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「キャプテン翼」は,原作者・高橋陽一氏が執筆するサッカー漫画だ。サッカーを心の底から愛する主人公・大空 翼が,仲間たちと力を合わせて勝利を目指す物語が描かれる。
「キャプテン翼2 WORLD FIGHTERS」のベースとなるのは,1994〜1997年に連載された「キャプテン翼 ワールドユース編」だ。日本がワールドカップ出場を逃した「ドーハの悲劇」の後,翼はかつてのライバルたちと日本代表チームを結成し,世界一を目指して各国のユースチームと激突する。
立ちはだかる世界の分厚い壁,個性的なライバルたち,日本代表メンバーに襲い掛かるさまざまな苦難,激闘の中で編み出される新たな必殺技……と見どころが多いシリーズとなっている。
今回発売に先駆けてメディア向けの先行試遊会が行われたので,そのプレイレポートをお届けしよう。試遊はSteam版とXboxコントローラが使われており,本稿の表記もそれに従っている。記事の後半には制作チームへのメールインタビューを掲載しているので,そちらも要チェックだ。
シンプルになった駆け引きと迫力の演出で描かれるキャプテン翼のサッカー
本作は中学生編を描いた「キャプテン翼 RISE OF NEW CHAMPIONS」から6年ぶりの続編となる。
プレイしてみると,前作以上にドリブルするプレイヤーとこれを防ぐプレイヤーの駆け引きがフィーチャーされていた。さらに操作もシンプルになっており,個性的なキャラクターによる必殺技の激突をより一層楽しめるようになった……という印象だ。
ディフェンスを抜いた際の高揚感,敵にボールを奪い去られたときの驚き,翼や日向といったチームの主軸にボールを回す際の祈るような気持ち,そして必殺シュートと必殺ディフェンスが交錯する際のスリル……と,漫画「キャプテン翼」を読んでいるときのような感情がアクションゲームの中で味わえる。原作の登場人物さながらに思わず「なにィ!?」と叫んでしまう,そんな体験ができるのだ。
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サッカーといえば11人 VS 11人で争われる団体競技であるが,本作では“ボールを持っている者”と“防ぐ者”の対決も大切となっている。ドリブル,タックル,シュートといったさまざまな局面で使えるムーブを駆使し,目の前の相手に勝っていけば,自然とゴールが見えてくるわけだ。
前作では,ショートパスを出すのに[A],ロングパスなら[B],「ドリブルムーブ(ドリブルの必殺技)」は[RB]のダッシュ中に接触or[RT],「タックルムーブ(タックルの必殺技)」が[B]or[RB]……といったように,慣れを要する操作が採用されていた。
今回は操作系が一新され,パスは[A](長押しと短押しで距離を使い分ける),ドリブルムーブやタックルムーブは[B],と主要となるアクションがワンボタンで出せるようになった。ここに[Y]で出せる新要素「全力ドリブル / 全力タックル」が加わったのが,本作の駆け引きだ。
[B]を一押しすれば,ボールを持っている(オフェンス)側ならドリブルムーブを使用でき,相手を引き付けて発動させるほど有利となる。守備(ディフェンス)側ならタックルムーブとなり,長押しすれば遠くから一撃をお見舞いできる。
つまり,駆け引きはオフェンス側が通常ドリブルでボールを運びつつディフェンスの動きを注視,タックルが来るようならギリギリまで引き付けてドリブルムーブを仕掛けることになる。
うまくいけば,華麗なドリブルムーブで相手を見事に抜いたり,タックルムーブでボールを奪い取ったりでき,その際には相手が驚愕するカットインが入る。自分がオフェンスなら勝利の快感を,ディフェンス側なら驚愕のあまり「なにィ!?」と叫びたくなる体験だ。
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ドリブルVSタックルの対決にアクセントを加えるのが全力ドリブルと全力タックルである。これらは通常のドリブルやタックルに勝つことができ,かなり長い距離を移動する。しかし,発動前に力を溜める時間が必要となり,発動後の隙もあるため,乱発は禁物だ。
面白いのは,タックルムーブにしろ,全力タックルにしろ,通常のサッカーゲームでは考えられないほど移動距離が長いのに加え,どこからタックルしてもファウル(反則)を取られることはない点だ。
