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「チャットがなくてもオンラインゲームは面白いんです!」 国産オンラインカードゲームの雄「Alteil II」開発陣インタビュー
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印刷2008/10/25 14:26

インタビュー

「チャットがなくてもオンラインゲームは面白いんです!」 国産オンラインカードゲームの雄「Alteil II」開発陣インタビュー

 累計60万アカウント以上に成長した「アルテイル 〜神々の世界『ラヴァート』年代記」(以下,アルテイル)は,ファンタジーベースの世界観を背景にしたオンラインカードゲームだ。
 Flashをベースにした,いわゆる“ブラウザゲーム”に分類されるタイトルでありながらも,寺田克也氏や米田仁士氏など多くのイラストレーターを起用。美麗なカードデザインを楽しめるほか,テンポの良いゲームシステム,緻密なゲームバランスなど,その作りとボリュームは,クライアント型,あるいはパッケージのゲームソフトと比較してもなんら遜色がない。見ためのカジュアルさとは裏腹に,アルテイルは「かなり本格派のゲーム」として知られる作品である。


 クローズドβテストが間近に迫ったオンラインカードゲーム「Alteil II 〜銀陽帝大戦」(以下,Alteil II)は,そんなアルテイルの続編に当たるタイトルだ。ベースのゲームシステムはそのままに,いまや1000枚を超えるカードの刷新や,観戦機能など新要素を追加。
 従来のアルテイルの課題といえば,複雑化する戦術やカードの多さ,そしてそれに起因する新規参加者の入りづらさなどという部分が小さくなかったわけだが,これはアルテイル特有の問題というよりは,カードゲーム/対戦ゲームの全般に言える課題でもある。Alteil IIでは,そういった部分の払拭を目指しながらも,従来のファンがより楽しめる内容を指向しているという。

 今回4Gamerでは,Alteil IIの運営/開発元であるGPコアエッジを取材し,同社の代表取締役である宮本貴志氏と,本作のゲームデザイナーである浅沼拓志氏にインタビューを行った。インタビューのなかで「チャットがなくてもオンラインゲームは面白いんです!」と語る浅沼氏。Alteil IIの方向性や設計思想など,興味深い話が聞けた。

GPコアエッジ代表取締役 宮本貴志氏。ソフトバンクBBなどを経て現職に就任
エグゼグティブディレクターの浅沼拓志氏。コンソール業界ではRPGなどを開発してきた


既存のトレーディンカードゲームとの違い。オンラインカードゲームに求められるものとは?


4Gamer:
 今回はAlteil IIのお話を伺いに来たのですが,まずは前作……というか現在サービス中のアルテイルのステータスについてお聞かせ願えますか?

宮本貴志氏(以下,宮本氏):
 そうですね。アルテイルについては,サービスして丸4年……現在は5年めに入って,数あるオンラインゲームの中でも長期といえる部類のサービスになりました。会員登録数でいうと,少し前に累計で60万人を超えたので,オンラインカードゲームとしてはNo.1と胸を張って言える規模になったのではないかと思います。

4Gamer:
 4年前というと,ちょうどカジュアルゲームが人気になり始めたという時期ですよね。

浅沼拓志氏(以下,浅沼氏):
 ええ。ただ,当時はまだまだMMORPGが主流の時期でしたし,カジュアルゲーム……ましてオンラインカードゲームなんてどこにもない状況でした。本当に手探り状態でここまでやってきた,というのが率直な感想ですね。

宮本氏:
 もう,本当に試行錯誤の連続でしたからね(苦笑)。
 オンラインカードゲームというジャンルに限っても,これまでいくつかの会社さんがタイトルをサービスインさせて来たわけですけれど,結果として,アルテイルは生き残ってきました。けれど,カードの種類が1000枚を超えた今,プレイヤーさんに遊び続けていただくためにも,次の一手が必要になってきたというところですね。

浅沼氏:
 私たちとしては,ずっとアルテイルを遊んでくれているプレイヤーの方,新しくアルテイルを遊び始めた方,どちらも楽しめるようにゲーム(カード)のバランスを調整してはいるのですが,さすがにカードの種類が1000枚を超えてしまうと,初心者の方が気軽に遊べる……というふうにはなかなかいかなくなってきて。

アルテイル2 〜銀陽帝大戦
4Gamer:
 そこでAlteil IIと……。ずばり,Alteil IIのコンセプトは何になるのでしょうか?

