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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第492回「『OCTOPATH TRAVELER』と人生について(後編)」
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印刷2018/08/09 11:30

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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第492回「『OCTOPATH TRAVELER』と人生について(後編)」

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著者近影
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 悲しいお知らせです
 前回,「OCTOPATH TRAVELER」を取り上げましたが,それはあくまで前編ということで,まあ「いろいろな人生があるねぇ」って話をしました。
 で,今回は後編を……という流れなんですがね,そもそもなぜ前後編にしたかというと,まだそんなにゲイムが進んでいなかったからなのです。1週間もあれば進むだろう,と。そうすりゃまた語るべきことが出てくるだろう,と。そういう気持ちで前後編にしたんだけどね,いやぁストーリー進まなかったね。
 ホラ,いろいろと忙しかったんですよ私! ビアガーデンプロレスっていう,1週間ぶっ通しでビールを振る舞いながら試合をするっていう夏の恒例行事がありまして。そのうえ,TOKYO IDOL FESTIVALっていう大型アイドルイベントで路上プロレスをヤったりしていまして。進んでないよねストーリー。
 そしてこんな状態でこれを書くと怒る人がいるかもしれませんが,しっかり「プロ野球 ファミスタ エボリューション」のダウンロード版を購入しておりまして。
 要は,前回からさほど進んでないよって話なのですよ。だけど前後編で書くって宣言しちゃった以上は,あまり進んでいない状態でも開き直って語っちゃうけどね。ストーリーとは別の部分を。とはいえ,やはり「いろいろな人生があるねぇ」って話に行き着くんだけどね。ただ,今回の視点は前回と似ているようでちょっと違うのです。

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 というのも。OCTOPATH TRAVELERってゲイムは,8人の主人公の視点で進んでいくのね。そこには人それぞれの職業があって,同じ世界でもできることが一人一人違う。そういうゲイムなんだけど。
 今回は,自分の人生のストーリーを進めていく中でもいろいろなことが起こるっていう切り口。前回は「いろいろな人生がある」って話で,今回は「人生いろいろある」って話。似て非なるもの。
 世の中って,たくさんの人の人生が絡み合って形成されていると思うの。自分の視点からだと自分の人生の軸しか見えない。でも。隣に住んでいる人,電車の同じ車両に乗っている人,さっきすれ違った人。どの人も自分と同じように,でもその人だけの人生軸を持って,今ここで同じ空間にいるわけです。それだけで人生って尊いと私なんかは思うのですよ。
 自分のことを不幸だと思う人もいる。自分に自信が持てない人もいる。他人と比べてしまい,落ち込んでしまうこともある。また,自分以外の人からも他人と比べられてしまう。
 でも,気にするな,と私は声を大にして言いたい。仮に,今が良くても悪くても。それってあくまで今の話だからね。将来的には今と同じだとは限らないし,もっと言うと今と同じであるわけわけがない。だから,今のことは気にするな。
 強いて言うなら,今を楽しいと思えるように生きたらいいよ。人生は金太郎飴ですよ。人生のどの部分を切り取っても,笑顔だったらそれはいい人生なんじゃないかしら。だって人生だもの。そりゃ思い通りにはいかんよ。でも,思い通りにいかないときに楽しめるかどうか。ここ大事。
 人生の勝ち組,負け組ってよく言われるじゃない。私,実はそのこと自体は正直どうでもいいと思っていて。勝ち組なのはすごいよ。みんなが目指しているところだからね。負け組なのは残念かもしれん。そこはみんななるべく行きたくないポジションだから。でも。私はさらにそこから疑問を投げかけたい。
 勝ち組だけど,楽しいのかね? 負けた人を見下ろす以外の楽しさ,味わえてます? 逆に負け組の方,ちゃんとその位置を楽しんでます? 上を見たらキリないからね。見上げることに必死で,一番大切な“楽しむこと”を忘れてないすか?
 ……ということを考えたら,勝とうが負けようがどうでも良くないかね。もちろんそれは,人生で数多くある,目の前の勝負の勝ちを目指したあとの話だけども。勝負と趣味は本気で取り組まなきゃ楽しくないからな。

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 OCTOPATH TRAVELERは8人の人生を掘り下げていくゲイムです。ただ,そうはいってもゲイムだからプレイを重ねてレベルが上がれば強くなるし,いい武器を手に入れれば強くなります。RPGって,究極的には主人公を強くする楽しみを味わうものだと私は思っていて。もちろんストーリーの良し悪しもあるんだけど,そのストーリーに沿って主人公はちゃんと強くなっていくのよね。
 逆に言えば,強く育てる楽しみを自然なものにするためにRPGのストーリーっていうのは存在するわけで。OCTOPATH TRAVELERは,そういう意味でちゃんと8人の主人公が自然と強くなるストーリー展開っていうかゲイム展開になっているわ。
 いろんな人生がある。そして,ちゃんと強くなる過程を楽しめる。RPGが本来持つ楽しさ,それを表現している良作だと私は思っております。まだ中盤だけども。

 実際の人生は,成長を実感できるようなことばかりではなく,自分が成長できているかどうかすらも分からないことのほうが多い。でもね,こう考えたらどうだろう。自分の人生で楽しんだ実感をRPGの経験値だと思えばいい。そうすりゃ人生という名の無理ゲイも,少しは楽しめるってもんですよ。この無理ゲイは,何をしてどこまで行けばクリアか分かんないからね。経験値を溜めておくに越したことない。そして,経験値を溜めやすい職業やら環境を整えればいい。
 結局,最後は自分がどう思うかなんですよ。私が思う人生最強の資質は,“どんな環境にいても楽しめる”ってことなのよね。そして,そのために持ちたいスキルが“より多くの人に楽しみを与えられる”ってもの
 OCTOPATH TRAVELERは,人生の奥行きを感じる+RPGの楽しさをちゃんと味わえるって意味で,私にとって忘れられない一本になりそうです。もちろん続編にも期待しますがね。私の人生の途中のこういうタイミングでこの作品に出会った。これも,私だけの人生における大切な出会いだと思うのです。
 ゲイムでもいいしなんでもいい。楽しいと思えることに出会おう。そしていざ出会えたら,感謝しよう。これができるだけで,人生がいいものになると私は思うよ。悪いところに目がいって,それについて愚痴りたくなるのも分かるけれども。ああ楽しかったね。また楽しい思い出作ろうね。まずはここから始めよう。

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 というわけで,OCTOPATH TRAVELER,オススメです。私はいいゲイムをプレイしているなって,素直に思ったわよ。そんな感じで,また来週。来週は久しぶりに発売されるファイプロについて……かな?

今週のハマりゲイム
PlayStation 4:「ザンキゼロ
Nintendo Switch:「OCTOPATH TRAVELER
iOS:「PUBG MOBILE

■■男色ディーノ(プロレスラー)■■
ディーノ選手がプロデューサーを務めるDDTプロレスは,8月14日に新木場1stRING大会「DDT LIVE! マジ卍 #14」を開催します。ちなみに今週末は珍しく試合の予定がないディーノ選手は,「土日が連休のときにどう過ごしたらいいのかが分からなくて,週末が怖い……」と怯えていました。
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