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新生DHARMAPOINT,ついに沈黙を破る。運営元であるソリッド代表取締役の平山俊之氏に,気になることを全部聞いた
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印刷2018/04/21 00:00

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新生DHARMAPOINT,ついに沈黙を破る。運営元であるソリッド代表取締役の平山俊之氏に,気になることを全部聞いた

 日本発のゲーマー向け製品ブランド「DHARMAPOINT」(ダーマポイント)が新生してから半年以上が経った。ティザーサイト立ち上げを起点にすれば1年数か月という見方もできるが,いずれにせよ,運営母体がソリッドに変わってからのDHARMAPOINTは,情報をほとんど出すことなく,事実上,旧DHARMAPOINT時代の製品と比べれば劣化版としか言いようのないマウス「ダーマタクティカルマウス」(DPTM37BK,以下型番表記)と,マウスソール,マウスパッドを市場投入しただけで,存在感はほとんど発揮できていない。「そういえばそんな話もあったね」的な状況になりつつあるとすら言えるだろう。

 果たしてソリッドはなぜDHARMAPOINTというブランドを手に入れ,どのような経緯でDPTM37BKというマウスを世に出したのか。そして,今後はどうしていこうというのか? 4Gamerではついに,ソリッドの代表取締役であり,DHARMAPOINTブランドを率いる平山俊之(ひらやまとしゆき)氏にインタビューする機会を得たので,今回はその模様をお伝えしたい。

平山俊之氏(ソリッド 代表取締役)
DHARMAPOINT


平山氏とソリッドはDHARMAPOINTで何を目指すのか


4Gamer:
 インタビューを受けていただき,ありがとうございます。
 まずは自己紹介をお願いします。

平山俊之氏:
 ソリッドという会社を立ち上げて,今年で10年になります。
 もともとは1999年くらいからPCパーツ業界で働いているのですが,ある方が半導体の卸売り商社を立ち上げるというので初期メンバーとして参加したんですね。それが比較的大きくなる過程を経験したあとでソリッドを立ち上げたという経緯があります。

4Gamer:
 公式Webサイトをざっと拝見しましたが,DHARMAPOINTを除くと,ゲーム関連の事業というのはこれまでされていませんよね。

平山俊之氏:
 そうですね。主な事業はPC関連パーツの卸売りで,最近ではPC本体やスマートフォン関連でも輸出入のビジネスを展開しています。

4Gamer:
 ただ,DHARMAPOINTの製品ボックスを見ると,「発売元」はソリッドになっています。最近は小売りもするようになったということですか。

平山俊之氏:
 いえ,ソリッドはあくまでも卸売りの会社です。それで,「小売業を始めよう」ということで,関連会社としてプレクスも立ち上げました。「卸売りの人が小売りをするのはあまり良くない」という(PCパーツ)業界の風潮というものがあって,(ソリッドを立ち上げてから)すぐに動いた次第ですね。

4Gamer:
 ではなぜ小売り事業を行っているプレクスではなく,卸売り商社であるソリッドでDHARMAPOINTを手がけているのでしょうか。

平山俊之氏:
 そこは自分でも悩むところがあったというか。プレクスはあくまでもアンダーグラウンドというか,秋葉原のコアなPCユーザーをターゲットにした製品展開を行っていまして,それゆえに母体が弱い(※編注:ビジネスの規模が小さい,くらいの意)会社だったりもするわけです。
 対するソリッドは年商がいま現在に17〜18億円程度ありまして,海外から部材を調達するときの信用力を考えると,ソリッドで(DHARMAPOINTを展開するほうが)メリットは多いと考えました。

4Gamer:
 「流通業者が小売りをやるべきではない」という風潮に逆らってでも,ですか。

平山俊之氏:
 端的に言うと,どちらでも良かったです。
 ただ,ソリッドのほうがプレクスよりも卸売り先は当然多いです。そしてこれも当然のことですが,DHARMAPOINTをやるにあたってお客さまの数は多いほうがいいわけです。
 さらに言えば,最終的にソリッドとプレクスは統合しようかと考えてもいたので,やはり「どちらでもいい」というのが回答になりますね。

4Gamer:
 となると,社員は両社で一緒だったりしますか。

平山俊之氏:
 一緒ですね。
 あと,「考えている」レベルの話だと,ソリッドは持ち株会社化して,プレクスやDHARMAPOINTを事業会社化するという案もあります。

4Gamer:
 分かりました。ではここからは,ソリッドとプレクスはほぼ同じ会社という認識で話を進めたいと思いますが,プレクスはビデオキャプチャであったり,バッテリーであったりという製品を展開しています。そういた製品の開発部隊を社内に抱えているのですか。

平山俊之氏:
 いえ,社内でやっているのは企画と仕様策定ですね。

4Gamer:
 たとえばキャプチャデバイスを作るとした場合,外部の開発会社と協力してことを進めていくイメージですか。

平山俊之氏:
 外部の開発会社にこちらから要求仕様を出して,「こういうのを作ってくれ」とお願いする格好です。

4Gamer:
 それはどこに拠点を持つ企業なのでしょうか。

平山俊之氏:
 いま協力いただいているのは,台湾の開発製造会社が2社と,中国のソフトウェア会社が1社です。

4Gamer:
 となると,ソリッドさんにとって,DHARMAPOINTのビジネスは相当に特殊ということになりませんか。最終的な製造は台湾だとしても,開発はある程度まで日本でやらいといけないでしょうし。

