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本作の序盤を体験できる「Phantom Line: Prologue」がSteamおよびEpic Games Storeで2026年10月26日から配信されるが,それに先駆け,開発版をプレイする機会を得た。筆者と4Gamer編集部のメンバーで遊んできたので,その模様をお伝えしよう。
ベールに包まれた「Phantom Line」は
どんなゲームなのか
先にお断りしておくと,筆者らがプレイしたビルドは開発途中のものであり,バグや不具合と思しき現象にもいくつか遭遇した(ゲーム内の日本語訳も一部行われており,意味は伝わるものの怪しい箇所が多く見受けられた)。後日配信される「Phantom Line: Prologue」や製品版とは仕様が異なっている可能性がある点をご了承いただきたい。
本作の概要をおおまかに説明すると,「FPS+オープンワールド」形式のホラーアクションだ。ゲーム内の説明文の言葉を借りるなら,「戦術的なミリタリー戦闘+超常ホラー+イマーシブシム+オープンワールドサバイバル」といった要素で構成されている。
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イメージ画像などからは,ゴリゴリの特殊部隊員となって怪奇現象に立ち向かうステージクリア型のCo-opゲームという印象も受けるが,実際はハンドガン1丁と戦闘服だけの状態でマップに放り出され,「あとはお好きにどうぞ」というスタイルだ。このあたりはサバイバル要素のあるゲームらしい作りといえる。
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プレイ時点ではまだ実装されていなかったが,アイテムのクラフトや強化といった要素も予定されているという。体力だけでなく「飢え」や「渇き」の概念もあるなどサバイバル要素は多めだ。個人的には「S.T.A.L.K.E.R.」シリーズへの強いリスペクトを感じた。こう書けば,雰囲気やプレイ感のイメージがつかめる読者も多いのではないだろうか。
サバイバルに独自の要素を組み合わせるベースシステム
まずは,チュートリアルを含むゲームの基礎部分から紹介しよう。
本作の基礎的なシステム自体に取り立てて目新しいものはなく,FPS系ゲームをプレイしたことがある人なら直感的に理解できる作りになっている。
体力の自動回復はなく,行動していれば飢えや渇きが発生する。アイテムの持ち運びにはインベントリの容量が必要で,マガジンと弾薬は別扱い(銃を撃つにはあらかじめ弾薬を装填したマガジンを用意する必要がある)……といえば,「ああ,あの感じか」と伝わるだろうか。なお,現時点では部位ダメージの概念はないようだ。
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そんな本作の面白いポイントは,大半のオブジェクトを手に持って運べることだ。オブジェクトを保持したまま向きを変えることもでき,箱を積み上げて足場にするといった工夫も行える。こうした物体の移動を利用したギミックは,実際のプレイ中にも登場していた。
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また,ソロプレイ時には「HUSK」と呼ばれるAIキャラクターが1人登場し(4人マルチプレイ時には出現しない),プレイヤーをサポートしてくれる。追従や待機といった命令のほか,ステルスや武器の使用などの戦術指示も可能だ。
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なお,プレイヤーキャラクターも実は「HUSK」であり,HUSK間では意識の転送が可能という衝撃の設定が存在する。AIのHUSKへプレイヤーの意識(操作権)を転送し,もともと操作していた側のHUSKをAIに任せるという,まさに「お前が俺で,俺がお前」状態になれるのが大きな特徴だ。このシステムはチュートリアルで丁寧に解説されるため,迷う心配はない。
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奇妙奇天烈な恐怖と戦え
続いて,マルチプレイの模様をお伝えしたい。先にも触れたとおり,本作は最大4人のマルチプレイに対応しているため,4Gamer編集部の面々と筆者の計4人で挑んでみた。
開始早々,お約束ともいえる展開により,プレイヤーたちの乗るティルトローター機が墜落。命からがら脱出し,最低限の装備だけで島へと放り出されるところから物語はスタートする。
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まず覚えておきたいのは,マップ内に落ちているアイテムが基本的に「早い者勝ち」である点だ。拾ったあとに分配することは可能だが,いつ敵やアノマリーに遭遇して命を落とすか分からない。死体になってしまえば直接の受け渡しもできなくなるため,拾ったアイテムは逐一パーティ内で報告し合うのが賢明だ。
マップを開くと大まかな目標地点が表示されるものの,そこに至るプロセスは完全に自由となっている。「オープンワールドを謳いつつも実質は一本道」といった作りではなく,プレイヤーの判断でルートやアプローチを選べるのは評価したいポイントだ。
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出現する敵も多岐にわたる。現地の略奪者と思われる人間から,軍用装備で身を固めた兵士,熊などの野生動物,そしてもちろんこの世のモノとは思えない怪異まで登場する。とはいえ,基本的に頼れるのは銃火器だ。弾がなければ,そのへんに落ちている工具で殴りつけるしかない。
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血気盛んな編集部メンバーが1人で先行して敵拠点に突入し,返り討ちに遭いかける場面もあったが,あえて戦闘を避け,完全にステルスで目標へ到達することも可能だったとあとから判明した。マップの探索やアプローチの面において,行動の自由度はかなり高く設計されている印象だ。
