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“攻殻”の電脳空間で光学迷彩を駆使してハッキング。VR ZONE「近未来制圧戦アリーナ 攻殻機動隊 ARISE Stealth Hounds」はVR版サバゲーだ
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印刷2017/12/08 00:00

プレイレポート

“攻殻”の電脳空間で光学迷彩を駆使してハッキング。VR ZONE「近未来制圧戦アリーナ 攻殻機動隊 ARISE Stealth Hounds」はVR版サバゲーだ

画像集#008のサムネイル/“攻殻”の電脳空間で光学迷彩を駆使してハッキング。VR ZONE「近未来制圧戦アリーナ 攻殻機動隊 ARISE Stealth Hounds」はVR版サバゲーだ
 東京・新宿のVRエンターテイメント施設「VR ZONE SHINJUKU」にて,2017年12月9日よりチーム対戦型フィールドVRアクティビティ「近未来制圧戦アリーナ 攻殻機動隊 ARISE Stealth Hounds」(以下,攻殻機動隊SH)が稼働予定だ。自分の足でVR空間のフィールドを歩きながら,最大4人対4人による対戦が可能だという最新アクティビティをさっそく体験してきた。

 攻殻機動隊SHは,アニメ「攻殻機動隊 ARISE」を原作とする最新アクティビティだ。プレイヤーはVRゴーグルを装着し,“あの電脳空間”を舞台に最大8人によるチーム対戦が楽しめる。体験料金は2800円(税込)で,VR ZONE SHINJUKUの入場券が別途必要となる。

 フィールドは20メートル×11メートル。「国内VR施設では最大級の広さ」と謳われており,テニスコート程度の広さと考えれば想像しやすいだろう。この中でVRゴーグルを付けて銃撃戦を行うのだが,今回は取材者2人に施設スタッフを加えた1チーム3人の編成となった。稼働後も当面は同様の仕様で運営を行い,運用上の問題点を確認しつつ,徐々にプレイヤー数を増やしていく予定だという。

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 プレイヤーはVRゴーグルのほか,マイク付きヘッドホンとバックパック型PCを装着。さらにトラッキングマーカー付きのギアを両足,腰,利き腕ではないほうの腕に固定する。これにハンドガン(反動あり)を加えると計10キロほどの重量となるが,数字ほどの重量は感じなかった。

トラッキングマーカーは頭(VRゴーグル),腕,ハンドガン,両足の脛,腰の6か所に設置。これで全身の動きをトラッキングしている
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画像集#006のサムネイル/“攻殻”の電脳空間で光学迷彩を駆使してハッキング。VR ZONE「近未来制圧戦アリーナ 攻殻機動隊 ARISE Stealth Hounds」はVR版サバゲーだ

 ゲームを始める前には,チーム編成やブリーフィングが行われる。プレイヤーはα(アルファ)チーム,またはΩ(オメガ)チームに所属し,お互いに相手はサイボーグ風のテロリストとして映る。味方のプレイヤーは人間に近い義体なので,敵味方を判別しやすい。
 最初はαチームがフィールド上の爆弾で壁を破壊し,施設への突入を図る。一方,Ωチームはこれを迎え撃つ形だ。「ハンドガンを撃って敵を倒す」「情報端末をハッキングする」といった成果を上げるとスコアが加算されていく。

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 プレイヤーの武器はハンドガンのみ。弾は12発装填されており(画面右下に残弾数が表示される),グリップの底にあるボタンを押すとリロードとなる。
 攻殻ファン注目の“光学迷彩”は,ハンドガンのハンマー付近にあるボタンを押すと発動する。もちろん,その効果は一定時間,姿が消えて相手から完全に見えなくなるというものだ。
 ただし,効果が切れるとチャージが必要となり,しばらく使えない。「ここぞ!」という勝負どころを見極めて使いたい。ちなみにアニメにおける光学迷彩は,光の屈折の具合でぼんやりと姿が分かる表現だったが,攻殻機動隊SHでは完全に消えてしまうようだ。

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 プレイヤーは身体に3発,または頭に1発の弾を受けると戦闘不能状態に陥る。身体が半透明になってしまったら,フィールド上のリスタートポイントまで移動すれば何回でも復帰できる仕組みだ。

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 ブリーフィングにおいて,繰り返し注意を受けたことは「絶対に走らない」
 現実のフィールドは障害物のない広い空間だが,ゲームが始まるとVR空間には部屋が出現し,その周囲に通路がある。部屋の四方すべてに入口があり,部屋の中にも壁があるため,プレイヤーは狭い通路を歩くことがほとんど。相手の姿が見えないときに,走ってしまうと出会い頭にぶつかってしまう恐れがあるのだ。

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 また,ゲーム中はたとえ敵が目の前に現れても,ゆっくり歩いて行動したほうがいい。急にしゃがんだり,小走りになったりすると,画面にアラートが表示され,物音を立てたことになってしまうからだ。こうなると,壁越しでも相手に位置がバレるだけでなく,戦闘不能状態からのリスタートに必要な時間が長くなってしまう。
 安全面はもちろん,ルール的にも走っていいことは何もないのだ。

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ブリーフィングでは,端末を使って名前(ニックネーム),身長,性別といったプロフィールを入力する。これが済めば,いよいよフィールドエリアに移動だ
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ゲーム中,プレイヤーのニックネームが各々の頭上に表示される
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 ゲームがスタートすると,装着したセンサーが正しく反応しているのか,個人認証は正しいかといった確認が行われる。このシークエンスは,義体に意識を入れる展開になっており,「ついに攻殻の世界に来てしまった……」と雰囲気が一気に盛り上がる。