宮本氏:
 まずサービスという面から言わせていただくと,やはり「新規の方の入りやすさ/分かりやすさ」という点と,「新規性」というところがコンセプトになると思います。
 カードゲームというのは,どちらかというとややニッチというか,マニアックなゲームじゃないですか。アルテイルはFlashベースで作ってあって,ほかのオンラインゲームと比べても比較的手軽に遊び始めることができると思うのですが,ルールや流行のデッキ,定石など,いろいろなことを覚えていかないと,本当の意味では楽しめないゲームなんですよね。

浅沼氏:
 とくにアルテイルの場合は,「対戦ゲーム」ということもあって,ちゃんと戦略を考えていかないと,なかなか勝てません。サービス開始から4年が経過して,もちろんバランス調整や新カードの追加などで,流行のデッキや戦術は常に変化していくのですが,デッキにしても,初心者の方が1000枚のカードの中から自分で考えて組むというのは,やっぱり難しいと思うんです。

4Gamer:
 プレイヤースキルや戦術が先鋭化されていって,初心者が付いていけなくなるというのは,対戦ゲームの宿命ともいえる部分ですね。

宮本氏:
 私たちとしては,アカウント発行時にそれなりにしっかりとしたデッキが組めるカードを用意したり,一定のデッキが最初から組まれている「初心者お勧めパック」を販売したりだとか,そういう運営/サービス面での対応も合わせて行っていましたが,ただ1000枚という数値は,私たちにとっては一つの節目だとも考えていました。

浅沼氏:
 Alteil IIでは,カードの枚数を一回整理して,120〜180枚というところからスタートしようと考えています。ストーリー的には,アルテイルの舞台である「ラヴァート」の歴史が描かれていくわけですが,最初に用意されるカードも,ストーリーに沿ったものとなっています。

4Gamer:
 初代アルテイルの資産(カード)は,Alteil IIではまったく使えなくなってしまうのですか?

浅沼氏:
 アルテイルのカードの何枚かは,Alteil IIでもそのまま使えるようにはしようと考えていますが,基本的には「一新される」ものと考えていただいていいと思います。

4Gamer:
 ただ,一人のプレイヤーの視点から考えて少し気になるのは,既存のカード……言ってしまえば自分の持ち物が使えなくなってしまう点に対するプレイヤーの反発みたいなものはないのでしょうか?

宮本氏:
 もちろん,反発というか不満がまったくないというわけではありませんし,そこは常に注意を払っている箇所ではあります。
 最近,アーケードゲームやニンテンドーDSのゲームも含めて,カードを使ったゲームって凄く増えたと思うんですけど,例えば既存のトレーディングカードゲーム(以下,TCG)であれば,カードを刷新していく/新規性を追加していくという課題に対しては,普通に知り合い同士で遊ぶ分には自由だけど,公式試合では旧カードを使えなくしてしまったり……みたいな手法が取られていますよね。
 しかし,アルテイルのように“オンライン専用(完全データのみ)”のタイトルには前例がないものですから,同じやり方をそのまま適用していいのだろうか? とは感じていました。弊社のチーム全体で,そこは本当に「どうすればいいのだろう?」という議論になったんですよね。

4Gamer:
 まったくの興味本位で聞いてしまうのですが,これまでにもカードのバランス調整を行う際に,以前の強カードが弱体化されたりということは何度かあったと思います。その時のプレイヤーさんの反応はどうだったのですか?

浅沼氏:
 もちろん,すべてのお客さんが納得しているかと言われればしてないとは思うのですが,実はバランス調整を行ういうこと対し,もの凄いお叱りを受けたことってほとんどないです。どちらかというと,皆さんオンラインゲームということもあって,積極的なバランス調整を行うことの方を望んでいるな,という感触があります。とはいえ,やりすぎは怒られてしまいますので,そのバランスは難しいですのですが……

4Gamer:
 通常のTCGであれば,ゲームでは使えなくなったとしても,物として手元にあるとか,お金を払った代償としての所有感みたいなものがまだあると思うのですが,デジタルデータだと,そのあたりはかなり繊細で難しい部分ですよね。

宮本氏:
 先ほども申し上げたように,そこは数か月という単位で議論しました。私たちはあくまでも「物」を売っているわけじゃないので,同じカードゲームでもTCGとは違うんですよね。同じことをしていてはやっぱり駄目だと思うんです。オンラインならではの持ち味をどうやって出していけばいいんだろう? と本当に悩みましたし,ここは今もずっと考えている部分なんです。

4Gamer:
 しかし,カードそれ自体にはあまり執着がない(?)ということだと,プレイヤーは“何に対してお金を払っている”と考えているのでしょうか?

