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Access Accepted第323回:欧米のゲーム市場で火花を散らすライバル達
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印刷2011/11/07 16:52

業界動向

Access Accepted第323回:欧米のゲーム市場で火花を散らすライバル達


 スポーツに限らず,ライバル同士の激しい対決は見ごたえがある。コンシューマ機や同じジャンルのゲームなど,欧米ゲーム市場には,いわゆる「ライバル」関係にあるものが少なくない。ゲーマー達も,そういったライバル対決を見ては,得するわけでもないのに,応援するタイトルの“ファンボーイ”として声援を贈ったりする。2011年の欧米ゲーム市場は,はからずもそうしたライバル対決が鮮明になった年といった印象が強い。今回は,そんな白熱する戦いをレポートしたい。


欧米ゲーム市場を盛り上げる,ライバル対決


 大作,注目作が次々にリリースされる欧米ゲーム市場。2011年11月8日には「Call of Duty: Modern Warfare 3」PC/PlayStation 3/Xbox 360)が発売され,11日には「The Elder Scrolls V: Skyrim」PC/PlayStation 3/Xbox 360)と,同じ週に大物タイトルが続けてリリースされるうえ,10月の「Battlefield 3」PC/PlayStation 3/Xbox 360)など,すでに市場に姿を見せ,大ヒットを飛ばしている作品もあり,どれからプレイを始めていいのか頭を悩ませているゲーマーも多いだろう。

 もっとも,リリースされるタイトルが前年までと比べて多いという印象は乏しい。何度かここで話題にしたことだが,2011年は,年初から各メーカーのビッグタイトルが9月以降に集中しそうなことが分かっていたため,競合ジャンルの作品をペンディングにしたり,2012年以降の発売に延期したりするメーカーも少なくないからだ。その結果として,「ライバル対決」という構図がより鮮明になっている。今週は,ちょっと野次馬的な視点から,欧米ゲーム市場で火花を散らすライバル同士の対決を眺めてみよう。

「RESISTANCE 3」()と「Gears of War 3」(
Access Accepted第323回:欧米のゲーム市場で火花を散らすライバル達
Access Accepted第323回:欧米のゲーム市場で火花を散らすライバル達

 ライバルとしてまず挙げたいのが,PlayStation 3専用のシューティング「RESISTANCE 3」と,Xbox 360専用の「Gears of War 3」だ。同じ2006年11月に第1弾「Resistance: Fall of Men」「Gears of War」がリリースされた両作は,前者がPlayStation 3のシューティングとして初のミリオンセラーを記録し,後者は10週間で300万本のセールスを記録,同年にリリースされたXbox 360タイトルの中で最高の販売実績を挙げている。さらに続編である「RESISTANCE 2」「Gears of War 2」も2008年11月に発売され,そして今回の“3”までもが同じ2011年9月にリリースされるという,シリーズ三作がすべて同年同月に発売される珍しい関係にあるシリーズだ。

現世代ゲーム機では最古参となるNintendo Wiiは,高解像度に対応していないこともあって,このところ欧米ゲーマーのチョイスから外れつつある印象だ。しかし,これまでの販売台数8900万台と,ライバルのPlayStation 3/Xbox 360を大きく引き離しており,しかも「Legend of Zelda: Skyward Sword」など,2011年後半にリリースされる作品も少なくない。欧米ゲーム市場の台風の目として,再びスポットライトが当たる可能性もありそうだ
Access Accepted第323回:欧米のゲーム市場で火花を散らすライバル達
 現在も販売実績を伸ばしつつあるため,最終結果とは言えないが,販売本数でいえば,グローバルで55万本と,前作を大きく下回ったResistance 3に対して,Gears of War 3は425万本と好調だ。欧米メディアの出した評価の平均を求めたMetacriticでは,Resistance 3が85メディアの平均で100点中83点なのに対して,Gears of War 3は92メディアの平均で100点中91点になっている。

 以上の成り行きを見て,Xbox 360勢が優勢なのかと思ってしまう人もいるかも知れないが,PlayStation 3とXbox 360のライバル対決も今年,白熱の度を高めている。
 Sony Computer Entertainmentが発表したところでは,価格の引き下げによってPlayStation 3は大きくセールスを伸ばしており,現時点で世界累計5600万台の販売を達成した。これは,Microsoftの発表した,Xbox 360の5730万台に肉薄する数字だ。PlayStation 3は,日本とヨーロッパでの販売が中心になっており,しかもヨーロッパではXbox 360より1年4か月も遅れて発売されたことを考えれば,アメリカ市場以外ではPlayStation 3が優勢になりつつある様子がうかがえ,今後もしばらく,対決は続くだろう。


