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MicrosoftのActivision Blizzard買収に関してFTCが裁判所に控訴。買収完了は予断を許さぬ状況に
「Call of Duty」や「Diablo」などの資産を抱える大手パブリッシャActivision BlizzardをMicrosoftが巨額買収することに対する,独占禁止法の抵触に絡む審議に関しては先日お伝えしたとおり。FTCの仮差し止め命令の請求が棄却されたことによって,6月に課した一時的接近禁止命令も7月14日23:59に終了する予定だった。ところが,FTCが控訴に向けた構えを見せたことで,その状況が再び混とんとしてきた。
この審議が決着しなければ,7月18日23:59を期限とする買収認定の期日が過ぎてしまうからだ。
現在,MicrosoftとActivision Blizzardは,クラウドゲームに絡む独占禁止法違反の審議が保留処置になっている「競争・市場庁」(CMA/ Competition and Markets Authority)との対話再開に動き出したばかりだが,第9巡回区控訴裁判所の動きによってはアメリカでの法廷バトルがさらに継続する可能性も出てきた。
もっとも,今回FTCが提出した控訴状は,異例とも言えるほど中身がないもので,なぜ控訴するのかという理由も書かれていない。これがどれほどの効力を持つのかはまったくの未知数であり,買収許可期限にどのような影響を与えるのか,予断を許さない状況になりつつある。
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