平山俊之氏:
 そうですね。今までの製品展開に較べ,ハードルが非常に高いと思います。

4Gamer:
 それに関連して,まずは確認からなのですが,平山さんはソリッドの代表取締役ですから,最終的な責任をすべて取る立場だと思います。それは大前提として,DHARMAPOINT事業ではどんな役割を務めているのですか。

平山俊之氏:
 最終判断ですね。最終決裁者であることは間違いないです。だだ,商品には企画の段階から携わっています。
 僕個人としては,チームのようなもので動きたいと考えているんです。「このデバイスを作るのであれば,こういう知恵が必要だ」っていうのを,内からも外からも集めて1つの塊にして,それで開発を進めていくというのが,現時点で採り得る最善の手法ではないかと思います。

4Gamer:
 チームのメンバー選定と,最終決済を行うということだとすると,チームの監督的な役割の人が社内にいるということですか?
 チームを運用するためには,チームをまとめて,何かしらのアイデアから開発,製造のラインを動かすところまで持っていく立場の人が間違いなく必要です。それがプロジェクトマネージャーなのか,プロダクトマネージャーなのか,プランナーなのかは分かりませんが,平山さんはつまり,その人物を最初に決めているということなのでしょうか。おっしゃっている「チームという塊」というものが,いまいちイメージできないのですが。

平山俊之氏:
 「合議制」という単語のほうがいいかなと思います。ただ,ご指摘のとおり,そのなかでリーダーシップを取る人間が物ごとを進めていくのが理想的で,自分の役割は,その「リーダーシップを取る人間」に近いポジションだと思います。

4Gamer:
 つまり,平山さんご自身がプランナーとして動いているということですか。

平山俊之氏:
 そうですね。
 もともと自分はマウスが好きなんですね。もともとはNECのPC-98でジャストシステムさんの「花子」の操作にマウスを使えたのがすごく便利だなと思ったあたりが原点です。

4Gamer:
 1980年代後半から1990年代の話ですね。

平山俊之氏:
 そうですね。僕はけっこう長いことマウスが好きで,実際「使いやすいマウス」っていうのが,自分の中でいくつかあるんですね。それをできれば形にしていきたいなと。

4Gamer:
 それは具体的にはどういう製品ですか。

DHARMA TACTICAL MOUSE(DRTCM12)
DHARMAPOINT
平山俊之氏:
 レーザーセンサーの出始めに買ったロジクール(日本以外ではLogitech)のマウスが今でも一番好きですね。あとは,DHARMAPOINT(※編注:旧DHARMAPOINT)の「12」(※「DHARMA TACTICAL MOUSE」(DRTCM12)のこと)はもう何年も使っていますし,もちろんIntelliMouseも好きでしたし,キリがないくらいですね。

4Gamer:
 目指すべき理想像のようなものがそれらだということですか。具体的にはそこを伺いたいのですが。

平山俊之氏:
 マウスで目指すべき理想像ですか。

4Gamer:
 そうです。具体的な製品名は「DRTCM12」しか出ませんでしたが,ならその復活こそが理想的な目標なのか,そうではなく,ロジクールだったりMicrosoftだったりのマウスにこそ理想があるのか,といったあたりです。

平山俊之氏:
 うーん………マウスの理想像……。自分の使いたいマウスの理想像はありますが………,難しいな。どんな答えをお聞きになりたいのか分からない。

4Gamer:
 マウスが好きで,マウスを手がけるブランドを手に入れ,コンセプト出しもされるということであれば,理想的なマウスというもののイメージがあるのではないかと思うんです。

平山俊之氏:
 なるほど。うーん……言葉にするのが難しい。

4Gamer:
 DHARMAPOINTを手に入れた以上,DHARMAPOINTの完全復活的な方向性を目指すのか。それとも別の明確な方向性に向けて動くのか。コンセプトを出すということであれば,そのコンセプトを伺いたいと思ったんですよ。

平山俊之氏:
 まずはこれまでの方向を継承しつつ,新しいものを追加していくというのが現状のコンセプトです。
 自分の中では,自分が使っていて満足する機能はたくさんあります。ただ,トータルで満足できるものはあんまりありません。先ほど申し上げたロジクールのマウスでも「大きすぎる」というマイナス点がありました。結局のところ,僕が何個もとっかえひっかえマウスを買っているのは,満足していないからだと思うんですね。

4Gamer:
 はい。

平山俊之氏:
 どの機能が,どのアプリケーションにっていうのはそのときどきで変わります。それこそセンサー1つとっても変わっていきますが,結局のところ,僕が今まで使って来た海外製のマウスで,自分が本当に満足して長く使えるデバイスっていうのは,経験的にないんです。

 一方でいま日常的に使っているDRTCM12は自分の手にとても馴染んでいて,ストレスが少ないです。なので,その「馴染んでいるもの」を今後も続けていきたいと考えています。(DRTCM12という具体的な製品ではなく)トータルとして日本人にとって使いやすい製品,ですね。

