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PlayStation Vita専用タイトル「箱! -OPEN ME-」の発売を記念した「ハコンファレンス」をレポート。ただ箱を開けるだけなのに面白すぎる
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印刷2012/12/20 16:16

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PlayStation Vita専用タイトル「箱! -OPEN ME-」の発売を記念した「ハコンファレンス」をレポート。ただ箱を開けるだけなのに面白すぎる

 PlayStation Vitaのダウンロード専用タイトル「箱! -OPEN ME-」が,本日(2012年12月20日)ソニー・コンピュータエンタテインメント(以下,SCE)から配信された。配信に先立つ19日,発売記念イベントとなる「『箱! -OPEN ME-』発売記念 ハコンファレンス」が,東京・秋葉原にて開催されたので,その模様をお伝えしよう。

“箱作りの匠”をイメージした作務衣姿で登場した開発スタッフ。ゲーム中でも,同様の姿をしたキャラクターが見られる
画像集#001のサムネイル/PlayStation Vita専用タイトル「箱! -OPEN ME-」の発売を記念した「ハコンファレンス」をレポート。ただ箱を開けるだけなのに面白すぎる

 本作は,PS Vitaの背面カメラとSmartAR機能を使い,画面に映し出された箱をタッチ操作で開けるだけという,一風変わった内容のゲームだ。ステージには,本作のディレクターを務めるJetRayLogicの松田太郎氏,SCE JAPANスタジオのアソシエイトプロデューサー五十嵐藍葵氏,同じくSCE JAPANスタジオのプロデューサーである猿渡晴義氏が,「箱を手掛けた匠」をイメージした作務衣姿で登場し,本作についてのトークを繰り広げた。

「箱!-OPEN ME-」公式サイト


 松田氏は,SCEの新人クリエイター発掘プロジェクト「PlayStation C.A.M.P!」(プレイステーション・キャンプ!)の出身で,2009年にリリースされたPlayStation 3用タイトル「ゴミ箱 -GOMIBAKO-」を開発した人。そんな松田氏は「前回のゴミ箱からゴミを取り除いて,ただの箱になりました」と切り出し,そして本作の開発においては4つの重要な要素が設定され,それを崩さないように制作をしたと続けた。“ここだけの深いィ話”として語られたその4つの要素だが,まずは「世界中のどこにでもあるもの」ということ。
 人が生活する圏内に必ずあるものをゲームの中心に置き,それを企画として膨らませていったのだそうだ。今回の箱についても,誰の身の回りにもあるものとして,メインテーマに据えたという。

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ディレクターのJetRayLogic代表取締役,松田太郎氏
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アソシエイトプロデューサーの五十嵐藍葵氏
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プロデューサーの猿渡晴義氏

 次のポイントは「インタラクションが直感的」ということ。「ゴミはゴミ箱に捨てる」「箱があれば開ける」など,人間が直感的に求めるものをゲームに落とし込むこと。それを守ってゲームを作っていると語る。

 続いては「自分の父親でもできるもの」ということ。松田氏の中ではこれが最も重要なポイントで,どんな企画を立てても,親や子供など,近くにいる人に理解できないものを作っても意味がない。自分の父親の世代に楽しんでもらえるものを作ることを,ハードルとして自分に課し,ゲームを作っているとのことだ。

 そして最後は「…」。ステージに置かれたディスプレイにも「…」と表示されたのだが,これについて松田氏は「4つめはなんでしたっけ……忘れました」と笑った。本当に忘れたのか演出なのか,あるいは,プレイヤー自身に見つけてほしいことなのかは分からないが,とにかくこれらの守りごとを根幹に置いて本作は制作されているのだ。

“究極の箱開けゲー”である本作を実演する五十嵐氏。チュートリアルではこのように,画面に説明が現れる
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画像集#007のサムネイル/PlayStation Vita専用タイトル「箱! -OPEN ME-」の発売を記念した「ハコンファレンス」をレポート。ただ箱を開けるだけなのに面白すぎる
 続いて,アソシエイトプロデューサーの五十嵐氏が,本作の面白さのポイントを,実演と共に解説した。
 PS Vitaの背面カメラとAR機能によって画面に表示される箱は,まるで本当にそこにあるように見えるのだが,これをいかにして開けるか,それを見つけ出すことが本作の目的だ。しかし,開けるといっても,単純にタッチするだけでは箱は開かない。箱に仕掛けられたギミックを操作して,正しい手順を踏むことが必要になるのだ。

 ゲームに収録された箱の種類は50種類。素材や大きさ,色や形などがすべて異なり,仕掛けもさまざま。また,仕掛けの中には,操作を失敗するとプレイヤーがダメージを受けるものがあり,10回ミスするとゲームオーバーになるという。この10回という数字は,指の数に由来するそうで,ダメージを受けるたびに指が1本,使えなくなるという感じだろうか。

