリオライター・木野誠太郎氏(以下,木野氏):
 わりともう初期から,僕とMKさんでそういう感じの話はしていましたね。

3D演出担当・SK氏:
 あとはその場面ではじめて時間の推移がありました。ちゃんと日中から空の色が変わるっていう。僕,夕方の空を描くことになったのでよく覚えてます(笑)。

4Gamer:
 そうなんですよね! 時間の移り変わりもすごいなと思いました。観ながらなんとなく,「今,早着替えしたのかな?」とか,「ステージからステージに走って移動したのかも」とか,多少のフィクションはあっても,辻褄は合うようにつなげられていたのも感じました。

SK氏:
 たしかに最初,「MaMは今ここにいるけど,あっちのステージにはダッシュすれば間に合う!」とか言っていた気がします。

HA氏:
 だいぶせわしないですけどね(笑)。一応,衣装が変わったりステージが移るときはほんの数秒ですけど長めに曲間を開けるようにはしていました。あと,黒でのFO後に一度白にシフトしてから次の演目にFIしていったりと,前後状況の違いが少しでも違和感なく馴染むようにちょっとした工夫は入れました。
 そういえば。映像編集をしながら思っていたのですが,例えば屋外ステージMCから屋内ステージMCにスパッとバトンタッチするようなところがめちゃくちゃ好きだなって。
 たとえば「次の準備はできたっすか、『Trickstar』?」ってニキが呼びかけて,スバルが「はいはーい! って答えるところ。そういう箇所含めFO/FIではなくCO/CIで繋げそうな箇所では極力そちらを優先するようにしていて,そうしたシーンは本当に,映像ではなく,中継を見ているような錯覚を覚えました。

NT氏
 全ユニットが一同に集まることもそうないですし,あれでフェス感が出ましたよね。

4Gamer:
 MCも,想像していたよりはるかに多く感じました。それに,今回はシャッフルユニットの曲も聴けると思っていなかったのですが,さらにMCもあることにびっくりしました。

MK氏:
 お客さんからの歓声もちょっと漏れてましたよね。

HA氏:
 シャッフルのパートは,木野が少し長めにしてくれたんですよ。

木野氏:
 やっぱり「スタライ」との兼ね合いもあって。「スタライ」でできることをあえてこっちでやるのももったいないですし,MVに加えてせっかくコンテまで切ったMCだったので,ここじゃなければできないことをやりたかったんです。

NT氏:
 ストーリーを読みたくなりますよね,ライブの裏話的な感じで。

4Gamer:
 そうなんですよね。「あんスタ!!」に詳しくなくても楽しめるとは思いますが,知っていると,この衣装は作るのに苦労していたなとか,この曲が出たころはユニットが大変だったんだよなと思い出したりできるので,ストーリーを読んでからライブを観るのもいいかもしれません。

木野氏:
 「あんスタ!!」ってやっぱりアイドルがたくさんしゃべってこそじゃないですか(笑)。でも今回はあくまでも楽曲が主役なので,短いやりとりをたくさん入れる,という形にしました。

SK氏:
 僕は個人的に,ジュンくんの「いい返事!」ってセリフがめっちゃ好きです(笑)。

MK氏:
 あれうれしいですよね。

4Gamer:
 見逃せないやりとりが多すぎましたね。それとやっぱり,映像の美しさに驚きました。どれだけの解像度なんだ!? と。

SK氏:
 解像度の話は二転三転しましたね。最初はWebで公開しているものより少し良いくらいの解像度で出していたんです。ですが,グッズにするとなったとき画面上で少し遠くにいるキャラクターが荒く見えてしまって。グッズ用として特別に画質設定を2倍にしたところ,グッズにするには十分な解像度になりました。ただ,その画像があまりにもきれいだったので,せっかくだしこれを流しませんかということになったんです。でも動画としては重すぎて,書き出す(録画する)のに,1曲4時間以上かかりました。

4Gamer:
 今日,何曲ありました……?