宮本氏:
 これは「本当に正しいのか?」と問い詰められると困るのですが,私としては,プレイヤーさんは「楽しい体験」を求めているのではないかと思うんですよね。対戦で勝って嬉しいだとか負けてガックリだとか,いろいろな意味で「楽しい時間」を過ごすために,プレイヤーの方はお金を払ってくれているのではないでしょうか。


4Gamer:
 ちなみにプレイヤーさんが課金するタイミングって,どのようなものなのでしょう? 僕が以前遊ばせていただいた時は,やっぱり「負けて悔しい」がトリガーだったわけですけれど(笑)。

宮本氏:
 アルテイルは対戦ゲームですから,やっぱり「勝ちたい」というモチベーションが一番大きいと思います。データでお話をしますと,だいたいLv.5以下で一回課金してみるというプレイヤーさんが多いという統計が出ていますね。多分,ちょっと試しに買ってみる……という方が多いのだろうとは思ってますけど。
 ただ本格的,あるいは継続的に課金をしてくださるプレイヤーさんというのは,大体Lv.20前後が境目……といってもプレイされてない方には伝わり難いかもしれませんが,要するにゲームのルールなり戦法なりをある程度理解されて,自分自身で考えながらデッキを組めるプレイヤーさんなんですよね。
 ゲームをちゃんとやってみた結果,「面白くないや」と思われてしまったら仕方ないと思うのですが,ゲームの面白さが伝わる前に去られちゃうと悲しいので,どうやってLv.20まで遊んで頂くか……ここがポイントだと考えています。

浅沼氏:
 あと対戦ゲームって,「相手」がいないと成立しないゲームですよね。ですから,お金を使わないで無料のままゲームをしてくださるプレイヤーさんにどう遊んでもらうのか? というのも,アルテイルで常日頃考えてきた課題の一つです。

宮本氏:
 このあたりの議論というのは,「アルテイルネット」の立ち上げ前後の時期からありました。思い返せば,昔,深夜のラーメン屋で激論になったこととかもありましたし(苦笑)。

浅沼氏:
 ああ,ありましたね。なんか計算式とか書いちゃったりして。「そうじゃないっ!!」みたいな(笑)。

4Gamer:
 ラーメン屋で計算式ですか(笑)。

宮本氏:
 まぁラーメン屋の話はともかくとして,そうした無課金のままでも遊んでくれるプレイヤーさんに対しては,プレイ時間を換金……じゃないですけど,アルテイルネットにいてもらい続けることに対して,ポイントとかカードを差し上げるような方向で対応してきました。

4Gamer:
 そういえば,アルテイルには対戦中にカードがもらえるイベントが発生したり,またレベルが10とか20とかに節目になると,ちょっと強いカードがもらえますよね。プレイヤーとしては,あの仕組みは結構嬉しいです(笑)。

浅沼氏:
 ありがとうございます(笑)。
 対戦後にカードがもらえるシステムは「トレジャーバトル」と呼んでいるのですが,あれは昔は結構真剣勝負だったというか,3連勝するともらえるとかそういう仕様だったんですけど,途中でランダムで発生するように変更しました。対戦ゲームといえどもメリハリはあるべきだし,負けてしまっても欲しいカードが手に入ってなんか嬉しい,みたいな感覚はあったほうがいいだろうと。

4Gamer:
 分かります。


チュートリアルも兼ねる? Alteil II「観戦機能」について


アルテイル2 〜銀陽帝大戦
4Gamer:
 話をAlteil IIに戻しますけど,今回は目玉として「観戦機能」が実装されますね。

宮本氏:
 先ほどコンセプトで「分かりやすさ」という項目を挙げさせて頂きましたが,このリプレイ機能は,既存のプレイヤーさん達にとってはコミュニケーションツールであると同時に,初心者の方の“攻略本”的な役割を果たしてくれるんじゃないかなと考えているんです。

4Gamer:
 アルテイルって,いわゆるシングルプレイモードと呼ばれるものがないですよね。私も初めて対戦するときは,それこそ負けを前提でドキドキしながらプレイしたという記憶があります。さっきも話題にのぼりましたが,初心者のプレイヤーが既存のプレイヤー達の間に入っていって戦うというのは,かなりハードルの高い話だとも思いますし。
 ……そういえば,なんでアルテイルにはシングルプレイモードがないんでしょうか? コンソール系のカードゲームであれば,チュートリアルを兼ねたゲームモードとして,ストーリーを楽しめるようなシングルモードが用意されているのが普通ですよね。

浅沼氏:
 シングルプレイモードというのは,私も何回か考えましたし,コンソールゲームのようなものとは違いますが,実際,一人で遊べる「ラヴァードヒーローズ」というゲームを,アルテイルネット用に開発もしています。
 ただ……,プレイヤーさんの動向(プレイログ)や反応を見る限りだと,どうもそういうシングルプレイモードというのは,あまり求めてないんじゃないかな? というのが結論なんですよね。

4Gamer:
 やっぱり“オンライン専用のカードゲーム”に求めるものが,コンソールや携帯ゲーム機のものとは違うのでしょうか?

