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「METAL GEAR SOLID」,ついにハリウッド映画化が決定
コロンビア・ピクチャーズと米ソニー・ピクチャーズが製作し,配給は米ソニー・ピクチャーズが担当。プロデューサーはAVI ARAD氏が務める。小島監督によるとAVI ARAD氏は,「僕のソウル(魂)やMETAL GEARのウィル(意志)を理解してくれた」とのことで,「この方なら間違いない」と映画化を決意できたのだという。
会場にはAVI ARAD氏も訪れ,スピーチを行った。
AVI ARAD氏:
皆様のおかげでゲームと映画をつなげることができました。そのことをたいへん嬉しく思っています。考えてみると5年にわたって成功できるゲームは「ファンタスティック」,10年にわたって成功できるゲームは「信じられない」,MGは25年「驚異の実績」といっても過言ではない業績です。このような成功ができたのは,METAL GEARに深い物語があったからと考えています。
物語は映画を作るにも不可欠です。映画には深い物語,素晴らしいキャラクターが必要です。METAL GEARにはそれがあリます。
小島監督は25年前にMETAL GEARを制作されたときに,たいへんなリスクを背負われたと思います。かつてのビデオゲームは原始的なもので子供のおもちゃであり,ストーリーなどは二の次と考えられていました。しかし小島監督はそれにNOと言い,プレイヤーが感情移入できる物語,楽しさ,遊び方が不可欠だと考えてMETAL GEARを作りました。それこそが革新的であり,成功の元だと考えています。
私は今回,初めてゲームの映画化に携わるのを嬉しく思っています。それにあたって,ストーリー,キャラクター,アイデンティティを語る物語であることが重要だと考えています。METAL GEARの物語には,いろんな要素が含められており,その中にはイデオロギーもあります。これをゲームに入れた小島さんに感心しています。
とくに冷戦という背景の中,軍,人間の忠誠心,葛藤などを描いたり,聖書の中に出てくる有名なケインとアベルという兄弟の物語なども入れて,プレイヤーを感情移入させている。こうしたことが,一本の映画を作るに値する理由だと考えています。
また同時に,METAL GEARは冷戦を描いています。米ソの冷戦は終わりましたが,現代にも同様のケースが世界各所にあります。だからこそ,これは世界に通じるテーマだと考えています。今こそ,それを素晴らしい映画で描くことが必要だと信じています。この場をお借りして,小島監督に「素晴らしいものを作ってくれてありがとう」と言いたいです。
最後に一つ約束します。小島さんが作られたMETAL GEARを悪いものにはしません。ゲームに込められたスピリット,作られた当初の精神,物語を素晴らしい映画にしてみせることを,お約束させていただきます。
小島秀夫監督(左)とプロデューサーを務めるAVI ARAD氏(右) |
なお,映画の監督やスネーク役などは未定。小島監督からはいくつかの「こうだったらいいな」というアイデアが出たが,AVI ARAD氏は,「世界中の俳優がこの役を演じたがるんじゃないか。アクション映画の中でこれほど複雑でエモーショナルな役はない。壮大なスケールの物語の中の役柄だからノーギャラでやりたいという人が現れるかもしれない」と,明言を避けた。
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