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馬場プロデューサー自らデモプレイを披露。PS3「テイルズ オブ エクシリア」体験会&トークショーレポート
本稿では体験会に先駆けて行われた,本作のプロデューサーである馬場英雄氏のトークショーの模様を中心にレポートしていこう。
「テイルズ オブ エクシリア」公式サイト
続いて「ToXの制作中に大変だったことや面白かった点」について馬場氏は,「テイルズ オブシリーズは生誕15周年を迎えたが,ToXで初めて,藤島康介先生といのまたむつみ先生がコラボレーションしたタイトルになった」ということが,とくに印象に残っているという。
そして制作時のエピソードとして,「藤島先生といのまた先生によるキャラクターを共存させるのに苦労しました」と語っていた。この点については,開発スタッフが非常に気を使って作業を行ったそうで,馬場氏は「お二方の先生がデザインしたキャラクターが違和感なく共存していますし,15周年記念作品となるToXを楽しんでほしいですね」と,仕上がりに自信を持っていることをアピールしていた。
これまでのテイルズ オブシリーズのアニメはProduction I.Gが担当していたが,今回はufotableが制作している。制作会社を変えた理由としては,「テイルズ オブシリーズが15周年を迎えたところで,ひとつの集大成としたかったし,やりつくしたいという思いがあった」とのこと。そして「アニメに関しても,これまでとは違った新しいものを入れたい」という考えがあり,ufotableに制作を依頼したそうだ。
できあがったアニメについて馬場氏は「細かいところまで作画されているし,ものすごくクオリティが高いので満足しています」とコメント。そして「ゲームも映像も良かったと皆さんに喜んでもらえると,次のタイトルでも頑張ろうという気持ちになります」と語っていた。
もうひとつの新しい試みとしては,「ゲームの表現」について。3Dグラフィックスを採用したシリーズ作品としては,キャラクターグラフィックスをデフォルメし,それをさらにアニメタッチで表現したものとして「テイルズ オブ ヴェスペリア」があり,これが一つの到達点になっていたという。
今回のToXでは,「アニメタッチという部分は残しつつ,今までのテイルズ オブシリーズが持っていた温かみのあるタッチを活かしていく」ということと,「できるだけデフォルメをかけないで,等身大のキャラクターを表現する」という2点を心がけたそうだ。これによりキャラクターは,建造物と比較しても違和感のないスケールで表現され,広大な世界を冒険しているという感覚がより味わえるようになったという。馬場氏は「ゲームプレイ時にはジュードかミラを選ぶことになりますが,いずれかに感情移入しながら冒険を楽しんでほしいです」と述べていた。
次のテーマは,「ToXの予約特典」(関連記事)について。今回は特製マスコットチャームが用意されているが,これは「携帯電話などに取り付けることで,好きなキャラクターといつでも一緒にいられるのでは?」という考えから制作が決まったという。マスコットチャームは全部で4種類用意されているが,ToXの衣装に身を包んだジュードとミラ,クレス風の衣装を着たジュード,スタン風の衣装を着たミラというラインナップになっている。
さらに初回封入特典として,ゲーム内で着用できるクレス風とスタン風の「15th Anniversary衣装」と,PS3用のカスタムテーマをダウンロードできるプロダクトコードが用意される。この衣装は「藤島先生,いのまた先生が初めてテイルズ オブシリーズに参加した際の主人公」という理由から選ばれているのだという。
そして馬場氏は,先行体験会にやってきたファンに謝辞を述べ,イベントは閉幕した。
馬場プロデューサー自らがToXのデモを解説
体験版が始まると,まずジュードかミラのどちらかを選ぶことになる。どちらを選んでもゲーム内容に違いはないそうだが,イベントシーンで異なる演出がなされているそうだ。なお,体験版で使用できるキャラクターは,ジュード,ミラ,アルヴィン,エリーゼ,レイア,ローエンの6名で,現在公開されているパーティメンバーと一致する。
今回のデモで遊べるのは,キジル海瀑という海沿いのダンジョンで,その先にニ・アケリアという集落があるようだ。馬場氏は,トークショーでも語られた,建造物とキャラクターの対比についてあらためて紹介しつつ,「カメラを360度回せる」ことと,「カメラの角度も自由に変えられる」という点をアピール。これによって,登れそうな場所を見つけたり,物陰に隠れているアイテムを探したりするのが容易になったとのことだ。
また,特定の場所に来ると,パーティメンバー同士の会話が起こったり,セレクトボタンを押すと,従来のように画面を切り替えてチャットが見られるようになっているという。ここは当然フルボイスなので,豪華声優陣の熱演をたっぷりと満喫できそうだ。
戦闘シーンでは,基本的にリーダーキャラクターを操作することになるが,十字キーを押して,AIが操作している3人のいずれかとリンクして戦ったり,「共鳴術技」で敵に大ダメージを与えたりと,仲間の存在を確かに感じられる仕様が盛り込まれている。デモプレイを見る限り,キャラクターの切り替えは軽快で,上級者ならばかなり込み入った連係も繰り出せそうだ。なお,戦闘シーンでも各キャラクターはしゃべりまくり。カットインなども入るため,観ているだけでも盛り上がれる。
ステータス画面では,使用する技の付け替え,装備品の変更などができたが,ここで描かれるキャラクターのグラフィックスもufotabel制作のものが使われているという。アタッチメントを装備し,外見をカスタマイズする流れも実演されたのだが,馬場氏がアルヴィンにサングラスやティアラをつけるたびに,来場者から笑い声や黄色い声が飛んでいたのが印象的だ。
ちなみにアタッチメントは,ムービーシーンにも反映されるという。あまり変な恰好をさせると,シリアスなシーンなどが台無しになってしまうこともあるそうなので,その点にはご注意を。
さらに複数のオーブをアクティブにし,特定の図形を作ることで,そこに埋め込まれているスキルがアンロックされるという仕組みもある。これによって,スキルのバリエーションを増やしていけるようだ。
システム解説を行った馬場氏は,「非常に自由度の高いシステムになっています。皆さんそれぞれにプレイスタイルがあり,それを活かすためにポイントを割り振っていくので,誰かと同じような成長にはならないと思います」とコメントしていた。
なお,このシステムには「オートナビ」という機能があり,AIに成長を任せることも可能とのこと。ゲームに慣れないうちはこれを使うのも悪くないだろう。
体験版に収録されているキジル海瀑というダンジョンでは,ミラが尻尾の生えた謎の女性に捕まるというシーンが描かれていた。この女性が何者かは説明されなかったが,アンヴィルと意味深な会話をしていたのが気になった。後々鍵を握る人物になるのかもしれない。
なお,馬場氏のデモプレイは,時間の都合で途中で打ち切られたのだが,ダンジョンの最奥部ではボスモンスターとの戦闘が楽しめるとのこと。体験版の内容は,だいたい10分程度で楽しめる内容になっているようだが,戦闘システムやリリアルオーブ,アタッチメントの付け替え,チャットなど,さまざまなことが体験できる内容になっていたので,体験会に参加したファンも大満足だったのではないだろうか。
「テイルズ オブ エクシリア」公式サイト
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(C)いのまたむつみ (C)藤島康介 (C)2011 NAMCO BANDAI Games Inc.
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