HA氏:
 53曲ですね。

SK氏:
 しかも,その撮り直しをしようと決まったのが2月末くらいで。そこから1曲4時間かかるのを手分けして作業したんです。

HA氏:
 データの受け渡しも本当に大変で……急ぎ必要になったので大容量SSDを3台,家電量販店に自分で買いに行きました(笑)。

4Gamer:
 具体的にどのくらいの解像度で対応されていたのでしょうか?

HA氏:
 最終的に今回の元素材は「6240px×3840px」と,4Kよりも2回りくらい大きいサイズで書き出しはしていましたね。そこから16:9の画角でトリミングをして,縮小をかけてから映像に……という感じで。

SK氏:
 単純に解像度の問題だけでもなくて。開発エンジンにおける書き出し時の仕様として,大きなサイズで出力すると,小さなサイズで出力していたときには描画されていなかったラインとかもしっかり出てくるようになったりしたんですよね。なので2度手間ではあったのですが,「大きく出して,縮小する」といった手段を採用しました。

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同サイズで見た際の比較画像(※クリックすると原寸で確認できます)
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4Gamer:
 どうりでとてつもなくきれいだなと思いました……。MVは,既存のものをそのまま解像度を上げた感じだったのでしょうか。

NT氏:
 既存のMVではあるんですが,YouTubeに上がった当時からは多少モデルが調整されていたり,演出が良くなっていたりといったブラッシュアップがされている楽曲はあります。これはESMG用にというよりも,アプリ内のものがどんどんブラッシュアップされているので、それが反映されているような感じですね。

4Gamer:
 なるほど。今回のMCは撮り下ろしでしたが,あれもモーションキャプチャーで作られたんですよね。

HA氏:
 そうですね。担当がちょうどさっき帰ってしまい……今ここにはモーションキャプチャーに立ち会ったスタッフがいないため詳細はお話しできないのですが,モーションキャプチャーはもちろんしてますし,MCパートのコンテも社内で制作しました。

SK氏:
 普段はMVを作っている人が担当したんですが,だいぶ苦労してましたね……。

MK氏:
 SEで歓声が入っていたんですが,あれもすごくいい効果になりました。

HA氏:
 あれ,想像できないかもしれないですが実はめちゃくちゃ時間がかかっていて,自分とエンジニアさんがずっとスタジオに籠もって「あーじゃないこーじゃない」言いつつ試行錯誤しながら納品ギリギリまで粘ってました。本当は1日スタジオに入ってそれで終わらせる! くらいの想定だったのですが,前述したシーン間の尺調整なども含め12時間×3日間とかかかって……ほかの仕事を完全に後回しにしながら,何とか終わらせました(笑)。

MK氏:
 今はお客さんが声を出せないので,歓声が聴こえないと,お客さん自身もちょっと発散できないんですよ。

NT氏:
 自分は声を出していないのに,周りがみんな声出してる! みたいな没入感があったんじゃないかと思います。

4Gamer:
 いや本当に「今みんな『セイヤッ!』って声出した?」とか思いました。

HA氏:
 音響に立ち会っていたポスプロチームも,プレビューしながら「(お客さんの)声が聴こえる!」と感動してました。「ラビラビララララ〜♪」とか,本当に聴こえますよね(笑)。実際は当然そのような音声サンプルはないのでほかの音を相当細かく工夫しながら”聞こえる”ように調整していった感じです。そんなことを1箇所1箇所対応ししているから相当に時間がかかったのですが,こだわったかいはあったかなと思ってます。

4Gamer:
 なるほど! あとはこの会場ならではの演出面がすごかったです。会場に稲妻が走ったり,ステージに炎が上がったり……。

HA氏:
 あれは演出したMKさんのこだわりですね!

