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将棋の糸谷八段がポケモンマスターに! 「ポケモンカードゲーム」新セット「ひかる伝説」先行体験会レポート
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印刷2017/07/04 14:59

イベント

将棋の糸谷八段がポケモンマスターに! 「ポケモンカードゲーム」新セット「ひかる伝説」先行体験会レポート

 2017年7月2日,東京都のドワンゴ半蔵門スタジオにて「ポケモンカードゲーム」(以下,ポケカ)の先行体験会が行なわれた。「ロイヤルマスク100枚争奪戦 ポケモンカードゲーム『ひかる伝説』特別イベント」と題されたこの招待制イベントは,7月15日に発売される強化拡張パック「ひかる伝説」を発売前に体験できるというもの。各種メディア関係者やポケモン関連の有名人のほか,一般抽選枠で当選したプレイヤーを招き計30人ほどで大会を行なった。優勝賞品は,世界に100枚だけしかないプレミアムキラ版《ロイヤルマスク》の1枚目だ。

招待客が集う会場はカードゲーム大会のような風景。ステージ上ではニコニコ生放送の配信が行なわれた
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 筆者はポケカのプレイ経験がなく今回が初めてだが,この新セット「ひかる伝説」はポケカ史上初めて「シールド戦」(買ったばかりのパックを開けてそのまま対戦する遊び方)に対応しているため,カードをまったく持っていない人や初心者にもとっつきやすくなっている。
 初心者としてこのイベントに参加した立場から,レポートをお届けしていこう。

生放送の司会と解説は,石川賢利氏(右)とポケモンカードゲームを開発しているクリーチャーズの小林康平氏(左)
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対戦に使用する発売前のパック10個のほか,カードを入れるためのスリーブやデッキケース,デッキ構築の際に必要となるエネルギーカード(右上)が配られた
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●「ポケモンカードゲーム」とは

 1996年に発売された国産トレーディングカードゲームの古株で,世界74の国と地域で販売され,世界大会も行なわれている。原作「ポケットモンスター」の世界観どおり,自分のポケモンたちを呼び出し,進化させ,相手のポケモンに対してワザを繰り出してバトルする。前に出て戦うポケモンと,ベンチで控えとなるポケモンをうまく入れ替えながら戦うのがカギ。相手のポケモンを倒すと引ける「サイドカード」を先に引ききったほうが勝者となる。

 7月15日(土)発売の強化拡張パック「ひかる伝説」は,伝説か幻のポケモンのキラカードが必ず1枚封入されており,色違いの「ひかるポケモン」達や,同日から劇場公開となる「劇場版ポケットモンスター キミにきめた」に登場するマーシャドーも収録されている。
 また,この「ひかる伝説」最大の特徴は後述する「シールド戦」ができることで,それにより今回のような参加者がまったくカードを知らない状態でのイベントが開催可能となった。

「ひかる伝説」1パック6枚入り,230円(税抜)
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ポケモンカードゲーム 公式サイト「トレーナーズウェブサイト」



シールド戦のデッキ構築


 「シールド戦」とは,デッキをあらかじめ用意せず,その場でパックを開けて出てきたカードでデッキを構築する遊び方。カード資産による差がなく,1回のゲーム時間も短めで,ライト層からコア層まで幅広いプレイヤーが一緒に楽しめるのが特徴だ。
 今までは,新しいパックが発売された時に「自分の持っているデッキに追加で入れられるカードがあるかどうか」といった見方しかしていなかった人も,シールド戦の導入により遊び方が大きく広がることになる。

 ニコニコ生放送の進行に合わせ,会場でシールド戦用のデッキの組み方を教えてもらえたので,筆者もまずは自分の使うデッキを作ることに。シールド戦では,パックを10個開封して40枚のデッキを構築する。サイドカードは通常の構築戦では6枚だが,シールド戦では4枚で行なう。構築にかかる時間は30分くらい,1試合は長くて30分くらいが目安だ。

 まずはパックから出てきた60枚のカードをタイプごとに分類し,使いたい2種類を選ぶ(3種類以上でもいいが,初心者は2種類がおすすめとのこと)。

発売日より2週間も早くパックを開封できた。司会者すらまだカードの内容を知らず,レアカードが出てくるたびに大盛り上がり
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カードをタイプ別に分けたところ。残念ながらSR以上のレアカードはなし。「光っているカードが強い」というアドバイスをもらったので,強そうなカードは別にしてみた
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デッキ構築用シート(シールド戦のイベントで配布)があり,空欄に合わせてカードを置いていくと40枚のデッキができあがる仕様になっている