「箱入り娘」として登場したアシスタントの女性は,料理や乗馬をたしなむ,本物の箱入り娘だそうだ
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 箱のギミックを作るにあたって松田氏は,「すべてにおいて,現実感のあるデザインを採用した」と語る。例えば回転する刃が仕掛けられたちょっと危ない箱なら,箱の奥に刃を回転させるモーターがあるように見えるなど,物理的な理屈を守って作ったとのことで,これが“そこに,本当に箱がある”という感覚を損わない理由の一つになっているのだ。

 また,箱にはマルチプレイ専用のものがいくつか用意されており,これは2つのPS Vitaを使い,プレイヤーが協力して箱を開けていくことになる。ここでステージにアシスタントが登場して,五十嵐氏と共にマルチプレイの模様を実演したのだが,このアシスタントの女性,着付けや乗馬をたしなんでいるという文字どおりの「箱入り娘」であるそうだ。マルチプレイは,一人が数字などを読み上げ,もう一人がそれを入力していくというものになっており,プレイヤーが自然に協力することになる,うまい仕掛けになっていた。

マルチプレイの一例。箱の側面にボタンがあり,ボタンを押す順番が反対側に表示されている。一人が順番を読み上げ,もう一人がボタンを押すわけだ
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 ちなみに本作は,オンラインプレイにも対応するとのこと。これは,「ザ ラスト サスライ ボックス」と呼ばれる箱が,オンラインに接続したプレイヤーのところに勝手にやってくるもので,運良くこの箱を受信し,制限時間内に開けられれば,自分のところにくるまでに挑戦して失敗したプレイヤーの数だけボーナスポイントがもらえるものだ。

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「ザ ラスト サスライ ボックス」
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「ジャックポットボックス」

「トロの箱」
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 また,「ジャックポットボックス」がやってくることもあり,こちらはゲームで獲得したポイントを使ってスロットにようなものを行い,数字の7を揃えると開けられる。ザ ラスト サスライ ボックス同様,制限時間内に開けられればボーナスポイントがもらえ,失敗すると次のプレイヤーのところへ飛んで行ってしまう。

 本作には「コラボックス」なるコラボ箱も登場し,その第1弾として「トロの箱」の無料配信が本日開始されている。これは,SCEのキャラクターであるトロがあしらわれた箱で,さらに2013年1月からは「家電シリーズ」として,まるでオーブンのような「オーブンボックス」(2013年1月10日配信予定),洗濯機のような「洗濯箱」(1月17日配信予定),そして自動式掃除機のような「自動移動式掃除箱」(1月24日配信予定)が有料配信される予定だ。

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「オーブンボックス」
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「洗濯箱」

 最後に挨拶に立ったプロデューサーの猿渡氏は「本作は6名のスタッフが,約8か月という非常に短い期間で制作しました。PS Vitaという高性能なハードウェアにPlayStation C.A.M.P!に合格した6名の情熱が加わり,これまでのゲームではありえなかった体験ができるものになりました。少々荒削りなところもあるかもしれませんが,ぜひ手にとって楽しんでください」と語り,ステージは終了した。

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 このあと,本作の簡単な試遊会が行われた。プレイできたのは製品版のリリースと同時に配信された「箱! -OPEN ME- ダイジェスト版」(価格が100円という,お試し版)と同じ内容のもの。
 画面に現れた箱を指でタッチすると2種類の反応が見られ,黄色く光る場所には何もないが,赤く光る場所には何かの仕掛けが存在しているという意味になる。この赤く光る場所で仕掛けを動かすわけだが,操作はマルチタッチにも対応しており,場合によっては複数の指をうまく使わなければならないときもある。指の置き方,動かし方などもよく考える必要があるのだ。

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体験会では,ダイジェスト版をプレイできた。印刷したARマーカーがあれば確実だが,ARマーカーがなくてもプレイはできるという
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今回のイベントのために特別に用意されたARデモ。箱入り娘の背中のARマーカーを撮影すると,彼女の背中が開いて本作のキャラクター「箱彦」が飛び出す

 ステージで実演されたこともあり,出現する5つの箱のうち4つまでは比較的楽に開けられたが,最後の1つはちょっと変わった仕掛けでかなり苦労させられた。
 製品版にはこの10倍の50種類の箱があるとのことで,すべてを開けるまでには,かなり苦労させられそうだ。松田氏によると,すべての答えを知っていても,50種類の箱を開けるには2時間以上かかるとのことで,ボリュームは十分だろう。

 大作傾向が強い中,こうしたアイデア重視の面白い作品が出てくるのは,個人的に嬉しい話だ。新しいゲーム体験をしてみたいというPS Vitaユーザーは,ぜひプレイしてみよう。

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 ■チュートリアル
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 ■シングルプレイ
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 ■マルチプレイ
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