テストレポート
エイチームの新作スマホ向けRPG「ユニゾンリーグ」のクローズドβテストに潜入。合い言葉「ユニゾンいけます!」からの連携がキモとなる一本だ
2014年9月にエイチームのスマホゲーム開発プロジェクト「project Unison」として発表されたユニゾンリーグは,“新感覚リアルタイムRPG”をうたって登場したタイトルだ。
実際にプレイすると分かるが,「ファイナルファンタジー」シリーズにおけるアクティブタイムバトルに近いテンポで展開するバトルシステム,さらに,バトル中におけるプレイヤー同士の,あるいはプレイヤーとCPUによる連携要素「ユニゾン」が大きな特徴となっている。
4日間と短い期間のCBTではあったが,キモとなるバトルのプレイフィールや,周辺システムの作りをひととおりチェックできた。個人的には「これは遊び込めるかも……」という期待を持てる仕上がりとなっていたので,さっそくレポートをお届けしよう。本作では現在,事前登録を受け付け中(関連記事)なので,この記事で興味を持った人は,さっそく登録してみるといいだろう。
なお以降の内容についてはあくまでもCBT段階のものであり,正式サービス開始時にシステムや固有名詞などが変更される可能性があること,画像はすべて開発中のものであることを覚えておいてほしい。
「ユニゾンリーグ」公式サイト
モンスター討伐組織の一員として冒険
クラスはいつでも変更可能,装備の制限もなし
<ストーリー>
人間、妖精、天使、悪魔、獣人が暮らす異世界グランヴィーア
20年前のこと――平和なこの世界に危機が訪れる
大量のモンスターが出現したのだ
勇者ファルサの活躍と討伐舞台の多大な犠牲により
かろうじてモンスターの侵略を抑えた
一人戻ったファルサはギルドを組織し冒険者の支援を始める
時は流れ…
各地で続く冒険者とモンスターの戦いは激化していた
徐々にモンスターによる被害は増加していく
この手のゲームでは,まず自分のキャラクターを作るのが一般的だ。本作も例に漏れず,プレイヤーはソルジャー,ランサー,アーチャー,メイジ,クレリックの中からキャラクタークラスを選び,髪型や顔といったパーツで好みのビジュアルを作り上げていく。各キャラクタークラスの特徴は以下のとおり。女性キャラの画像を使っている点に深い意味はない。
仲間を守る盾 ◆ソルジャー -味方を守るためのアビリティが豊富 -防御力が最も高い -ランサーに強い |
火力は最高 ◆ランサー -単体火力が最も高い -クレリックに強い |
攻防のバランス良し ◆アーチャー -状態異常攻撃を豊富に持つ -魔法防御力が最も高い -メイジに強い |
範囲攻撃で敵を一網打尽 ◆メイジ -範囲攻撃がアビリティを豊富に持つ -魔法攻撃力が最も高い -ソルジャーに強い |
支援のエキスパート ◆クレリック -味方を回復したり支援したりするアビリティを豊富に持つ -状態異常への耐性が最も高い -アーチャーに強い |
さて,上記のとおりプレイヤーはキャラクターを作るのだが,実は本作のキャラクターメイキング時におけるクラス選びおよびビジュアルのカスタマイズはそれほど重要ではない。というのも,本作ではゲーム途中にいつでもクラスやビジュアルを変更できるからだ。
そして本作では,バトルなどを通じて「熟練度」というポイントを獲得できる。これを消費すれば,クラス固有のアビリティを獲得できるという仕組みだ。
クラスをいつでも変更できるのは前述のとおりだが,例えばランサーからソルジャーに変更した場合であっても,ランサーのアビリティはそのまま使用できる。
一方の特性は,クラス固有の「クラス特性」と,どのクラスになっても効果のある「共通特性」に分かれている。このクラス固有の特性のみが,唯一“現時点でそのクラスを選んでいる理由”になると考えてよさそうだ。
バトルで熟練度を獲得 |
「グロウスリング」というもので,アビリティや特性を開放する |
あるクラスのアビリティ/特性をすべて開放すると,「ランサー」から「ハイランサー」へといった形で,上位のクラスを選択できるようになる |
このクラス選びにおける自由度の高さを反映してか,本作ではクラスによる装備制限も存在しない。“槍を装備するクレリック”“杖を装備するソルジャー”といった組み合わせも可能なのである。特性(≒クラス),アビリティ,装備の組み合わせで,かなり自由度の高いキャラ作りが可能であることが分かるだろう。
ちなみに,筆者の元のキャラクターはこんな感じなのだが |