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いうまでもなく,現実のサッカーだと背後からの激しいタックルはファウルどころか一発退場となってもおかしくない行為だ。原作でも葵が背後からのタックルで反則を取られることや,審判がプレイを「流す(反則を取らない)」といったシーンも存在する。
しかし,本作ではファウルがあえて取り除かれており,オフェンス側は「いつどこから相手が飛んでくるかわからない」というスリルを味わえる。また,サッカーに詳しくない人がプレイしても,本作が提唱する「サッカーアクション」としての流れが阻害されない。原作再現に注力したゲームであると同時に,アクションゲームとして面白くする方向でアレンジがなされているというわけだ。
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こうしてボールをゴール前に持ち込めば,シュートのチャンスとなる。本作はフォワードの選手が素早くゴール前に駆け上がってくれるため,センタリングが非常に使いやすい。切り込むことさえできれば,まず一発はシュートを打てるという感じだ。
シュートは[X]を溜め押しするとゲージが溜まり,一定以上に達すると必殺技であるシュートムーブを打てるのは前作と同様である。ただ,本作ではドリブルムーブなどを連続して決めると「チェインレベル」が上がり,レベルが高いほどゲージが早く溜まる。チェインを稼いだ状態だと,相手ディフェンダーが近づいてくる前に強力なシュートムーブを素早く打てるわけだ。
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シュートを打ち,ゴールキーパーのHPを削ることで「スーパームーブゲージ」が溜まり,[RT]で強力な必殺技「スーパームーブ」が使えるようになる。
選手たちは,それぞれがさまざまな局面で使えるスーパームーブを持つ。翼であれば「ネオ・ドライブシュート」で得点し,岬は確実に味方へつなぐ「ブーメランブースター」で攻めを助け,早田はカミソリのようなタックル「カミソリスライダー」でボールを奪い,相手のシュート軌道に石崎を入れると「顔面ブロック」で防いでくれる……と,多彩なアクションが[RT]で発動する。
とにかく困ったときには[RT]を押せば自分のチームに有利になることが起こるので,実に分かりやすい。そして,チェインの数は,ボールを奪った側に移行する。たくさんチェインを決めて気持ちよく攻め込んでいても,相手にボールを取られるとチェイン数と付随する効果もそのまま移行する。一瞬で逆転が起こるのが「キャプテン翼」らしい。
なお,ボールがコートの外に出るとチェインもリセットされるので,攻め込まれているときは一旦ボールをクリアして攻めの勢いを削ぐことも必要になるかもしれない。
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さらに注目したいのが,新登場したシューターとゴールキーパーの対決要素だ。シュートを打つ側はボールのコースを,ゴールキーパー側はどの方向に飛び出して守るかを,それぞれ入力する。前作では相手にシュートを打たれると祈るしかなかったが,今回は自分のプレイで介入できるわけだ。
ゴールキーパー側がうまくシュートコースを読んで飛び出せばHPの消費を抑えつつキャッチでき,ズレるほど消耗は大きくなる。ゴールキーパーのHPがシュートによってゼロになると得点されてしまうため,消耗を抑えるのが重要だ。
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ボールのコースは画面上で描かれる軌道から判断できるが,シュートを打つ側とキーパーの距離が短いほど方向選択の猶予時間が短くなる。要するに,至近距離からシュートを打てばコースを読まれにくく有利になるわけだ。
しかし,相手陣地に深く切り込むほどタックルムーブやスーパームーブで防がれる確率は高まっていく。ボールとともにチェインも奪われるため,天国から地獄へと急降下しかねない。しかし,スーパームーブのゲージは選手各人で独立しているため,ゴール前で粘ることもできる……と,シーソーゲームが続くのが楽しい。
HPにまつわる原作再現も嬉しいところだ。原作では,スウェーデン代表のレヴィンが,相手選手への破壊力を重視した「レヴィンシュート・リボルブ」で日本ユースを苦しめたが,本作でもHPを多く減らす特性を持っているのだ。
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そして,「キャプテン翼」といえば土壇場での奇跡だが,本作では特定条件で自動発動する「ミラクルチームムーブ」がこれを再現している。
