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ブロックチェーンゲーム業界の人達は,こんな人。業界を引っ張る28名に,ブロックチェーンの今と未来を聞いてみた
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印刷2022/12/29 15:00

企画記事

ブロックチェーンゲーム業界の人達は,こんな人。業界を引っ張る28名に,ブロックチェーンの今と未来を聞いてみた




Fantasy Tech
CEO
アレックス・フイ


ブロックチェーン事業開発専門のCOO/Directorを務め、開発アプリが世界的アワードを2回受賞する等、数々のプロジェクトを成功に導いた実績あり。NFT業界黎明期からの知見とブロックチェーンの専門&開発経験を武器に、日本オタクでゲーマーの香港人が次世代のブロックチェーンゲームを熱く開発中!
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<質問1>2022年のBCG界隈で,最も感心させられた,あるいは衝撃を受けたこと

去年からGameFiが徐々に認識され、2022年になり一気にブロックチェーン業界で一番盛り上がってるジャンルになったことですね。その中でユーザーが熱心にGameFiのことを勉強して、多くのプロジェクトもユーザーの声を取り込んで進化しているのを感じて、「BCGはやはり将来性がある」と実感しました。この進化スピードでいくと、2023年は今年よりもっと市場が盛り上がってくると思います。

<質問2>BCG化してみたい,またはBCGで遊んでみたい,ゲームや映画,小説,コミックなど

すぐ思い浮かぶのは3つあります。「ドラゴンボール」「ワンピース」「スターウォーズ」ですね。どれも世界観が素晴らしく、キャラクターの種類が非常に多いので、NFTやBCGとの相性が抜群だと思います。そして、キャラ作成もできそうなので、メタバースでも使えると思います!

<質問3>いまのBCG業界で,一番問題だと思っていること

まだまだBCGの魅力が一般層まで浸透していないこと、まだ怪しいと思われることです。そのような先入観があるのか、なかなかユーザー数が伸びないことです。
BCGがフィーチャーされ出した頃、Play and Earnの「Earn」部分を強調され過ぎた結果、「本当に面白いゲームなのか?やる価値はあるのか?」とユーザーが懸念してしまい、気軽に参入する機会を奪ってきてしまったかもしれません。このことは、BCG 業界のユーザーベースを大きく制限した要因かと思っています。

<質問4>BCGにあまり詳しくないゲームプレイヤーに,一番教えてあげたいこと

BCGは一般的に「稼げる」イメージが強いですが、BCGの一番の可能性はブロックチェーン導入によって、今までゲームでできなかった遊び方ができることです。

<質問5>理想的なBCGのあり方とは,どんなものだと考えているか

色々ありますが、理想的な在り方とは、プレイヤーが長期的にゲームを楽めることだと思っています。ゲームはゲームじゃないと、まったく意味はありません。ゲームの経済システム等も重要ですが、ゲーム性を最優先にしたBCGだからこそ一般層に広げられ、BCGの本来の価値を引き出せると思っています。

<質問6>2023年に向けての抱負,また4Gamer読者に向けてのメッセージ

BCGはまだまだ初期ステージにすぎません。これからBCGは、どこまで進化していくのか誰も予想はできません。最近の一連の事件で業界のイメージはあまりよくないかもしれませんが、ブロックチェーン技術には、きっと次世代ゲームのヒントがあります。
2023年も、皆様にはBCGの発展を暖かく見守って頂ければと思っています。そして一緒にこの業界の未来像を作っていけたら最高です!

ポルカファンタジー公式サイト





gumi
Business Promotion Director -Head of Blockchain Business
寺村 康


大学卒業後、日本政策投資銀行に入行し、国内外の大手法人向け融資業務や債権管理(事業再生)業務のほか、人事部門にて主に採用業務などに従事。2018年4月にgumiへ入社し、広報業務、渉外業務および投資業務を管掌しているほか、現在はメタバース事業(ブロックチェーン領域及びXR領域)の推進も担当
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<質問1>2022年のBCG界隈で,最も感心させられた,あるいは衝撃を受けたこと

海外のクリプト系企業からの日本コンテンツやIPへの期待が高いことを多く感じたことです。海外企業からの協業アプローチが圧倒的に増えました!BCGを通じて、日本のコンテンツ力を世界に示していきたいと思います。

