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ゲームの舞台となるのは,架空の国の架空の都市だ。戦争によって一日中銃声が鳴り止まない地獄と化したこの国で,プレイヤーは“ただの”民間人として,サバイバル生活を送ることになる。戦争をテーマにしたゲームといえば,プレイヤーは銃を持った屈強な兵士を操作することが多いが,本作では1人の無力な市民が主人公なのだ。
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終戦まで生き延びる,ただそれだけ
プレイヤーの目的は,銃で敵の兵士を狙い撃ったり,目標地点に爆弾を投下したりといったことではない。遠くで鳴り響く銃声,ラジオから発せられる戦況悪化の声……頼れる存在が身近にいることもなく,終戦まで生き続ける,ただそれだけだ。
操作方法は簡単で,画面内の生存者(キャラクター)をタップするか,画面右下のアイコンをタップすると,該当の生存者を動かせるようになる。アクティブになった生存者はタップした場所に移動し,オブジェクトをタップするとそれに応じたアクションを起こす。なお,ダブルタップすると生存者は走って移動する。
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最初は,3人の生存者が廃屋にいるシーンから始まる。初回プレイ時のみこの3人は固定メンバーとなるが,ゲームクリアもしくは一度でもゲームオーバーを迎えると,メンバーの入れ替えが可能になる。ゲームを進めると「仲間に入れてほしい」と,別の生存者がこの廃屋に訪れることもある。
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生存者は何も口にしなければやがて空腹になり,長時間活動すれば疲労から睡眠を求めるようになる。バッドステータスとして表現されるこれらの症状を,いかに解消していくかが,本作のサバイバル生活における攻略のカギだ。しかし,戦時中のこの国に,食料や水といった物資が豊富にあるはずもない。問題はどうやって物資を手に入れるか,だ。
方法としては,廃墟を漁ったり,ほかの生存者と物々交換したりといった行動が挙げられるが,それだけで物資の不足は解消できないだろう。盗むことも奪うことも手段の一つになっているが,実際どうするのかはプレイヤー次第だ。
なお,生存者はそれぞれ特技を持っている。料理が得意だったり,足が速かったりと,その種類はさまざまだ。そうした特技を把握し,それぞれに合った作業をさせることがサバイバル生活を送るうえで重要になる。ただし,生存者は役に立つ者ばかりではない。中には「喫煙家」や「コーヒー好き」といった嗜好を持つ者も存在し,彼らはタバコやコーヒーがないと精神状態が悪化したりするので扱いが難しい。そういった生存者の情報は画面右下の「Bio」アイコンをタップすると確認可能できる。
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昼と夜で大きく変化するゲーム性
ゲーム内時間はリアルタイムで進行し,「昼」と「夜」のフェーズを定期的に繰り返しながら日数が経過していくのだが,昼と夜でゲーム性がガラりと変わるのも本作の特徴となっている。詳しく紹介しよう。
●「昼」フェーズ
限られた物資の中から何を消費して,何を作るのか
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シェルター内にはさまざまなオブジェクトが散乱しているので,ゲームを始めたばかりのうちは生存者で手分けして探索しよう。その過程で手に入れた資材は,初期から設置されている「作業場」でベッドや椅子といった家具類のほか,「粗末なコンロ」「金物工作場」といった新たな作業場の製作に使える。しかし資材には限りがあるため,あれもこれも作ることはできない。
昼のあいだ,特定の時間に生存者が訪れることもある。彼らは基本的に物々交換を目的としてやってくるが,ときには「軍が落とした食料を拾いに行くから手伝ってほしい」「病気の母を救うために薬を分けてほしい」といったお願いをされることもある。このとき引き受けるか,断るかはプレイヤーが決めなければならない。
引き受けたとしても,その過程で物資を手に入れることもあれば,怪我をすることもある。逆に断ったとしても,仲間の生存者が「人を見捨てた」と判断して,精神状態を悪化させる可能性もある。
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日用品や作業場の製作,食事の供給,睡眠といった実務的な行動をひと通りこなしたら,昼のあいだにやることはもうない。椅子に腰掛けてこれからのプランを練ってもいいし,ラジオで音楽を聴きながら現実逃避をしてもいい。日が沈んだら自動で夜のフェーズに突入する。
なお,画面左上にある「一日を終わる」をタップすると,夜のフェーズまでスキップできるが,来訪者のイベントも省略されるので,やることを終えてからタップしよう。
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●「夜」のフェーズ
限られた物資を奪い合う極限のサバイバル