たとえば,日本ユースの場合「スーパームーブを多数使用した状態で,味方のシュートが相手キーパーに弾かれた際」に低確率でミラクルチームムーブの「フルパワー・スカイダイブ」という翼を中心に皆でボールをゴールに入れる,原作終盤の名シーンを再現した技が発動する。これは“特定条件を満たすと,一定確率で強制的に点が入る”という相当にぶっ飛んだ効果だが,「キャプテン翼」らしさに納得するほかない。
ミラクルチームムーブの発動条件や効果はチームによって異なり,相手チームの能力を下げたり,味方特定選手をパワーアップさせたりと多岐にわたっている。対人戦でもキーとなりそうだ。
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プレイヤーがオリジナル主人公をエディットし,翼たちとともに戦うストーリーモードも健在だ。顔の形や髪型,体形などカスタマイズのパーツも豊富で,小兵から巨体まで,さまざまな主人公を作れる。
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そして,今回は原作の序盤となるタイユース戦,サウジアラビアユース戦,中国ユース戦も体験できた。
自分で作った主人公を操作し,翼や岬たちと同じフィールドに立つというのは印象的な体験だ。試合の展開も「キャプテン翼」らしいものとなる。例えば,原作のタイユースは,ムエタイ出身で当たりが強いブンナークや,セパタクローを活かした空中殺法を操るコンサワット三兄弟が猛威を振るった。ゲームでも,ブンナークをはじめとして技を食らった選手をダウンさせる時間が長いタックルムーブやスーパータックルムーブを持つ者がいて,彼らが暴れる度に何人かの選手が地面に転がったままになり,原作のイメージを再現した戦いになる。コンサワット三兄弟も,全員がスーパーシュートムーブの空中殺法「コンサワットコンビネーション」を発動できるため油断ならない。
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そしてサウジアラビアユースは巨漢バルカンが「魔神」の二つ名にふさわしい大暴れをしてくれる。原作ではハットトリック宣言をするも,得点できないなど精彩を欠いた彼だが,ゲームではスーパーシュートムーブ「超バルカン砲」でゴールキーパーのHPをゴリゴリ削ってくる。
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中国ユース戦では,ゲームオリジナルキャラクターであるキーパー・岳の存在感が印象深い。映画スターを目指しているカンフーの使い手であり,セービングの際も裏拳でシュートの勢いを削ぐなど,カンフー殺法でゴールを守る。
あまりのキャラの立ちっぷりに,原作に存在していたような錯覚さえ覚えてしまうほどチームに馴染んでいた。本作にはこうしたオリジナルキャラクターが違和感のない形で登場しており,物語に彩りを添えているのだ。
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今回の体験会では,対戦とストーリーモードの一部をプレイするにとどまったが,操作のシンプル化やチェインシステム,そして多彩な必殺技により,「キャプテン翼」らしいぶつかり合いが楽しめるという印象だ。
グラフィックスも原作の絵柄を再現しているのに加え,スーパームーブなどで出現する動物などのオーラがイベントシーンでなくとも表示されるようになったことで,より原作の雰囲気に浸れるようになっていると感じられた。特に日向の「雷獣シュート」は迫力満点で,黄金に輝く雷獣がゴールに襲い掛かり,コートには芝が抉られた軌跡が残るというカッコよさだ。
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ミラクルチームムーブも「発動すれば必ず点が入る」など通常のサッカーゲームでは考えられない効果だが,なにしろ「キャプテン翼」のジュニアユースたちなのだから,それくらいのことはやってのける,という納得感がある。
それぞれのキャラクターが個人として優れた能力を持つため,ピンチになったときも「翼にさえボールが回れば……」「日向ならきっとシュートを決めてくれる」「若林がゴールを割られるはずがない」と,自然と漫画を読んでいるときと同じ感覚になる。
アクションとしての操作感も良好で,さまざまな原作再現がアクションゲームのシステム内でなされている。プレイして自然とキャプテン翼の世界に浸れるので,ファン同士で顔を合わせて対戦を楽しみたいと感じられたタイトルだ。