<質問2>BCG化してみたい,またはBCGで遊んでみたい,ゲームや映画,小説,コミックなど

個人的には、スーパーマリオメーカーのような、参加者がプレイもでき、コースも作れるような拡張性や持続性をもったBCG。毎日新たなコースが追加され、優良コースの作成者には対価をもたらし、コースのタイムアタックや攻略、コース作成のための意見交換なども含め良質なコミュニティ形成も出来るのではないかと考えます。また、YouTuberなどにとってもこういったコンテンツは長期に渡り配信も可能な為、ピックアップしやすいのではないかと思います。

<質問3>いまのBCG業界で,一番問題だと思っていること

どのイベントに行っても同じ事業者に会いますし、同じような話題に終始することが多いところからしても、日本のクリプト界隈はまだまだ狭く、クローズドで、内輪感が強い印象です。もっとビジネスが広がり、参入する企業が増えることを期待しています。

<質問4>BCGにあまり詳しくないゲームプレイヤーに,一番教えてあげたいこと

来年以降、新しいユーザー体験ができる面白いゲームや、トークンに幅広いユーティリティを付与したゲームが数多く出てくると思います。そのため、暗号資産やNFTの購入だけでも良いので、いまのうちにクリプトに触れて慣れておくことを推奨します!

<質問5>理想的なBCGのあり方とは,どんなものだと考えているか

ゲームコンテンツの外にまで経済圏が及ぶような拡張性をもったトークン設計がなされたBCGが理想です。BCGを起点に、多くの市場参加者を外部にも形成し、持続性の高い経済圏を構築していくことが目指すべき方向性だと考えます。

<質問6>2023年に向けての抱負,また4Gamer読者に向けてのメッセージ

上場企業だからこそできるサービス・コンテンツの提供を実現させていきたいと思います。
来年にはこれまでのゲームユーザーも楽しめるようなコンテンツを複数リリースする予定ですので、楽しみにお待ちください!

2007年の創業以来、モバイル端末向けSNSの開発から始まり、フィーチャーフォン向けアプリの開発、そして現在では主力のモバイルオンラインゲームの開発・運用に加え、ブロックチェーンやXR(VR等)の領域で投資やコンテンツ開発等を行い、業容を拡大させています。
今後とも、企業理念「Wow the World!」に基づき、すべての人々に驚きと感動を創り届けます。


gumi公式サイト





LCA GAME GUILD
Founder
細金恒希


細金恒希(Koki Hosogane)
twitter:@Hosogane_LGG
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<質問1>2022年のBCG界隈で,最も感心させられた,あるいは衝撃を受けたこと

歩いて稼ぐ「STEPN」の登場です。

今年の上半期は、BCG市場はほとんど全てのユーザーの注目が「STEPN」に集まっていました。

STEPNは2021年までのBCGとは違い

1. 「Move to Earn」という、ゲームをする可処分時間の奪い合いからずらした画期的なコンセプトであったこと
2. Web3ネイティブでない一般ユーザーもストレスなく使えるシンプルなUI/UXであったこと
3. ユーザーと運営との距離感がとても近く、信頼関係を重視したコミュニティビルディングを行ったこと

などで、非常に幅広いユーザーにアクセスできたWeb3アプリケーションとなりました。

STEPNの緻密に設計されたトークノミクス設計、マーケティング戦略、経済圏のオペレーションは、BCGを含めた多くのWeb3アプリケーション開発者のベンチマークになりました。

STEPNの登場により、2021年に広がったゲームをして稼ぐ「Play to Earn」の概念を超えて、Web3プロダクトを通じて提供できるユーザー体験の幅が大きく広がったと思います。

2023年は、STEPNの成功事例と失敗事例を参考に作られた、より成功角度の上がったWeb3プロダクトが数多くローンチされることになります。そしてそのうちのいくつかのプロダクトは、Web3ネイティブではない、仮想通貨を触ったことがない一般ユーザーの獲得にも成功するはずです。

そういった視点からも、2022年のSTEPNが残した功績は、Web3界隈にとって非常に大きなインパクトがありました。

<質問2>BCG化してみたい,またはBCGで遊んでみたい,ゲームや映画,小説,コミックなど

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BCGの理想としてよく挙げられるのは、『ソードアート・オンライン』の世界観です。

