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インディーズゲームの小部屋:Room#566「HEARTBEAT」
調子が悪くて捨てようと思っていた電化製品が急に調子よくなって,首をかしげている筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第566回は,CHUMBOSOFTの「HEARTBEAT」を紹介する。本作は,愛くるしいキャラクターとほのぼのとした世界観が魅力のRPGだ。まあ,買い替えずに済んだのはありがたいが,捨てられそうになって機械も焦ったのかな。
本作の舞台は,人間とモグワイと呼ばれるモンスターが共存する世界。モグワイと心を通わせることができるコンジャラーの少女・イブは,ケットシーの相棒・クレインと一緒に祖父から頼まれたお使いに出かけ,とあるハプニングに巻き込まれて,驚きと危険に満ちた冒険に出発することに……。
プレイヤーは主人公のイブとなって世界各地を旅することになるが,何といっても魅力的なのが,ゲームボーイアドバンス風のグラフィックスと,個性豊かなキャラクターだ。旅の途中,さまざまなキャラクターとの出会いがあり,困っているモグワイを手助けすることで徐々に仲間が増えていく。
しかし,すべてのモグワイが人間と友好的なわけではない。フィールド上には凶暴なモグワイも徘徊しており,これに接触するとバトルが発生する。おなじみのターン制で進行するバトルでは,相手の弱点に合わせて,通常攻撃やスキルを使い分けて敵を倒していく。敵とは言え,モグワイのデザインがどれも可愛らしいのも本作の魅力だ。
また,仲間のモグワイは,それぞれフィールド上で使える固有のスキルを持っており,これを使ってギミックを乗り越えたり,パズルを解いたりする場面もある。例えば,ケットシーのクレインは体の小ささを活かして狭い場所に入ることができ,マンティコアのレックスなら身軽な動きで柵や亀裂を飛び越えられるといった具合だ。
少し変わったものとしては,老コンジャラーのチョイからもらった謎の生物を育てるという要素もある。この生物には特殊な性質があり,与えたエサによってステータスが変化するだけでなく,集めたDNAによって異なる姿に変身することが可能で,戦闘中はオートで行動する。どんどんエサを与えて成長させよう。
ほかにも,武器や防具を購入して装備を充実させたり,釣りを楽しんだり,錬金術でアイテムを作成したりと,やり込み要素も盛りだくさん。残念なことに,ゲーム内のテキストはすべて英語となっている。日本語化されたらさらに人気が出そうだが,それほど難しい英語ではないので,RPGが好きな人にぜひお勧めしたい。そんな本作は,Steamにて1520円で発売中だ。
■「HEARTBEAT」Steamプロダクトページ
https://store.steampowered.com/app/984560/HEARTBEAT/- この記事のURL:
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