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「キャプテン翼2 WORLD FIGHTERS」の制作チームへのメールインタビュー
最後に「キャプテン翼2 WORLD FIGHTERS」の制作チームへのメールインタビューをお届けしよう。開発の経緯や本作が目指したものなどを聞いている。
4Gamer:
2020年の,「キャプテン翼 RISE OF NEW CHAMPIONS」から,約6年ぶりの新作となります。開発の経緯を教えてください。
キャプテン翼2 WORLD FIGHTERS制作チーム:
「キャプテン翼 RISE OF NEW CHAMPIONS」発売後から,次にどのような「キャプテン翼」体験を届けるべきかについて継続的に検討を続けていました。本作のコンセプトの原型はそのころから存在していましたが,本格的な開発プロジェクトとして始動したのはその後になります。
前作で,「キャプテン翼」のサッカーアクションという独自の路線がユーザーの皆様に受け入れていただけたこともあり,その長所をさらに進化させていこうという道筋が見えたことも大きかったです。
本格的に開発が始動してからは前作でいただいたユーザーの皆様の声も踏まえながら,アクションやストーリー,オンライン体験を含めて企画を磨いてきました。
4Gamer:
キャプテン翼のゲームとして本作が特にこだわった点を教えてください。
キャプテン翼2 WORLD FIGHTERS制作チーム:
私たちがシリーズを通して目指してきたのは,「キャプテン翼」の世界で試合をしているかのような没入感です。
まず,ゲームの根幹には,ボールを追い,パスをつなぎ,ゴールを目指すというサッカーというスポーツが持つ基本的な楽しさや奥深さをしっかりと据えています。
そのうえで,通常のサッカーゲームでは決して味わえない“予測できないドラマティックな試合展開”を創出するために,ゲームデザインに工夫を凝らしました。
例えば,ゴールキーパーとの駆け引きのシステムを導入することで,最後まで予測不能な攻防と戦略的な読み合いが続くようにデザインしました。これにより,一見すると常識を超えた必殺技も,決して無敵ではなく,プレイヤーの判断と駆け引きが結果を左右するという,サッカーの本質的な面白さを担保しています。
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また,プレイヤーの操作するムーブやドリブルの積み重ねによって,チェインが高まり,スーパームーブがより強力になるチェインシステムも,このバランスを体現する要素です。
戦術的なプレイがそのまま派手な必殺技の威力につながり,試合展開をドラマティックに加速させるという,「キャプテン翼」ならではの面白さを生み出しています。
さらに,各チームが持つ個性的な戦術や,劣勢からでも劇的な大逆転を狙える超大技,「ミラクルチームムーブ」の存在は,原作で描かれるチームごとの特色や試合展開のサプライズをゲームプレイに落とし込み,何が起こるか分からない興奮を最後まで持続させます。
このように,単なるアニメ的な演出の再現にとどまらず,それらをサッカーゲームとしての深い戦略性や駆け引きと融合させることで,プレイヤーの皆様の操作が,アニメさながらの予測不能な試合展開に直結するようなデザインを追求しています。
4Gamer:
前作でプレイヤーから好評だった点,本作で改善しようと思った点を教えてください。
キャプテン翼2 WORLD FIGHTERS制作チーム:
前作は,「キャプテン翼」ならではのアクロバティックなスーパープレイを自分の手で発動できるアクション性が高く評価され,全世界で150万本を超える販売を記録いたしました。
本作では,前作で築き上げたそのアクションの面白さをさらに進化させつつ,「キャプテン翼」を知らない方にも,思わず遊んでみたい,触れてみたいと直感的に感じてもらえるような体験を提供するべく開発を進めてきました。
前作でいただいた多くのフィードバックから抜本的に見直したのは,操作の難度です。まず,より直感的にアクションを楽しめるよう,基本操作を極力1つのボタンに集約しています。複雑な同時押しをほとんどなくしたことで,近年のアクションゲームで見られる,パリィやジャストガードのような感覚で,相手の動きをしっかり見てタイミングよくボタンを押すという,直感的な駆け引きに集中できる環境を整えました。
また,操作の改善だけでなく,初めてプレイする方が迷わないためのサポートも充実させています。UIを全面的に刷新して試合状況をひと目で把握できるようにしたほか,チュートリアルやプレイヤーガイドも刷新し,高度なムーブを段階的に習得できるような丁寧なストーリー導線を設計しました。
