連載
インディーズゲームの小部屋:Room#613「Profane」
遺品の盗難被害に遭った故ランディ・ローズを偲んで,オジー・オズボーンの2枚のアルバムを聴きながらお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第613回は,OverPowered Teamが開発した「Profane」を紹介する。本作は,次々と現れる強敵と1対1で戦う,ボス戦オンリーの見下ろし型シューティングだ。“Diary of A Madman”におけるランディの妖しくも美しい演奏はまさに絶品……。
本作のストーリーは,かつて神が人間に授けた7つの仮面の1つ,タラールの力を得て,“仮面の使者”となった冒険者が,邪悪に染まったほかの仮面の使者が差し向けてくる怪物と戦うというもの。ゲームは2本のスティックで360度の移動と攻撃を行う,いわゆるツインスティックシューターだが,すべてのステージがボス戦だけで構成されているのが大きな特徴だ。
そして,もう1つの特徴が「ステージの残り時間=プレイヤーの体力」であること。1ステージあたりの持ち時間は4〜5分ほどで,制限時間内にボスを倒すのが目標となる。敵の攻撃を受けるとタイムが15秒ずつ減少し,残り時間がゼロのときにもう一度被弾するとゲームオーバー。もちろん,ただ逃げ回っているあいだにもどんどん時間が減っていくので,いかに敵の弾幕を避けつつ,相手にダメージを与えるかが攻略のカギを握っている。
しかし,すべてのボスは複数の体力ゲージを持っており,1つのゲージを削りきるたびに攻撃パターンを変えて,さらなる猛攻を加えてくるので一筋縄ではいかない。序盤で時間を使いすぎて,最終形態で時間切れになり,なすすべもなく負けてしまうなんてことは日常茶飯事だ。チュートリアールなどという,ふざけた名前の最初のボスでさえ,なめてかかると返り討ちにされてしまう。ちょっと待って! これって練習なんだよね?
そんな強敵達に立ち向かうため,主人公は4つのアクティブスキルと4つのパッシブスキルを装備できる。前者は主に攻撃の強化,後者は防御や補助の効果があり,極太のレーザーを放ったり,移動速度をアップしたりといったスキルが得られる。ただし,アクティブスキルを装備すると,そのコストとして残り時間が減ってしまう。また,スキルを使うには,戦闘中にボスが落とす青いオーブを集めなくてはならない。
ボスの攻撃は多彩で,弾幕シューティングも顔負けの大量の弾をばら撒いてくるので,全体的な難度は高め。何度も挑戦してパターンを覚え,スキルの組み合わせを工夫して強敵を攻略していく,遊び応えのあるゲームに仕上がっている。本作はキーボードでも一応プレイできるが,なぜかマウス操作に対応していない(マウスで狙いを付けて攻撃できない)ので,プレイの際はゲームパッドの用意をお忘れなく。そんな本作は,Steamにて1950円で発売中だ。
■「Profane」公式サイト
http://www.overpoweredteam.com/- この記事のURL:
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