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Access Accepted第415回:GDC2014でグランプリが選出されるインディーズゲーム大賞のノミネート作品を紹介
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印刷2014/03/17 12:00

業界動向

Access Accepted第415回:GDC2014でグランプリが選出されるインディーズゲーム大賞のノミネート作品を紹介

画像集#001のサムネイル/Access Accepted第415回:GDC2014でグランプリが選出されるインディーズゲーム大賞のノミネート作品を紹介

 Game Developers Conferenceに合わせて開催されるインディーズゲームの祭典,「Independent Games Festival」。今年で16回めを迎えるこのイベントだが,インディーズゲームの勢いはますます盛んという雰囲気が伝わってくる。2014年も数々の魅力的なインディーズ作品が登場しそうだが,ここでは,Independent Games Festivalのグランプリにノミネートされている6作品を紹介し,昨年のインディーズゲームシーンを振り返ってみたい。


今年のIndependent Games Festivalの大賞は?


2014年3月17日から21日までの5日間,サンフランシスコのモスコーニセンターにて恒例のGame Developers Conferenceが開催される。筆者は今年,いつにも増してインディーズ開発者への取材が多く,現在のトレンドを生でキャッチできそうだ
画像集#002のサムネイル/Access Accepted第415回:GDC2014でグランプリが選出されるインディーズゲーム大賞のノミネート作品を紹介
 この記事が掲載される本日(2014年3月17日)から3月21日までの5日間,カリフォルニア州サンフランシスコにおいて,世界最大のゲーム開発者会議としておなじみの「Game Developers Conference 2014」が開催される。
 PlayStation 4とXbox Oneが登場したことで,コンシューマ機向けのゲーム開発ツールや新技術,新製品の発表やレクチャーが充実しそうな今回は,Microsoftが「Direct X」の最新版となる「DirectX 12」の発表を行うことに加え(関連記事),ついに「Steam Machine」を公開したValveや,「CryENGINE」のLinux対応を発表したCrytek,さらにUnity,Epic Games,Intel,AMD,NVIDIAといったメーカーによるレクチャーや新情報公開などが予定されており,今から楽しみだ。

 それに加えて,Game Developers Confernce 2014でますます存在感を発揮しそうなのがインディーズゲームだ。ご存じのように,Game Developers Conferenceに合わせる形でインディーズゲームのイベントIGF(Independent Games Festival)が開催される。今年で16回めを迎えるIGFのハイライトは,北米時間の3月19日水曜日夜に行われるアワードの発表だろう。
 今回は,史上最大となる1001作にもおよび作品がエントリーされており,そのうちの3分1ほどにあたる345作品が学生達から送られたプロジェクトだという。自らゲーム開発に関わる選考委員が,それら多数の作品のデモやトレイラー,企画書などに目を通すといった作業を考えるだけで頭がクラクラしてくるが,IGFのすごいところは,こうした作業に金銭的な見返りはなく,作る側も選ぶ側も,熱意によってのみ動いていることだ。

画像集#003のサムネイル/Access Accepted第415回:GDC2014でグランプリが選出されるインディーズゲーム大賞のノミネート作品を紹介

 今回の連載では,そんなインディーズゲーム開発者にとって最高の栄誉でもある大賞,「Seamus McNally Grand Prix」にノミネートされている6作品を紹介したい。果たして,どのゲームが栄冠に輝くだろうか?


2013年を飾ったインディーズゲーム


DEVICE 6

開発元:Simogo Games
対応機種:iPhone/iPad

「DEVICE 6」公式サイト


 「Year Walk」で知られるSimogo Gamesが開発した「DEVICE 6」は,ゲームと小説,そしてパズルを融合させたような作品だ。高い評価を受けた「The Walking Dead」や「Kentucky Route Zero」など,“ナラティブゲーム”とも呼ばれるサブジャンルに属する。
 とある島で目覚めた主人公アンナが,なぜ自分がここにいるのか,なぜ同じ形の城が2つ建っているのかといった謎を解き明かしていくという内容で,小説を読みながら,そこに現れる小さなウィンドウ内の3D映像を操作してパズルを解いていくことになる。


Dominique Pamplemousse in
"It's All Over Once the Fat Lady Sings!"