さらに,オンラインの設計や難度設定においても,幅広い層の方がそれぞれのペースで楽しめるようバランスを追求しています。
4Gamer:
新たなシステムについて教えてください。全体的に前作からより派手なアクションが増えている印象ですが,意図や実装に至ったコンセプトを教えてください。
キャプテン翼2 WORLD FIGHTERS制作チーム:
シリーズを通して,私たちが最も重要視してきた点は,「キャプテン翼」の世界で試合をしているかのような没入感です。
翼くんたちが試合中に感じていたあの「なにィ!?」という驚きや興奮を,プレイヤーやその試合を見ている方にも,一試合の中で何度も体験できるようなゲームを目指して制作してきました。そうした感情をゲームプレイで再現し,より深く没入していただくため,前作からゲームシステムを進化させました。
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例えば,ゴールキーパーとの駆け引きでは,シュート時にコースを選択し,ゴールキーパー側もセービング方向を選ぶという新たな要素を導入し,シュート一本一本に本来のサッカーのような重みを持たせることで,ゴールキーパーが必殺シュートに立ち向かう原作の緊迫感を高めています。
また,プレイヤーのアクションによって高まるチェインシステムは,1つ1つのムーブが試合展開に直結する緊張感と興奮を生み出します。さらに,試合終盤にかけて熱量がさらに高まる仕組みとして,ミラクルチームムーブのような劇的な要素を加えることで,常に予測不能なドラマが生まれる「キャプテン翼」らしい試合展開を実現しました。
4Gamer:
シングルプレイとマルチプレイ,どちらの遊びをメインとして想定していますか。ドリブルとタックルをどこで繰り出すか,シュートコースの読み合いなど,プレイヤー同士の駆け引きの要素が多くある印象でした。
キャプテン翼2 WORLD FIGHTERS制作チーム:
どちらの遊び方も同等に,そして深く楽しんでいただきたいと考えています。
私たちが何よりも大事にしてきたことは,「キャプテン翼」の世界で試合をしているかのような没入感をプレイヤーの皆様に提供することです。このコンセプトに基づき,ゲームシステムを設計してきた結果,シングルプレイでもマルチプレイでも,「キャプテン翼」らしい予測不能な試合展開を最大限に味わえるようになっています。
ドリブルとタックルをどこで仕掛けるかの選択,あるいはシュートコースの読み合いといったプレイヤー同士の駆け引きの要素は,まさしく「キャプテン翼」の試合の熱量を象徴するものです。
シングルプレイでは,高橋陽一先生監修のオリジナルストーリーを体験しながら,CPUが繰り出す個性豊かなライバルたちの戦術や必殺技に対し,瞬時の判断と戦略的な読み合いを駆使して立ち向かっていきます。そうすることで,物語の中の主人公として成長していく没入感と,困難を乗り越える喜びを深く感じていただけます。
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一方でマルチプレイでは,プレイヤー同士の直接的な対戦を通じて,まさに生きた相手との緊張感ある読み合いが生まれます。相手の癖を読み,タイミングを見計らってドリブル突破を図ったり,ギリギリのタックルでボールを奪ったり,そして最後のシュートの瞬間にゴールキーパーとの心理戦を制したりと,予測不能な人間ドラマが展開されます。原作さながらの白熱した激闘を,毎回異なる形で体験できる醍醐味があります。
4Gamer:
今回はワールドユース編をベースにしたオリジナルシナリオが展開されるということですが,見どころを教えてください。
キャプテン翼2 WORLD FIGHTERS制作チーム:
特に以下の2つのポイントにおいて,これまでの「キャプテン翼」ゲームにはない新たな体験にご期待いただけると確信しています。
1つめは,高橋陽一先生監修の先の読めないオリジナルストーリーです。本作では,ワールドユース編をベースにシリーズならではの展開を入れた「ニュースターズルート」に加えて,高橋陽一先生と新たに作り上げた,「オリジナルルート」も収録しています。
原作では描かれなかった展開やオリジナルキャラクターも多数登場し,原作を知っている方でも最後までどちらが勝つか分からない,熱い激闘を楽しめます。
「キャプテン翼」の大きな魅力は,翼たちが「本当に勝てるのか?」と思える強敵に挑み,それを乗り越えていく,熱量にあると考えています。
