「ファンタジーライフ」「二ノ国」「レイトン教授と魔神の笛」など，さまざまな注目タイトルの発表が行われた“LEVEL5 VISION 2009”レポートその1

　本日（8月25日），東京都・恵比寿のザ・ガーデンホールで“LEVEL5 VISION 2009”が開催された。
　レベルファイブの新作発表会である同イベントでは，同社が2009年〜2010年に発売を予定しているさまざまなタイトルが紹介された。
　アニメーションをスタジオジブリ，音楽を久石 譲さんが担当するというコラボレーションで注目されている，ニンテンドーDS用ソフト「二ノ国」をはじめ，先ほど「こちら」の記事にスクリーンショットを掲載した，完全新作タイトル「ファンタジーライフ」，“アタマニア”シリーズ第3弾となる「ミステリールーム」もお披露目された。

レベルファイブ代表取締役社長の日野晃博氏

　今回，レベルファイブ代表取締役社長の日野晃博氏によってプレゼンテーションが行われたタイトルは以下のとおり。

・NDS「レイトン教授と魔神の笛」
・アニメ映画「レイトン教授と永遠の歌姫」
・NDS「イナズマイレブン2 脅威の侵略者 ファイア」「イナズマイレブン2 脅威の侵略者 ブリザード」
・NDS「スローンとマクヘールの謎の物語2」
・NDS「多湖輝の頭の体操 第3集 不思議の国の謎解きおとぎ話」「多湖輝の頭の体操 第4集 タイムマシンの謎解き大冒険」
・NDS「ミステリールーム」
・PSP「ダンボール戦機」
・携帯電話向けゲームポータルサイト「ROID」
・NDS「二ノ国」
・NDS「ファンタジーライフ」

　このように，タイトルラインナップが非常に多いため，イベントの時系列順ではなく，（筆者の個人的好みも含むが）注目タイトルから順番に紹介していこう。

「ファンタジーライフ」

対応機種：ニンテンドーDS
発売日：2010年予定
希望小売価格：未定

　まず，最も注目度が高いのがこの「ファンタジーライフ」。同イベントで初めてその存在を明かされたタイトルであり，レベルファイブと「MOTHER3」の開発に携わったブラウニーブラウンの共同開発，音楽には「ファイナルファンタジー」シリーズでおなじみの植松伸夫氏と，非常に豪華な陣容によるRPGだ。
　本作は，自分の分身となるアバターを作成し，自由なスローライフを送るのが目的という，一風変わったコンセプトになっている。
　王国の一兵士（門番）だったり武器職人だったりと，バリエーション豊かなライフ（職業）が20種類用意されており，選択したライフによって日々やるべきこと（ライフクエスト）が異なる。ある程度進めるとそのライフでの「小さなエンディング」を迎えるが，もちろん「小さなエンディング」を迎えて終わりではなく，ストーリーはさらに大きな流れにつながっていくとのことだ。
　なお，20種類のライフそれぞれに個別の「小さなエンディング」の曲が用意されているのだが，これらはすべてボーカル付きになっている。作品全体のメインテーマ曲と合わせると，合計21種類もの歌入りテーマ曲が収録されているという，ゲームとしては非常に珍しいアプローチが行われている。
　また，ワイヤレスプレイで自らの住む“トリポッチ大陸”に友達を招くことができるほか，Wi-Fi通信で“ミンナーデ大陸”に行き，まったく知らない人と出会うことも可能とのことだ。
　レベルファイブの代表取締役社長である日野晃博氏は本作にかなりの期待をかけているようで，「RPGの『進化形態』をレベルファイブが提案します！」と自信満々に語っていた。

「二ノ国」

対応機種：ニンテンドーDS
発売日：2010年春予定
希望小売価格：未定

　スタジオジブリによるアニメーション，作曲家の久石 譲氏が音楽を担当することで注目を集めているニンテンドーDS用ソフト「二ノ国」。
　本作は，ある事故で最愛の母を亡くしたオリバーが主人公。悲しみにくれるオリバーの前に，不思議な格好をした妖精が現れ，一冊の本を渡す。その本によってオリバーは，現実世界とは別の時間軸の“もう一つの現実”，異世界である「二ノ国」へと導かれる。自分のいた世界と微妙な共通点をもった二ノ国に戸惑いながら，オリバーは母を救うため，そして自らの成長のためにたくさんの仲間達と冒険を繰り広げていく。
　本作の特徴としてはもう一つ，ソフトに“魔法使いの指南書『マジックマスター』”が1冊付属し，本に書かれている呪文をニンテンドーDSにタッチペンで書き込むことで魔法を使うという，「魔法使い気分が味わえる」ことが挙げられる。



