業界動向
JEDEC,メモリ帯域幅がGDDR5比で2倍になる新メモリ規格「GDDR5X」を発表
GDDR5Xメモリは,Micron Technologyが製品化を予定しており,NVIDIAの次世代GPUである「Pascal」では,「HBM2 DRAM」とともに採用すると予想されている(関連記事)。2016年に登場するグラフィックスカードでは,このメモリを採用する製品が見られるようになるかもしれない。
GDDR5Xは,「JESD232 Graphics Double Data Rate (GDDR5X) SGRAM」という名称で2015年11月に標準化された規格で,今回,その仕様書が公開されたというわけだ。
GDDR5Xでは,メモリ帯域幅の拡大に加えて,システムに搭載可能なメモリ容量の増強も図られている。メモリ容量は,4Gbitから16Gbit×32――つまり512MBから64GB――までの構成を想定しているとのこと。GDDR5は最大8Gbit×32だったので,最大メモリ容量が倍増しているわけだ。PC向けのグラフィックスカードで,1枚に64GBを搭載する構成は考えにくいが,HPC分野向けの数値演算プロセッサカードとしては,あり得ない構成ではないだろう。
同様にメモリ帯域幅の広さが特徴であるHBM2 DRAMほどではないかもしれないが,現在よりも高速なGDDR5Xメモリを採用するGPUが登場すれば,グラフィックス性能もさらに向上することが期待できる。ゲーマーにとってもメリットをもたらす技術となりそうだ。
JEDECによる当該プレスリリース(英語)
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