インタビュー
「MHF」シーズン7.0直前インタビュー:ラヴィエンテや開拓クエストなど気になる要素の詳細やシーズン6.0の気になるあれこれを聞いてきた
このアップデートでは,従来の巨大モンスターの枠を超えた“大巌竜”ラヴィエンテが実装され,従来の武器とは異なる強化方法が採用された“進化武器”が生産できる。また,既存スキルよりも効果の高い“上位スキル”,プレイヤーがクエストを作成できるという“開拓”など,これまでの枠組を打ち破る勢いで,さまざまな新要素が追加される。
今回は,4Gamerでおなじみ「MHF」運営プロデューサーの杉浦一徳氏に,シーズン7.0で実装されるさまざまな要素について,話を聞いてきたので,プレイヤーはぜひ目を通してほしい。
ラヴィエンテの討伐は1回きりの参加も可能
ただし討伐するまでほかのランドで参加はできない
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。
早速ですが,まずはシーズン7.0で実装される“大巌竜”ラヴィエンテのクエストについて,具体的な流れを教えてください。
まず,シーズン7.0のプレビューサイトで情報を公開させていただいたとおり,ラヴィエンテは一つのランドにつき1体存在します。つまり,ラヴィエンテの体力は,各ランドに紐付く形になっています。
そして,パローネ=キャラバンで参加表明をしたハンターが24人以上集まれば,「大討伐」に移行してラヴィエンテ討伐クエストに出かけられるようになります。大討伐クエストに参加できるのは,最大で32人ですね。
4Gamer:
なるほど。ランドに集まったプレイヤーでパーティに分かれ,1体のラヴィエンテを倒す,という形になるんですね。クエストに出発するパーティは4人までというのは変わらないんですよね?
杉浦氏:
そうですね,最大で8パーティまでになります。ただ,討伐に出かけるハンターのほかにも,パローネ=キャラバンで支援をするハンターもいますから,全員が全員クエストに出かけるパターンは多くはないと思いますが。
4Gamer:
大討伐が始まったら,どのような流れで進行するんですか?
通常のクエストと異なるのは,最初の大討伐クエストの出発開始判定は10分おきに設定されているという点です。ラヴィエンテの討伐にハンターが参加申請をしたあと,出発時間を迎えた際に24人以上の参加者がいると条件を満たしていると判断され,大討伐クエストが開始されるという形です。
4Gamer:
大討伐では,10分おきにしかクエストに出発できないんですか?
杉浦氏:
いえ,10分おきというのはスタート時の最初の1回だけです。大討伐クエストでは,ラヴィエンテに一定のダメージを与えるとクエストクリアとなり,その時点でクエスト報酬が受けられます。ちなみに,この時点ではまだ剥ぎ取りはできません。
クリアしたあと,引き続き大討伐に参加するなら,またクエストを受けて,メンバーが集まり次第出発ということになりますね。
4Gamer:
なるほど。ということは,最初から最後まで大討伐に参加し続ける必要はないということですか?
杉浦氏:
そうですね。極端な話,大討伐の間に1回だけ参加することもできます。ただ,大討伐の報酬はクエストへの貢献度に応じたものになっているので,貢献度が低いと報酬も少なくなってしまいます。
4Gamer:
参加が強制ではないとなると,途中で抜けて24人に満たなくなってしまうこともありそうですよね。
杉浦氏:
もちろん,誰かが抜けた場合は,代わりのハンターが途中参加することも,一度抜けたハンターが時間を置いて再び参加することもできます。つまり,24人から32人というのはあくまでも同時参加できるハンターの数であって,交代を含めた延べ人数だともっと多くなることもあります。
ただし,大討伐に一度参加すると,一連の流れが終わるまで別のランドの大討伐に参加できないという制限があります。
4Gamer:
ラヴィエンテを討伐するまでの時間,クエスト1回あたりの時間は,どれくらいかかるんですか?
