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OCZ,“オール自社設計”のSSD「Vector」を解説。ランダムアクセス性能と継続書き込み性能の高さを強調
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印刷2012/11/30 00:00

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OCZ,“オール自社設計”のSSD「Vector」を解説。ランダムアクセス性能と継続書き込み性能の高さを強調

Johnny Prenston氏(Marketing,OCZ Technology)
 2012年11月29日,PCパーツの販売代理店であるアスクと米OCZ Technology(以下,OCZ)は共同で,新型SSD「Vector」(ベクター)の製品説明会を開催した。
 都内で行われた説明会には,OCZでマーケティングを担当するJohnny Prenston(ジョニー・プレンストン)氏が来日し,Vectorの製品紹介と製品デモを行ったので,今回はその内容をまとめてお伝えしてみたい。


OCZ初の「オール自社設計&製造」SSDとなるVector


Vectorの店頭発売は11月30日予定。販売代理店想定売価はスライドに書かれているとおりで,28日の発表時から若干変わっている
OCZ,“オール自社設計”のSSD「Vector」を解説。ランダムアクセス性能と継続書き込み性能の高さを強調
 11月28日の記事でお伝えしているとおり,Vectorは,Indilinx製の最新SSDコントローラ「Barefoot 3」(ベアフット3)を搭載する初のSSD製品だ。
 ラインナップは容量128GB,256GB,512GBの3モデルで,販売代理店想定売価は順に1万3500円前後,2万4400円前後,4万9000円前後。PCパーツショップ店頭などでは11月30日(つまり本日)発売予定となっている。

Vectorに属する3製品の主なスペック。順次読み出し,順次書き込み,ランダム読み出し,ランダム書き込みとも,現行世代のSSDとして最高クラスの数字が並んでいる
OCZ,“オール自社設計”のSSD「Vector」を解説。ランダムアクセス性能と継続書き込み性能の高さを強調

Barefoot 3を搭載するVector。7mm厚の2.5インチSSDだ
OCZ,“オール自社設計”のSSD「Vector」を解説。ランダムアクセス性能と継続書き込み性能の高さを強調
 Vectorの最も重要なポイントとなるのは,最新コントローラのBarefoot 3と述べても過言ではない。
 OCZが韓国のSSDコントローラメーカーだったIndilinxを買収したのは2011年のことだ。また同社は,ブリッジチップメーカーとして知られる英PLX Technology(以下,PLX)に属していた開発チームの一部も同年に買収しているのだが,「Barefoot 3の開発にあたって,Indilinxがファームウェアを担当し,元PLXのメンバーがLSIの設計を担当している」とPrenston氏。
 氏は,OCZの従来製品を振り返りつつ,「Vectorは,OCZとして初めて自社で(メモリチップ以外の)すべてを設計し,製造したSSDになる」とその製品の意義を強調していた。

OCZは2009年にIndilinx社製のコントローラ「Barefoot」採用のSSDを市場投入しているが,「Indilinxから新しいSSDコントローラが出ない時期が続いたため」(Prenston氏)最近はSandForceコントローラを採用する例が多かった。今年4月の「Vertex 4」「Agility 4」ではIndilinxがファームウェアの開発を担当したが,コントローラはMarvell製。そして今回ついに,ファームウェアとLSIの双方を自社設計したBarefoot 3を採用することになったという
OCZ,“オール自社設計”のSSD「Vector」を解説。ランダムアクセス性能と継続書き込み性能の高さを強調

 そのBarefoot 3について,説明会ではスペック面で若干踏み込んだ解説が行われた。

製品ボックス
OCZ,“オール自社設計”のSSD「Vector」を解説。ランダムアクセス性能と継続書き込み性能の高さを強調
 プロセッサは「Cortex-A9」をデュアルコア構成で採用。動作クロックは400MHzで,片方のコアにNAND型フラッシュメモリインタフェース周りの処理を専任で担当させることで,「高速なガーベッジコレクションや高度なエラー訂正機能,低いWrite Amplificationを実現した」と,Prenston氏は述べている。
 氏はWrite Amplification(ライトアンプリフィケーション)について詳細に説明していなかったので推測込みだが,SSDというものは構造上,できるだけ書き込み量を減らすことが望ましいデバイスである。しかし,SSDを効率的に運用するには,さまざまな理由で,どうしても書き換え回数が増えがちだ。そして,「必要最小限な書き込み量に対する運用上の書き込み量の比」がWrite Amplicationと呼ばれ,性能の目安の1つとなっているのだが,おそらく氏は,賢いガーベッジコレクションや内部アルゴリズムで書き込み回数が低減したことを,「低いWrite Amplicationを実現した」と表現していたのだろう。

