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「Tencent Cloud Day2022」で,バーチャル接客や司会に使える「バーチャル人間」サービスの開始などが語られた講演をレポート
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印刷2022/01/25 20:51

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「Tencent Cloud Day2022」で,バーチャル接客や司会に使える「バーチャル人間」サービスの開始などが語られた講演をレポート

 テンセントクラウドジャパンは本日(2022年1月25日),同様のサービスだがオンラインイベント「Tencent Cloud Day2022」を開催した。講演「テンセントクラウドジャパンの2022年戦略」では,同社の新サービス「バーチャル人間」「AR・VRクラウドレンダリング」「AR広告埋め込み」「3Dサイネージ技術」について,Tencent Cloud International コマーシャルバイスプレジデントの趙 剣南氏が語った。

Tencent Cloud International コマーシャルバイスプレジデントの趙 剣南氏
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 テンセントジャパンは本日,オンラインイベント「Tencent Cloud Day」にて,日本国内で提供予定の新サービスを発表した。発表されたのは,AR・VRコンテンツのクラウドレンダリングサービスや,AR広告の埋め込みサービスといった,メタバース事業参入を検討する企業向けのものだ。

[2022/01/25 11:33]

 まず趙氏は,テンセントの事業内容についての説明を行った。
 1998年11月に設立された同社は「テンセントQQ」「WeChat」「Weixin」といったメッセンジャーアプリをはじめとし,ゲームや動画配信,電子書籍,オンラインカラオケ,ビデオ会議など,さまざまなサービスを展開。WeChatは月間アクティブユーザー数が12億人を突破,テンセントビデオはサブスクリプション会員数が1億1200万人に達するなどの業績を記録している。
 そんなテンセントがクラウドサービスを開始したのは2013年のこと。いまや27のリージョンでサービスを行い,IaaS(Infrastructure as a Service。ネット経由でサーバーやネットワークを提供する)分野で世界6位の規模になっている(ガートナー社調べ,2021年6月)。
 また,PaaS(Platform as a Service。クラウド上のシステムで開発を行える)やSaaS(Software as a Service。ネット経由でソフトウェアを提供する)といったサービスも提供し,ライブストリーミングやゲームなどの用途に使われているという。

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 テンセントは設立からの過去20年と同様,今後も自社製品のオープン性と互換性を高めていき,日本のパートナーと連携してWin-Winの関係を築き上げ,共同でデジタルエコシステムを構築したいと考えている,と趙氏は語った。


 趙氏が注目しているのが,仮想空間で各種のサービスを提供する「メタバース」の概念だ。趙氏はメタバースを「新しいテクノロジー時代の始まりである」と表現。企業がメタバースに参入できるように支援したいとして,「バーチャル人間(ヒューマン)」「AR・VRクラウドレンダリング」「AR広告埋め込み」「3Dサイネージ技術」の新サービスを紹介した。

 バーチャル接客,バーチャル司会者,フェースチェンジ,バーチャルガイドといったシナリオに対応するのが「バーチャル人間」である。バーチャル人間は,本物の人間のような見た目を持ち,ナチュラルな動作ができ,聞き取りやすいボイスメッセージを発声可能。バーチャル人間の性格や動作をカスタマイズするといった,オーダーメイドができるという。あらかじめキャプチャしたデータからバーチャル人間を生成することや,ユーザーとの対話,仮想スタジオからの生放送や仮想コンサートも可能とされている。

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左上の画面は,リアルタイムキャプチャによる顔の置き換えだ。左がオリジナルで,右が置き換え後。画面左下は,あらかじめキャプチャした音声や動画のデータを使って「バーチャル人間」によるお天気コーナーを模している
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 講演の冒頭では「バーチャル司会者」である「小志(こし)」による挨拶も行われている。自己紹介に曰く「テンセントのクラウド自然言語解析とVR技術で作られたバーチャル人間」とのことで,声優がリアルタイムにアフレコしているわけではないようだ。

「バーチャル司会者」の「小志(こし)」
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小志は講演の冒頭で挨拶を行った
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 人間の動きをリアルタイムで3Dキャラクターに反映させ,ネット配信などに活用する例が増えているのは,読者諸兄もご存じのとおり。いわゆるバーチャルYouTuber(VTuber)が分かりやすい例で,企業のバックアップを受けない「個人勢」が,イラストレーターにキャラクターの外見を外注することも珍しくない。
 バーチャルYouTuberは,着ぐるみのように「中の人(アクター)」がリアルタイムで演技・アフレコする必要があるが,「バーチャル人間」サービスの発表を見ると,これらを自動化したものも含まれているようだ。つまり,より高度化したバーチャルキャラクターを,テンセントジャパンがオーダーメイドで提供することになるのだろう。
 具体的な料金プランやターゲット層については語られなかったものの,おそらく企業向けのサービスであり,よりフォーマルな場での活用が行われていきそうだ。

 テンセントのクラウド技術により,ARやVRコンテンツを配信するサービスが「AR・VRクラウドレンダリング」となる。ユーザーはスマートフォンなど任意の端末からアクセス可能だ。処理自体はクラウドサーバーに任せ,端末側では結果のみを受け取る,いわゆるクラウドゲーミングと同様のシステムを使ったサービスだが,こちらは観光や博覧会といった用途や,建築や不動産などの業界での活用が想定されている。例えば,クラウドサーバー側がリアルタイムレンダリングで作り出した3D空間を,ユーザーが自由に歩き回れるといった感じだ。バーチャル人間による解説を組み合わせたり,ライブ放送で使うことも可能だという。

 発表会では,VR化した街並みをリアルタイムで歩き回れるコンテンツも紹介された。テンセントが提供するWeChatから,QRコードを読み込むだけで訪れることができるのは,ユーザーの端末ではなく,サーバー側で3D処理を行うクラウドならではと言えるだろう。

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VRコンテンツ化された中国の街並み。テンセントが提供するWeChatから,QRコードを読み込むだけで訪れられるという
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 こうした中で,企業の収益源となる広告を改善するのが「AR広告埋め込み」である。近年は動画広告も普及しているものの,退屈なものが多く,ユーザーから嫌われることもあると,趙氏は広告関連の近況を総括する。テンセントクラウドジャパンが展開するAR広告では,動画や放送に直接商品を配置してもユーザーの視聴には影響しないため,広告に対する抵抗感を大幅に減らすことができるという。また,テレビ番組にも簡単にAR広告を埋め込められるとのことだ。

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 ゴーグルなど特殊な機器を必要としない,裸眼3Dによるサイネージ(電子看板)を展示するのが「3Dサイネージ技術」である。すでに中国では紫禁城の文化遺産を裸眼3Dで展示する取り組みも行われており,来場者は文化遺産を最大5.3メートル,22倍の大きさにまで拡大しつつ観賞できるという。

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 テンセントクラウドジャパンでは,メタバースに参入しようとしている日本の顧客に対し,技術サービスを提供する用意ができていると趙氏は語り,講演を締めくくった。

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「テンセントクラウド」公式サイト

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