 ポケカには,メインとなって戦う「ポケモンカード」,手札を充実させたり,バトルを有利にしたりする「トレーナーズカード」,ポケモンがワザを使うために必要な「エネルギーカード」の3種類がある。
 デッキ構築シートによれば,ポケモンカード×15枚,トレーナーカード×10枚,エネルギーカード×15枚で組むのがおすすめと書いてあるが,もちろん,この通りでなければいけないわけではない。

 自分の引いたカードを見ると,赤(ほのお)タイプのカードの枚数が多く,光っている強そうなカードも4枚あったので,とりあえずほのおタイプを使うことにしてシート上に並べてみる。しかしよく見ると,進化先のポケモンはいるがそのもとになる「たねポケモン」がいないなど,うまく進化がつながっていないことに気づく。
 サーチカードを豊富に使える通常の構築戦と異なり,枚数が限られたシールド戦ではスムーズに進化するのが難しいため,進化で強くなるポケモンよりも,「たねポケモン」の段階でHP(ヒットポイント)が高いものを探し,それを主体に組むのが勝利への近道。ということで,進化ポケモンを減らして枚数を調整した。
 また,トレーナーカードは10枚が推奨枚数だが,全部かき集めても8枚しかなかったので,残り2枚分はポケモンカードを足し,なんとかデッキを完成させた。

初心者ながらもデッキが完成。主役は強力な攻撃ワザを持つ《エンテイGX》で,これをほかのカードでサポートしていく形になりそう
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ポケカ初のシールド戦がスタート


 今回のイベントでは,まずは予選を2回戦行ない,2連勝した8名が決勝トーナメントに進出できる。
 さっそく緊張の1回戦。最初に引いた7枚の手札にたねポケモンがいなければ,同じ枚数引き直せるのだが,引き直した回数ぶんだけ相手は追加でカードを引ける。筆者は2回引き直しをしたので,相手の手札が9枚でゲームスタートとなった。
 序盤のうちに,相手の盤面にはサーチカードからスムーズに《ゾロアークGX》が登場し,強力な攻撃をくらってはこちらのポケモンが即座にやられてしまうということを繰り返す。
 強力なポケモンに対しては,普通のポケモンをただ立ち向かわせてもかなわないので,ベンチでポケモンを反撃できるまで育てておいてから繰り出す必要があるが,ターンの猶予はそれほどないので,最初から計画的にベンチ育成を進めていかなければいけないと分かったのは,《ゾロアークGX》に場がすっかり蹂躙されたあとだった。

《ゾロアークGX》に歯が立たない……
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 2回戦ではその反省を生かし,こちらの切り札《エンテイGX》をまずはベンチでじっくり強化して,その間はかわいそうだが盾役に時間を稼いでもらう。
 満を持して《エンテイGX》を戦場に送り出すと,「GXからの攻撃を食らわない」という《フーパ》が立ちふさがるが,目の前のポケモンをベンチに吹き飛ばせる《ウルガモス》を使ってどかすことができた。
 すると,先ほど辛酸をなめさせられた《ゾロアークGX》が相手のベンチに出てきたので,ここぞとばかり《エンテイGX》のGXワザを使用。1回のゲームに1回しか使えない必殺技で,これにより《ゾロアークGX》に大ダメージを与え,前に出て来られなくする。
 1回戦目の教訓が生きたのと,相手のエネルギー供給が途絶えたことにも助けられて勝利できた。

《エンテイGX》と《ウルガモス》が組んで大活躍
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「ポケカ」現世界チャンピオンの伊東進太郎氏(右端),「マジック:ザ・ギャザリング」のプロである行弘賢氏(右から2番目)ら,注目選手の対戦は“フィーチャーマッチ”としてニコニコ生放送で映された。
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同じくゲーム版「ポケモン」の三冠王であるビエラ氏(左),棋士で「マジック:ザ・ギャザリング」での実績も持つ糸谷哲郎氏(右)