討伐までは,2時間から3時間を目安に設定しているので,上手な方が集まればもっと短くなると思います。クエスト1回あたりの目安としては10分から15分といったところでしょうか。既存のクエストとは違って,一定ダメージをラヴィエンテに与えた時点ですぐにクエスト報酬画面に移行するので,クエストクリア時の待ち時間は省略されています。
ちなみに,ラヴィエンテの体力を一定まで減らすと,次のフェイズに移行して,絶島の景色が昼から夕方,さらに夜へと移り変わります。
4Gamer:
なるほど。時間帯の変化でラヴィエンテの残り体力が推測できるというわけですか。
そうです。そして最終フェイズでラヴィエンテを討伐すると,今度は24時間限定で開催される「狩ノ宴」が始まります。
狩ノ宴では,ラヴィエンテの素材を剥ぎ取れる,ご褒美的なクエストに行けるようになります。このクエストは,大討伐クエストに参加したハンターなら誰でも参加できます。先ほども言いましたが,大討伐の貢献度に応じて,剥ぎ取りクエストの報酬やもらえる知名度,アイテムなどに差が出ます。
4Gamer:
今お聞きしたのはクエストに出かける側のプレイヤーの話でしたが,パローネ=キャラバンで支援するプレイヤーの話も聞かせてください。支援する側も参加申請する必要があるんですよね?
はい。支援を含めて最大32人です。支援するハンターが絶対必要というわけではないのですが,ラヴィエンテの怒り状態は,支援でしか解除できなくなっています。また,支援することで部位破壊ができるようになるなど,メリットがあるようにしています。
4Gamer:
クエスト組と支援組のコミュニケーションはどうやるんですか? 同じ猟団/同盟に所属するプレイヤーがその両方にいないと,クエスト中にチャットはできない気がしますが。
杉浦氏:
大討伐クエストでは,クエスト組と支援組が共有して使用できるチャットが用意されますので,情報をやり取りして連携することはもちろんできます。
4Gamer:
先ほど,クエスト組は大討伐の途中で抜けることもできると聞きましたが,支援組はどういう扱いになるんですか?
杉浦氏:
基本的には同じで,いつでも抜けることができます。ただ,パローネ=キャラバンは,一定時間放置すると強制的にログアウトする仕様になります。定員が最大32人と決まっているので,ハンターが支援せずに放置することがないように……という事情からです。
支援組はなにかをしながらクエスト組から要請が来たら支援する,といった感じで,ずっと集中してプレイする必要はありません。
4Gamer:
もう一つ,ラヴィエンテ討伐に登場する「破狩人」(バスタ)について教えてください。
杉浦氏:
バスタは,単純にラヴィエンテの体力を減らすお手伝いという存在です。もちろん,バスタだけでラヴィエンテを討伐できるほどではありませんが。
4Gamer:
ということは,頼狩人(ラスタ)のようにプレイヤーが武器/防具を装備させたりといった要素はないんですね。
そうですね。バスタは,ラヴィエンテ討伐クエストに多くのハンターが参加している演出をしたかったという意味合いもあります。なのでバスタは,クエストで討伐に参加する以外にも,絶島に向かう気球の中など,大討伐に絡んだいろんな場所にいます。
4Gamer:
イメージ的には,ラヴィエンテは32人で討伐できるようなモンスターではないということですか?
杉浦氏:
ええ。大討伐のコンセプトをお話ししておくと,これまで最大4人の協力プレイが中心だったMHFで,さらに多人数の連携を実現するにはどうするか? というものでした。今回は「攻撃と支援に分かれてお互いに連携する」という,コミュニケーション部分を大事にしたコンセプトで,企画/開発を進めていったんです。
また,パーティ合計で3回力尽きるとクエスト失敗という既存のルールを適用しなかったことも,今回の新機軸ですね。シーズン7.0の実装後に確認していただければと思うのですが,クエスト失敗の条件は異なります。したがって,何度力尽きても復活できます。
4Gamer:
支援で復活回数を増やすこともできるそうですが。
杉浦氏:
ええ,そういった支援もあります。今までとは違う,新しいMHFの一面として大討伐クエストを楽しんでいただきたいですね。
4Gamer:
大討伐クエストをランド単位にしたのは,どういった理由からですか?
杉浦氏:
ワールド単位,サーバー単位にすることも可能だったのですが,そうすると,狩人祭のようにデータベースでの集計を挟む必要があるんです。ラヴィエンテを討伐するごとに集計を挟んでいてはテンポが悪すぎるので,それを崩さないようにするにはどうすればいいか考えた結果,制約的な意味合いもあって,ランド単位ということになりました。
4Gamer:
ランド単位ということであれば,最大100人での大討伐も可能なんでしょうか?
