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鏡を使って光を導け。美しいグラフィックスが印象的なパズル「Archaica: The Path Of Light」プレイレポート
ポーランドで開催されたゲームイベント・Poznań Game Arenaに展示されていたパズルゲーム「Archaica: The Path Of Light」(以下,Archaica)もまた,そんな作品の1つだ。
「Archaica: The Path Of Light」公式サイト
鏡を使って光を導け
Archaicaは,光と鏡がメインテーマのパズルゲームだ。
ゲームの目的はシンプルで,光源から発射される光(レーザービームのようなもの)を,鏡を使って反射させ,目標地点まで導くというもの。もちろんステージが進むにつれてゲームは複雑になっていき,光を2つに分岐させる装置が出てきたりもする。あるいは光が色分けされて,それぞれの色の光ごとにルートを変えなくてはならないこともある。
言葉で説明してもちょっと分かりにくいので,実際のゲーム画面を見てもらおう。まずは最初の課題だ。
これは,いわば操作に慣れるためのチュートリアルであり,パズルというほどのものではない。正解はこのようになる。
まずは鏡を1つ上のマスに置いて…… |
鏡をクリックすると45度単位で回転するので,適切な反射方向へと回転させる |
さて,今度はどうだろうか。
これも簡単で,解答はこうなる。
もちろん,ゲームはどんどん複雑になっていく。
例えば下の写真を見てほしい。赤い光だけでなく,青い光も登場している。赤い光は赤いクリスタルを,青い光は青いクリスタルを貫通しなくてはならない。
もちろん,ゲームが先に進むにつれて,「駄目だ,分からん!」となる可能性は大いにある。そんな場合はYouTubeの攻略動画や攻略Wikiを見る……前に,ゲーム内で用意されたヒントを使うこともできる。
ヒントは「最低でもここに1つ鏡を置く」という形で与えられる(下の写真参照)。またステージ内に隠されているアイテムをクリックすることでヒントの使用回数は増えるので,自力でいけそうだと思うならヒントを温存するのも大事だ。
Archaicaはパズルとして面白く,またとにかくグラフィックスが美しい。ストーリー要素も(クドくならない程度に)用意されているので,ただ漫然とパズルを解く以上の楽しさもある。
ほとんどチュートリアルが必要ないくらい,見ただけで「何を目指せばいいか」「そのために何をすればいいか」が分かるゲームということもあって,Poznań Game Arenaでもほぼ常時,誰かがプレイしているという盛況ぶりであった。
2年半をかけ,兄弟だけで開発
さて,このArchaicaを制作したチームは,なんと2人である。しかもこの2人は兄弟だという(プログラマーとアーティストのコンビ)。そして,昨今においてはさらに驚くべきことに,本作は既存のゲームエンジンを利用して作られていない――ゲームエンジンも描画エンジンも,すべてプログラマーが自作したものだそうだ。なお,描画エンジンは初期はDirectX 9用のものだったが,現状ではDirectX 11に対応済みだとか。
一方,たった2人で作っているというだけあって,制作期間は約2年半となかなかのもの。とはいえ,これにも事情があって,2人は下請け仕事などでさまざまなゲームをフルタイムで制作しながら,その傍らで「自分達の作りたいゲーム」である本作をコツコツと作り続けていたという。
ArchaicaはすでにSteam Greenlightを通過しており,年内の完成を目指しているらしい。正式なリリースは2017年2月の予定で,それから数か月以内にはモバイル版のリリースも計画しているとのことだ。本作はパズルゲーム好きであれば間違いなく楽しめると思う。そういったゲームが好きな人は,Steamのお気に入りに入れてチェックしておくといいだろう。
「Archaica: The Path Of Light」公式サイト
- 関連タイトル:
Archaica: The Path Of Light
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