4Gamer:
 お考え自体は分かりますが,製品コンセプト出しの会議で「日本人にとって使いやすい製品」というのは,さすがにふんわりし過ぎていませんか。
 そこまでふんわりしたコンセプトからスタートすると,最終的な製品までの道のりがかなり長くなると思うんですが,そこは合議に参加するチームメンバーの能力を信じているということでしょうか。

平山俊之氏:
 チームの皆が求める物をある程度作っていけば,あまり外れないかなと思っています。


新生DHARMAPOINT誕生の経緯と「中の人」,そして沈黙の理由


4Gamer:
 DHARMAPOINTというブランドの話ですが,旧DHARMAPOINTが事実上終了となったのが2013年9月です。そして,我々が確認した限りですが,DHARMAPOINTという商標の所有者がソリッドさんになったのは2016年秋でした。
 まず確認させていただきたいのですが,売買契約が成立したのはいつなのでしょうか。

平山俊之氏:
 実のところ,最初は,DHARMAPOINTの商標を買うというのではなくて,好きだった(旧)DHARMAPOINTに近しいコンセプトのブランドを日本で立ち上げたほうがいいかなと思っていたんですよ。ただ思っているだけでもなくて,実際に台湾や中国で懇意にしている方と,「ゲーマー向けデバイスを作るプロセス」について協議を進めていました。それが2015〜2016年頃の話ですね。

4Gamer:
 それがなぜ商標を買う話に?

平山俊之氏:
 DHARMAPOINTのコンセプトに近いものを探っていく間に,「いまDHARMAPOINTってどうなっているんだ?」と,社内で話題に出たんです。それで確認してみたらぽっこり浮いていると。
 そこで,「今後,DHARMAPOINTの名前で何か出る可能性があるのか」を確認してみると,その可能性はほぼないということが分かりました。

4Gamer:
 はい。

平山俊之氏:
 自分達が進めようとしていることとDHARMAPOINTというブランドの親和性は言わずもがなですし,そもそも,(旧)DHARMAPOINTのメンバーはよく知った仲でした。「なら,それは統合したほうがいいのでは?」という話になっていくわけです。

4Gamer:
 それが2015〜2016年のどこかであったと。

平山俊之氏:
 そうですね。ブランドを保有してらした方も,もちろんただ死蔵していたのではなく,何か作りたいという気持ちは持ち続けていたようでしたが,慎重に調べてみると,気持ちがあっても人手は足りず,リソースはなく,工場との関係も切れてしまっているといったことが分かってきました。そこで,はっきりした日時までは憶えていませんが,取得する1年から半年くらい前に,譲っていただけないかという依頼を出した次第です。

4Gamer:
 では,最終的に入手されたのは2016年春とか夏くらいでしょうか。

平山俊之氏:
 情報を確認いただいたのが9月なのだとしたら,その2〜3か月くらい前だったと思います。その間に何段階かに分けて契約手続きを進めていますから。

4Gamer:
 旧DHARMAPOINTが好きだったというのは分かります。同じようなコンセプトの製品を作りたいというのも分かります。ただ,事実上終了していたブランドを,わざわざ譲渡交渉して,お金出して買ってきたのはなぜなのでしょう。

平山俊之氏:
 言うほど高くないんですよ。

4Gamer:
 ああ(笑)。

平山俊之氏:
 いくらぐらいをご想像になられてるのか分からないですが。

4Gamer:
 もちろん,個人(=佐々山薫郁)的にはそこまで高くはないだろうと思ってはいますが,それでも「100万円は下らないだろう,200万円くらいじゃないか」とは思っていました。

平山俊之氏:
 悪くない読みだとお伝えしておきましょう。

4Gamer:
 そのコストはどう見ていますか。

平山俊之氏:
 対価として使えるものがいくつかあります。ブランド名はもちろんですが,当時の製品ボックスの作り方や,そのデザインとかもですね。最終的に製品ボックスのデザインは変更しましたが,踏襲しようと思えばできました。

4Gamer:
 旧DHARMAPOINTが事実上終了してからの数年を,負の遺産と考えることはありませんでしたか。やはりどうしても,「過去のブランド」と見られる可能性や,最近の若いゲーマーだとそもそも知らないブランドと認知される可能性は否めないと思うのですが。

平山俊之氏:
 そういう考えはしていませんね。
 「ビジネスでやっていく。リスクを取って,リターンを狙う」という段階であれば話は別ですが,その段階での収益性そのものにあまり意味はないですし,本業の利益でDHARMAPOINTは回せるので。

 実は,かつてのDHARMAPOINTを回していたメンバーのうち2人が,いまのDHARMAPOINTにも関わってくれています。なので,当時の開発コンセプトですとか,作り方,ユーザーの意見を吸い上げる仕組みはあると思います。

4Gamer:
 旧DHARMAPOINTのメンバーが参加しているんですね。

平山俊之氏:
 ええ。なので,新規にブランドを立ち上げるよりは,オリジナルのメンバーが関わってDHARMAPOINTを復活させたほうがいろいろ「早い」だろうと考えたというのはあります。

4Gamer:
 時間軸的な確認ですが,平山さんがDHARMAPOINTブランドの購入や復活を決めたタイミングと,旧DHARMAPOINTのメンバーがソリッドに入社したタイミングだと,どちらが先なのですか。