　そして「二ノ国」のプレゼンテーションでは，本作に出演する声優陣の発表が行われ，各人が作品への意気込みを語るビデオメッセージが上映された。今回発表されたキャストは以下のとおり。なお，ビデオメッセージでキャストのうち数人が一人二役を演じていることが明らかにされた。オリバーのもともといた世界と二ノ国で，どのような演じ分けがされるのかも気になるところだ。

　本作のエンディングテーマ曲「心のかけら」の発表も行われた。作曲は久石氏で，作詞を「耳をすませば」の“カントリーロード”訳詩で有名な鈴木麻実子さんが担当。そして歌い手を務めるのが「崖の上のポニョ」で“ひまわりの家の輪舞曲”のボーカルを担当した麻衣さんだ。

　さらに嬉しい報せとして，9月24〜27日に開催される東京ゲームショウ2009にて「二ノ国」体験版の出展が決定。そのハイクオリティなアニメはもちろん，ゲームを実際に体験できるとのことだ。

オリバー役：多部未華子さん

マル/シェリー役：長澤まさみさん

シズク役：古田新太さん

ジャイロ役：大泉 洋さん

ニャンダール14世/フランク役：八嶋智人さん

カウラ/レイラ役：渡辺えりさん

ブヒーデン役：溝端淳平さん

アリー役：黒田知永子さん

「レイトン教授と魔神の笛」

対応機種：ニンテンドーDS
発売日：2009年11月26日
希望小売価格：5040円（税込）

　国内外で累計550万本を出荷した「レイトン教授」のセカンドシーズンの第1作，「レイトン教授と魔神の笛」の発売日が2009年11月26日に決定したと発表された。
　以前「こちら」のニュースで紹介したように，新たな3部作の第1作となる本作は「レイトン教授と不思議な町」の3年前のお話で，「レイトンとルークの出会い」「子供達の純粋な思い」が描かれ，そのコンセプトは「ナゾトキ×出会いの物語」になるとのことだ。

　今回は，レイトン教授のもとに届いた一通の手紙が物語の発端となる。手紙の差出人は，レイトン教授の旧友，クラーク・トライトン。その手紙には「謎の巨人が現れて，次々に町を破壊している」と書かれており，レイトンは突然押しかけてきた助手を名乗る女性，レミとともに，クラークの住む霧の町「ミストハレリ」へと向かう。
　ミストハレリでは，実際に謎の巨人による被害のあとが残されており，さらに世界の終わりを予言する少年，ルークとの出会いが待っていた。


　というわけで，ストーリーが非常に気になる「魔神の笛」だが，毎回豪華な声優陣も気になるところ。今回は，レイトン教授役の大泉 洋さんとルーク少年役の堀北真希さんに加え，新3部作のレギュラーとしてレイトンの助手・レミ役に相武紗季さん，新シリーズ最大の宿敵・デスコール役に渡部篤郎さんを起用。そしてゲストヒロイン・ユラ役に南沢奈央さんの出演が決定したことが発表された。
　また，エンディングテーマ曲はシンガー・ソングライターの安藤裕子さんが担当。ゲーム内に本人をイメージしたキャラクターも登場する。

大泉 洋さん

堀北真希さん

相武紗季さん

渡部篤郎さん

南沢奈央さん

安藤裕子さん

TBSテレビ コンテンツ事業局 映像事業センター 映画事業部長 濱名一哉氏

　なお，本作は2009年12月19日に公開される劇場版アニメ映画「レイトン教授と永遠の歌姫」とも繋がりがあるとのこと。
　ゲストとしてステージに登壇したTBSテレビ コンテンツ事業局 映像事業センター 映画事業部長，濱名一哉氏は，「今年の冬の目玉として，『レイトン教授と永遠の歌姫』に全力を注いでおります。春休みには『ドラえもん』，夏休みには『ポケットモンスター』，ゴールデンウィークには『名探偵コナン』というように，季節ごとに伝説となっているシリーズアニメ映画がありますが，冬休みには『レイトン教授』という伝説を築きたいと思っています」と意気込みを語っていた。

　さらに“100時間遊べる”という前代未聞のおまけモードも発表！　本編をクリアすると「レイトン教授のロンドンライフ」というRPGが出現するとのことだ。
　制作したのは「ファンタジーライフ」の開発でもあるブラウニーブラウンで，ゲーム内容は「ファンタジーライフ」のシステムをレイトン用にアレンジしたものとなっていると，日野氏は（「ファンタジーライフ」のプレゼン時に）説明していた。つまり，具体的にはどんなゲームになるのかまだ分からない「ファンタジーライフ」だが，「レイトン教授と魔神の笛」をクリアすれば，その一部が垣間見られるというわけだ。

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