マップを探索していると,扉のような怪しいオブジェクトを発見した。近寄ってみると突如として世界が一変。赤い幕で覆われた劇場のような異空間へと転移してしまった。
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床に散らばるチケットを集めて人形(?)に渡すと道が開けたり,謎の人物が「時を巻き戻してくれ」と呟き続けていたりと,明らかに現実離れした光景が広がる。
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人間の死体かと思って近づけば,巨大な人形が猛烈なスピードで追尾してくるなど,ホラー映画さながらの演出とギミックでキャラクターの体力とプレイヤーの精神力を削ってくる。
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スーツを着たビジネスマン風の人形が地面を這いずりながら押し寄せてくる場面など,恐怖というより粘着質な気持ち悪さを覚えるほどだ。そうして劇場の謎を解き明かすと,なんとか元の世界(と思われる場所)へと戻ることができた。
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異空間から戻ってくると,時間の経過ゆえか周囲は漆黒の闇に包まれていた。これが冗談抜きで暗く,ライトを点灯させなければ足元すら視認できないレベルだ。
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ひとたび森に入れば熊に襲われ,小屋を見つけて避難しようとすれば正気を失った人間に襲われる。海岸沿いを進めば略奪者と鉢合わせ……と,調子に乗って走り回っているとあっという間に命を落としてしまう。
特に軍用装備で身を固めた敵兵士は強敵で,灯りのない夜間であっても遠距離から正確に視認して射撃してくるうえ,遮蔽物に隠れてもその向こうから貫通弾を撃ち込んできた。現段階の装備では極力遭遇を避けたい相手だ。
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全員で連携しているのか迷子になっているのか,怪しい状況になりつつも歩みを進めていると,先ほど劇場へ飛ばされたものと同系統のオブジェクトを発見した。
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「とりあえず入ってみよう」と突入すると,案の定ふたたび異空間へ。これで事例が2つできたため,ひとまずパーティ内では「アノマリードア」と呼称することにした。
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劇場の次に飛ばされたのはオフィスのような場所だった。視界がぼやけ(解像度が下がったようなエフェクトがかかり),独特のレトロな色調も相まって「どこかで見たような」デジャヴを覚える空間だ。デスクが並ぶ部屋へ辿り着くと,1台の電話機が鳴り響く。手に取っても反応がないため投げ捨ててみると,視界が一気に赤く染まり,即座に不穏な足音が響き始めた。
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オフィスレディの化け物と呼ぶべき不気味な存在や,マネキンの群れ。地を這って絶えず動き回る前者と,だるまさんがころんだのように静止する後者という対照的な敵が入り乱れ,前衛的な恐怖がプレイヤーに襲いかかる。このオフィスに隠された謎を解き明かさなければ脱出は叶わないようだ。
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探索を続けると,怪しげなオブジェクトを発見。壁で触手のようなものに囚われている人間(?)を救出していくと,唐突に元の世界へと戻された。どうやらこのアノマリーの謎を解明できたらしい。
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その後は周囲を探索しても目ぼしい発見はなかったが,終始独特な世界観に圧倒された。進行先を示すナビゲーションが用意されていない点も手伝って,何がきっかけでトリガーが引かれるのか,どんな怪異が現れるのか予測が一切つかず,現実と虚構が入り乱れる強い臨場感を味わえた。
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独自の世界観が光るサバイバルFPSを
一足早く体験しよう
総評として,オープンワールドサバイバルにFPSとホラー要素を高次元で融合させた,明確なコンセプトを感じられる作品に仕上がっている。
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単にショッキングな映像で脅かすのではなく,「次に何が起こるか分からない」という一寸先は闇の恐怖感をじわじわと煽ってくる作りであり,開発陣の「こういうホラー体験を作りたい」というこだわりが強く伝わってきた。今回のテスト版では触れられなかったクラフトなどの要素も実に気になるところだ。
冒頭でも触れたとおり,今回プレイしたのは開発中のテスト版ということもあり,散発的なバグやグラフィックス負荷の高さなど,改善を望みたい部分も見受けられた。これらについては,今後のアップデートや正式リリースに向けたブラッシュアップに期待したい。
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最後に繰り返しとなるが,本作の序盤を楽しめる「Phantom Line: Prologue」がSteamおよびEpic Games Storeで2026年10月26日から配信される。独特の世界観やスリリングなサバイバルに興味を持った方は,ぜひフレンドを誘ってこの異常事態に挑んでみてほしい。
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