MK氏:
 発案当初より炎は絶対出したいという話をしていました。あと「雷を落としてください」とお願いはしていたんですが,レーザーの技術さんがこちらが想定しているよりも遥かに雷らしい雷を落としてくれて,最初に実際の現場で見たとき,ちゃんと落ちてる! とわきました。

画像集#004のサムネイル/独占インタビュー! 「あんスタ!!」音楽イベント“ES Music Garden”制作陣に,細部までこだわり尽くされたライブの制作秘話を聞く

HA氏:
 それがあったので「火を出せる会場にしよう」と。それを前提条件として会場を探していた結果,「TACHIKAWA STAGE GARDEN」が候補にあがりました。
 話しが飛びますがこの会場は,周囲のロケーションがESの空中庭園とめちゃくちゃ雰囲気が似ていて,そういうところにも縁を感じて「ここで!」と決めた流れでしたね。

4Gamer:
 たしかに。それに言われてみれば,イベント名と会場名も「ガーデン」が共通していますね。

HA氏:
 イベント名は木野さんがつけてくれたんですよね。

木野氏:
 イベント名と会場名,どちらが先だったかは忘れてしまったんですが……。今,イベントの略称が「スタステ」とか「スタライ」でちょっと混在しているので,そことも違う感じにできたらと思いまして,この名前になりました。ES主催のイベントということもあって,新しい取り組みだということもアピールできたのではと思います。

4Gamer:
 そうだったんですね。でも本当に,今回のイベントはまさに「スタステ」「スタライ」に続く“第3の音楽イベント”だと言えると思います。「どんな感じかな〜」という気持ちで観に来て,驚いた人も多かったんじゃないかと。

HA氏:
  よかったです。“第3の音楽イベント”と大胆にキャッチを書いたはいいものの,「映像×ライブ演出×歓声音」っていうのは業界的にもおそらく初めてのチャレンジで,もちろんイケるとは思っていたものの,それでもすごく心配はあったんです。ふたを開けてみるまで,みなさんがどう反応してくださるか不安で仕方がなかったですし,なんなら今日朝の回が終わってもまだMKと弱気トークをしていました(笑)。驚いたり,楽しんでもらえたのであれば何よりでした。

4Gamer:
 ちょっと気が早いですが,ほかにもまだまだ聴きたい曲はありますし,今後第2弾,第3弾と続いていくのでしょうか。

HA氏:
  第2弾以降もやりたいですね。想定より手はかかってしまったので,まずは工数の最適化をしないと……というのはありつつ,「次はもっとこうしたい」という部分が各セクションでありそうなのでモチベーションはすごく高いです。
 とはいえ,いったんまずは先のことより今回の作品をより多くの方に見て頂きたいという想いが強いので,ぜひディレイビューイングをよろしくお願いいたします。

木野氏:
 MCで後ろのメンバーがわちゃわちゃしているのとか何度も観たくなるんですけどね(笑)。今日もそうでしたが,ディレイビューイングも,ほかのイベントより価格がおさえられていますし,ライブではまだ敷居が高い方にはぜひここから入っていっていただければと。

NT氏:
 そうですね。そういえば,今回のイベントのTシャツも話題になってましたね。

4Gamer:
 アイドル全員が着てましたよね。着こなしもみんな少しずつ違っていました?

MK氏:
 あれは衣装デザイン考案時にいろんな着方ができると良いよねと話をしていて,そこから衣装担当がこのキャラはTシャツ全タックインかちょい入れかを全員分割り振ってくれてました。ESMGのTシャツデザインも,その衣装担当が考えてくれたんです。

4Gamer:
 そうだったんですね! イベント自体ものすごく満足度が高いものだと思いますし,実際私も,このライブはあと何回でも観られるな……と感じました。

HA氏:
 ディレイビューイングでは照明やレーザーなどの演出はありませんが,もちろん映画館でも良い音響と大画面で楽しめます。気になった方はぜひ,足を運んでもらえるとうれしいです。

4Gamer:
 本当に,多くの人に体験していただきたいですね。本日はありがとうございました!

――2021年3月21日収録

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  • Happy Elements
  • 発売日:2015/05/01
  • 価格:基本プレイ無料+アイテム課金
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