杉浦氏:
ええ。実はランド単位に決定したとき,100人参加にしようという案もありました。ただ,実際のランドごとの利用率,あるいは大討伐以外のことをやりたい方もいらっしゃることなどを配慮すると,100人参加という形にするのはどうかなということで,まずは32人でやりましょうということになりました。これで様子を見て,状況次第では最大人数を増やすなど,いろいろなことができるんじゃないかと考えています。
4Gamer:
皆が皆,常に大討伐クエストをやりたいわけじゃないですからね。いきなりランドを占有する形になると,プレイヤー同士のトラブルが発生することもあるでしょうし。
そういえば,ラヴィエンテは参加可能ハンターランクが17以上と低めに設定されていますよね。下位から登場する新モンスターとしては,ヒプノック/ヴォルガノス以来でしょうか。
杉浦氏:
ラヴィエンテは,イベントモンスターという位置付けなので,通常のクエストとはかなりコンセプトが異なっています。見た目やそのほかの新要素から,熟練したお客様向けに見える部分もありますが,実際には少しゲームに慣れてきたというお客様にも楽しんでいただけるよう配慮しています。
以前公開されたスクリーンショットを見てラヴィエンテが非常に巨大なのは分かったのですが,正直なところ,ただ胴体を攻撃するだけになりそうな気もしてしまいます。実際のところ,ラヴィエンテの動きはどうなっているんですか?
杉浦氏:
ラヴィエンテは真剣勝負を念頭に置いたモンスターです。潜ったり出てきたり,あるいはブレスを吐いたりと緩急のある動きをしますので,ハンターもそれに合わせて動かないと簡単にやられてしまいます。中には状態異常を発生させる攻撃もありますから,けっこう忙しいですよ。ただ攻撃するだけで討伐できるようなものではありません。
4Gamer:
胴体をひたすら叩くだけといった状況にはならないと。
杉浦氏:
そうですね。ラヴィエンテの予備動作を見て,適宜逃げる必要もあるでしょう。
大討伐の舞台となる絶島は,大討伐クエスト専用フィールドになるんですか?
杉浦氏:
現状はそうなりますね。絶島は全部で三つのエリアに分かれていますが,既存モンスターのように,ラヴィエンテがエリア移動するわけではありません。先ほどお話した大討伐クエストのフェイズにしたがって,ラヴィエンテの登場するエリアが変わります。
また一つのエリアは,通常フィールドの1エリアよりもかなり広くなっています。見渡したときにはっきり分かるほど広いですから,かなり違う印象を受けるのではないでしょうか。ラヴィエンテがとぐろを巻いている内側で立ち回るようなケースもありますよ。
4Gamer:
絶島には,地形ギミックはあるのですか?
杉浦氏:
あります。プレビューサイトで紹介している間欠泉とか,酸の水とか……。詳細は実際にプレイして確認していただきたいのですが,ダメージ源になりそうなものや,ハンターにとって危険なものがありますね。
進化武器はハンターランクと連動する強化に
最終強化で剛種武器以上の性能に?
4Gamer:
ラヴィエンテの素材で作れる「進化武器」について教えてください。
今回実装する進化武器は,片手剣/大剣/ランス/弓の全4種類です。その代わりといってはなんですが,1種類につきデザインを四つ用意しました。
まず最初に作ったときの,いわばノーマルデザインがあります。進化武器をレベル100にすると,今度は3タイプに派生するんです。近接武器は,攻撃力/属性/リーチのいずれか,弓は連射/貫通/拡散のいずれかが,派生したあとの武器の特徴となります。
あと進化武器は光るという特徴があります。光るといっても,どぎつくビカビカしているわけではなく,ほんのりというかデザインにあっていてとても良い雰囲気だと思っています。レベルが上がると,光も少しずつ強くなっていきますよ。
4Gamer:
進化武器の生産やレベルアップはどういう仕様なんでしょう?
