テレビからプレイヤーまでの距離は最低約1.8m。Amazon.comが「Microsoft Kinect」の販売ページに記載

　北米では2010年11月4日に149.99ドルで発売されると正式発表された，「Microsoft Kinect」。コントローラを用いずに操作ができる「入力デバイスフリー」というコンセプトが注目を集めているが，プレイヤーが飛び跳ねたり腕を振り回したりする必要があることから，一般家庭での使用が難しいのではないかという指摘も以前からされてきた。
　というわけで，世界的なネット通販サイトAmazon.comの予約ページに記載された，「Kinectを接続したテレビとプレイヤーの距離は，最低でも6フィート（182cm）必要」という一文が注目を集めるのも無理のない話だ。


　以前，アメリカのIT情報サイトであるTechFlashに，Microsoftの内部情報として「Kinectからプレイヤーまでの距離は4メートル，Kinectから天井まで距離は2.7メートル，それぞれ必要になる」という記事が掲載されたことがあったが，未確認情報だったため，そのときはそれほど注目されなかった。
　距離こそ半分以下になったが，今回は通販サイト最大手のAmazon.comが発表した情報ということで信憑性はきわめて高い。

「Kinect Checklist」

　Microsoftは購買予定者に対して，「Kinect Checklist」というチェックリストを参考にした設置状況の確認を勧めているが，そこには最低距離に関する記載は見当たらない。
　Amazon.comの情報が本当なら，アメリカでは一般的な，テレビの前に大きなソファを置いたリビングルームを持つ人だけでなく，ニューヨークやサンフランシスコといった大都市のアパートに暮らすファミリー，あるいは学生寮に住む学生といったユーザー層は，Kinectに興味はあっても手を出しにくくなりそうだ。一般的にアメリカより家屋の狭い日本では，さらに厳しい条件といえるかもしれない。

　Microsoftは，世界中に4000万台あるXbox 360のうち，15％〜25％のオーナーが発売後一年以内にKinectを購入すると試算している。購入を予定している人は，テレビのある部屋を少し片付けたほうがよさそうだ。