アバター(見た目のみが反映される)装備でこんな感じに。なんとなく性別も変わってしまった。キャラクターメイキングとは一体なんだったのか |
基本は,クエスト選択→バトル→報酬獲得→キャラ強化
いわゆる“レアガチャ”もかなりの頻度で引ける
そんなこんなで,本作におけるキャラクタークラス,装備,ビジュアルについておおまかに把握してもらったところで,スクリーンショットをもとにゲームの流れを見てみよう。その後,バトルシステム(とくに「ユニゾン」)の詳細,そして本作において重要度の高い「ギルド」の要素について,もう少し細かく説明したいと思う。
現在のエリアで挑めるクエストの一覧からクエストを選択 |
そしてフレンドと一緒に冒険する場合は,フレンドを選ぶ |
装備品には「Main」と「Sub」があり,Subに設定した装備品は見た目に反映されない |
召喚モンスターも“装備”する。これは後述の「ユニゾン」で使用することになる |
なお,ガチャはFPを使用して引くガチャ(1日1回無料で引ける)と,必ずレア以上の武器や装備が出るGEMガチャが用意されている。毎日のログインボーナスやクエストのクリア報酬,後述するギルドバトルの報酬などによってGEMはそこそこ手に入るので,いわゆるレアガチャもそれなりの頻度で引ける印象だ。このあたりのバランス,正式サービスでどうなるのかは気になるところ。
バトルではリアルタイムでフレンドと連携できる!
「ユニゾン」のタイミング調整が超重要
バトルのところで少し触れたが,本作はクエストに挑戦するときに「みんなと冒険する!」「フレンドと冒険する!」のどちらかを選ぶ。みんなと冒険する場合は,自動でマッチングされたほかのプレイヤーがCPU操作のキャラクターとして登場する仕組みである。
一方の「フレンドと〜」だが,こちらはさまざまなパターンがあり,「フレンドを手伝う」を選んだ場合は,その時点で冒険しているフレンドがいれば,当該クエスト(≒バトル)にリアルタイムで参加する形となる。また「自分でクエストを選ぶ」を選んだ場合,お供として設定したフレンドのキャラクターはCPU操作となるのだが,フレンドキャラクターの“中の人”が前述の「フレンドを手伝う」を選ぶことで,こちら側のクエスト(≒バトル)にリアルタイムで参加してくれることになる。
いうまでもないが,仲間が人間(≠CPU)である方が圧倒的に効率がいい。CPUはそれほどおバカではないものの「あと1ドットで敵が倒せるやん?」というタイミングでHP回復を連発したりして,何度もイスから転げ落ちそうになった。できるだけ“今実際にプレイしていそうなフレンドのキャラ”を仲間に選んで冒険するのも,スムーズにクエストを進めるコツかもしれない。
仲間との連携が最も重要となるのが,タイトルにもある「ユニゾン」だ。
ユニゾンは,バトル画面の下部にある「UNISONゲージ」が100%になることで発動できる,必殺技のようなものである。敵への攻撃などでUNISONゲージが溜まる仕組みとなっている。
UNISONゲージが100%となった誰かがユニゾンスキルを発動する(具体的には“装備”しておいた召喚モンスターを選ぶ)と,バトルは「ユニゾンチャンス」という状態に移行する。このユニゾンチャンス中は“ほかのプレイヤーのユニゾンスキル発動待ち”状態であり,最大でパーティ数上限の5人による召喚モンスターでの攻撃が可能となる。
ユニゾンスキルを発動(装備している召喚モンスターの中から,どれを使うかを選ぶ) |
ユニゾンチャンスへ移行 |
これは5人すべてユニゾンチャンス中にユニゾンスキルを発動した状態だ |
ユニゾンチャンスが終わると(これは別の戦闘の画面だが)ユニゾンスキルを発動した全キャラの召喚モンスターが攻撃する |
場合によってユニゾンアタックが発動 |
ど派手なアニメーションを経てドガーン! と大ダメージ |
ユニゾンスキルの発動,そして召喚モンスターでの攻撃は1人でも可能だが,複数人がユニゾンスキルを使用することで,「ユニゾンアタック」が発動し,非常に強力な攻撃を繰り出したりバフを受けたりできる場合もある。その条件までは分からなかったが,5人でユニゾンスキルを発動した場合は,ほとんどユニゾンアタックが発動していた。
ユニゾン専用と思しきキャラクターが画面をかけめぐり,大ダメージを与えたり,プレイヤーに有効なバフを与えてくれたりする様子はなかなかに壮観である。改変可能な固定チャットメッセージにある「ユニゾンいけます!」で,パーティ内で自分のユニゾンゲージの状況を伝え合える点も面白い。ほかのプレイヤーのユニゾンゲージは画面上でも確認できるが,合い言葉を起点に行動を起こす一体感はなかなかのものだ。