 8人が予選を勝ち抜き,続いて決勝トーナメントが行われた。
 中でも棋士の糸谷哲郎氏は,ポケカは今日が初めてとのことだが,ミスのないプレイングで順調に決勝まで勝ち進んだ。この日,藤井聡太四段の30連勝めをかけた対戦が同じタイミングでニコニコ生放送で中継されていたため,こちらの放送にも将棋ファンの観客が多く訪れて糸谷氏を応援していた。解説も将棋にたとえてポケモンを逃がすカードの効果を「詰めろ逃れ」と説明したり,どちらが優勢かの評価値を(人力で)出したりして,コメント欄も大いににぎわった。
 対戦後には将棋のような感想戦が行なわれて「あのときにこれができたことが大きかった」「手札がこうだったから,こうすればよかった」など,プレイの答え合わせになったのが興味深い。こういった会話によってゲームの思い出がより深まるのは,アナログゲームならではの良さといえるだろう。

 決勝戦で糸谷氏の対戦相手となったのは,ポケモンに精通した強豪・あとむ氏。「ポケカ」のルールエキスパートとイベントオーガナイザーの資格を持ち,公式から許可を得て大会を開催するなどの活動をしているとのこと。
 糸谷氏は序盤押されぎみだったが,ベンチで育てていた《メラルバ》を《ウルガモス》へと進化させ,弱点をついて逆転。前衛を吹き飛ばす《ウルガモス》の能力を使って相手を追い詰め,解説陣に「これ,初心者の動きなんですかね〜?」と感嘆されるほど。あとむ氏は今日まだ一度も《ウルガモス》を出されていなかったので,警戒することができなかったという。
 デッキもうまく回ってみごと優勝した糸谷氏は,「望外な結果です。カードプールと引きがうまくかみ合ったと思います」とコメント。初めてのゲームで,初めて見るカードでも能力をしっかり把握してミスせず活用する集中力,ゲームの流れを読む大局観など,さすがと思わされた。

決勝は和室での対戦。糸谷氏は対局のときにしかしないという正座で臨んだため,気合が入って優勝につながったのかも?
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決勝戦を会場内のスクリーンで見つめる参加者たち
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糸谷氏優勝の瞬間,生放送のコメントが沸き立つ
優勝賞品として世界で限定100枚のプレミアムキラ版《ロイヤルマスク》の,栄えある1枚目が糸谷氏に授与された
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《ロイヤルマスク》を手にする糸谷氏
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自分のデッキについて糸谷氏が解説。主力の《エンテイGX》と《ゾロアークGX》も活躍したが,高いHPで場持ちのよい《レシラム》《ゼクロム》が強かったとのこと

 なお,7月15日からは各地のポケモンセンター・ポケモンカードジムなどでシールド戦による「ロイヤルマスク争奪戦」が開催され,上位入賞すると残り99枚のプレミアムキラ版《ロイヤルマスク》がもらえる。
 また,シールド戦は初心者でも楽しめるのが特徴なので,これをきっかけにポケカに興味を持った人や昔やっていた人,カードを集めるのがメインで構築までは手が出ないといった人にも適している。パックを買ったら,ただ開封するだけでなく,気軽に遊んでみてほしい。

 最後に,今回のイベントに参加していた,プロカードゲーマーの行弘 賢氏と,ポケカ公式YouTuberのポニータ石井氏にそれぞれお話をうかがったので,その模様をお伝えしよう。

Dig.cards所属のプロプレイヤーとして,「マジック:ザ・ギャザリング」のプロツアー(世界大会)トップ8入り3回,「ポケカ」でも2005年にワールドチャンピオンシップ4位などの戦績を持つ
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●行弘 賢氏

4Gamer:
 行弘さんは昔ポケカをかなりやっていたそうですね。

行弘氏:
 はい。今日久々にやってすごく楽しかったです。

4Gamer:
 行弘さんにとってポケカの魅力は何ですか?

行弘氏:
 やっぱりポケモンが題材なことですね。ポケモンのゲームで育った世代なので。ポケモンは子供に人気のゲームですけど,カードのほうはすごく戦略性もあるしデッキ構築も楽しいし,プレイスキルもけっこう出るので,そのギャップもいいですね。子供から大人まで,みんなが遊んで満足できるゲームなのがすごいと思います。

4Gamer:
 昔はこういうシールド戦のようなルールはなかったんですよね?