「道具屋・武器屋・戦士などプレイヤーがゲーム内での別々の職業を持ち、NFTやトークンで実際にゲーム内経済を動かしながら、ゲームマスターが用意したクリア条件を目指す」といったコンセプトは、すでに一部のBCGで取り入れられ始めています。

ゲーム内アイテムが現実世界同様に資産性を持ち、ユーザー間で取引ができるようになると、必ずしもユーザー全員が同じキャラクターとして振る舞わなくても良くなります。

プレイヤーが初期のキリトのように少数精鋭または単独で攻略してもいいし、ヒースクリフやクラインのように大きなギルドのリーダーになってもいいし、エギルのように攻略組にアイテムを売って稼いでもいいし、リズベットのように鍛治職人として生計を立ててもいい。

「ユーザーが自分で得意なポジションを選んで、経済圏全体に貢献して対価を得る」という体験は、既存のゲームでは実現できなかったUXであり、BCGならではの面白さではないかと思います!

ただこれを実現するためには、暗号通貨やNFTを活用した経済圏を構築するためのトークノミクス(トークン+エコノミクスの造語)を緻密に設計する必要があります。

例えば、現実の世界でも起こっているように、ゲーム内で通貨やNFTを発行しすぎると、ハイパーインフレを起こし、通貨の価値が暴落してしまいます。

これを防ぐために、ゲーム内通貨の価値も、現実の法定通貨のようになるべく価値変動が起きにくい設計や、ゲーム内アイテムの需要と供給のバランスが均衡するような設計が求められます。

いまBCG事業者は、このトークノミクスの設計の試行錯誤を繰り返しており、業界全体としてトークノミクス設計の精度が上がってくると、本当に上記のようなゲーム体験が実現できるようになります!

また街並みのグラフィックやリアリティも、現実と遜色ないほどに再現され始めていますし、アンリアルエンジンやVRなどの技術とも掛け算になって、そう遠くない未来により没入感のあるゲーム体験ができるようになりそうで、いまからとてもワクワクしています!

<質問3>いまのBCG業界で,一番問題だと思っていること

現在の(2022年12月時点で公表されているタイトルベースで)BCGでは、「ゲームとしての面白さ」を追求すべきなのか、GameFiとしての「ファイナンス」(または経済圏構築)の部分を追求すべきなのか、の間で揺れているように感じます。

そのためユーザーのUXがどっちつかずになっており、既存のゲーマーに「BCGは既存のゲームに比べて全然面白くない」「NFTや暗号資産は怪しいもの」という印象を与えてしまっています。

面白いゲームを作るのであれば、既存のWeb2の技術で作ればよいという意見もあります。

LGGとしては、「ブロックチェーン技術を使ったWeb3ならではの体験」にこそ価値があると考えています。

すでに出てきているものとしては

1. NFTによる、オンリーワンのオーナーシップ体験(所有権の証明)
2. スカラーシップ(NFTレンタル機能)を活用した、途上国支援や経済的弱者支援につながる「Play to Earn」
3. ゲームタイトルごとにではなく、複数タイトルで共通トークンを活用する経済圏を構築することで実現するトークン価値の増幅
4. ユーザーと運営が一緒になってプロダクトを作っていく共創体験と、DAO的なトークンによるインセンティブ設計
5. ソウルバウンドトークン(SBT)を活用したユーザーの行動履歴、知識証明

などがあります。

この辺りの「ブロックチェーンならでは」のユーザー体験が、ゲーム体験に具体的に接続されてくることが、BCGの面白さを加速させていくブースターでもあり、この面白さをわかりやすくゲームとして表現できるかどうかが、現在のBCGが解決するべき課題であるとも感じています。

<質問4>BCGにあまり詳しくないゲームプレイヤーに,一番教えてあげたいこと

「BCGにあまり詳しくないゲームプレイヤーさんに一番教えてあげたいこと」は、興味が沸いてやってみたいなと感じるタイトルが出てきたら、そこで初めてプレイすれば良いんじゃないかな、ということです。

仮想通貨やWeb3について詳しく知らない方が、BCGについて抵抗を感じるのは、過去にインターネットが登場した時に、インターネットに嫌悪感を示す人が多くいたのと同じように、とても自然な反応だと考えています。

また、Web3の思想が、中央集権的な体制からの脱却から始まっているため、どうしても「Web3」vs「Web2」の対立構造で説明されがちなため、よりそう感じやすくなっている側面もあるかもしれません。

