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[E3 2013]「LIGHTNING RETURNS: FINAL FANTASY XIII」のプレイレポートをお届け。一新されたバトルシステムはダイレクトな操作感覚
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印刷2013/06/13 12:00

プレイレポート

[E3 2013]「LIGHTNING RETURNS: FINAL FANTASY XIII」のプレイレポートをお届け。一新されたバトルシステムはダイレクトな操作感覚

画像集#001のサムネイル/[E3 2013]「LIGHTNING RETURNS: FINAL FANTASY XIII」のプレイレポートをお届け。一新されたバトルシステムはダイレクトな操作感覚
 E3 2013のSQUARE ENIXブースに出展されていた「LIGHTNING RETURNS: FINAL FANTASY XIII」PS3 / Xbox 360)(以下,LRFFXIII)を遊んでみたので,そのレポートをお届けしよう。
 本作は,FFXIII3部作の完結編でありながら,ゲームシステムにさまざまな新要素が取り入れられた意欲作となっている。とくにバトルに関しては前2作とまったく別のシステムとなっているので,本稿でその詳細を確認しておいてほしい。

 今回プレイしたのはPlayStation 3版だったため,操作説明やボタン表記はPS3のコントローラに準じている。E3用に用意された体験版であるため,仕様も製品版と異なる可能性があるが,その点はご了承いただきたい。

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4つのボタンに割り振られたアビリティで戦っていく


画像集#025のサムネイル/[E3 2013]「LIGHTNING RETURNS: FINAL FANTASY XIII」のプレイレポートをお届け。一新されたバトルシステムはダイレクトな操作感覚
 本作では複数キャラでパーティを組むのではなく,人々を救う「解放者」となったライトニング1人を操作してゲームを進めることになる。プレイアブルデモは,古代エジプトの壁画に出てくるような,犬の頭を持ったモンスター「アヌビス」とのバトルから始まった。

 バトル画面では,魔法や武器による攻撃といった「アビリティ」が[○][△][□][×]の各ボタンに割り振られており,ボタンひとつでさまざまなアクションが発動できるようになっている。シリーズ作品をプレイしている人なら,このあたりからして,従来の「メニューからコマンドを選択して戦う」というスタイルとは違っていることが分かるだろう。

 アビリティの発動にATBゲージが関わってくるのは前2作と同様だが,これまでが「コマンドを先行入力し,時間とともに溜まるATBゲージがいっぱいになったときに発動する」というシステムだったのに対し,本作では「溜まっているATBゲージをアビリティの発動で消費していく」というイメージになる。ATBゲージが足りなければ,いくらボタンを押してもアビリティは発動しない。
 ボタンを押すとダイレクトにライトニングが動く感覚はなかなか新鮮で,操作感はRPGよりもアクションゲームに近い印象を受けた。


スタイルチェンジで次々にアビリティを繰り出せる


 さて,ここから本作のキモとも言える部分に踏み込んでいく。まずは,ライトニングのウェアを着替えさせて,ステータスや使用可能なアビリティを変化させる「スタイルチェンジ」だ。

 バトル中,[R1]ボタンでウェアをチェンジすると,使用可能なアビリティが,あらかじめそのウェアにセットされたものに変化。同時に,魔法攻撃が強くなったり,防御力が上がったりと,能力面もウェアに応じたものとなる。
 役割的には,前2作の「オプティマチェンジ」や「パラダイムシフト」に相当するものと考えればいいだろう。

 ウェアは3種類用意でき,各ウェアにそれぞれ4つのアビリティがセットできるので,最大12種類のアビリティで戦っていくことになる。
 また,ATBゲージはウェアごとに設定されているので,最初のウェアのATBゲージを使い切っても,スタイルチェンジすればすぐにアビリティを使えるようになる。
 ATBゲージはそのウェアを選択していない状態にあってもどんどん回復していくので,3着を使い回せば,ほぼノンストップでアクションを繰り出していけた。

画像集#007のサムネイル/[E3 2013]「LIGHTNING RETURNS: FINAL FANTASY XIII」のプレイレポートをお届け。一新されたバトルシステムはダイレクトな操作感覚

 このように,キャラクターはライトニング1人なのだが,それぞれ能力やアビリティが違い,ATBゲージも別となっているウェアが3着あるので,まるで3人パーティのキャラクターを切り替えて戦っているようなプレイ感なのだ。


敵をノックアウトさせて一気に畳み掛けろ!


 バトルにおいて重要なのが,敵の弱点を突く攻撃だ。
 敵にはさまざまな属性が設定されており,この属性の弱点を突いた攻撃をすると,敵のHPバーに乱れた波形のようなエフェクトが表示される。
 攻撃を繰り返すとその乱れが強くなっていき,乱れが一定以上になると,敵は「ノックアウト」を起こして一時行動不能になったうえ,特定の攻撃に弱くなる状態異常が付加されるのだ。この状態異常は,アイコンとして敵のHPバーの下に表示される。

 この弱点を攻めれば大ダメージを与えられるのだが,そこで終わらないのがこのシステムの面白いところ。新たに付加された弱点への攻撃を繰り返すと,敵が再びノックアウトを起こし,さらに弱点が追加される。
 たとえば,最初の状態異常で魔法攻撃に弱くさせ,次で物理攻撃に弱くさせれば,魔法でも物理でも大ダメージという,やりたい放題の状態になるわけだ。

 ちなみに筆者は3つめの状態異常にも挑戦してみたのだが“敵のHPがもたず”にバトル終了となってしまった。

 前2作をプレイした人なら,これが「チェーン」や「ブレイク」に代わるシステムだと分かるだろう。弱点を攻撃したときの波形の乱れは,前作までの「チェーンゲージ」と同様に,放っておくと元に戻ってしまう。
 前作まではチェーンとブレイクがスピーディなゲーム展開と爽快感を演出していたが,今作でもそうした面白さは健在というわけだ。