平山俊之氏:
 「DHARMAPOINTを買うから旧DHARMAPOINTのスタッフを雇った」わけではありませんよ(笑)。1人はブランドの購入前,1人は購入後の入社ですが,それぞれが結果論です。

4Gamer:
 となると,現在のDHARMAPOINTにおけるコアメンバーは平山さんを含めて3名という理解でいいのでしょうか。

平山俊之氏:
 あと1人,製品ボックスやWebサイトを担当するデザイナーがいますので,ソリッド側では4人ですね。

4Gamer:
 それを踏まえて,絶対に聞かねばならないことがあります。
 コンセプトは平山さんが出し,開発・製造という一連の工程はおそらく旧DHARMAPOINTのメンバーがメインで担当するのでしょう。しかし,旧DHARMAPOINTにおける開発担当の梅村さんは,現在,ビット・トレード・ワンに在籍しています(関連記事)。
 果たして現在のDHARMAPOINTで,基礎開発は誰が担当するのですか? それこそマウスで言えば「発泡スチロールを使ったモックアップ作り」や「センサーを実際に実装して設定を詰めていく」といった部分ですが。

平山俊之氏:
 先ほどお話しした「旧DHARMAPOINTのメンバー」の1人が担当します。旧DHARMAPOINTでアシスタントを行っていた人間です。
 ただ,まだ実績も経験も少ないので,「マウスならこの人,キーボードならこの人」といった具合に,フリーランスの方や,副業が認められているハードウェアメーカーの方からいろいろ学び,かつ相談させてもらって,ソリッドというか,DHARMAPOINTにノウハウが溜まっていくように進めています。

4Gamer:
 つまり,デバイス開発の経験者なのか,現役の開発者なのか分かりませんが,その人達にコーチしてもらいながら,開発担当を育てているということですね。
 ちなみにコーチがどういう立場の人達か,聞いてしまってもいいでしょうか。

平山俊之氏:
 申し訳ないですが,皆さんそれぞれの立場もあるのでノーコメントとさせてください。

2016年12月のティザーサイト立ち上げから半年以上,「お久しぶりです」という挨拶のまま,DHARMAPOINT公式サイトには動きがなかった
DHARMAPOINT
4Gamer:
 分かりました。
 さて,ブランドの話に戻りますが,復活を予告するディザーサイトが立ち上がったのは2016年12月でした。つまり,ティザーサイトが立ち上がってから,パソコン工房 AKIBA STARTUPでの製品展示まで半年以上もの間,公式には何の動きもなかったことになります。

平山俊之氏:
 そうですね。

DPTM37BK
DHARMAPOINT
4Gamer:
 それを踏まえての質問は2つあります。1つは,何の音沙汰もなかった2017年上半期にDHARMAPOINTは何をしていたのか。もう1つは,第1弾マウスとなった「DPTM37BK」の“開発”は誰が担当したのかということです。

平山俊之氏:
 1つめのご質問ですが,簡単にお話すると,契約周りをまとめなければなりませんでした。工場をどうするかとか,日本サイドでどう動くかとか,そういったことを確認する作業に時間がかかっています。

4Gamer:
 普通は,そういう契約周りを片付けてから,綿密なプロモーション計画を立てて,ティザーサイトは立ち上げるものだと思うのですが……。

平山俊之氏:
 契約関係とプロモーションは並行して進めていこうと,けっこう気楽に構えていたら,思っていたよりも負の遺産がありまして。

4Gamer:
 それは旧DHARMAPOINTを持っていたクラスト(編注:かつて旧DHARMAPOINTブランドを展開していた企業)の負債とか,そういうことですか。

平山俊之氏:
 はっきりしたことはお話しできませんが,権利関係をクリアにするのに,想定以上の時間とマンパワーが必要で(プロモーションにまで手が回りませんでした)。
 もちろん遺産の中には,先ほどお話しした「製品ボックスのデザイン」といった,有効活用できる,もしくはできるかもしれないものも含まれています。それらを我々が引き継ぐか否か,その条件は何かというのを,クラストさんとの間で詰めていく作業に,どうしても時間がかかりました。製品開発とは関係のないところで,先に固めなければならないことが(ソリッドの従来事業と比べて)多かったというのはあります。

4Gamer:
 遺産のところで,ちょっと突っ込んで伺いたいのですが,DPTM37BKでは従来の設定ツールである「ダーマコントロール」をそのまま使っていますよね。なので,ソフトウェアと対応するファームウェアは遺産として引き継げているという理解をしていますが,それは正しいですか。

平山俊之氏:
 いえ,ファームウェアとダーマコントロールは買収前に失われています。新37用のものは新しく作ったものなんですよ。

4Gamer:
 対応ゲームタイトルもやたら古かったですが,あれも含めて新規開発?

平山俊之氏:
 そうです。同じもののように見えるのは,同じソフトウェア開発会社に,(当時と)同じように作ってもらったためですね。

4Gamer:
 次に,我々が調べた範囲では,基板データや筐体設計のデータは引き継げていないというか,他社による改変を受けたものしか残っていないと思いますが,そちらはいかがでしょう。

平山俊之氏:
 全部ではないですし,そのままでは使えなさそうと判断した記憶もありますが,いずれせによ社内で保有しているものもあります。

4Gamer:
 というわけで2つめの質問ですが,「新37」であるところのDPTM37BKを作ったのは誰なのでしょう?