「攻殻機動隊」の主人公 草薙素子が登場し,あらためてゲームの説明が行われる
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 フィールドは通路や壁によって視界が遮られているので,曲がり角や壁の裏に隠れながら,チラチラと敵の存在を確認しながら進むことになる。自分の姿を晒していたら,格好の的になるだけだ。
 ハンドガンからはレッドドットサイトが出ているので,ヘッドショットが狙いやすい。調子よく相手を倒したところで,味方の施設スタッフから「情報端末が出ました! ハッキングしましょう!」という報告が入った。アタッシュケース状の情報端末を見つけたら,しばらく(10秒くらい)手をかざすことでハッキングが可能だ。
 しかし,当然ながら敵もハッキングを狙ってくる。ハッキング中は足が止まるので,仲間にサポートしてもらうのが賢明だろう。ゲーム中は仲間同士のみマイクによって会話が可能で,相手チームに聞かれることはない。積極的に情報を共有したほうがいい。

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 今回のゲームは,相手に2回続けてハッキングを許したところで終了。展開に多少左右されると思うが,今回のプレイ時間は20分程度だった。フィールド走ることはないので疲労困憊ということにはならず,心地よい疲れを感じながらHMDを外すと,一気に現実へと引き戻される。そして,あることに気が付いた。

「ここに壁はなかったんだ……」

 現実のフィールドには部屋も壁も存在しない。だが,プレイ中はそのことに考えが及ばなかった。それくらいVR空間には“実在感”があり,完全に没頭していたようだ。自分の手や足の動きも正確にシンクロしているため,いとも簡単に騙されてしまった。
 なお,ゲーム中は壁を通り抜けようとすると,警告が表示されるとのことだ。

 プレイ後,VR ZONEの公式サイトで戦績をチェックできる。各プレイヤーのスコアやランキング,キル/デス数などがあり,「今度こそ!」という気持ちにさせてくれる。

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 体験後には「Project i Can」の小山順一朗氏(コヤ所長)田宮幸春氏(タミヤ室長),そして攻殻機動隊SHのプロデューサーを務めるローム・チャールズ氏(CJ)に話を伺った。

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 攻殻機動隊SHが誕生したきっかけは,「VR ZONEとしては,歩き回れるVRコンテンツを作りたかった」(小山氏),「歩き回れるフィールドタイプのVRで,“対戦できる”というコンテンツが国内にはなく,ぜひやってみたかった」(ローム氏)というものだったそうだ。いいタイミングで「『攻殻機動隊』で何か作れないか」という話があり,ローム氏はさっそく開発に取りかかったという。

 田宮氏によると,ローム氏は「アメリカ西海岸生まれですが,日本のゲームやアニメが好きすぎてバンダイナムコに入社した」というほど,日本のカルチャーを愛しており,そのなかでも「攻殻機動隊」は特別な存在とのこと。
 開発当初には「ロジコマ(多脚戦車)をハッキングして敵に攻め入る」「施設のシステムをハッキングして監視カメラから敵の動きを見る」といったアイデアがあったそうだ。さらに,「ハッキングするときは,ココ(後頭部)にケーブルを差す動作をしたかった」(ローム氏)と語り,溢れんばかりの“攻殻愛”が伝わってきた。これらのアイデアが実現する日を楽しみにしたい。

フィールドに鎮座していたロジコマ。ロジコマを動かすというアイデアも検討されていた
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 技術的なポイントを挙げるなら,プレイヤー8人の全身をトラッキングするという試みだろう。いわば8人同時にモーションキャプチャを行うようなものだが,田宮氏によると,「天井に60個のカメラを設置し,最低3個のカメラが各センサー光部位置を認識して3D座標を割り出しています」とのこと。

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 「ハンドガンで頭を狙って撃つ」という動作も,VR空間では正確に再現されているが,この調整にも時間をかけたそうだ。当初は画面内のハンドガンがぷるぷる震えたり,狙った場所が撃てなかったりして試行錯誤の連続だったという。
 結局のところ,解決策はトラッキング精度をひたすら上げていくしかなく,デバイスメーカーと相談しながらプログラムをひたすら調整したそうだ。

 攻殻機動隊SHは,運用面でも挑戦している。プレイヤーが自由に動けるがゆえに,お互いがぶつかるかもしれないという可能性がある。そのあたりはブリーフィングやゲームシステムによって,非常に気を使っている印象だ。
 トラッキングの正確性はもちろんだが,誰かとぶつかりそうになったり,速く動いたりするとアラートが表示されることや,狭い通路が多いフィールドデザインを採用していることによって安全性を高めている。ほかのプレイヤーの対戦を眺めてみても,みんな不思議なくらいゆっくり歩き,ぶつからないですれ違っていく。自分ではキビキビ動いていたつもりだが,端から見るとそうでもなかったようだ。

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 最後に,これからの意気込みをコメントしてもらった。VR ZONEでしか体験できない“VR版サバイバルゲーム”に興味を持った人は,ぜひ週末や冬休みを利用して足を運んでほしい。

「今までのVR ZONEはアトラクション的なものが中心でしたが,攻殻機動隊SHは『VRでやり込み系ゲームを作ったらどうなるか』という方向性です。攻殻機動隊SHを通じて,『今後,VRエンターテイメントがどういう楽しまれ方をするのか』といったことを確認したいという裏テーマもありますので,ぜひ注目してください」(田宮氏)

「VR ZONE SHINJUKUはもちろんですが,小型店舗でもVRアクティビティを体験できる『VR ZONE Portal』の展開も頑張っています」(小山氏)

「友達と一緒に攻殻機動隊の制圧戦を楽しめヨー!(絶叫)」(ローム氏)

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VR ZONE SHINJUKU「近未来制圧戦アリーナ 攻殻機動隊 ARISE Stealth Hounds」

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