連載
インディーズゲームの小部屋:Room#148「ソラ」
誰と誰が,いつから,何のために始めたのかも分からない戦争。その戦争によって,青かった星は少しずつ黒く塗りつぶされ,滅びようとしていた。そんな世界で,戦争から逃れ星を守ろうとしている人達に助けられた主人公のソラは,いつしか彼らを手伝いたいという想いを抱くようになる。青い空と綺麗な星を取り戻すため,ソラの戦いが始まった……。
一応,キーボードでのプレイも可能ではあるが,素直にゲームパッドを用意したいところだ。また,ソラが装備できる武器はゲームプレイを重ねることで新たにアンロックされていき,出撃前に自由に変更できるので,自分が使いやすいものを選ぶといいだろう。
シューティングゲームの操作方法としては,かなりややこしい部類に入る本作だが,中でも最大の特徴となっているのが,ダッシュを用いた超高速移動だ。どれほど高速なのかというと,慣れないうちは本気で自機を見失ってしまうほど。思いどおりに自機を制御するためには,それなりの練習が必要だ。ソラが言うところの“空を綺麗にするお仕事”も楽じゃないのだ。
また,ダッシュを行うと自機のうしろにリングが発生し,このリングに敵弾を通過させることで,ハイパーアタックに必要なハイパーゲージのチャージや,シールドゲージ(=体力)の回復が行える。
このように,攻防において非常に重要となるダッシュだが,ダッシュ中はヒート値が上がってしまうという弱点もある。ヒート値が上昇すると,それに比例して被弾時のダメージがアップする。筆者のようにびゅんびゅん飛び回ってビーム攻撃をかわしているうちにヒート値が上がり,ミサイルにぶつかって一気に大ダメージなんてことがないように,十分注意してほしい。
この独特のゲームシステムと操作方法に加え,敵の攻撃も情け容赦がないため,本作のゲーム難度はかなり高めだ。本作は初回プレイ時に,オープニングデモ→チュートリアル→ステージ1という順に進行し,タイトル画面はステージ1のクリア後に初めて表示される。筆者はこのタイトル画面を見るまでに,20回以上もゲームオーバーになった。これまでに数多くのゲームをプレイしてきたが,タイトル画面を見るためだけにここまで苦労したゲームはほかに覚えがないです……。
そりゃあ,いくら何でも腕が悪すぎるだろうgingerと思った人は,まずは公式サイトで公開されている体験版を試してみよう。本当に難しいから! また,製品版は1890円(税込)にて発売中。本編ではさらにやり応えがあるステージが待ち構えているので,体験版をプレイしてまだまだいけると感じた強者(つわもの)は,ぜひそちらでソラの戦いを最後まで見届けてほしい。
■橙汁公式サイト
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