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印刷2014/03/28 17:29

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「MantleはDX12までのつなぎではない」「PS4やXbox Oneにも提供可能」。AMD,Mantle関連の新事実を明らかに

Neal Robison氏(Senior Director of ISV Relations, AMD)
 2014年3月28日,AMDの日本法人である日本AMDは都内で「HSA Software Update」と題する報道関係者向け説明会を開催した。そのメインテーマは,タイトルどおりHSA関連のアップデートだったのだが,AMD本社でソフトウェアメーカーとの協力体制を築くための部門でシニアディレクターを務めるNeal Robison(ニール・ロビソン)氏が,「Mantle」関連でいくつかの新事実を明らかにしたので,今回はその内容をお伝えしたい。


MantleはDirectX 12までのつなぎではない


DirectX 11とMantleの違い
Mantle
 念のため確認しておくと,MantleはAMDが独自に推進している3DグラフィックスのAPIだ。DirectX 11(正確にはDirect3D 11)と比べてオーバーヘッドが小さく,GPUに近いところに置かれるAPIであるため,AMDのGPUをより効率よくドライブできるとされている。

 そんなMantleに関しては,いくつか気になるところがある。いま最もホットなものは,DirectX 12(Direct3D 12)との関わりだろう。
 Game Developers Conference 2014のレポート記事にあるとおり,Microsoftは,北米時間3月20日にDirectX 12の概要を発表した。2014年末にプレビュー版が登場すると予告されているDirectX 12では,APIオーバーヘッドの削減が大きな目玉になっており,もっとはっきりいえば,発表されている新要素はかなりの部分がMantleと被っている。そのため,DirectX 12がリリースされた後のMantleはどうなるのか,MantleはDirectX 12の露払いであり,単なる“つなぎ”ではないのかというのは,当然出てくる疑問だ。

 この点についてRobison氏は,DirectX 12とMantleで一部の機能が重なっていることを認めつつ,同時に「DirectX 12までのつなぎではない」と,明確に否定した。「MantleはDirectX 12がリリースされた後も,継続して開発を進める。Mantleを継続することはパートナーとの約束にもなっている」(Robison氏)とのことだ。

 「Mantleに新しい機能を実装していく計画もある」ともRobison氏は述べている。おそらくは,AMDのGPUに特化した機能をMantleに盛り込んでいくことで,DirectX 12のリリース後も,“DirectX 12+α”的な存在として,ユーザーやデベロッパを囲い込んでいく武器にしたい思惑があるのだろう。
 ただ,同時に氏は,「GCNアーキテクチャは競合(=NVIDIA)のアーキテクチャよりもDirectX 12を実装しやすいはずだ。GCN世代の全グラフィックスカードでDirectX 12をサポートする」ともアピールしていた。将来的には,DirectX 12とMantleの2本立てでゲームのサポートを行っていく計画のようだ。

 なお,「囲い込み」という観点でいうと,AMDは以前から,PlayStation 4(以下,PS4)やXbox Oneという新世代の据え置き型ゲーム機にAMD製のAPUが採用されたことで,「ゲームはAMDへの最適化が進むはず」という立場を取っている。そして,この「AMDへの最適化」とMantleは同じ文脈で語られることが多いのだが,一方で,「家庭用ゲーム機でMantleを利用できる/使える」と明言されたことは,少なくとも筆者が記憶する限り,過去に一度もない。

 では,据え置き型ゲーム機とMantleの関係はどうなっているのか。聞いてみると,Robison氏からは,非常に興味深い回答が返ってきた。いわく「PS4やXbox OneへMantleを提供する用意はすでにできている。実際にMantleを利用するかどうかは,ソニー・コンピュータエンタテインメントやMicrosoftの判断次第になるが」。

2014年3月時点におけるMantle対応タイトルおよび対応エンジン一覧
Mantle
 要するに,ゲームデベロッパは,MantleというAPIを土台にして,自社のゲームタイトルやゲームエンジンをPS4とXbox One,そしてPCの3プラットフォームへ展開できる可能性があるのだ。しかも,AMDのAPUに最適化したままマルチプラットフォーム化できるわけで,考えようによっては,これは相当に魅力的な話となるだろう。
 もちろん,AMDの立場上,「PS4やXbox One用タイトルでMantleが使われている」との明言はできない。そのためRobison氏は先のような表現を使ったのだろうが,Mantleが3つのゲームプラットフォームで横断的に使われる可能性があり,とくにエンジンレベルの対応が謳われるFrostbiteやCryENGINEならその可能性も決して低くなさそうとは,見ていいように思われる。



H.265/HEVC関連では,COMPUTEX 2014で何らかの発表を行うと予告


AfterShop Proでは,OpenCLでGPUアクセラレーションを利用することにより,フィルタリング速度が速くなるという
Mantle
 さて,メインテーマであるHSA(Heterogeneous System Architecture)に関しては,「APUが持つGPUとCPUのパワーにアクセスできるようにする」仕組みであるという従来どおりの説明が行われたあと,HSAに対応する一般アプリケーションが増えているとして,Adobe Creative Cloudに含まれるグラフィックス編集アプリケーション「Photoshop CC」や,Corelの写真管理アプリケ−ション「AfterShop Pro」が例示された。

説明会では,Photoshop CCによるライブデモが披露された。フィルタの「スマートシャープ」がHSAに対応しており,A10-7850K搭載機とCore i5-4670K搭載機では,前者のほうが処理時間が短いというものだ。左の写真だと,A10-7850K(左側)ではシャープネス処理が終わっているのに,Core i5-4670K(右側)では終わっていない
Mantle Mantle

 また,いち早くHSA対応がなされたオープンソースのオフィススイート「LibreOffice」では「(表計算ソフトである)『Calc』のHSA対応が非常にうまくいったため,スイートに含まれる別のソフトでもHSA対応を行うべく作業を進めている」(Robison氏)とのことだ。

Mantle
 さて,そんなHSAがらみでは,メディア関係の応用,具体的にはビデオエンコードとビデオデコードに関する情報のアップデートがあった。Robison氏は,マルチメディアがHSAの大きな応用分野であるとし,とくに4K解像度がターゲットとなるH.265/HEVCのデコードにHSAを応用する計画であることを明らかにしたのだ。
 H.265/HEVCは,いま広く利用されているH.264/MPEG-4 AVCの後継となる動画圧縮規格で,従来よりも高い解像度のビデオを,画質を保ったまま高圧縮できるとされている。その代わり,エンコードのみならずデコードも“重い”という特徴もある。

 Robison氏は「将来的にはH.264と同じように,H.265/HEVC用の専用ハードウェアが組み込まれるだろうが,それには時間がかかる。現段階ではHSAの利用が最適なソリューションである」と述べ,さらに「数か月以内に,HSAベースでOpenCLを使ったH.265/HEVC向けのソリューションを公開する。COMPUTEX TAIPEI 2014に向けて,ある計画を準備中だ」と予告していた。

 というわけで,H.265/HEVCについては,6月に何らかの発表があるようだ。ゲームにおいてもムービーシーンの高画質化に寄与するといった間接的な影響はあると思われるだけに,今回の予告内容は気に留めておいたほうがよさそうである。

AMD日本語公式Webサイト

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