平山俊之氏:
 あれは……金型のデータ自体はいくつかの部位に分かれていますが,一部は「旧37」のものを使いました。その意味で「『旧37』のデータにある,一部の金型は,引き継いだ資産に含まれます」とは言えると思います。

4Gamer:
 ただ,「旧37」と「新37」は,極論,ほぼ別モノであるわけです。あのデザイン,あの仕様に対して最終的にGOサインを出したのが平山さんであるというのは動かないと思いますが,あのデザインをよしとして,「これで行きます」とした人がいるはずですよね。それはどこの誰なのでしょうか。

平山俊之氏:
 ……。

4Gamer:
 記事にも書いたことですが,「新37」はほとんどキメラみたいなもので,「Cooler Master GamingやCOUGARが弄ったもの」の,よく言えば最終リビジョン,悪く言えばなれの果てです。
 「誰なのか」のご回答はいただけないようなので質問を変えますが,あれって要は,「旧37」を作っていた工場が,その後,さまざまな“カスタマイズ”を経て作り上げたものの最終形態であって,DHARMAPOINTの手はほとんど入っていないのではないですか。

平山俊之氏:
 ……だいたい当たっていると思います。

 ……ただ僕らとしては,それでも「旧37」を出すことが重要だと思ったんです。

4Gamer:
 と言いますと。

平山俊之氏:
 1つは,DHARMAPOINTの復活をユーザーさんにお知らせするというものです。ですが,新しい物を作ろうと,開発を0からスタートすれば時間がかかりすぎますし,(完成品が過去作のどれとも似ていなければ)DHARMAPOINTが復活したと見なしていただけない可能性がどうしてもあります。開発者も,運営している会社も異なりますから。

4Gamer:
 はい。

平山俊之氏:
 いずれにせよ,「37」でないなら「12」であるとか,何かしら(分かりやすいアイコンをもって)DHARMAPOINT復活の狼煙を上げる必要がありました。それが,「新37」を出した最も大きな理由ですね。

4Gamer:
 おっしゃることは分かります。しかし,「IntelliMouse Explorer 3.0」のクローンの1つであるというなら分かりますが,DPTM37BKを「『37』の復活です」と言い切るには,デザインが変わりすぎていませんか。

平山俊之氏:
 それは,ご指摘のとおりだと思います。

4Gamer:
 こうなってしまった直接の原因は何なのでしょう。時間の問題なのか,コスト的なものなのか。

平山俊之氏:
 DHARMAPOINTの「復活」という部分に対し,どれだけの反応をいただけるかも考えたときに,ゼロからやるのはあまり得策ではなかった。それが,「新37」に行き着いた経緯です。
 ユーザーの方からさまざまなご批判を頂戴することもあるのですが,そういった批判は甘んじて受けるほかないと思います。それでも我々としては,DHARMAPOINTの復活を1日も早くお伝えするのが先決だと考えました。

新生DHARMAPOINTの公式Webサイトには「戦い続ける。日本のゲーマーとともに。」という文字が躍っている
DHARMAPOINT
4Gamer:
 その気持ちも,とてもよく分かります。ただ事実として,ティザーサイトは半年以上放置され,早いタイミングで立ち上がったTwitterアカウントは沈黙を続け,「新37」はああいう製品になりました。比較的早いタイミングで,それこそ,「最初はこうこうこういう理由でこんな製品を出すけど,まずは復活の狼煙を上げたいから理解してね。その次が本命だよ!」的なメッセージを送るくらいのことはできたと思うのですが。
 そもそもDHARMAPOINTは復活にあたり,日本のゲーマーと一緒に戦い続けるのだというメッセージを出しています。その割に,コミュニケーションは何もなされた気配がありません。どういう理由で,コミュニケーションを避けていたのでしょうか。

平山俊之氏:
 ……理由はあまりないですね。とくに何かを隠そうとしていたわけでもないです。
 あえて言えば,「何かを発表するのであれば,ロードマップが固まってからすべきだった」のですが,そこまで固まっていない状況で(WebサイトとTwitterアカウントを)スタートさせてしまい,発信する頻度が少なくなってしまったというのはあります。

4Gamer:
 「頻度が少なくなってしまった」のではなく「コミュニケーションをしていなかった」のですが,ともあれコミュニケーションと言えば,「旧37」のときにDHARMAPOINTは日本のゲーマーに話を聞いて,形状を煮詰めていきました。「旧37」の開発には,僕(=BRZRK氏)を含めて多数のゲーマーが参加していたわけで,別に僕じゃないにせよ,誰か事前にヒアリングして,「新37」をこのまま出すべきか否かを聞くことはできたのではないでしょうか。

平山俊之氏:
 回答に難しい質問ですね,非常に。
 うーん……。
 ご指摘の件は,今後の課題とさせていただきたいなと思います。現実的に手が回っていなくて,ユーザーさんであるとか,開発に関わった方から意見を頂戴できるような状況ではなかったかなと……。

4Gamer:
 分かりました。では今後どうするのかですが,日本のゲーマー向け製品ブランドでやっていくとなれば,ゲーマーとの意見交換であるとか,プロゲーマーとの協業であるとかが必要になってくると思います。今後の話として,どういう可能性が考えられますか。

新生DHARMAPOINT公式WebサイトにはAroer1na選手の情報ページがある
DHARMAPOINT
平山俊之氏:
 確定している話として,eiNsのAroer1na選手へのデバイスサポートを行うことになりました(関連リンク)。旧DHARMAPOINT時代から使ってくれているとのことだったので,我々がデバイスを提供して,正式にやりましょうということになっています。
 他にも,何人かと同じようなことができるかなと。

4Gamer:
 基本的にはまずデバイスサポートを始めるという感じですか。たとえば,一緒に開発するとか,そういうところもまだこれからの課題なんですか?