浅沼氏:
 これは私の勝手な持論なのですが,やっぱりコンソールゲームを買うプレイヤーさんというのは,ある程度「自分の思い通りにしたい」「気持ちよく勝ちたい」という欲求が強いのかな? という感覚はあるんです。
 コンシューマゲームにおけるシングルプレイの「相手」……つまりはCPUになるのですが,CPUというのは,プレイヤーに取って「絶妙なバランスでやられてあげる役どころ」だと思うんですよね。とはいえ,一方的にやっつけれても面白くないし,かといって強すぎても腹が立つだけだし,そのあたりのさじ加減が,ゲームデザイナーと呼ばれる人間の腕の見せどころなわけです。

4Gamer:
 分かります。

浅沼氏:
 ただオンラインの,それも対戦ゲームって話になると,「思いどおりになる」なんてことは絶対にあり得ないわけですよね。ということは,多分プレイヤーの皆さんも,アルテイルが「思いどおりにならない」のは百も承知で遊びに来てくれてると思うんです。オンラインならではのコミュニケーション……対戦もコミュニケーションの一つだと思うのですが,そういう部分の面白さを求めて,アルテイルを遊びに来てくれているのではないでしょうか。

4Gamer:
 そういわれてみると,確かに私なんかはよく対戦ゲームを遊ぶのですが,操作練習以外のシングルプレイってほとんどやらないかもしれません。キャンペーンをクリアしたゲームっていくつあったかな……。

浅沼氏:
 ですから,初心者が最初は勝てなくてツラい,ルールを把握するまでの導線がない,などという問題に対して,安易にシングルプレイモードを用意するというのはどうなんだろうなぁと。カードゲームで遊び応えのあるCPUのアルゴリズムというのも,そんなに簡単に作れるものではありませんし。
 アルテイルってそんなに(開発規模の)大きなタイトルではないので,何から手を付けていこうかな? という優先順位は常に考えています。そうした諸々を考えると,シングルプレイよりはほかのものを作っていったほうがいいんじゃないかなと考えているんです。
4Gamer:
 なるほど。だから観戦機能ということなんですね。
 ちなみに観戦機能は,具体的にどういう仕様になっているのでしょうか?

宮本氏:
 アリーナと呼ばれる対戦ルーム上から,「観戦OK」といったアイコンが付いている部屋に入るだけですね。まだちょっと調整中の段階なのですが,一つのゲームで10〜20人くらいが同時に観戦できるようにしたいと考えています。

4Gamer:
 「観戦OK」というのは,何かマッチングの条件でチェックボックスなどをオンにする感じですか?

浅沼氏:
 機能としてはそのような形になりますが,単純なシステム然とした見せ方にはしたくないですね。私としては,プロじゃないですけど,観戦オンにするとファイトマネーがもらえるだとかのメリットを儲け,積極的に「私は見せますよ!」という方向性のものとしていきたいと考えています。

宮本氏:
 えっと,これはもう言っていいのかな(広報担当を横目で見ながら)。
 まぁいいや,言っちゃおう(笑)。あとこの観戦機能に関しては,まずはリアルタイムで試合を見るというところから始めていくのですが,名勝負をファイルとして保存するとか,そしてそれをBlog上に貼り付けてみんなで見られるようにするとか,そういう拡張を考えているんです。

4Gamer:
 ということは,大会の試合とかが公式サイト上で公開されたりするってことですか? 対戦系のゲームでよく観戦機能とかリプレイ機能って付いているんですけど,自分の戦いよりも,上手い人のプレイの方が見たいんですよね(笑)。上手い人のリプレイが見れる環境があると,それがお手本になってプレイヤーの間口も広まりますし。

浅沼氏:
 そうそう。私も対戦ゲームはそんなに上手じゃないんだけど,上手な人のプレイを見るのは楽しいんです(笑)。
 今でも,イベントでアルテイルの大会をやったあとに,公式サイトにそのレポートを載せたりしてるんですけど,カードゲームの面白さとかって,なかなか文章だけじゃ伝わらないですからね。

