ディライトワークスは2018年7月13日,ゲームやエンターテインメント業界関係者の交流会
「DELiGHTWORKS ボードゲームパーティー 2018.07 わくわくホラーナイト」を,自社のボードゲームカフェにて開催した。本稿でその模様をレポートしよう。
社員間の交流や連携強化を目的として,ディライトワークスが2018年4月に新設したボードゲームカフェ。そこに業界関係者を招待し,ボードゲームをプレイしながら社内外のネットワークを広げ,新しい刺激を得る場をとすることが,「DELiGHTWORKS ボードゲームパーティー」の目的だ。今後も定期的に開催が予定されている。
ディライトワークス社内のボードゲームカフェ。普段は社員の交流の場として使用されている
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約50名が参加した今回は,当日が「13日の金曜日」ということにちなみ,ホラーがテーマのボードゲームが13個提供される「わくわくホラーナイト」となった。
プレイの前には,ディライトワークスの執行役員クリエイティブオフィサーの
塩川洋介氏と,カナイ製作所代表でアナログゲームデザイナーの
カナイセイジ氏が,来場者に向けて挨拶を兼ねた対談を行った。
塩川洋介氏(左)とカナイセイジ氏(右)
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塩川氏は「ボードゲームを通じて,さまざまな業界に携わる皆さんが楽しく交流できる場を作っていきたい」ということから,このイベントの開催を企画したという。イベントは毎回何かしらのテーマを決めて,月1回のペースで行っていくとのことだ。
現在ディライトワークスが開発中のボードゲーム「
Fate/Grand Order Duel -collection figure-」のフィギュアやカードも披露された。FGOのプレイヤーならすんなり入っていけるゲームデザインで,発売のあかつきには,このパーティーでの大会も行いたいそうだ。
カナイ氏によると,こうしたボードゲーム交流会は,ゲーム業界各社で行われているという。氏も仲間内では公民館を借りるなどしてがっつりプレイを楽しんでいるとか。ちなみに最近一番盛り上がったのは
「テラフォーミング・マーズ」で,約4時間がっつり楽しんだそうだ。
今回用意されたボードゲームの中でカナイ氏がオススメしたのは
「ハコオンナ」。洋館に閉じ込められた人達が,箱の中に閉じ込められて死んだ女の怨霊に追いかけられるというホラーゲームで,進行中に積んでいくチップが崩れるとハコオンナが館の中を移動するという,恐怖を物理的な緊張感で演出している点を評価していた。
そしてもう一つ挙げた
「Dead of Winter」は,ゾンビをテーマにしたアメリカ製の正統派なホラーゲーム。ゾンビアポカリプスが起こった世界を舞台に,生存者が迫るゾンビを追い返していくという,海外ドラマをそのままゲームにしたような内容だ。
「同業ライバルの作品はあまり褒めちぎりたくない」と苦笑いしていたカナイ氏だが,「ハコオンナ」を紹介
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トークはここで終了し,塩川氏とカナイ氏も加わって交流会がスタート。来場者はおのおの好みのゲームを手に取って着席。各テーブルでは,ボードゲームカフェ「JELLY JELLY CAFE」のスタッフがゲームの解説やゲームマスターを担当し,来場者は説明書を読むこともなくゲームを楽しんでいた。
次回は2018年8月3日に開催されるとのこと。この試みが業界の活性化につながることに期待したい。
当日用意された13種類のホラーゲーム。これ以外にも,棚のボードゲームは自由にプレイ可能
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「Dead of Winter」。迫るゾンビを協力して撃退するゲーム。プレイヤーは独自の目的を持っていて,それが仲間との対立につながることもある
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ラヴクラフトの小説が原作の「狂気山脈」。南極大陸にあるという遺跡を探して脱出するゲームで,極地に秘められた「狂気」がプレイヤーに襲いかかる
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「パニックマンション」。8つの部屋があるマンションにいろいろな形のコマを入れて,めくったカードの絵にあるコマを1つの部屋に早く集めるというゲームが展開
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「ミステリウム」。霊能力者と殺人事件で殺された幽霊が協力して犯人を捜し出すという,変わった設定の推理ゲーム。4Gamerでもレビューを掲載している
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「ハコオンナ」。洋館から脱出するか,怨霊ハコオンナを成仏,または退治するのが目的。「物音チップ」を積んで崩してしまうと,ハコオンナが行動してしまう
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「ブラックストーリーズ ファニーデス」。人気シリーズの第4弾で,実話を元にした奇妙な物語を出題者が読み上げ,それに対する質問と回答を重ねて事件の真相を探っていく
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「Auf Teufel komm raus(地獄の釜)」。窯の中にあるコマをめくって出た数値によってもらえる報酬を稼いでいくゲーム。コマに潜む悪魔が勝敗の鍵を握っている
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「Hit Z Road」。群がるゾンビを退け,シカゴからロサンゼルスの道中を車で逃げるというゲーム。王冠やキャッシュカードなど,身近なものをモチーフとしたデザインが特徴
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「ブラッディ・イン」。ホテルの宿泊客を殺して金銭を奪い,その金額を競うというブラックな設定のゲーム。警察の捜査を逃れるために死体を隠すのも重要な要素となる
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「キャット&チョコレート 幽霊屋敷編」。幽霊屋敷で発生する怪奇現象を,アイテムを使って回避するカードゲーム。回避方法はプレイヤーが考え,ほかのプレイヤーのジャッジで結果が決まる
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