そもそも新しいテクノロジーとしての理想として、それがどんな技術なのかを消費者が理解できなくても良いくらい使いやすくなっていることが重要です。

僕らが普段インターネットを使っているとき、その裏側の技術がどうなっているのかをいちいち気にして使うことがないのと同じで、BCGも裏側の技術がどうなっているのかをいちいち気にしなくも良いくらいわかりやすく、便利で楽しければユーザーさんは使用するはずです。

私たち事業者側はそこを目指すべきで、ゲームプレイヤーさんに興味を持ってもらうのは事業者側の仕事です。ゲームプレイヤーさんが無理してBCGを理解しようとする必要はないかと思います。

<質問5>理想的なBCGのあり方とは,どんなものだと考えているか

<質問 3> <質問 4>で回答したことをまとめると、現状のBCGの目指すべきゴールは以下の2点に絞られます。

1. ブロックチェーン技術を活用したWeb3ならではのUXを提供できていること
2. それが分かりやすいUIに表現されており、ユーザーに参入障壁を感じさせないこと

STEPNがトークンを使ったインセンティブによって、人々を健康的なライフスタイルに導いたように、そのプロジェクトがどんな社会課題を解決できるのか、結果として消費者にどんな価値を提供できるのか、が重要だと考えています。

その価値は必ずしも「お金が稼げる」といった、経済的なインセンティブに紐づくものだけではありません。

NFTをレンタルして、ゲーム収益を分かち合うことで、途上国支援ができたり、アプリでの体験を通じて健康や勉強が習慣化したり、コミュニティビルディングを通じて人間関係が豊かになったり、さまざまな価値を提供できるのが理想のBCGだと考えています!

<質問6>2023年に向けての抱負,また4Gamer読者に向けてのメッセージ

私たちLCA GAME GUILDは、ゲーム領域に限らない、Web3プロダクトを開発する全ての企業様を対象にしたコンサルティングを行う会社です。

私たちは、ユーザーさんが安心して触ることができる(詐欺に遭うといった心配のない)プロジェクトを選定し、そのプロジェクトのUI/UXをブラッシュアップし、適切なプロモーションを行うことを大切にしています。

2023年は、ゲーム領域はもちろんのこと、ゲーム要素を取り入れたアプリケーション領域でも、面白いWeb3プロダクトがたくさん出てきます。

そのとき、きっと4Gamerの読者のみなさんにとって、触ってみたいと思えるプロダクトを届けられると思いますので、ぜひ楽しみにしていてください!

LGG Research





MARBLEX
Head of business development
Jake Moon


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<質問1>2022年のBCG界隈で,最も感心させられた,あるいは衝撃を受けたこと

皆、似たようなことを考えているようです。LunaからFTXまで……2022年はいろいろなことがありましたね。衝撃的な事件を1つだけ選ぶのは難しいですが、トークンマーケットで一番大事なのは「信頼」であることを改めて感じました。将来が不安定な市場においては、「信頼」がより重要になってくると思います。

<質問2>BCG化してみたい,またはBCGで遊んでみたい,ゲームや映画,小説,コミックなど

MARBLEXでサービスしている「二ノ国:Cross Worlds」iOS / Android)をオススメしたいです! 弊社のゲームですが、記録的な好調ぶりを見せています。スタジオジブリとレベルファイブが持っている共同IPをベースに、そのゲーム性の高さから、発売直後に世界12か国で人気ランキング1位を獲得しました。ブロックチェーンを応用しているゲームで、米国を含む世界27カ国でモバイル市場の売上ランキングのトップ10入りを果たし、従来のモバイルゲーム市場で高い人気を獲得しました。
キャラクターを育成する過程で、ユーザーは自然にトークンを取得し、それを使うことができます。ブロックチェーン技術が自然にゲームに溶け込んでいるため、多くのゲーマーが普通に楽しめます。

2022年にブロックチェーンゲームとしての配信がスタートした「二ノ国:Cross Worlds」グローバル版だが,日本からはまだ普通には遊べない。一刻も早い日本対応が待たれる
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<質問3>いまのBCG業界で,一番問題だと思っていること