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ただし,「危険性有り」と書かれている場所には,注意してほしい。武器を持たずにノコノコと出向いてしまうと,強盗やギャングから銃弾を浴びせられて,死亡する展開が待っていることも本作においては珍しくないのだ。「ナイフ」や「バール」など,武器になりそうなものは携行させておくべきだろう。
なお,探索に赴けるのは1人の生存者だけとなっている。残った仲間は寝ずの番で襲撃者がこないか見張りをする「警戒」,もしくは休息する「就寝」のどちらかを指示して待機させられる。襲撃されると物資を奪われるので,最低でも1人以上は武器を持たせたうえで警戒にあたらせたい。
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探索中,瓦礫や棚といった「手のアイコン」がついているオブジェクトをタップすることで,その下や中にアイテムがないか確かめられる。「手でつまむアイコン」のオブジェクトは,それが誰かの持ち物であることを示しており,取った時点で盗んだ扱いになる。盗んだところを誰かに目撃されると,激昂した持ち主が襲ってくる場合もあれば,盗んだことで罪悪感を覚えた仲間の精神状態が悪化することもある。
怪我をした仲間のためにどうしてもほしい「包帯」が,他人の物とはいえそこに転がっていたら,プレイヤーはどうするのか。夜のフェーズには,そんな選択が無数に転がっている。
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探索の途中で昼のフェーズを迎えてしまうと,探索に向かった生存者はそのまま“帰還できなかった者”となり,行方不明になってしまう。しばらくして無傷で帰ってくることもあれば,大怪我を負って帰ってくることもある。探索に向かわせた生存者はきっちりと夜のうちにシェルターへと帰らせよう。探索中は,画面左上の「出口へ走る」をタップすると自動で帰還地点まで走ってくれるので,道に迷った場合は活用するといい。
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探索先では持ち切れないほどの物資を見つけられる。その中から何を持ち帰り,何を諦めるのかもプレイヤー次第だ。何回かに分けて持ち帰るという手段もあるが,戦争の状況によっては以前行けた探索先に行けなくなることもある。ゲームの中盤以降はとくに物資が不足するうえに,探索できる場所も限られてくるので,無計画のままだとさらに苦労することになるだろう。そうした状況に陥った場合,物々交換が打開策になり得るが,場合によっては盗みを働くことも考えなくてはならない。
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戦闘を避けられない場合は,画面左上の「武器アイコン」をタップすることで,収集モードから戦闘モードに移行できる。戦闘モードに移行すると,相手をタップして攻撃を仕掛けられるが,攻撃を仕掛けたのが女性など戦闘に不向きな生存者だと返り討ちにあってしまうので,その点はご注意を。もし「ロマン」が仲間にいるなら,実戦経験のある彼に戦闘を任せよう。
ちなみに,建物には隠れる場所がいくつもあり,これを利用して「暗殺」を行うこともできる。
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常に迫られる過酷な選択
昼と夜のフェーズを繰り返して日々をなんとか生き抜いていく。言葉にするとそれだけのゲームだが,そこに深い味わいを与えているのが「プレイヤーによる選択」だ。例えば貴重な物資を隠し持った人物が目の前に現れたらあなたならどうするか。あなたに手助けを求める人がいたらどうするか。機械的に突きつけられる選択に,多くのプレイヤーが葛藤を覚えるはずだ。
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本作はさまざまな形でプレイヤーの精神を揺さぶってくる。筆者は善行に走ったこともあれば,助けを求める者を見捨てたこともある。平気で他人の物を盗んだこともあるし,丸腰の相手を痛めつけたことだって少なくはない。悪行を重ねると生存者の精神状態は少しずつ悪くなっていくのだが,何より怖かったのは,そうしたことに慣れてしまう筆者自身の精神だ。本作を真剣にプレイすればするほど,そんな生存者の心理状態が重くのしかかってくるような気がする。
シンプルな操作,明確なルール,個性的な登場人物,そして全体を包む重い世界観。一見すると地味な本作だが,実際にプレイすると手が止まらず延々と遊んでしまった。やれることというのはそう多くないのだが,ルールの中でならばどのようにプレイしても良いので,自分なりの楽しみ方やこだわった設定で遊ぶと,より深いゲーム体験を味わえるだろう。
かなり難度は高いが,“一切人を殺さず,物を奪わず,かつ積極的に善行をする”というプレイスタイルを貫くこともできる。反対に“出会う者は全員殺し,物資はすべて奪い尽くし,かつ他人への施しを一切しない”というプレイスタイルで生き延びてもいいのだ。
もし戦時下の地獄のような都市に放り込まれたら,自分はどのように生きるのだろうか。そんな興味を抱いた人は,本作で極限状態を疑似体験してみるといいだろう。
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