行弘氏:
 「マジック:ザ・ギャザリング」勢が,そっちをまねてドラフト(多人数でパックから1枚ずつカードを選び,デッキを構築する遊び方)をローカルな遊び方としてたまにやってたくらいです。だから今回,シールド戦をこうやって打ち出してきたのは新しいですね。

4Gamer:
 マジック:ザ・ギャザリングは,シールド戦のようなその場でパックを開封してデッキを作る遊び方のためにかなりバランスを調整している印象がありますが,ポケカはもう少し運寄りという感じでしょうか?

行弘氏:
 僕は運寄りなのは全然問題ないと思っています。強いポケモンで勝つのはすごく楽しいから,負けてもまた次のゲームで今度は自分が強いポケモンで勝てれば気持ちよくなれる。僕も今日はGXに負けてGXで勝ちましたけど,負けた不快感はないです。ただ,プレイヤーとして一番つらいと思うのは,相手はすごくデッキが回ってるのに,こっちはエネルギーを1枚出す以外何もできないみたいな,いわゆる“事故”ですね。寂しい体験になってしまうので,そういう部分をもう少しケアできればシールド戦はより面白くなるんじゃないかと思います。

4Gamer:
 運が悪ければ事故は起きてしまうので,難しいところですね。

行弘氏:
 シールド戦は初心者向けの遊び方だと思うので,相手だけ動いててつまらないとか,そもそも10パック開けたけどトレーナーズカードが全然ないとか,そういうことが起こってしまうとあまりよくないかなと。

4Gamer:
 初めての人を誘うんだったら,トレーナーズカードが足りなかったら足すとか,配慮してあげるといいかもしれませんね。

行弘氏:
 例えばですけど,シールドキットみたいなのがあって,キット内のトレーナーカードは2枚まで入れてもいいとか。あとは単純に開封するパックを増やすかですね。僕がもし初めての友達とやるんだったら,1人15パックでやると思います。10パックだとちょっと手数が足りなそうな印象を受けました。マジック:ザ・ギャザリングだと14枚入り×6パックの84枚で40枚デッキを作ります。ポケカでも,慣れるまでは15パックくらいで遊ぶといいかもしれません。

4Gamer:
 なるほど。15パックあれば,デッキを2パターン作って遊んだりもできそうですしね。

行弘氏:
 あと,今日はパックから出たトレーナーズカードを10枚全部入れましたけど,それだと選択肢がないんですよね。トレーナーズカードのサポートはすごく重要なので,パック数を増やしてデッキ構築の幅を広げるのもアリかなと。出たとこ勝負で遊ぶのも十分楽しいんですけど,シールド戦をメインにやろうと思ったら,カードプールの格差が少ないほうが「シールド戦って楽しいね!」ってなって,より長く楽しめるのではないでしょうか。
 シールド戦自体が始まったばかりだし,ポケカはよりよく遊べる方法を模索してルールがどんどん変わるゲームなので,もっと楽しくなっていくと嬉しいです。そのために僕としても,こうやって僕なりの意見を出していきます。開発の人も大変だと思いますけど。

4Gamer:
 1つのカードセットでシールド戦と普通の構築のどちらも楽しめるようにするのは難しそうですよね。

行弘氏:
 ポケカは構築で使えるカードの幅がすごく広いので,新セットが出ても構築で使われるレベルに達するカードは少ないんですよね。それだと構築だけやってても新セットの新鮮味が少ないから,シールドをやってカードセットを遊びつくそうというのはいい施策だと思うので,ぜひ今後は,ショップに手ぶらでふらっと行って遊べるようになったらいいなと思います。

4Gamer:
 ありがとうございました。


ポケモンカードチャンネルで1日に1本動画をアップしている公式YouTuberで,「ポケカの伝道師」
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●ポニータ石井氏

4Gamer:
 シールド戦は初心者でも遊びやすいと思ったのですが,これを機にポケカを始めてみようという人にメッセージをお願いします。

ポニータ石井氏:
 実際,シールド戦はかなり参入しやすいと思います。僕は決勝トーナメントの1回戦目で負けてしまったんですが,その対戦相手の方は20年ぶりに「ポケカ」をやったとおっしゃっていました。一方,今年の日本チャンプは今日は2連敗してしまったそうなんですね。それくらいシールド戦は誰にでも勝てる可能性があるかなと。強いカードをパックから引き当てられるかどうかも大事ですけど,実際にデッキを回したらそれを引けない可能性もあるので,引き運・バトルでの運・それをカバーする実力がうまくかみ合っていて面白いと思いますね。