そのため本作では,世界のライバルたちを単に再登場させるのではなく,新たな必殺技を用意し,原作キャラクターの強みや新たな一面を引き出すためのキャラクターも加えながら,前作以上に手強い“世界の壁”として描くことを意識しています。
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2つめは世界レベルの底上げと,新たなスーパープレイです。本作では,前作から4年後の世界を描いています。原作でも,三杉がドライブシュートをマスターしているように,選手たちの身体的な成長や経験の積み重ねを踏まえ,世界全体のレベルが一段上がった状態を描いています。
さらに現代的な要素として,作中ではSNSの普及を反映しています。これによって,世界中のスーパープレイがより身近に見られるようになった世界になっています。そのため,前作では主役級の選手が使っていたような技を,本作では準主役級の選手や,これまで目立たなかった選手も使ってくることがあります。
前作以上に,「世界全体が強くなっている」「簡単には勝てない」という緊張感を作り,よりエキサイティングで奥深い試合体験を楽しめるようになっています。
4Gamer:
サイドシナリオ,リンクシナリオではどんなキャラクターが掘り下げられていくのでしょうか。
キャプテン翼2 WORLD FIGHTERS制作チーム:
サイドシナリオやリンクシナリオにおけるキャラクターの掘り下げは,原作の人気キャラクターはもちろん,各国のライバルチームの選手たちやメインシナリオでは登場しなかったキャラクターまで,非常に多岐にわたります。
サイドシナリオは,メインシナリオの裏側で進行する,ライバルたちの物語に焦点を当てています。
「日本代表が激闘を繰り広げている,一方そのころ……」といった形で,世界の強豪選手たちが抱える葛藤,チームメイトとの絆,あるいは彼らの成長を描きます。対戦相手の背景を知ることで,彼らの持つ個性や強みをより深く理解し,試合でのドラマにさらなる厚みを感じていただけるはずですし,彼らの新たな一面を発見するきっかけにもなるでしょう。
リンクシナリオでは,プレイヤーが主人公として出会った仲間たちやライバルたちと密にコミュニケーションを取ることで,彼らをより深く理解し,親密になれます。
共に練習したり,時には意見をぶつけ合ったりすることで,キャラクターとの絆が深まり,その結果として,新たなムーブを身につけることもできます。まさにプレイヤー自身が「キャプテン翼」の世界に飛び込み,さまざまな選手たちとの交流を通じて成長していく,「主人公体験」そのものだと考えています。
4Gamer:
原作では各国の選手11人に明確な設定がないこともありました。それぞれのチームに,ゲーム的な個性や特徴をどのようにつけていったのでしょうか。
キャプテン翼2 WORLD FIGHTERS制作チーム:
各チームの個性づけは,本作の重要な要素であり,開発において非常に力を注いだ部分です。
ワールドユース編は物語として既に完結していますが,ゲームとしてプレイヤーの皆様に“驚きが連鎖する予測不能なドラマ”を体験していただくために,本作ではどこが勝つか分からない,常にハラハラするような試合展開をベースに考えていました。
この予測不能性をゲームシステムだけでなく,登場するチームやキャラクターの個性によっても演出したいと考えたのです。
各チームの個性づけについては,前作の開発で培った知見が大きく生かされています。私たちは,原作の世界観やキャラクターの魅力を深く理解しているメンバーで開発を行ってきたため,新規の要素もスムーズになじませられました。
そのうえで,ワールドユース編の各チームについて,ゲーム的なチームバランスを鑑み,ときに弱点となる部分にキャラクターを追加して補強したり,逆にそのチームの強みをさらに際立たせるためのキャラクターを加えたりするといった形で,検討を進めていきました。
これにより,それぞれのチームがより明確な戦術やプレイスタイルを持ち,プレイヤーはより多様なライバルチームとの対戦を楽しめるようになっています。
4Gamer:
原作に登場しなかったオリジナルキャラクターの存在も見られました。登場させる際に注意したことを教えてください。
キャプテン翼2 WORLD FIGHTERS制作チーム:
オリジナルキャラクターの創造は,特に細心の注意を払いました。これらのキャラクターは単に数を増やすためではなく,前述したようにチームの戦略的幅を広げたり,物語に新たなドラマをもたらしたりするために設計されています。