最大の問題は、既存のブロックチェーンゲームの多くが収益性しか見ていないということです。ゲームリリース後、トークン価値を継続的に維持するケースはなく、短期間だけ利益を出して辞めていくユーザーが多い。そうしてあっという間にゲームが低迷し、運営が難しくなってしまうわけです。
ユーザーはすでにこのパターンに慣れていて、新しいブロックチェーンゲームがリリースされても、「さっさと稼いでやめるゲーム」と考えながらゲームを始めるのです。この問題を解決するためには、継続的にユーザーを引き留め、報酬利益をゲームに再投資する循環を生み出せる「ゲーム性」が優先されなければならないと思います。むしろ、ブロックチェーンゲームをジャンルとして捉えるのではなく、最終的にはそれぞれのゲームジャンルに応じてブロックチェーン技術をどのようにうまく適用できるかを設計することが、最も重要だと考えています。

<質問4>BCGにあまり詳しくないゲームプレイヤーに,一番教えてあげたいこと

普通のゲーマーをブロックチェーンの世界に引き込むのは簡単ではありません。
従来のゲームプレイヤーは、ブロックチェーンゲームに馴染みがなかったり、反発を感じたりしています。ブロックチェーンゲームに距離を感じているユーザーに、ゲームのエコシステムにおけるトークンが、いかにゲームに良い影響を与えるかについて伝えたいと思います。プレイ体験で獲得したトークンを使うことで、ゲーム内でより高度なプレイ体験ができ、ゲーム外でも様々な使い方ができることをお伝えしたいです。例えば、MARBLEXでも、NFTやマーケットプレイスを通じて、ゲームトークンやステーキングサービスを活用し、利用範囲を広めています。ユーザーにトークンの価値を知ってもらった上で、ブロックチェーンに関する詳細なガイドを提供し、ユーザーのアクセス性を向上させる必要があると考えています。ウォレットの作成、ゲームとの連携、そして使い方まで!

<質問5>理想的なBCGのあり方とは,どんなものだと考えているか

結局のところ、ブロックチェーン市場においてもAAAクラスのゲームが持続可能なエコシステムを形成していくと思います。よくできたゲームそのものが、トークンに関係なく多くのゲーマーが遊んでくれるのです。それによって、トークンのエコシステムとゲームのエコシステムが融合し、ユーザーはトークンについて自然と学べるのです。そして何より、ゲーム内で常にトークンが消費される構造を形成することで、トークン価値がより安定に維持されます。トークンの価値を「利益」として楽しむことよりも、トークンの価値を「効用」として確立することのほうが、ブロックチェーンゲームのトークノミクス(トークン経済)がうまく機能し続けることにつながると思うのです。

<質問6>2023年に向けての抱負,また4Gamer読者に向けてのメッセージ

2023年はMARBLEXにとって非常に重要な年です。リリースしたばかりのNFT、De-Fiサービスに力入れます。その後も会員制などの新しいサービスを追加しながら、徐々にエコシステムを拡大していきます。
2022年のキーワードが「始まり」だとすれば、2023年は「広がり」が重要になると思います。4Gamer読者の皆様、MARBLEXにご期待ください。再び、新しいゲームやサービスをお届けいたします。

MARBLEXは、ゲームベースのブロックチェーンサービスを提供する企業です。MARBLEXは、開発者とのコラボレーションにより、厳選された高品質のゲームにブロックチェーンエコシステムを適用します。10数年の経験を持つゲーム開発者、プランナー、ビジネスのプロ達が集結し、ブロックチェーンサービスを提供しています。社内には約6000人の関連社員がいてインフラを持ち、世界のブロックチェーン企業と複数のMOUを締結することで、サービスを強化しています。すでにローンチしているゲームは「A3: STILL ALIVE スティルアライブ」「二ノ国:Cross Worlds」「The King of Fighters ARENA」などです。

MARBLEX公式サイト





MCH
代表取締役
若尾俊仁


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<質問1>2022年のBCG界隈で,最も感心させられた,あるいは衝撃を受けたこと

多くの人が挙げそうですがSTEPNでしょうか。歩いて健康習慣を身につけつつトークンを増やそう、というのがあそこまでヒットするとは想像できていませんでした。
思った以上に、ゲーム内の設計も作り込まれていたり。インフレなど課題点も多く感じましたが。
特に感心したのは、後の質問でも語っていますが「BCGは新規には難しくてハードルが高い」と言われているところ、STEPNを例にとると難しさを解決すれば良いというものでもないのかな、と考えさせられました。
SOLANAという新規チェーン、日本の取引所で扱いのないSOLトークンの入手、最も普及しているメタマスクではなくSOLANA向けウォレットを使う、といったほとんどの人にとって新しいものばかりですが多くの人がハードルを超えていきました。
「ハードルがあろうとも、やりたければやる」という考えさせられる事例だったのかなと。