杉浦氏:
生産自体は,ラヴィエンテの素材を使います。また,大討伐クエストでは「撃珠」を入手できます。このアイテムにはいくつか種類があって,それらをNPCに渡すことで入手できる「g(ゲキ)ポイント」を使って進化武器をレベルアップさせます。
4Gamer:
玉のかけらや鎧玉といった,SP防具の強化に近い感じのシステムですかね……。
杉浦氏:
そうとも言えますね。ただ,進化武器はレベル100までありますので,もっと小刻みに強化する形式です。ノーマル状態でレベル100まで,派生以降にさらにレベル100までと,一つの武器に計200レベルが存在します。武器には攻撃力や会心率などパラメータがいくつかありますから,レベルアップするごとに,それらのうちどれかが少しずつ上がっていくようなイメージです。
4Gamer:
撃珠は大討伐でしか手に入らないんですか? あと,gポイントさえあれば,どんどんレベルを上げられると考えていいのでしょうか。
杉浦氏:
撃珠が入手できるのは,シーズン7.0では大討伐だけになりますね。
進化武器のレベルは,実はハンターランクと連動しています。ハンターランク300になると,ノーマル状態の進化武器をレベル100にして派生させることができるようになります。それと,派生後の進化武器をレベル100にできるのは,ハンターランク999です。
4Gamer:
ハンターランク300未満では進化武器を派生できないわけですね。完璧に強化できるのがハンターランク999ということは,強さも剛種武器並みなんですか?
杉浦氏:
最終的に到達する進化武器は,剛種武器よりも優れた性能だといえるのではないでしょうか。とはいえ,レベルが上がるごとに要求されるgポイントも増えていきますから,強化には強さに見合った労力が要求されます。
4Gamer:
生産はともかく,強化は剛種武器よりも大変そうですね……。
杉浦氏:
進化武器のレベルアップは,かねてからいただいていたハンターランク999へのモチベーションが欲しいという要望と,一つの武器を継続して強化していきたいという要望の二つに応える形で企画したものです。剛種武器のように素材を集める方向と,進化武器のようにコツコツ生産していく方向ではベクトルが異なるので,単純には比較できないでしょうね。
4Gamer:
ラヴィエンテの防具はもちろん実装されるんですよね?
杉浦氏:
もちろんです。ラヴィシリーズは,以前お話した“FXシリーズ”まで強化できるようになっていて,発動スキルも非常に優秀です。その代わり,強化の難度は高くなっていますが……。
「ゲーム内の素材だけで生産できる,アイテム販売商品と遜色ない性能の防具が欲しい」という要望に一部お応えできたんじゃないかと思います。
プレイヤーがクエストを作れる「開拓」は
HR17になればすぐにプレイ可能
4Gamer:
ラヴィエンテがパローネ=キャラバンで一番大きな新要素だと思いますが,そのほかに追加されるものはありますか?
「開拓」が追加されます。開拓では,ハンターそれぞれに「開拓MAP」が1種類提供されるので,そこに複数種ある拠点から自分で選んだ拠点を設置します。
拠点は,持ち主となるハンターが,種類を問わずクエストを一定以上プレイすることで作業が進み,完成した拠点から,既存の素材以外にここでしか入手できない素材が入手できるようになります。
この開拓MAPは個人で楽しむ以外に,公開設定することでほかのハンターがクエストとして受注することができるんです。
4Gamer:
クエスト作成に関して,制約はあるのですか?
杉浦氏:
開拓可能なフィールドは,最初は密林と砂漠の二つですが,シーズン7.0時点では片方しか開拓できません。お友達と開拓するフィールドを分担したり,同じフィールドでも設置する拠点の種類を相談したりして楽しんでいただければと思います。
4Gamer:
配置できるモンスターの制約はどうでしょう?
そのフィールドに通常登場するモンスターであれば配置できます。また,配置できるモンスターはハンターランクと連動しています。たとえば,ハンターランク50であれば,設定できるモンスターはハンターランク31以上までです。
4Gamer:
通常クエストと同じ制限があるわけですね。
杉浦氏:
そうです。あと,申し訳ないのですがクエスト報酬の設定はできません。クエスト報酬についてもカスタマイズできるようにしたかったのですが,たとえばレア度の高いアイテムをどうするかなど,ゲームバランスに関わる問題もあるので,今回は見送っています。
今回初めての試みになるので,様子を見つつ充実させていきたいですね。
4Gamer:
自分で作ったものも含めて,作成されたクエストはどこで受けるんですか?