制作にあたっては高橋陽一先生の協力を得て,デザイン案からキャラクター性までご監修いただきました。さらに,キャラクターデザイン自体は,アニメの作画監督に担当していただくことで,既存のキャラクターたちと並んでも違和感のない,原作の世界観に深くなじんだデザインに落とし込むことができました。
4Gamer:
オリジナル技の制作にあたって心がけていたところを教えてください。
キャプテン翼2 WORLD FIGHTERS制作チーム:
オリジナル技の制作は,「キャプテン翼」の世界で試合をしているかのような没入感を深めるうえで,非常に重要な要素だと考えています。私たちは,以下の点を特に心がけて技を作り上げました。
まず,オリジナル技の制作においても,原作漫画の中でそのキャラクターが魅せてきた動きや,技を出す際の印象的なカット,演出のエッセンスを参考にしました。 ファンの方々が記憶している,各キャラクター特有の身体表現や,技が繰り出される際の臨場感を,たとえ新規の技であってもゲーム内で忠実に再現することに注力しました。
「もしこのキャラクターがこんなオリジナル技を使ったら,まさにこうなるだろう!」とプレイヤーが感じるような,原作への深いリスペクトを込めた表現を目指したんです。
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また,オリジナルキャラクターの技に関しては,そのキャラクターが所属するチームの特徴や戦術,あるいはそのキャラクター自身の個性と背景を強く意識して設計しました。
そして,最も重要視したのは,原作キャラクターの必殺技が持つ高いクオリティや世界観を意識しつつ,オリジナル技もそこに自然と溶け込み,共に魅力を放つようにするという点です。
どんなに斬新なオリジナル技であっても,それが「キャプテン翼」の世界観から浮いてしまったり,既存の技との調和を崩したりすると,プレイヤーの没入感を損ねてしまいます。デザイン,モーション,エフェクトの細部に至るまで,原作の魅力を損なわず,かつ世界観に根差した技として表現することを意識しました。
ゲームとして面白いと感じられるものに落とし込めるように,原作キャラクターの持つ必殺技との差別化も意識しています。
例えば,日本代表のゴールキーパーである若林は,ペナルティエリア外からのシュートはすべて止めることを信条にしているキャラクターです。そのため,若林のミラクルセービングは,「ペナルティエリア外からシュートを打たれたとき」が発動条件となる非常に強力な必殺技に落とし込まれています。
一方で中国代表のゴールキーパーである岳(がく)は,目立つことが好きで,ド派手なセービングで見せ場を演出するという設定のオリジナルキャラクターです。
彼のミラクルセービングは,空中シュートを打たれたときに飛び上がり,ド派手なアクションで相手のシュートを阻止する必殺技です。
このように「キャプテン翼」の世界観に溶け込ませることを前提に,ゲームとして面白い要素に落とし込むことにも注意して,オリジナル技を制作しました。
4Gamer:
グラフィックスについてお聞かせください。原作のキャラクターを3Dに起こすときの個性はどのようにつけていったのでしょうか。
キャプテン翼2 WORLD FIGHTERS制作チーム:
高橋陽一先生のアートスタイルはまさに「キャプテン翼」の象徴であり,その視覚的アイデンティティを現代のゲームに落とし込むことは,開発当初からの非常に重要な課題でした。
まず,開発全体を通じて,私たちは原作やアニメを最大限に尊重し,大切にするということを第一に考えてきました。単にビジュアルを再現するだけでなく,原作が持つカッコよさや,迫力といった印象をゲームでも感じていただきたいと考えました。そのため,新規のデモ演出の中には,一瞬一瞬に原作のコマのカットを挟み込むなど,ファンの方々が慣れ親しんだ表現を効果的に取り入れる工夫を凝らしました。
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しかし,単に原作を忠実に再現するだけでなく,現代のゲームプレイヤーが見ても派手で格好いいと感じるような表現も必要であると考えてきました。
そこで,近年のセルルック表現のトレンドや見た目を参考にしながら,原作の雰囲気を保ちつつも,よりダイナミックで魅力的に見えるようなアレンジを加えています。
長年のファンの方々には懐かしさと新しさの両方を感じていただき,新しいプレイヤーの方々には現代的なアニメ表現のゲームとして楽しんでいただけるものを目指しました。
4Gamer:
ストーリーにおけるエディット主人公の描き方について意識したことを教えてください。