 ちなみにOCZは,そんなフラッシュメモリ周り専任プロセッサに「Aragon Co-Processor」(アラゴンコプロセッサ)という名を与えている。Cortex-A9×2に加えてAragon Co-Processorがあるのではなく,Cortex-A9の片方にそういう名前がついているだけなので,3コア仕様というわけではない。この点には注意してほしい。

Barefoot 3の概要。CPUコアはCortex-A9で,もう1基のCortex-A9を,NANDフラッシュインタフェース管理専用のAragon Co-Processorとして用いている
OCZ,“オール自社設計”のSSD「Vector」を解説。ランダムアクセス性能と継続書き込み性能の高さを強調

 上のスライドにも書かれているが,メモリチャネルは8本で,チャネルあたり8個のChip Enabler(CE,チップイネーブラ。NANDフラッシュセルを選択する信号のこと)をサポートできるので,最大で64CEのフラッシュメモリを搭載できる仕様だ。

 キャッシュメモリインタフェースはDDR2/DDR3 SDRAM両対応だが,VectorではDDR3を搭載しているとのこと。Vectorにおけるメモリクロックは1600MHz相当(PC3-12800相当)だそうだ。
 容量128GBモデルと同256GBモデルだとキャッシュメモリ容量は512MB(4Gbitチップ×1),同512GBモデルだとキャッシュメモリ容量は1GB(4Gbitチップ×2)確保されているという。

Vectorが搭載するNAND型フラッシュメモリはIM Flash Technologies製
OCZ,“オール自社設計”のSSD「Vector」を解説。ランダムアクセス性能と継続書き込み性能の高さを強調
 なお,OCZ Vectorに搭載されるフラッシュメモリは25nmプロセスで製造されるIM Flash Technologies(※IntelとMicron Technologyの合弁企業)製MLC NANDだ。20nmクラスを用いなかった理由についてPrenston氏は「20nm台のプロセスで製造されるNAND型フラッシュメモリはまだ安定していないから」と述べ,Vectorでは最大の性能を引き出すため,あえて25nmプロセスの製品を採用したと述べていた。
 最近ではNAND型フラッシュメモリとしてToggle DDRタイプを採用するSSDも他社から登場してきているが,「Toggle DDR対応フラッシュメモリを生産する2社のうち,東芝は,主な供給先がSanDiskだ。もう1社のSamsung Electronicsは自社で使っているため,どちらも供給が安定していない」(Prenston氏)ため,OCZでは採用を見送ったとのことだった。

容量256GBモデルの“殻割り”サンプル。基板中央,IndilinxロゴのあるチップがBearfoot 3だ。その右側にあるチップがDDR3 SDRAMで,もう1枚メモリチップを配置するための空きパターンがあることから,基板は容量にかかわらず共通だと思われる。なお,NAND型フラッシュメモリはOCZロゴ入り
OCZ,“オール自社設計”のSSD「Vector」を解説。ランダムアクセス性能と継続書き込み性能の高さを強調

 新コントローラの採用により,強力なエラー訂正やガーベッジコレクション能力を獲得したことで高い耐久性を確保できたとして,Vectorでは5年保証が謳われているのも特徴だ。示されたスライドだと「書き込み量が36.5TBに達するまで」とも書かれているが,「ユーザーが実際にどれだけ書き込んだかを調べる方法がないため,仮に36.5TBを超えても,5年間保証は有効」とPrenston氏は語っていた。

Vectorには5年保証が適用される
OCZ,“オール自社設計”のSSD「Vector」を解説。ランダムアクセス性能と継続書き込み性能の高さを強調
 ちなみに書き込み量36.5TBというのは寿命の目安だそうで,「SSDでは平均故障間隔(MTBF)が一般に用いられているが,分かりにくいので,MTBFに代わる目安として挙げている」のだそうだ。5年間で書き込み量36.5TBに達するには1日あたり平均20GBの書き込みが必要だが,一般的なユーザーの場合,1日平均は10GB程度で済むため,上限に達することはまずないというのが,OCZの見解である。