2011年のライバル対決,注目の勝負は


 ライバル対決として次に取り上げたいのが,レースゲームだ。毎年のように激戦が繰り広げられるジャンルだが,欧米メディアの発表によると,2011年10月にリリースされたXbox 360専用の「Forza Motorsport 4」が約88万本。対するPlayStation 3専用の「Gran Turismo 5」は,約663万本という数字になっている。
 Gran Turismo 5は,発売されてからすでに1年近くが経過していることもあるが,やはりPlayStation 3を代表するシリーズ作品というだけあって,前作,前々作を超える販売実績を記録しそうな感じだ。

 さて,「今世紀最大」というと大げさだが,現在多くのゲーマーが注目しているのが,Call of Duty: Modern Warfare 3対Battlefield 3ではないだろうか。
 11月4日に掲載した記事でもお伝えしたように,10月に欧米でリリースされたBattlefield 3は初週で500万本のセールスを記録しており,昨年(2010年)記録を打ちたてた「Call of Duty: Black Ops」の580万本に迫る勢いを見せている。すでに1000万本が出荷済みということで,残る500万本がやや気になるが,おそらく短期間ではけることだろう。

 もっとも,そのローンチはお世辞にもスムーズとはいえない。それどころか,最近のタイトルとしては珍しいほどラフなスタートとなり,ゲームの評価を落としている。しかもそれが,ゲームのメインとなるマルチプレイモード,そしてElectronic Artsが期待を込めてサービスインしたオンラインサービス「Origin」で発生しているのだから,Electronic Artsとしても,販売本数だけに喜んでいるわけにはいかないだろう。
 現在,急ピッチでこれらの問題の修正が進められているものの,見切り発車してしまった感は否めない。

「Battlefield 3」()と「Call of Duty: Modern Warfare 3」(
Access Accepted第323回:欧米のゲーム市場で火花を散らすライバル達
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 もちろん,修正のためにスケジュールを延ばせなかった最大の理由が,Call of Duty: Modern Warfare 3の販売が迫っていたことにあるのは間違いない。2000万本は売れると多くのメディアが予想する同作は,グラフィックス面で群を抜くといったタイトルではないが,演出とマルチプレイの面白さに定評があり,作品が出るたびにプラチナヒットを記録している。
 Xbox LIVEでプレイされるマルチプレイの50%近くをCall of Dutyシリーズが占めるというだけに,Activisionも手慣れており,少なくともローンチ時のトラブルは考えにくい。

 もっとも,Activisionがローンチを予定しているCall of Dutyシリーズ専用のオンラインサービス「Call of Duty: Elite」は,それほどすんなり行っておらず,PC版のスタートが延期されるなど,スケジュールに遅れが生じている。Originにように,ゲーム発売直後のアクセス過多や登録の殺到などによってサーバーに支障を来たしたりしたら,ゲームの評価を短期的にも下げてしまうはずで,慎重になっているのかもしれない。

 世界的なゲームメーカー,ActivisionとElectronic Artsのライバル対決はまた,FPSジャンル以外でも起ころうとしている。これまで,MMORPGとして無類の強さを誇ってきた「World of Warcraft」だが,2004年11月のローンチから7年が経過し,さすがに古さも感じられるようになってきた。「Rift」のように,存在感を増しつつあるライバルMMORPGも増えてきたことから,World of Warcraftもついに,ゲームの一部を無料で遊べるFree-to-Play制を導入するなど,対応策をとり始めている。
 そこへ,Electronic Arts史上,最高の予約販売数を記録した「Star Wars: The Old Republic」が戦いを挑むことになるのだ。北米でゴングが鳴るのは約1か月後だが,長らくライバル不在だったMMORPGジャンルに大きな変化が訪れることになるかもしれない。
 以上,欧米ゲーム市場における気になるライバル対決をいくつか挙げてみたが,結果が出るのはしばらく先になるだろう。ライバル同士が健全な争いを続けていれば,最終的に得をするのは消費者だ。今後も全うに火花を散らし合い,良い作品を作り出してほしい。

著者紹介:奥谷海人
 本誌海外特派員。サンフランシスコ在住のゲームジャーナリストで,北米ゲーム業界に知り合いも多い。この「奥谷海人のAccess Accepted」は,2004年に連載が開始された,4Gamerで最も長く続く連載だ。バックナンバーを読むと,移り変わりの激しい欧米ゲーム業界の現状が良く理解できるはず。
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