謎解き以上に続きが気になる。iOS向け脱出ゲーム「脱出ガール」を紹介する「（ほぼ）日刊スマホゲーム通信」第357回

スマートフォンには相当な数のゲームが存在しているが，「じゃあ，どれが面白いの？」「そもそも，数が多すぎて好みのタイトルが探せない！」と思っている人も少なくないはず。　そんな問題を解決すべく，スタートした連載が「（ほぼ）日刊スマホゲーム通信」だ。話題の新作タイトルからネタ要素多めのオモシロ系まで，スマートフォンのゲームを片っ端からプレイして（ほぼ）毎日お届けする。

　本日の「（ほぼ）日刊スマホゲーム通信」では，「脱出だけじゃつまらない！」とお嘆きの脱出ゲームファンの方に「脱出ガール」を紹介したい。本作は，数ある脱出ゲームの中でも，ストーリーが重視されたタイトル。話しが進むにつれて，物語の深みは増していき，ついつい時間を忘れてプレイしてしまうこと請け合いだ。

ダウンロードは無料だが，第3章以降は有料。9月30日までは350円のところ85円のセールが実施中のようなので，気になる方はお早めに

「脱出ガール」ダウンロードページ

　本作は，架空のビデオ通話アプリ「Smile Talk」を介して物語が進んでいくという，一風変わった設定となっている。Smile Talkの着信を受けた主人公がアプリを起動すると，そこには見知らぬ少女の姿があり，「どうしても部屋から出たい」と唐突に懇願される。
　最初は戸惑っていた主人公だったが，その少女「ユナ」の熱意に負け，少女の代わりに部屋中のさまざまな場所を調べ，彼女の脱出の手伝いをすることになる。

場所によっては，詳しく調べられる場所がある。ほとんどの場合，仕掛けが潜んでいるので，入念にチェックしてみよう

　脱出ゲームの内容は非常にオーソドックスだ。気になる場所をタップで調べ，画面左右の矢印で隣のマップへ移動。見つけたアイテムはドラッグ＆ドロップで特定の場所に使用できるほか，アイテム自体をタップすることで詳細の確認もできる。こうしてアイテムを集めながら，暗号や仕掛けを攻略して出口を探すのだ。
　少女から提示されるヒントを参考に，問題を解決して脱出に成功すると，ひとまずそのステージは終了し，次の章に移る。なお，一度攻略したステージは「アルバム」から再度挑戦することも可能だ。

全体的に仕掛けの難度はそこまで高くないが，閃きや柔軟な思考が要求される場合もある

　さて，本作は前述したようにストーリー重視型の脱出ゲームとなっている。脱出ゲーム本編の前後には主人公と少女を巡る奇妙なお話が展開し，章を追うごとに登場人物も増え，少女の正体や住んでいる場所など，さまざまな謎が明らかになっていくのだ。
　詳細はぜひプレイして楽しんでいただきたいので，それらについてはあえて語らないでおこう。また，第3章では，いよいよ物語の真相に近づいていく。この頃には，新しい謎や仕掛け以上に，物語の展開が気になっているはずだ。

イラストのクオリティは高く，多彩な表情を見せるユナは実に可愛い

　もちろん，脱出ゲームとしてもしっかりしている。画面に設置されているオブジェクトは，仕掛けかと思わせてまったく意味のないものだったり，一度解いた仕掛けを別角度から探ることで新たな発見があったりと，この手のゲームに慣れている人でも，苦戦するシーンがあるだろう。
　主人公とユナの関係性，彼女が脱出を望む理由，そして彼女を取り巻く人々の陰謀など，むしろノベルゲームとして成り立ちそうな設定で，続きが気になること間違いなし。脱出ゲームが好きな人だけでなく，アドベンチャーゲーム，ノベルゲームが好きな人にも，ぜひプレイしてもらいたい作品だ。

著者紹介：トリスター/目代将規
　ゲームやアニメの書籍企画，編集，シナリオライティングや広告制作なども手がける編集プロダクション「トリスター」所属。スマートフォンならではのゲームや，一瞬で遊べてしまうゆるいゲームが大好物。好きなゲームのジャンルはRPGとアドベンチャー。“モンハン”好き。

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