平山俊之氏:
 はい。デバイスサポートから始めます。

4Gamer:
 エンドユーザーとのコミュニケーション関連では,どういったロードマップを敷いていますか。

平山俊之氏:
 いま進めている開発の進捗具合で決めたいなと思っています。

4Gamer:
 もう1つ,今後,どうやって日本のゲーマーから話を聞くのか,その点に関する公式見解をいただけますか。

平山俊之氏:
 どうやってエンドユーザーの意見をいただいていくかですが,Twitterが最も有効な手段であると考えています。プロゲーマーの意見に関して言えば,デバイスサポートをさせていただきながら,話も伺うというのが有効であろうと。
 その後,あらためて,「旧37」開発のときにやったと聞いている,コアゲーマーやプロゲーマーのご意見を頂戴するという流れになるように思います。

4Gamer:
 ちなみに,デバイスサポート対象第1号になったAroer1na選手ですが,これはどういう経緯で選んだんですか。

平山俊之氏:
 Aroer1na選手から,「僕はDHARMAPOINTが大好きです」というメールがきたのがきっかけですね。

4Gamer:
 デバイスサポートという形で新DHARMAPOINTはプロゲーマーと組んだわけですが,平山さんとしては,日本のプロゲームシーンをどう捉えていますか。

平山俊之氏:
 それは,eスポーツ全般的なということですか。

4Gamer:
 でも構いません。DHARMAPOINT云々というのを抜きにして,プロゲームシーンに関する,平山さんの個人的な意見を伺いたいと考えています。

平山俊之氏:
 eスポーツ全般に関して,自分の意見は最近,少し変わってきています。
 というのは,3年ぐらい前までのゲームシーンを僕はあまり肯定的に見ていなかったところがあるんですね。それはeスポーツの土壌が日本で育っていないというのが大きな理由で,eスポーツという文化が根付いて,人々が熱狂的になっていっているのだということが,僕には感じられなかった。
 それがここ1〜2年の間で大きく変わってきたのは,可能性が出てきたからだと思います。それは,先駆者の方々,eスポーツの初期から携わって来た方々の功績が大きいかなと思いますが,いずれにせよ盛り上がりつつあるなと。

4Gamer:
 ここ1年2年で考え方が変わったトリガーって何ですか。

平山俊之氏:
 御社の記事とかかなぁ。……うーん,積み重ねという表現の方が正しいように思います。何か事件があって考え方が変わったというよりも,やってこられた方々の努力が少しずつ実を結んでいるのを目にする機会が増えたという印象ですね。

4Gamer:
 念のため確認ですが,今の個人的なお考えと,DHARMAPOINTの商標を買う買わないの話とは,必ずしもリンクはしていないという理解でいいですか。

平山俊之氏:
 リンクはしていないですね。
 旧DHARMAPOINTの市場シェアは決して高いわけではありませんでしたし,現在では当時と比べても競合メーカーはたくさんあるわけで,じゃあその中で勝っていけるのかというと,自信はありません。あくまでも,大好きなブランドだから(買った)ということになります。

4Gamer:
 それを踏まえて伺うんですが,DHARMAPOINTのキーメッセージって,必ずしもプロとは言っていなかったわけです。その路線でいくのか。それともプロ路線でいくのか。軸足はどちらに置いて進めるのでしょう。

平山俊之氏:
 「プロに使っていただけないと,あまりやる意味がない,プロに使っていただけるものを作るべきだ」と自分は思います。ただ,「プロだけが使う製品です」と限定するわけにもいかないので,プロが使えて,僕のような非ゲーマーが使っても嬉しいものを狙いたいと思います。

4Gamer:
 もう1つ重要な観点としては販売価格があります。
 旧DHARMAPOINTはどちらかと言うとリーズナブルな方向を目指していて,「新37」もその路線を踏襲しています。では,新生DHARMAPOINTは今後,どういう価格帯を目指していくのでしょうか。上から下まで取り揃える,リーズナブルな路線を継続するなど,さまざまな可能性が考えられるわけですが。

平山俊之氏:
 ……難しいですね。「1万円を超えるマウスを出すことがあっても,2万円を超えるマウスは出すことはないと思います」で,答えになりますか?

4Gamer:
 なんとなく分かります。
 さて,少し話を戻しますが,プロゲーマーの方で個人的に注目してる人やチームはありますか?