開発元:Kiai Productions
対応機種:PC,Mac,iPhone/iPad

「Dominique Pamplemousse in
"It's All Over Once the Fat Lady Sings!"」公式サイト


 「ストップモーション」や「クレイメーション」などと呼ばれる,粘土の人形を少しずつ動かして撮影した映像をゲームに使うという,途方もない努力の結晶が,この「Dominique Pamplemousse in "It's All Over Once the Fat Lady Sings!"」だ。
 主人公のドミニクが犯人を探してさまざまなキャラクターに事情を聞いていくという,探偵ミステリーアドベンチャーだが,ときどきキャラクター達が歌い出すというミュージカル仕立てになっているところが,いかにもインディーズ作品らしい。


Don't Starve

開発元:Klei Entertainment
対応機種:PC,Mac,PlayStation 4

「Don't Starve」公式サイト


 開発段階から話題になり,北米ではPlayStation 4向けの無料ゲームとしてリリースされたことから知名度はピカイチといえる「Don't' Starve」
 大自然の中で,自給自足の生活を強いられるサバイバルアドベンチャーで,ときおりモンスターも襲ってくる。どこか憂鬱な感じのキャラクターやゲーム世界のアートが印象的で,食料を集めて回ったり,資材を集めて武器や砦を作ったりなど,好きなプレイスタイルで遊ぶことができる。
(C)All Rights Reserved Klei Entertainment 2014


Juzzpunk

開発元:Necrophone Games
対応機種:PC,Mac

「Juzzpunk」公式サイト


 「招き猫」ならぬ「招きイカ」が,とくに日本人に強烈な印象を与えそうな「Juzzpunk」は,懐かしのスパイドラマを思わせる一人称視点のコメディアクションだ。「サンダーバード」のパロディになったトレイラームービーもインディーズらしい面白さを感じる。
 秘密基地に潜入するために,なぜか自分の背中のコピーを取るとか,敵の体内から人工内臓を取り出そうと苦心惨憺するといったドタバタ系のアクションが散りばめられており,さまざまなミニゲームをこなしながらゲームを進めることになる。それほど長いゲームではないが,大笑いしながら楽しめる。


Papers, Please

開発元:Lucas Pope
対応機種: PC,Mac

「Papers, Please」公式サイト


 「Papers, Please」のPapersとは,国境を超えるときに必要なビザやパスポートのこと。プレイヤーは架空の共産主義国家Arstotzkaの入国審査官となり,入国希望者を次々にチェックしていくことになる。日本でも話題になっているので,本作を知っている人も少なくないはずだ。
 「入国許可」か「入国拒否」のスタンプを押すだけの,つまらない仕事に思えるかもしれないが,入国希望者の中には爆弾を密輸するテロリストも混じっており,常に細心の注意が必要なのだ。不適切な書類を提出する人の中には,本当に可哀想な境遇の人々もいて,ある種のヒューマンドラマさえ感じられる良作になっている。


The Stanley Parable

開発元:Galactic Café
対応機種:PC,Mac


 「The Stanley Parable」は,もともと「Half-Life 2」のMODとしてリリースされたものを一つの作品に磨き上げた作品だ。
 単調なデータ入力の仕事を日々こなしていた主人公スタンリーが,ある日突然オフィスから人がいなくなっていることに気づくという,ミステリーアドベンチャーだ。オフィスのどこにいっても異なるストーリー展開になり,エンディングも異なるものになるのだが,すべての背後にあるのは……。「ゲームとは何か?」を考えさせるデザインがとても秀逸だ。


著者紹介:奥谷海人
 4Gamer海外特派員。サンフランシスコ在住のゲームジャーナリストで,本連載「奥谷海人のAccess Accepted」は,2004年の開始以来,4Gamerで最も長く続く連載記事。欧米ゲーム業界に知り合いも多く,またゲームイベントの取材などを通じて,欧米ゲーム業界の“今”をウォッチし続けている。
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