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[TGS 2017]スマホ向け新作タイトルの開発も明らかに。コーエーテクモゲームスの新ブランド「midas(ミダス)」紹介ステージをレポート
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同社が4月1日に設立したmidas(ミダス)は,「シブサワ・コウ」「ω-Force」「Team NINJA」「ガスト」「ルビーパーティー」に次ぐ第6弾のブランドだ。4Gamerでは,同ブランド長の藤田一巳氏にインタビューを行っており,その設立経緯などを聞いている。
紹介ステージの前半では,藤田氏と週刊ファミ通 編集長の林 克彦氏が登壇。林氏が藤田氏へとmidasに関するさまざまな疑問を投げかける形で,このブランドへの“謎”に迫った。
信長の野望,三國志,無双シリーズなど,多彩なIPを持つコーエーテクモゲームスだが,midasでは既存のIPを一切使わない方針だという。
藤田氏はその理由として,オリジナルのIPでヒット作を手がけるスマホゲームメーカーが多く存在することを例に挙げ,本気でスマホ向けのブランドを立てるのであれば,10〜20年続くIPを創出しなければならないとした。藤田氏によると,midasはほとんどが平成生まれの若手スタッフで構成されているが,これも意図したものだという。キャリアがあるスタッフの“ゲームのお約束”に関する知識と,ガラケーやスマホが当たり前のように存在した若手の自由な発想をうまく融合させれば,面白いものができると語った。
![]() 藤田一巳氏 |
![]() 林 克彦氏 |
midasのタイトルを手がけるうえで,藤田氏は次の3つを考えていることだとした。
1つめは「感情的なデザインをどうするか」,2つめは「論理的なデザインをどうするか」,そして最後の3つめは「レベルデザインをどうするか」。
ブランド内のスタッフとはこれらについて話し合いを重ねているとのこと。まず,感情的なデザインに関しては「やっぱり直感的に遊べるものがよい」と考えているという。スマホに触ったら,チュートリアルを一切やらなくても(説明書を読まなくても)遊べるものを作りたい思いがあるそうだ。
また,藤田氏は,電車に乗った人々がどんな風に端末を持っているのか,何分ぐらい画面を見ているのかといったところを,ブランド立ち上げ前から見ていたと語る。論理的なデザインにこだわり,コーエーテクモゲームスが長年培ってきたノウハウと,直感を組み合わせようと考えたそうだ。
レベルデザインは「コーエーテクモゲームスが苦しんでいた点」としつつ,コンシューマゲーム中心に開発していると,失敗を繰り返すことに対してなんとか成功していくゲームデザインになりがちという。しかし,藤田氏が冷静にスマホゲームを遊んでみて思うのが,スタートは小さな成功でより大きな成功を重ねていく,フェイルゾーンのないように構築することだそうだ。
紹介ステージの後半には,コーエーテクモゲームスの廣重演久氏と,4代目:ファミ通ゲーマーズエンジェルの奥谷 楓さんも登壇者に加わった。
![]() 廣重演久氏 |
![]() 奥谷 楓さん |
「コーエーテクモゲームスっぽくないゲームを作る人」としてmidasの中心に関わることになったという廣重氏は,2本の新作を開発中だとステージ上で発表した。midasのロゴには黒背景と白背景の2種類があり,開発するタイトルのイメージに関わっているとのこと。この2本の新作はそれぞれの第1弾タイトルとなる。
廣重氏いわく,“黒midas”は大人向けの作風でバトルモノ。もう一方の“白midas”はファンタジー寄りで作風は柔らかめという。
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残念ながら,どちらもプレイシーンが公開されなかったため,具体的なゲーム内容は見えてこない。しかし,意欲的な作品に取り組んでいることは感じられた。
リリース時期は共に2018年3月“まで”の予定で,同時ローンチなのか,またはどちらが先なのかは決まっていない。藤田氏は各配信日について「若手が競い合って決めればいい」とコメントしていた。
最後に,奥谷さんによるCV(キャラクターボイス)出演のお願いを,廣重氏が即答でOKするという一幕を経て,ステージイベントは無事幕を閉じた。
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