キャラバンクエストの出発地点に,「開拓者一覧」というボードができます。そこに,現在受けられる開拓クエストが表示されるので,クエストを自由に選んで受けることができます。
拠点を増やしたり,拠点のレベルを上げたりすることで,より多くの素材を期待できます。また,開拓者一覧の項目に「メールを送る」機能があるので,人気が高まればより多くのハンターと交流するきっかけになるでしょう。
4Gamer:
ところで,開拓クエストはどのタイミングからプレイできるんでしょうか? 知名度を上げないとプレイできなかったりしますか?
杉浦氏:
開拓クエストは,パローネ=キャラバンの既存システムとは切り離されていて,ハンターランク17になればすぐにプレイできます。パローネ=キャラバンをやりこんでいる方には申し訳ないのですが,開拓クエストは,シーズン7.0でラヴィエンテに次ぐ大きな要素と考えていますので,ゲームを始めて少し慣れてきたくらいのお客様から楽しめるようにしました。
シリーズ初の試みですので,最初はこういった仕様ですが,アンケートなどで利用者の意見を集めて,次回以降のアップデートで要望の多い部分を厚めにリファインしていこうと考えています。
マイトレは現段階でほぼ“完成”の状態
全体の充実度を考え利用可能HRを引き下げ
4Gamer:
ハンターランクといえば,マイトレの利用可能ハンターランクも51まで引き下げられますよね。
杉浦氏:
これは,51〜99までのハンターランク帯に用意されているサブコンテンツが少ないというご指摘をもとに判断しました。
ハンターランクを上げることにモチベーションを持たせたい,あるいは既存のモンスターハンターシリーズから入ってきた方達に,早い段階でMHFならではの特徴を楽しんでもらいたいという意図もあります。パローネ=キャラバンの利用可能ハンターランクを31から17に引き下げたのも,同じ理由です。
MHFではアップデートを重ねてきて,ハンターランク100以上の要素は充実してきたので,いろいろ見直した結果,今回の決定に至りました。また,今回実装する「スキルカフ」についても,ハンターランク51まで達しているお客様なら十分楽しめるだろうという判断もありました。
そのスキルカフですが,マイトレプーギーの服に装着すれば効果は発動するのですか?
杉浦氏:
あとは出発用施設が拡張済みで,スキルカフを装着したマイトレプーギーを出発させる必要があります。複数飼っている場合は,出発させたプーギーのスキルカフのみ有効になります。
またシーズン7.0では,「見切り+4/5」「攻撃力【特大】/【絶大】」「絶倫」「狙い撃ち」といった“上位スキル”が追加されます。基本的には既存スキルを上回る性能ですが,中には「火事場力」のように,マイナス性能になってしまうものもあります。スキルカフと組み合わせて個性を出していただけると嬉しいですね。
4Gamer:
スキルカフを利用するには,最低でもマイトレポイントが60ポイント必要になるわけですね。そのほか,マイトレでの追加要素はありますか?
杉浦氏:
マイトレプーギーの服とマイトレ三姉妹の服が追加されます。あとは,マイトレ三姉妹がクエストに出発するとき見送りに来てくれたり,メゼポルタの看板娘であるガイド娘達がたまにマイハウスを訪問してくれたりするようになります。
マイトレ自体は,ほぼ現状で完成形だと考えているので,利用可能ハンターランクを51に引き下げた以外では,大きな追加や変更の予定はないですね。
剛種チケット入手クエストに新シリーズ登場
一部モンスターには新モーションが導入?
4Gamer:
では次の話題に移りたいと思います。シーズン7.0で新しい剛種モンスターは実装されますか?
はい,今度はヤマツカミです。ちなみに登場するフィールドは塔です。
4Gamer:
塔のヤマツカミですか……。となると,一番気になるのは“待ち時間”なのですが,そのあたりはどうなるんでしょうか。
杉浦氏:
そこは,もちろん修正しています。現状で予想できる不安要素の対処はしています。実際に遭遇したときに驚いて欲しいので,これ以上は言えませんが,かなりのインパクトがあると思いますよ。ただパラメータをいじっただけのモンスターにはしていませんので,ぜひ期待していてください。
4Gamer:
なるほど。それでは実装を楽しみにしています。剛種といえば,「剛種への道」クエストに何か変更点はありますか?