キャプテン翼2 WORLD FIGHTERS制作チーム:
最大の変化は,プレイヤーが,物語の鑑賞者ではなく,世界大会を戦う1人の選手として,「キャプテン翼」の世界に生きるという没入体験にあります。
本作ではあえて,育成できる主人公を1人に絞るという決断をしました。これは,育成を作業的に数をこなすものではなく,1人を長く深く育て,翼たちやライバルたちとの濃密な交流を通じて自分だけのドラマを積み上げていただくためです。
主人公は,代表の一員として世界中のライバルと出会い,絆を深めることで直接ムーブを教わります。その技への思い入れは前作以上に強くなるでしょう。
ムーブのカスタマイズは現代サッカーのポリバレント性に着想を得ており,スキル構成次第でストライカーにも司令塔にも守備の要にもなれる,自分だけの最強スタイルを模索できます。だからこそ育成やカスタマイズも,自分という選手をどう成長させるかに焦点を絞りました。
また,オンライン対戦では,前作で得た知見を生かし,各国代表の個性を軸に据えつつ,そこに丹精込めて育てた自分を1人加える形にしました。チームの弱点を補うか,長所を伸ばすか。公平でありながらチームごとの個性が輝く戦略的な楽しみを提供します。
4Gamer:
エディット主人公のパラメータは,物語の中で成長していくのでしょうか。
キャプテン翼2 WORLD FIGHTERS制作チーム:
前作のように数値による成長ではなく,ストーリーモードの進行に合わせて,ポテンシャル解放という形で段階的に成長を重ねていきます。またカスタマイズするムーブによってもパラメータが変わります。
エディット主人公が育成で完成してしまうような設計ではなく,各チームの個性に合わせて自由に立ち回りや役割を変えながら,プレイヤーが試行錯誤を繰り返して楽しむことができる設計を目指しました。これによってオンライン対戦など戦略性が問われる場面においても,より公平な対戦を実現することができました。
4Gamer:
発売後DLCなどでキャラクターやシナリオなどを追加していく見通しはありますか。
キャプテン翼2 WORLD FIGHTERS制作チーム:
本作は前作でいただいたユーザーの皆様の声も踏まえながら,アクションやストーリー,オンライン体験を含めて磨き上げてきました。前作を遊んでいただいた皆様にも,本作から遊んでいただく皆様にも,しっかりと楽しんでいただけるものをご用意しましたので,まずは本作を遊び尽くしていただきたいと思っています。
そのうえで,ダウンロードコンテンツ(DLC)では前作でもご好評をいただいた新たなキャラクターの参戦を予定しています。発売後もユーザーの皆様のお声に耳を傾けながら,継続してお楽しみいただけるように今後の展開についても検討していきます。
4Gamer:
読者に向けてメッセージをお願いします。
キャプテン翼2 WORLD FIGHTERS制作チーム:
サッカーは格闘技のはずだぜ──これは,「キャプテン翼」に登場する天才ゴールキーパー,若林源三の有名なセリフです。まさにこの言葉が,本作の根幹をなすコンセプトです。
本シリーズは,一般的なサッカーゲームの枠を超えた,まさに,サッカーアクションゲームとして誕生しました。そして本作の舞台は,世界中から強豪が集う,「ワールドユース編」です。
前作から4年が経過した世界では,選手たちの成長だけでなく,世界中のスーパープレイがより身近になったことで,ライバルたちも大きな進化を遂げています。レベルが一段階引き上げられた必殺シュートやドリブル,鉄壁の守りが繰り広げられ,世界中の猛者たちそれぞれの誇りをかけて激突します。
誇り高き戦士たちが持つワールドクラスの技術が真正面からぶつかり合う様は,まさに,「サッカー格闘技」と呼ぶにふさわしいでしょう。
本作では,プレイヤー自身もその戦いの当事者として世界の舞台へ飛び込みます。進化したライバルたちに挑み,仲間とともに世界一を目指す――そんな,世界との戦いをこれまで以上に強く描きたいという思いを込めて,本作を「キャプテン翼2 WORLD FIGHTERS」と名づけました。その名に恥じない,度肝を抜かれるスーパープレイの応酬は,きっと皆様を熱狂の渦に巻き込むことと思います。
このゲームでの体験が,皆様にとって「キャプテン翼」という作品をもっと深く知るきっかけになれば,これほど嬉しいことはありません。もしよろしければ,ぜひ原作コミックやアニメの世界にも足を踏み入れてみてください。そこにはさらに深く,そして熱いドラマが広がっています!
























































