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インディーズゲームの小部屋:Room#300「トワイライトハウス」
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印刷2013/10/09 10:00

連載

インディーズゲームの小部屋:Room#300「トワイライトハウス」



画像集#002のサムネイル/インディーズゲームの小部屋:Room#300「トワイライトハウス」
 日々をうかうかと過ごしているうちに,いつの間にか連載300回を迎えていた今回の「インディーズゲームの小部屋」では,RUNDSOFTの「トワイライトハウス」を紹介する。本作は,時代をざっと30年ほど遡ったかのような,昔懐かしいどころではない雰囲気のテキスト入力型アドベンチャー。舞台となるのは時間が止まったような奇妙な屋敷。ゲームの目的はこの屋敷の中を探索し,出口を見つけだして脱出することだ。それにしても,300回か……。よく頑張ったなあ。

 そもそも,“テキスト入力型アドベンチャー”とは何か。それは読んで字のごとく,キーボードから直接単語を打ち込み,謎を解いたりしつつ進めていくアドベンチャーゲームのことである。例えば北に進みたいときは“GO NORTH”あるいは“ススム キタ”などと入力する。
 これは1980年代のアドベンチャーゲームではごく一般的な手法だが,今となってはほぼお目にかかれない方式だ。最近では,MAGES.から2011年にレトロスタイルのテキスト入力型アドベンチャー「STEINS;GATE 変移空間のオクテット」が発売されているので,それで初めて知ったという人もいるかもしれない。

画像集#003のサムネイル/インディーズゲームの小部屋:Room#300「トワイライトハウス」

 1980年代には,今でも根強いファンがいる「デゼニランド」「サラダの国のトマト姫」「惑星メフィウス」に始まるスターアーサー伝説3部作など,数多くの名作アドベンチャーが綺羅星のごとく登場した。高価なフロッピーディスクドライブには手が出せなかった筆者も,これらのカセットテープ版をよく遊んだものだ。ああ,わが青春のライン&ペイント描画! 21世紀を生きる若者達には何のことかと思われるかもしれないが,カセットテープ3本組の「惑星メフィウス」なんて,そりゃもう超大作でしたよ。

 そして本作は,そんなテキスト入力型アドベンチャーの中でも,1982年にマイクロキャビンから発売された「ミステリーハウス」に強い影響を受けたゲームだ。個人的には,マイクロキャビンのアドベンチャーと言えば「は〜りぃふぉっくす」(のMSXスペシャル)なわけだが,この際それはどうでもいいだろう。ともかく本作では,ミステリーハウス同様,英単語をキーボードで入力しつつゲームを進めていく。

画像集#004のサムネイル/インディーズゲームの小部屋:Room#300「トワイライトハウス」

 基本的には“動詞”1単語もしくは“動詞”+“名詞”の組み合わせでコマンドを入力するのだが,場合によっては名詞が2つ必要になったりする場合もある。よく使う基本コマンドや入力パターンについては,公式サイトやマニュアルに記載されているので,遊び始める前にしっかり目を通しておこう。おそらく,最もよく使うのはゲーム画面に映っている(=自分の正面にある)ものを見渡すための“LOOK”コマンドだろう。

 このコマンドを使って何かを見つけたときは,例えば“ホン(BOOK)”といった具合にその名前が日本語と英語の両方で表示されるので,もはや床に落ちている白くて丸いものを見ても,それがボールなのかお皿なのかを迷う必要はない。ちなみに何のゲームだったかは忘れたが,この場合の正解はお皿だ。おい,一体誰が床にお皿なんて置いたんだよ……そんなの普通思いつかないだろう……。また,部屋の中で向きを変えたり,ドアを開けて進んだりといった動作は方向キーで行える(コマンド入力も可)ので,全体的にかなり遊びやすい。


画像集#001のサムネイル/インディーズゲームの小部屋:Room#300「トワイライトハウス」
 ただし,親切なのはここまでで,謎解きの難度はやや高め。序盤のうちは簡単なコマンドだけでスイスイ進めるが,中盤以降は凝った仕掛けが登場し,数少ないヒントから知恵を絞って謎を解いていかなくてはならない。筆者も自分でマッピングをしながらゲームを進め,一応はクリアしたものの,最後の謎を自力で解くのは無理でした……。しかし,1980年代の理不尽なアドベンチャーゲームの洗礼を受けた猛者ならば,必ずや自力で突破できるものと信じている。もちろん,この手のゲームを初めてプレイするという人も,ぜひチャレンジしてもらいたい。

 テキスト入力型アドベンチャーの醍醐味は“単語探し”の楽しみであり,頭をひねりにひねって考えたコマンドが見事に当たったときの快感は,何物にも代えがたい。そんなことを改めて痛感させてくれた本作は,懇切丁寧なゲームが当たり前になってしまった今こそ遊びたい一本だ。ポイント&クリックやコマンド選択式のアドベンチャーでは味わえない本当の“謎解き”がしたい人は,まずは公式サイトで公開されている体験版をお試しあれ。また,本作の製品版は1470円(税込)にて発売中だ。

■「トワイライトハウス」公式サイト
http://www.rundsoft.com/

画像集#008のサムネイル/インディーズゲームの小部屋:Room#300「トワイライトハウス」
画像集#007のサムネイル/インディーズゲームの小部屋:Room#300「トワイライトハウス」

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