平山俊之氏:
 とくにないですね。

4Gamer:
 プロゲーマーに使ってほしいけれども,どういうプロゲーマーに使ってほしいかは想定していないということですか。

平山俊之氏:
 僕は,DHARMAPOINTのマウスを個人的に使いたいんですね。
 ただ,ビジネスとして考えたときにはプロをターゲットにすべきだということですね。

4Gamer:
 となると,開発コンセプトとしては,プロをメインターゲットに,一般のユーザー,一般のゲーマーも使えるような物ということでしょうか。

平山俊之氏:
 いえ,ビジネス的に,プロをメインターゲットにしているわけではないです。

4Gamer:
 だけどもプロにも使ってほしいと。

平山俊之氏:
 そうですね。プロにも使ってほしいです。


明らかになる製品ロードマップ


4Gamer:
 最後になりますが,今後のロードマップについて,話せる範囲で聞かせてください。
 現在,新生DHARMAPOINTにはマウスとマウスパッド,マウスソールしかありません。ここまでのお話からして,平山さんの中でとくにこだわりがあるのはマウスだと思うわけですが,そのマウスについてはいかがでしょう。

平山俊之氏:
 まず,絶対的に出さなきゃいけないのは,新しいセンサーを採用した物ですね。これを早い段階で出したいなと思っています。

4Gamer:
 それは新37とは完全に別モノですか?

平山俊之氏:
 そうですね。センサーを新しくして,外装は変更します。「元に戻す」と言ってしまうと語弊があるかもしれませんが。
 型番は「39」になる予定です。

4Gamer:
 センサーが新しくなって,デザイン面でかなり旧37に戻ったものが39として出てくると。

平山俊之氏:
 その後,左右どちらの手でも使える,左右対象形状のものを出します。そのタイミングでレーザーセンサー搭載モデルも出すかもしれません。
 その意味では「これ以上先のことはまだ決まっていない」とお話ししたほうがいいと思いますが,いま社内でやっている作業であるとか,ユーザーさんの声をどう聞いて,それをどう反映させるかというスキルもない中で,かっちりしたロードマップを出しても信用していただけないでしょうし。

4Gamer:
 失礼ながら,確かにそうでしょうね。

平山俊之氏:
 ですので,ほとんど決まっているのは,いまお話しした2つということになります。

4Gamer:
 せっかくですから,企画段階あるいは初期開発段階の情報も聞かせていただけませんか。

平山俊之氏:
 そうですね。新しい5シリーズは,いま形を作っているところです。
 数字の並びのルールは以前のものそのまま踏襲していますから,十の位が外観,一の位がセンサーですね。5シリーズは,いままでになかったものになるのではないかと。

4Gamer:
 2シリーズはいかがでしょう?

平山俊之氏:
 (※同席していたスタッフに確認しつつ)実は,2だけ金型が残っていて。

4Gamer:
 おお,それはそれは。そうなると0と1も気になるところですが。

平山俊之氏:
 3はあの状態ですね。0と1は残念ながらもうありません。ですので,0と1の復活は難しいでしょう。2はそういう事情なので,できるだけ早く出せればと考えています。社内的には6と7という数字もロードマップに載っていますが,現状これらは数字だけと考えていただいて構いません。

4Gamer:
 「新37」のブラッシュアップ版と左右対象形状,2の復活作は比較的早めに出そうである一方,それ以外はまだしばらくかかりそう,ということですね。

平山俊之氏:
 そういう意味では,さまざまな形でユーザーさんの意見を伺って,それを反映させた製品というのは,新しい5からになると思います。新37のデザインが……というフィードバックをBRZRKさんやほかのユーザーさんからもいただいたので直した,という意味では,ブラッシュアップ版となる39でも意見は反映されていると言えますが。

平山氏が披露した製品ロードマップ。こちらはマウスのものだ
DHARMAPOINT

2017年夏の時点で予告されていたキーボード
DHARMAPOINT
4Gamer:
 かなりの情報をいただけて驚いていますが,キーボードはいかがでしょう。昨年の夏に一度予告だけ出ましたが(関連記事),あの製品はどうなったのかというところから伺えればと思いますが。

平山俊之氏:
 キーボードはですね,やろうと思っていた製品で少し難航していまして,当面は何も発表できないと思います。

4Gamer:
 となると,第1弾製品として予告されていたものが,あのまま出てくるとは限らないということですか。

平山俊之氏:
 そうですね。

4Gamer:
 風の噂では,某H社製のメカニカルキースイッチが載るということでしたが,いまのお話だと,単価が高いか,ロットが大きいかが原因という感じですよね。

平山俊之氏:
 どこで聞いたんですか(笑)。
 ただまあ,このままいくと販売価格が2万円を超えてしまうので,それをDHARMAPOINTとして出す価値があるのかどうか,ということですね。キーボードとしてよいものになるとは思いますが。高すぎるとDHARMAPOINTらしくないよね,と。

 収益はそれほど大きくなくてもあまり困りませんが,とはいえ赤字で売るわけにはいきませんから,そこが難しいですね。

平山氏が披露した製品ロードマップ,キーボード編
DHARMAPOINT

4Gamer:
 ヘッドセットはいかがですか?

