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[GDC 2018]Qualcommの新VR Development Kitはアイトラッキング対応。実機によるVRゲームデモを体験してみた
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印刷2018/03/24 18:59

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[GDC 2018]Qualcommの新VR Development Kitはアイトラッキング対応。実機によるVRゲームデモを体験してみた

Snapdragon
 2018年3月21日,Qualcommは,GDC 2018に合わせて,VRヘッドマウントディスプレイ(以下,HMD)の開発キット「Snapdragon 845 VR Development Kit(以下,845VRDK)を発表した。
 VR Development Kitとは,毎年Qualcommが,「我が社のプロセッサを使えば,こんなVRデバイスができますよ」的なデモ機として開発しているVR HMDで,2018年は,最新のハイエンドSoC(System-on-a-Chip)である「Snapdragon 845 Mobile Platform」(以下,Snapdragon 845)を使ったものにバージョンアップされたというわけだ。機器メーカー各社は,VR Development Kitを参考にハードウェアを作れば,ハード開発もソフト開発も負担が少なくなるというわけだ。
 一般のゲーマーには関係ない製品だが,845VRDKは,2018年第2四半期にリリースの予定とのこと。本稿では,845VRDKの特徴と,会場で体験した実機によるデモを簡単にレポートしよう。

 Snapdragon 845を核とした845VRDKは,2K解像度の有機ELパネル(1K×2)と,2個のカメラなどを搭載している。特徴としては,以下のような項目が挙げられていた。

Snapdragon

●インサイドアウトトラッキングによる6DoF
 2つのカメラによる,いわゆるインサイドアウト方式の位置検出機能により,前後左右上下への移動ができるようになっている。いわゆるルームスケールVRがワイヤレスで楽しめるわけだ。

●SLAM
Snapdragon
 Simultaneous Localization & Mapping(SLAM)とは,カメラを使って自分の位置測定をすると同時に,周囲の環境情報も蓄積していくようなタイプのシステムを指す単語だ。Project Tango対応端末を使ったことのある人なら,部屋のスキャンができるようなソフトだと思えば,だいたい当たっている。カメラで見た範囲がどんどん3D空間として構成されていく。

 845VRDKは,インサイドアウトトラッキングで自分の位置を割り出しているわけだが,それと同時に部屋の様子も取り込んでいる(※取り込むことができる)わけだ。Qualcommブースでは,その3D情報を使ったBoundary System(後述)やマッピングを行うこともできると提案していた。つまり,3Dデータに落とし込まれた壁や椅子などを,別のデータに置き換えて表示することもできるわけだ。
 部屋にいながらにして,周囲を大草原に変えたりすることも不可能ではない。VR空間に入るだけでなく,日常空間はそのまま(※あるいは何かに置き換え)にできるのがポイントだ。
 早くPC画面上の文字を,鮮明に表示できる解像度のカメラと画面のデバイスが欲しいものである。

●アイトラッキング
 アイトラッキング(視線追跡)機能を標準で装備している。アイトラッキング技術には,Tobii technology(以下,Tobii)のVR HMD向けソリューションを,ほぼそのまま採用しているという(関連記事)。

845VRDKのゴーグル内には,レンズの周囲にアイトラッキング用のセンサーが並んでいる
Snapdragon

●Adreno Foveation
 アイトラキング時に,視線方向だけ表示解像度を上げて,グラフィックス性能を引き出す描画方法が選択可能になる。

●Boundary System
 一覧には載っていないが,特徴として挙げられるものである。カメラで壁などを認識して,近づくとお馴染みの格子を表示してくれるようなシステムだ。Viveの「シャペロンシステム」と似たものだと思えばいいだろう。ただ,実機がどこまで細かいものを認識しているのかは,ちょっと確認できなかった。

●Natural Interaction
 カメラで手の動きなどを検出し,ジェスチャーによる操作ができるようになる。

●3D Spatial Audio
 ほぼ当たり前だが,音源の位置を3D座標で指定できるサウンド機能を搭載可能となっている。

 ただ,これらの機能はすぐ使えるものではなくて,「やろうと思えばこういうこともできますよ」といった程度のものと考えたほうがいいだろう。実際,展示されていたデモは,これらの機能がほぼ使われていなかった。


ガンシューティングタイプのデモを体験


 デモは2種類展示されていたが,Tobiiのデモは,単なるアイトラッキングの動作確認デモだったので(※目の前に鏡があり,キャラが表示されている),もう1本のデモ「Space Dock Attack」を紹介しよう。
 Space Dock Attackは,迫り来るスズメバチ風モンスターを,銃を片手に撃退するゲームだ。まあ撃ちまくるだけのゲームだと思っていい。

 デモで使われていたコントローラは,Ximmerseの「Flip」で,握りとタッチパッド,トリガーの付いたリモコン型コントローラだ。Oculus Go付属のものと似ているタイプで,3DoF(3軸自由度)の検出が可能なものである。

Ximmerseのリモコン型コントローラFlip
Snapdragon

 デモ機材では,拳銃型フレームのグリップ部分にFlipがはめ込んであった。それを手に,とにかく撃ちまくるわけだ。さほど凝ったグラフィックスでもなく,本体機能はおそらく6DoFも使われていない。

Snapdragon

 デモの印象なのだが,動きはそこそこであるものの,コントローラがあまりよくなかった。ゲーム開始時点で,手の方向とズレており,さらにゲーム中には30度以上ずれてしまい,とても狙い撃つどころではなくなってしまった。というか構えた銃が見えない。
 同様な症状になったらしき来場者は,筆者の他にも1人見かけたが,たいていは問題なくゲームをしていたので,そうなることもある程度の問題なのだろうか。とにかく,腕の動きにちゃんとついてこないコントローラというものにはまったく意味がないと感じさせられた。

Snapdragon

 他社のVRデモで,似た感じになったものもいくつかあった。そこで得られた教訓として,開始時に手を体の正面方向に置いておくといった手段で予防したのだが,手がズレた位置に表示されるのは気持ち悪いものだ。ViveやRiftでは体験しなかったようなことが,普通に起こっているのはいかがなものか思う。開発者は,他社の製品やそのガイドラインを参考にして開発しないのだろうか。

 845VRDKのついでにもうひとつ,Qualcommブースに展示されていたARグラスのデモも紹介しておこう。
 使用されていたのは,「Snapdragon 835 Mobile Platform」を採用するODG製「R-9 Smartglass」。視野角にして50度という,AR系ではまあまあ広めの描画領域を持つシースルータイプのヘッドセットだ。見た目もメガネに近く,あまりゴテゴテした印象は受けない。インサイドアウトの6DoFに対応しており,画面解像度は1920×1080ドットとなっている。

Snapdragon Snapdragon

 これを使ってデモされていたのが,「HoloGrid: Monster Battle」というARゲームだ。画面撮影がほとんどできない機器なので,YouTubeの動画を見てもらえれば,雰囲気が分かると思う。


Snapdragon
 動画は,AppleのARKitを使ったものだが,Qualcommのデモも,だいたい似た感じだ。あえていえば,動画ほど盤面は安定しておらず,ガタガタ揺れる。他社のARデモや,ちゃんとしたトラッキングを持たないVR HMDでも,揺れが出るものは結構ある。VR酔いがどうこうと真面目な議論が行われている一方で,少々のことは気にしない人たちも多いようだ。
 それでもARヘッドセットの可能性を見せる目的ではよいデモであったと思う。ARヘッドセットも急速に進化しており,今後の製品が楽しみだ。

Qualcommによる当該プレスリリース

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