<質問2>BCG化してみたい,またはBCGで遊んでみたい,ゲームや映画,小説,コミックなど

言い出すとキリがないほどありますが…頑張って絞り込みます。
ゲームで言うとアートディンクさんのカルネージハート。中学生時代に大きな影響を受けたゲームの1つです。かなり本格的なプログラムを組むというのが最大の特徴ですが、正直ハードルが高すぎて多くの人にプレイしてもらえなかったことと思います。
BCGであれば、誰かの作ったプログラムを売買や交換で入手して組み込んだり、簡単な調整ならできたり。一つの解が得られるのではないかと思ってます。このように誰かの発想や作品など「知的財産」に価値を持たせるようなゲームはBCGに向いている一つと考えています。

カルネージハート エクサ
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<質問3>いまのBCG業界で,一番問題だと思っていること

一般に広く普及するには専用のウォレットアプリのセキュリティ管理や、詐欺に対しての自衛力などユーザーに求められるハードルの高さはまだまだ高いなとは思います。ただ、昨今ではクリプトに限らないインターネットでも便利すぎて何も知らぬままデジタル製品を使える故の詐欺などが横行していると思います。ある程度の知識をユーザーさんに持ってもらう、というのは見直す節目ではないかとも考えています。この先の発展や、皆さん個人個人の豊かさのためにも。

<質問4>BCGにあまり詳しくないゲームプレイヤーに,一番教えてあげたいこと

ブロックチェーンゲームではほぼ必須となるNFTは、アイテムやキャラを他のゲームで使えたり、記されたデータ以外にも新たな側面を持たせたりできます。データを拡張したり、全く別のデータとして読み込んだり。バーコードバトラーで言うバーコードや、モンスターファームで言うCDなどのように斬新な使い道を与えられることに似ています。
単純なコンバートを超えた拡張性を持ち既存ゲームの枠を超えてゲームとゲームが繋がる未来が生まれようとしている今、現場に立ち会えることが貴重な体験になると思います。
なお、稼げるといったような経済性を持っていることもBCGの面白さを構成する1つの要素ではありますが、それだけでのプレイはお勧めしません。これは、どんな趣味でも同じと捉えていますが。

<質問5>理想的なBCGのあり方とは,どんなものだと考えているか

ブロックチェーンは制約や枠組みで閉じられたプラットフォームでなく、誰でも許可なく使える、拡張できるという思想が特徴の一つです。理想的なBCGとは個々が思い描き、同じ理想を持つ人が集まって世界を形成できること、今年よく耳にしたメタバースの核もそう捉えています。僕の理想を具体的に言えばいくつものゲームが新しくできるたびに、今までのゲームともアイテムやポイントなどを既存ゲームではできないほどスムーズに共有してより大きなゲーム群へと拡張できる世界観。参加できるだけでなく、ゲーム作りに何かしら参加できる。そんなBCGをやりたいし、自社でも目指したいと思っています。

<質問6>2023年に向けての抱負,また4Gamer読者に向けてのメッセージ

12月に正式ローンチを迎えたばかりのゲーム特化である日本発プロジェクト「Oasysチェーン」にとっては、2023年が最も重要な年になるだろうと見ています。
そこに参加している我々も、MyCryptoHeroesという1つのゲームタイトルを超えて、MCH Verseという世界でゲームを呼び込み、それぞれを繋いだ大きなゲームの括りで楽しめる世界を創りたいと考えています。
4Gamer読者の皆さんは結構コアなゲームファンも多いと勝手に思っているのですが…そんな方にこそ是非、新しいゲーム圏ができていくところに飛び込んで体験していただけたらと思います!

会社名 :MCH株式会社
所在地 :〒171-0022 東京都豊島区南池袋1-21-5 第7野萩ビルB1 階
代表者 :若尾 俊仁
設立  :2021年1月
事業内容:「My Crypto Heroes (ブロックチェーンゲーム)」、「MCH Verse(レイヤー2ブロックチェーン)」及び「Oasysブロックチェーンノード」の開発・運営


「My Crypto Heroes」公式サイト

 
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