平山俊之氏:
 (※あらためてスタッフに確認しつつ)ヘッドセットは,計測1つとっても設備が必要で,そこで時間がかかってきてしまうというのがあります。なので,ほかの製品と比べると開発に予定外の時間がかかるケースが多いため,遅れるリスクが高いんですね。
 ですので,「ちょっとの躓(つまづ)きが時間を食う原因になってしまう」可能性は高いのですが,今のところは順調です。

平山氏が披露した製品ロードマップ,サウンドデバイス編がこちら
DHARMAPOINT

4Gamer:
 製品の方向性も確認させてください。
 旧DHARMAPOINTは,明確にFPSを指向していました。なら今回はというと,マウスパッドが出てきて,マウスが出てきて,難航しているとはいえキーボードがという話になっています。ここは以前と同じスタンスという理解でいいのでしょうか。

平山俊之氏:
 それも社内で議論を重ねているところではありますが,必ずしもFPSだけではないだろうと捉えざるを得ないと,僕らはいまのゲームシーンを見ています。そこに何を提供していくかという話ですね。

4Gamer:
 たとえばどういった製品を考えているんですか。コアなFPS向け以外だと。

平山俊之氏:
 マウスとキーボード,ヘッドセット以外ということですか?

4Gamer:
 ええ。極論,いまってなんでもあるじゃないですか。定番のゲームパッドは上から下まで価格レンジが広がりましたし,アーケードスティックもありますよね。変わり種ではルーターに机,椅子なども次々と出てきています。
 ジャンルをFPSに限らないとなったときに,なら新生DHARMAPOINTは何を出すというのか。これはとても注目すべきポイントではないでしょうか。

平山俊之氏:
 そうですね。椅子を出すアイデアがありますね。

4Gamer:
 椅子っていうのは,いわゆるゲーマー向けチェアのことですか。だいたい皆同じような形をしている。

平山俊之氏:
 いえ,その手の物じゃないですね。あるいは机も。

4Gamer:
 いわゆる王道とは異なる路線の机や椅子だとBauhutte(バウヒュッテ)がいろいろ面白いものを出していますが,そういう方向ですか。

平山俊之氏:
 DHARMAPOINTらしいなと思われる製品ですね。
 あとはバッグですか。

4Gamer:
 それはいわゆる,LANパーティーなどへ機材を持っていくためのやつですか。

平山俊之氏:
 そうです。とくに机は日本で(製造を)やるので,話が比較的早いですね。

4Gamer:
 大物は送料考えると日本のほうが良いってことでしょうか。

平山俊之氏:
 それもそうですし,とくに机は小さいロットで作れるんですよ。だからちょこちょこマイナーチェンジができたらいいよねと。

4Gamer:
 なるほど,確かに机とかBTOみたいなのができたら面白そうですね。小ロットという話なら,足の長さを何パターンか用意したり。「どこかにDHARMAPOINTの焼き印は入ってるけど,あとは全部あなたのオリジナルですよ」みたいな。

平山俊之氏:
 そうですね。それもいいですね。

4Gamer:
 デスクもPCパーツみたいに,取り換えられたらいいなあと昔から思っていました。もう少し広いのが欲しいから,板だけ注文すると上の板だけ送られてきて,それまでの足をそのまま流用できるとか,意外とないですよね。パイプラックみたいなイメージですけど。

平山俊之氏:
 ああ,「ホームエレクタ」みたいな。

4Gamer:
 そうですそうです。

平山俊之氏:
 他に考えているのは,ケーブルアンカー(マウスバンジー)やヘッドセットハンガー,単体マイクとかですね。

DHARMAPOINT

4Gamer:
 おお。ヘッドセットハンガーって意外と需要があるんじゃないかと思ってるので,ぜひ早く見せてください。
 ところで,「日本でゲーム」を考えると,据え置き型ゲーム機やスマートフォンは外せないと思いますが,そちらはどうお考えですか。

平山俊之氏:
 何も考えていません。現状はあくまでもPCゲーマーがターゲットですね。
 もちろん,机や椅子,バッグといったところはユーザーを限定しないので,PCゲーマーでない方にも使っていただけますが,ブランドのコンセプトとしてはPCゲーマーがメインのターゲットです。

4Gamer:
 さて,いまお話しに出た製品のうち,ある程度形の見えているものがいつ出てくるのかという話なのですが。

平山俊之氏:
 (※再度スタッフに確認して)ほぼ間違いなく第2四半期(4〜6月)に出せるのは「39」です。あとはそうですね,机とバッグも比較的早いと思います。
 “通電モノ”はどうしても,何か引っかかりがあるとすぐ解消できないのですが,非通電の製品は話を早く進められますから。

 先ほどお話しをさせてもらったように,最初の調整に手間取りましたが,現在,ある程度の体制は整ったかなと思います。現状,明らかに足りていないのはユーザーさんとのコミュニケーションくらいというところまでは来れたと考えています。

4Gamer:
 いずれにせよ2018年はいろいろ動いてくると。

平山俊之氏:
 それは間違いないです。

4Gamer:
 むしろ2018年が本格的な新生DHARMAPOINT元年?

平山俊之氏:
 そうかもしれません。
 第1弾がああいう形で始まってしまいましたが,次からはDHARMAPOINTとしてのオリジナリティがあるものを出していけるでしょう。
 僕らからするとまさにいまが本格的なスタートであって,ゲーマーの方にもそう思っていただければ大変嬉しいと思います。

4Gamer:
 力強いですが,そのメッセージはやっぱり1年くらい前に出すべきだったのではないですか。

平山俊之氏:
 そうですよねぇ……。

新生DHARMAPOINT公式Webサイト


(インタビュー:佐々山薫郁&BRZRK,構成:佐々山薫郁)
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    DHARMAPOINT

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