アルテイル2 〜銀陽帝大戦 アルテイル2 〜銀陽帝大戦


Alteil IIそしてGPコアエッジが目指す,オンラインゲームの形


4Gamer:
 そういえば,アルテイルを遊んでいて感じるのですけれど,アルテイルというかアルテイルネットって,オンラインゲーム専門の会社が運営しているサービスの割には,正直コミュニティ要素がそんなに強くないですよね。とにかくゲームを遊んで! みたいな作りというか……。いや,失礼な話かもしれませんが。

宮本氏:
 いえいえ。 むしろ,良いところを聞いていただいたなと思ってます(笑)。
 というのも,実はそのへんの設計思想というのも,弊社の方向性の現れでもあるんですよ。

4Gamer:
 といいますと?

宮本氏:
 というのも,近年のオンラインゲーム市場というものを見わたしてみると,コミュニケーション要素ばかりが重視されて,ゲームが持つ本来の面白さ……駆け引きだとか達成感だとか,そういった要素が薄れている,軽視されているんじゃないかって気がするんです。

4Gamer:
 確かにそういった側面はあるかもしれませんね。

宮本氏:
 GPコアエッジという社名は,そうした「コア」の部分の面白さを追い求めたい,そして異端……というと変かもしれませんが,そういう面白さを求めて常に「尖っていたい」という意味を込めたものなんです。

4Gamer:
 オンラインゲームを続ける理由というと,「人間関係」だとか「アイテムの資産」といったものがよく言われますよね。そういう方向性とは違うもの……ということなのでしょうか。

浅沼氏:
 こういうことを言うと駄目なのかもしれないのですが,私はオンラインゲームでも極力チャットをしたくない人なんですよ(笑)。

宮本氏:
 私個人としては,「毎日ログインして遊ばないと置いて行かれちゃう!」みたいなのはどうかと思うんですよねぇ。

浅沼氏:
 いやでも,あれはあれで楽しいんですけどね(苦笑)。

4Gamer:
 まぁでも,おっしゃることは分かります。私がアルテイルを遊んでいたときは,ほとんどフレンド登録とかをしませんでした。黙々とひたすら対戦だけを遊んでいたんですが,それで十分面白かったですし。

浅沼氏:
 別にチャットとかなくてもオンラインゲームって面白いんですよね。アルテイルは,もともとはカードゲームをネット上で遊ぶためのツールという意味合いでスタートして,ちょっとずつ改良を重ねながら,今の形までたどり着きました。
 アルテイルは,あくまで“ツール”という発想が始まりだったものですから,オンラインゲームとして見ると「あれ,なんでこの機能がないんだろう?」みたいな部分もいっぱいあると思うのですが,逆にそういう無駄のなさが,いろいろな意味でよかったのかなと思います。

宮本氏:
 そうだね。運営費なども含めて,無理をせずにやってこれたからこそ,今まで生き残れたのだと思う。

4Gamer:
 分かりました。
 それでは最後に,Alteil IIについて,読者に一言お願いします。

宮本氏:
 Alteil IIは,カードの枚数的にも遊びやすく整理していて,初心者の方が楽しみやすいゲームになっていると思います。以前,アルテイルをやってみたけど難しくてやめてしまった……という方にも,ぜひもう一度遊んでみてほしいと思います。

浅沼氏:
 ストーリー的に言えば,アルテイルの物語はIIからが本番です。アルテイルの世界観が好きという従来のプレイヤーの方も,楽しみしていてください。

4Gamer:
 本日はありがとうございました。



 冒頭の話の繰り返しになるが,アルテイルは,地道な開発と運営によって,国内でも屈指のオンラインカードゲームへと昇り詰めたタイトルである。本作は,決して大作と呼ばれる類のゲームではないものの,ゲームの内容と運営いかんによっては,十分にやっていけるという一つの証明といえる作品だろう。
 ちなみにそれほど大々的な活動や発表を行わないだけに,なかなかその実態が掴みにくい本作なのだが,今回聞いたところによれば,そのカードの累計売上枚数は「推定ではあるけど,数億枚というレベルかも?」というから驚き。ログデータがあまりに膨大なため,正確な枚数までは分からないとの話だったが,それでも本作の人気の一端が垣間見える逸話だろう。

 もうすぐ,そんなアルテイルの続編であるAlteil IIのβテストが行われるわけだが,Alteil IIが今の王座の地位を守り続けられるのか否か。今後の展開に注目したい。


「Alteil II 〜銀陽帝大戦」公式サイト



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