杉浦氏:
リオレイア希少種,リオレウス希少種の新バージョンを追加して,「剛種チケット」が入手できる新たなシリーズ物のクエストに登場させます。また,この2体以外にも,一部のクエストに登場するドドブランゴ変種,ディアブロス変種には,既存の変種とは異なる行動拡張が追加実装されます。
4Gamer:
お! ついに新モーション追加ですか?
杉浦氏:
新モーションというか,新シリーズクエストだけでしか見せない新しい動きです。通常のクエストでは見られない動きですので,新鮮に感じられると思います。
4Gamer:
それはハンターランク100を超えたプレイヤーにとっては非常に楽しみですね。今後もぜひ追加をお願いします。
杉浦氏:
それから,SP武器限定のクエストも登場します。
4Gamer:
それは,SP武器であれば何でもいいんですか?
杉浦氏:
SP武器であれば,I〜VIIのどの強化段階でも参加可能です。これは,剛種チケットを入手するクエストに剛種武器を持ってないと参加しづらいという矛盾がゲーム内に生じていること,ハンターランク100になったばかりのお客様が武器や防具が整わないうちに剛種クエストに挑戦してしまうことを解消する意図で企画したものです。
4Gamer:
なるほど。
杉浦氏:
ハンターランク100になったら,まず変種クエストに慣れつつSP VII武器を完成させる。そしてSP VII武器を使って剛種チケットを手に入れて剛種モンスターに挑む,という流れを作りたかったんです。
それに関連して,SP武器の生産/強化に必要な素材数がシーズン7.0で緩和されます。
意外に問い合わせの少なかった双剣の仕様変更
将来的には「超速射」にも仕様変更の可能性がある?
4Gamer:
ここからは,以前「VS.クエスト チャンピオントーナメント in Autumn 2009”東京大会」でお話しされた内容から,テーマはばらけますが聞いていきたいと思います。
まず,追加倉庫の利用回数ですが,どのくらい増える予定ですか?
杉浦氏:
現在の24時間で2回から,12時間で5回利用できるようになります。また,これがうまくいくようなら,さらなる緩和を試みます。
「追加アイテムボックス2」に関しては,以前お話したとおり,シーズン7.0の次のアップデートで実施予定です。ちなみにアイテムは10ページ,武具は5ページ増やす予定です。
4Gamer:
頼狩人(ラスタ)での追加要素はありますか?
ラスタでは,ギルド貢献ポイントを使った行動拡張に「アイテムの貸出」が追加されます。これは,ラスタがクエスト中にさまざまなアイテムを使ってくれるようになるというものです。
ただ,笛なら笛だけ,罠なら罠だけといったように,ラスタが使用するアイテムのジャンルを1種類選ぶ形になります。変更は可能ですが,その際には,ギルド貢献ポイントを消費します。
4Gamer:
武具レベルはレベルいくつまで開放されますか?
レベル11までです。武器に関しては,剛種武器以外ほぼ使えるんじゃないでしょうか。防御力もハンター並みになりますので,かなりいい相棒になるはずです。
シーズン6.0でリファインした結果,おかげさまでラスタもかなり使えるようになったと評価をいただいています。
4Gamer:
公式サイトでも発表されていましたが,双剣のバランス調整がシーズン7.0でついに実施されますね。
杉浦氏:
双剣のパラメータをいじってしまうのはよくないだろうという前提で議論を進め,検討に検討を重ねた結果,鬼人化中に「スタミナ減少無効」効果がなくなる,という形で決定しました。ちょっと驚いたのが,お問い合わせが予想よりもかなり少なかったことですね。
4Gamer:
今後,ほかの武器種にも同じような調整は入りますか?
杉浦氏:
考えていないわけではないですが,ゲームバランスに関わる重要な部分なので,安易にすべての武器を調整することはないです。強いて言うなら,「超速射」は検討事項に入っています。ただ,日の目の当たらない武器種を少し上方修正する可能性のほうが,超速射の調整よりは優先度を高くして検討に入っています。むしろこれは,我々が新モンスターを作るときに,攻略に有効な武器種が偏らないよう配慮すべきでしょうね。
4Gamer:
ここまで話に出ていないのでお聞きしますが,猟団関連での新規要素はありますか?
