連載
インディーズゲームの小部屋:Room#195「RefRain 〜prism memories〜」
「インディーズゲームの小部屋」,はっじまっるよー! と月曜深夜のアニメのようなタイトルコールと共にお届けする連載第195回は,RebRank(リブランク)の縦スクロールシューティング「RefRain 〜prism memories〜」を紹介する。本作は,3種類の攻撃を循環させつつ敵を殲滅していく,スピード感を重視したゲーム展開が大きな魅力の一本。それぞれの思いを胸に,コンピュータネットワーク「M.R.S.」の中枢部を目指す,三人の主人公達の壮絶な戦いを描いた作品だ。
そもそも筆者自身,五月雨のストーリーをまるで思い出せず,以前に書いた記事を読み返してみたが,ストーリーについては触れてなかったため,やっぱりよく分からなかった。たぶん,当時からストーリーを理解できていなかったんだと思う。そんな筆者が,ストーリーなど分からなくてもバッチリ楽しめているのだから,ぜひ信じてほしい。
しかし,こうして3年前の記事を改めて見直してみて思うことは,「3年前の自分のほうがゲームうまいんじゃね?」ってことだ。書いている内容は似たり寄ったりなので,ゲームが下手になった分だけマイナスであり,むしろ退化していると言っても過言ではない。そういえば,本作でも高速で突っ込んでくる敵機がよく見えないし。これはそろそろ後進に道を譲り,筆者は田舎で静かに余生を送るべきかもしれない……って,アレ? 何の話をしてるんだっけ?
さて本作は,上述のとおり3種類の攻撃,すなわち,メインショット,追加攻撃であるM.E.F.A2,敵弾を破壊可能オブジェクトに変換するコンセプトリアクターを使いこなしてステージを攻略していくシューティングゲーム。メインショットは,ロックショットボタンと同時押しすることでロックオンによる集中攻撃が可能なので,実質4種類の攻撃方法があると考えることもできる。
メインショットは言わずもがなの通常攻撃なので説明は不要だと思うが,本作の大きな特徴となっているのがM.E.F.A2とコンセプトリアクターという2種類の攻撃だ。まず,M.E.F.A2は,敵機にショットを当てると増加していくゲージを消費することで撃てる,追加攻撃のこと。ゲージは6段階まで溜められ,単発で使用できるのはもちろん,素早くボタンを押すことで複数のゲージを消費し,より強力な攻撃を発射できる。
本作ではこれを利用して,まずはメインショットでゲージを稼ぎつつ,ここぞという場面でM.E.F.A2による集中攻撃を行い,その後の弾幕をコンセプトリアクターで破壊可能オブジェクトに変換,それをメインショットで破壊して再びM.E.F.A2で追撃する,といった戦い方が一つのサイクルになっているのだ。
文章で書くとややこしいが,うまくこの一連の流れがハマると序盤のボスなら瞬殺も可能で,爽快感はかなりのもの。本作は,「シューティングゲームをクリアした時の楽しみを少しでも多くの人に知ってほしい」というコンセプトで制作されており,必ずしも自機のシステムを完全に使いこなせなくても,要所を押さえれば,それなりにクリアできるようになっている。衰えたとはいえ,筆者でもノーマルモードならばクリアできるので,プレイヤーの腕前に応じたやり応えが感じられるだろう。
また,自機に選んだキャラクターによって,出撃前の“デスクトップ画面”のデザインやゲーム中のウインドウカラーが変化したり,M.E.F.A2の発動時やボスの攻撃時に女性キャラクターのカットインが挿入されたりなど,五月雨では見られなかった演出が盛り込まれ,見た目にも華やかな印象になっているのが個人的に嬉しいところ。
さらにパッケージには,同人ゲームとしては珍しい厚紙製のスリーブケースが使用されていたりと,ゲームシステム以外にも随所にこだわりが見られる本作。このパッケージは,「開封するときの楽しみを味わってほしい」とのことで,かなり凝った作りになっているので,気になる人はぜひ手に取ってみてほしい。RebRankの公式サイトではWeb体験版が公開されているほか,ショップによって若干異なるものの,製品版が1600円前後にて発売中だ。
■RebRank(リブランク)公式サイト
http://www.rebrank.org/- この記事のURL:
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