現時点で最高クラスの性能が謳われるVector


 序盤でスペック値を示したが,説明会でPrenston氏は,下に引用したスライドでライバルとの性能比較を行った。

Vectorと従来製品,競合製品のスペック比較
OCZ,“オール自社設計”のSSD「Vector」を解説。ランダムアクセス性能と継続書き込み性能の高さを強調

 容量128GBクラスだと,OCZの従来製品「Vertex 4」と比べて性能が落ちているようにも見えるが,「我々はシーケンシャルライトよりランダムライトがはるかに重要だと考えている」(Prenston氏)とのことだ。OCZとしては,Vertex 4よりも高い性能を持つという認識だという。
 また,競合製品との比較でも,「エラー訂正のパフォーマンスを向上させたことが効いている」ため,ランダムライトは総じて高い水準にある。

 容量256GB&512GBモデルのところでPrenston氏はランダム読み出しについて触れ,「Vectorに匹敵するのは『SSD 840 PRO』だけだが,この製品はToggle DDRを使っているため高価だ」(Prenston氏)と述べ,高価なNANDフラッシュを使わずに高い性能を実現したVectorのほうがより高い価格競争力を持つとしていた。

デモ機
OCZ,“オール自社設計”のSSD「Vector」を解説。ランダムアクセス性能と継続書き込み性能の高さを強調
 Prenston氏はまた,いくつかライブデモも行ってみせた。まず,「Intel Z77 Express」チップセット搭載のマザーボードに容量256GBのVectorを2台接続してRAID 0アレイとした状態で実行した「CrystalDiskMark」の結果が下の写真だ。RAID 0のテストなので,単体での性能が分からないのは大変残念だが,「テストデータはランダムに設定しているので,圧縮を使っているSandForce搭載のSSDなら書き込み速度はもっと低くなる」と,Prenston氏は,Barefoot 3がデータの書き込み時に圧縮を伴わないことを強調していた。

RAID 0構成によるCrystal Disk Markの結果
OCZ,“オール自社設計”のSSD「Vector」を解説。ランダムアクセス性能と継続書き込み性能の高さを強調

 次に,「AS SSD Benchmark」を用いたスコアが下のスライドだ。「どういう方法で算出しているのか分からないが,リードライトの総合スコア(注:Scoreの欄)は他社のSSDだと1300とかその程度だ。Vectorは2055をマークしている」(Prenston氏)。

RAID 0構成によるAS SSD Benchmarkの結果
OCZ,“オール自社設計”のSSD「Vector」を解説。ランダムアクセス性能と継続書き込み性能の高さを強調

(参考)ディスクの使用率を15%にしたときのIOPS値変化を追った結果とされるスライド。ある程度の時間,書き込みを続けると,他社製品では急激にIOPSが低下するのだが,Vectorではむしろ向上するという
OCZ,“オール自社設計”のSSD「Vector」を解説。ランダムアクセス性能と継続書き込み性能の高さを強調
 容量256GBのVector 1台によるデモでは,持続性能が披露された。通常,SSDは書き込みを続けるとI/O性能が低下していくのだが,Vectorはその割合が小さいというデモである。
 下の写真は,ディスクの使用率が100%になるまで書き込みを続けながら,「IOMeter」を使ってIOPS(I/Os Per Seconds)を計測したときのもの。左がスタート時,右が終了時で,数字だけ見ると大きく低下しているのだが,Prenston氏は「それでも7000 IOPS台を維持している」と,持続性能の高さを強調していた。

ディスクの使用率を100%にしたときのIOPS変化を追ったライブデモ
OCZ,“オール自社設計”のSSD「Vector」を解説。ランダムアクセス性能と継続書き込み性能の高さを強調 OCZ,“オール自社設計”のSSD「Vector」を解説。ランダムアクセス性能と継続書き込み性能の高さを強調

 現在,市場ではSamsung Electronicsの「SSD 840 PRO」とPhilips&Lite-On Digital Solutionsの「Plextor M5 Pro」が高性能SSDの代名詞的に扱われているが,スペック値やデモを見る限り,Vectorにもかなりの期待をしていいのではなかろうか。新型SSDとして要注目の製品であることは間違いないだろう。

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OCZの2.5インチSSD製品情報ページ(英語)

アスクのOCZ製品情報ページ

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