杉浦氏:
猟団部屋でフロンティアクエストとハンターズクエストが受けられるようになります。ただ,イベント系のクエストだけは,メゼポルタ広場で受けるという形は変わりません。そのほか,将来的には猟団部屋専用の配信クエストも予定しています。
第21回狩人祭の延長やアイテム売却確認など
気になるあれこれも聞いてみた
4Gamer:
ここで少し話題を変えて,シーズン6.0についていくつか質問をさせてください。
第21回狩人祭についてですが,10月21日に勝ち組/負け組の判定が更新されず,結果,入魂祭が1日延長されました。これはどのような経緯で延長という結論に至ったのでしょうか?
杉浦氏:
これに関しては,いろいろな意見をいただきました。引き分けやリセットなど我々もいろいろ考えた結果,延長という措置を採用しました。最も大きな理由としては,競技性の重視です。
一度始めた勝負は,安易に引き分けにせず,白黒をはっきり付けるべきという判断をしました。この措置は今後も変わらず,狩人祭で何かしら片方の陣営に不利益が発生した場合,延長することになるでしょう。
ただ,それでも「運営が失敗した責任を押し付けられるようで納得がいかない」というお客様のご意見もあるでしょう。そういったご意見を真摯に受け止め,よりよい形で我々の誠意を見せられるよう,検討を続けています。
4Gamer:
もう一つ,最近プレイしていて個人的にすごく気になるのが,アイテム売却時の確認が2回あることです。2回目の確認を省略するような機能は付けられないのでしょうか?
杉浦氏:
あの仕様を採用したのは,お客様が誤ってレア素材などを売却してしまうことを防ぐためなんです。お客様からは,確かに「面倒だ」という声が多数寄せられています。しかし,その半面,アイテム消失のお問い合わせ件数は激減しました。
以前は,アイテムがなくなったとお問い合わせされるお客様がものすごく多かったんです。こちらでログを確認した時点で,多くの場合は誤って売却されたと判明するのですが,お問い合わせをいただいた場合は,毎回ログの確認を行っています。そうなると,その確認を行うスタッフに膨大な人員を割く必要が出てしまうんです。
ログの確認に割いていた労力を別のことに活かし,よりサービスを充実していきますので,これに関してはご了承いただければと考えています。
もちろん,よりよい方法が実現できないか,もう少しスマートな仕様にできないか,今後も模索していきますし,実際,次回アップデートの課題に掲げています。
4Gamer:
なるほど。今後の改善に期待したいと思います。
そろそろ時間も差し迫ってきたので,最後に,今後の展開について教えてください。
杉浦氏:
恒例になりますが,年末年始にはイベントをたっぷりと用意しています。クリスマス,お正月,そのあともバレンタイン,ホワイトデーと続きます。サービスにおいて,ゲーム内イベントは目に見える重要な要素だと思っていますので,最大限の力を入れていきます。
2010年のアップデートについては,2009年同様,季節ごとに1回のペースで実施します。もちろん2010年も新フィールドを実装する予定です。これは絶島のような形ではなく,樹海や峡谷に次ぐMHFの新フィールドとして企画/開発されています。
2010年には,MHFのサービスも3周年を迎えます。オンラインゲームとしては古参の部類に入りはじめますので,安定化する半面,話題的におとなしくなってしまう可能性が出てきます。しかし,2010年も大きな話題性を提供して,たくさんのハンターにメゼポルタ広場にお越しいただけるようにしますので,ぜひ期待してください。2010年も,いろいろ挑戦していきますよ。
4Gamer:
ありがとうございました。
シーズン7.0では,最大32人で協力して討伐を目指す新モンスター“ラヴィエンテ”,そしてクエストを自分で作れるという“開拓クエスト”など,新しい要素が投入される。いずれもハンターランク17から利用可能と,新規プレイヤーでも比較的早い段階からプレイできるというのが,最も注目すべき点だろう。
実際にどんなものなのか,どういう受け止められ方をするかは,フタを開けてみるまで分からないが,低ハンターランクのプレイヤーと高ハンターランクのプレイヤー,いずれも楽しめるものになっているのか,実装後に確認してみてほしい。
年明けに行われるという発表も気になるところだが,まずはシーズン7.0が実装される12月9日を楽しみに待っていてほしい。
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モンスターハンター フロンティアZ
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