4Gamer:
 優勝した糸谷さんもポケカは初めてだそうで,驚きました。

ポニータ石井氏:
 今日のように,いきなり10パック開けて知らないカードを使うと,何が強いかわからない中,想像してデッキを作ることになるので,最初はハードルの高さを感じるかもしれません。ただ,その手探り感なんかも楽しめれば,シールド戦はすごく面白い遊び方だと思います。

4Gamer:
 確かに,初心者だとデッキ構築の指針があまりないですね。何かおすすめがあれば教えてください。

ポニータ石井氏:
 GXのポケモンはパッと見て強いとわかりますけど,ほかにも非常に強いポケモンはいます。たとえば《レシラム》や《ゼクロム》はたねポケモンでHPが高く,無色のエネルギーでワザが使えるので,どんなデッキでも入れやすいです。雷タイプだから雷エネルギーでデッキを組まないといけない,と思うかもしれませんが,これらはタイプを無視して入れても使えます。

4Gamer:
 なるほど,必ずしもタイプは合わせなくてもいいんですね。

ポニータ石井氏:
 あと,たねポケモンを山札からベンチに置くといったサーチ系や,ポケモンにエネルギーをつける能力を持った強力かつ出やすいポケモンをうまく使うと安定しますね。シールド戦では山札からカードを引く行動がすごく大事ですが,そういうカードはあまり多くないので,サポートができるポケモンをたくさん入れると,相手に対応しやすくなります。ポケモンを単なる強さだけでなく,そういうワザの面から見てあげることも大事です。
 あとは,なるべくタイプを少なくしたほうが安定します。1タイプが一番いいですけど,なかなか難しいと思うので2タイプで。もしGXのポケモンが2タイプに分かれていて,ほかのタイプにも強いカードがある,という感じなら3タイプでもいいです。

4Gamer:
 1つのタイプはほんの数枚だけというように,すごく片寄っていても大丈夫ですか?

ポニータ石井氏:
はい。僕のデッキには悪タイプの《フーパ》を入れてましたが,それ以外の悪ポケモンはゼロで,悪エネルギーが4枚だけです。《フーパ》は悪・無色・無色でワザが使えるので,それでも足りるんです。

4Gamer:
 《フーパ》は強いですよね。ポニータさんは今日はどんなデッキでしたか?

ポニータ石井氏:
 僕はGXが0枚で,ひかるポケモン1匹だけで頑張りました。先ほど話した《レシラム》や《ゼクロム》は,自分がダメージを受けていればいるほど強い反撃ができるので,前のターンにポケモンがきぜつしていると強化される《シェイミ》も使って,あえてダメージを受けてから大ダメージで反撃する戦い方を狙っていました。

4Gamer:
 肉を切らせて骨を断つ感じですね。

ポニータ石井氏:
 《シェイミ》はそれだけでなく,手札を全部山札に戻して6枚引き直せるので,サポート役にも役立ちます。

4Gamer:
 GXポケモンなしでのデッキ構築も面白そうですね。
 ところで,こういったシールドの大会は今後も開いていくんでしょうか?

ポニータ石井氏:
 7月15日からカードショップなどで「ロイヤルマスク争奪戦」が始まります。そのあとのことは未定ですが,皆さんからの反響をもらっていければと思います。今年のポケカは,プレイヤーの皆さんと一緒にいろいろ作っていこうという動きがあって,イベントのルールを変えたり,皆さんの声を聞きながらどんどん改善していますので,シールド戦についてもどしどしご要望やフィードバックをお願いします。

4Gamer:
 ポニータさんは争奪戦とかのお店のイベントには行かれるんですか?

ポニータ石井氏:
 動画の一環で,取材に行ったりもします。15日からのイベントにも,どこかしら突然行くかもしれないので,その際にはよろしくお願いします!

4Gamer:
 ありがとうございました。

「ポケモンカードゲーム」公式サイト

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