フレンドとリアルタイムで進める冒険だが,やはりこれがなかなかに楽しい。
こちらがCPU操作のフレンドキャラとバトルをこなしていると,あるとき突然,フレンドのキャラが手動操作となる(つまり“中の人”が現れたわけ)。同じ人がこちらのクエストを何度も手伝ってくれるようになったりして,まさに「いやあ照れますなあ」という状態だ。
一方で,リアルタイムにほかのプレイヤーと一緒にするうえでの緊張感はもちろんある。猶予時間が長いためレアケースではあるが,味方が発動したユニゾンチャンスを逃してしまうこともあった。ごめんねーといった感じだが,この緊張感もまた本作のバトルの特徴といえるかもしれない。
ぜひとも“中の人”がそろった状態で遊びたい
時間との戦いにドキドキするギルドバトル
最後に,仲間と連携の重要度がさらに高まるギルドバトルにも触れておこう。
本作においてプレイヤーは,最大10名で構成されるギルドに所属してプレイすることができる。ギルドに所属することのメリットは,メンバーの投資などでギルドLvを上げて,「防御力アップ」などバトルに有効な追加効果を得ることや,メンバー専用のギルドロビーでコミュニケーションがとれること,そして報酬がおいしい「Unizon League」ことギルドバトルに参加できることだ。
1日に3回開催されるギルドバトルはギルド同士が戦うPvPコンテンツであり,バトルにおけるプレイヤーの操作は通常のクエストにおけるバトルと大きな違いはない。異なるのは,CPU操作かリアルタイムでの手動操作かはともかく,敵味方がすべてプレイヤーキャラクターである点,目的が相手のクリスタルを破壊することである点だ。
ギルド同士のマッチングが成立すると,指定時間にギルドバトルが開始される。プレイヤーがログインしていれば中の人が操作し,そうでなければCPU操作となるのは通常のバトルと同じだ。
バトルは5 vs. 5の戦いとなり,やはりアビリティやユニゾンを駆使して戦うことになる。敵味方10人のうちの誰かがユニゾンスキルを発動すると,どちらのギルド側もユニゾンチャンスになり,ユニゾンの連携人数の多い方(同数時の判定方法は不明)が先にユニゾンによる攻撃を行える仕組みとなっていた。
そして一方が他方の5人を倒すと,今度は「クリスタルアサルトモード」に突入する。
同モードは,制限時間1分の間に,巨大かつ無抵抗なクリスタルをひたすら攻撃してひたすらそのHPを削るというものである。制限時間内にクリスタルを破壊できなければ,再び5 vs. 5のバトルに戻る。以下同じ流れが,どちらかのクリスタルが破壊されるか,あるいはギルドバトル全体の制限時間である30分を超えるまで続くといった仕様だ。
全体の制限時間とクリスタルアサルトモードの制限時間により,ギルドバトルにおけるプレイヤーの緊張感はかなり高い。戦術面では,アビリティをどういう順序で使うか,仲間のユニゾンゲージを考慮した上でどのタイミングでユニゾンを使うか(あるいは使わずにおくか)といった点で頭をフル回転させる必要がある。
戦略面では,このクリスタルアサルトモードの存在を考慮して,ある程度単体攻撃力の強いアビリティを持ち込んでおくなど,クラスや装備,アビリティ選びに楽しく頭を悩ませられそうだ。
なお,やはりギルドバトルにおいても中の人の存在は絶大であり,一方がCPUメイン,他方が主導操作メインの構成になってしまった場合は,圧倒的に後者が有利である。まあギルドバトルライクなシステムを備えたゲームの常だが,ことギルド活動をメインに遊ぶならアクティブなギルド運営も重要な要素となるだろう。そういう意味でも,本作はコミュニケーションの重要度が非常に高いゲームといえそうだ。
一方で,今回はCBTというある意味で一期一会な環境下でプレイしたせいか,あるいはチャットシステムが不安定だったためか,通常クエストでの連携や,ギルド活動がそれほど活発には行われなかった。おそらく“本作の本当のところ”を多くのプレイヤーが味わえなかったのではないだろうか。
裏を返すと,この点がクリアされた本作はさらに没入度が増すはずだ。ギルドが賑わうことでまた違った一面を見せてくれそうな,期待の大きく膨らむ一本だ。
「ユニゾンリーグ」公式サイト
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