 今回のデモプレイでは,どのウェアにどんなアビリティが付いているのかが事前に把握できなかったこともあり,かなり浮き足だったバトルになってしまったが,製品版ではウェアやアビリティを自由にカスタマイズできるはずなので,そう戸惑うことはないだろう。

 うまく戦えなかったとは言ったが,スタイルチェンジを行いながらアビリティを叩き込み,ノックアウトを引き起こしてさらに畳み掛けるという一連の流れはかなり爽快。時間が許せばもっとやり込んで,よりうまく戦ってみたいと感じさせてくれるものだった。

 このシステムをなんと呼ぶのかスタッフに聞いたところ,「すげぇATB」という名前が返ってきた。断っておくが,スタッフは日本人で,英語を意訳したわけではない。ちなみに英語では「Amazing ATB」だそうだ。
 ゲーム内の固有名詞を冠した「〜ATB」という名前も考えたものの,「すげぇ」としか言いようがないので,こうなったとのこと。なんとも思い切ったネーミングだ。

画像集#003のサムネイル/[E3 2013]「LIGHTNING RETURNS: FINAL FANTASY XIII」のプレイレポートをお届け。一新されたバトルシステムはダイレクトな操作感覚


GPを使ったライトニングのさらなる特殊能力も体験


 基本のバトルシステムである「すげぇATB」については以上のとおりだが,今回のプレイでも確認できたそれ以外の要素について,以下で触れていこう。

 まずは「GP」(グローリーポイント)を使って発動させるさまざまな能力だ。GPは,地道にバトルを繰り返したり,クエストやイベントを経験したりして溜めるもので,これを消費して,バトル中に時間の流れを遅する(いわゆる「バレットタイム」),HPを回復させるといった能力を発動できる。
 「HPの回復」と聞くと大したことがなさそうに思えるかもしれないが,実は本作にHP回復のアビリティは用意されていないうえ,ポーションも貴重な存在となっている。GPによるHP回復はかなり重宝するはずだ。

 続いて,筆者が予想外にハマってしまった防御についても触れておこう。
 前述のとおり,本作ではHPの回復手段が限られているため,防御や回避がかなり重要になるのだが。防御アビリティには,攻撃的な使い方もあるのだ。

 防御のアビリティを相手の攻撃に合わせてタイミング良く発動させるとカウンターが発生し,一発で相手を「ノックアウト」できる。タイミングはなかなかシビアで,当たり前だが敵の攻撃パターンも一定でなく,今回のプレイではなかなか成功しなかったのだが,「一発でノックアウト」という魅力に逆らえず,ついつい試してしまったというわけだ。

 もちろん,ノックアウトを狙うのはあくまで応用。対応するボタンを押しっぱなしにして,相手の攻撃を耐えるというのが防御の基本となる。

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 ちなみに,本作では戦闘に敗北してもゲームオーバーにはならないとのこと。敗北となった場合はバトル直前まで戻って再開となるのだが,そのとき,世界の終わりまでのタイムリミットが1時間減ってしまうのがペナルティになるという。
 このあたりは「間近に迫った世界の終わりまで,どう行動するか」という非常に自由度の高いシステムからくる部分と言えそうだ。


フィールドアクションもちょっとだけ体験


 今回のプレイアブルデモは,謎の少女「ルミナ」が召喚したドラゴンとのバトルで終了となったが,そこに至る過程で,スノウを追ってフィールドを移動するアクションもプレイできた。
 ライトニングの動きは非常に軽やかで,前2作にはなかったジャンプも可能。ゲージを消費して一定時間加速したりということもできるようになっていた。上のフロアから垂直の棒に捕まって下のフロアへ滑り降りたりもできるのだが,特別な操作は必要なく,棒の方向へ移動するだけでするりとアクションに移行してくれた。バトルだけでなく,フィールドもアクションゲームに近い雰囲気だ。

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 敵との遭遇は本作もシンボルエンカウント形式で,フィールドにいる敵と接触することでバトルに入る。
 フィールドでは[R1]で武器が振れるようになっており,相手を攻撃してHPを少し削った状態でバトルに突入することも可能だ。
 逆に敵に攻撃されてバトルになると,こちらのHPが下がった状態でのスタートとなる。

 そんな移動シーンなのだが,実は個人的に気に入ったのが,前2作にも登場したホープが,通信を介して誘導してくれるという要素だった。
 「FFXIII-2」の時にも思ったが,彼の成長ぶりには驚かされる。「FFXIII」のワガママな子供が,立派になったものだ。彼はとある場所にいるらしいのだが,直接会うことはできるのだろうか。シリーズのファンとしては気になるところである。


アビリティや装備は徹底的にカスタマイズできる


 今回のプレイで実際に体験することはできなかったのだが,ウェアやアビリティのカスタマイズについてスタッフから詳しい話を聞けたので,そちらについても軽くまとめておこう。

 ウェアは,パーツごとにサンプルカラーを選択したり,RGBの数値を指定したりして自分の好きなカラーリングにカスタマイズできるという。そうやって作った自分だけのウェアを着たライトニングをほかのプレイヤーに公開できる仕組みも用意されるとのことだ。
 ウェアは普通にプレイするだけでも60種類程度が手に入り,隠し要素として収録されているものなどを含めると,全部で80種類近くになるという。

 加えて武器にも,剣以外に槍や斧といったものが用意されている。さらに盾もあるので,ウェアのカラーリングまで含めると,それこそ無限の組み合わせがあるといってよさそうだ。ひたすら「俺のライトニング」を作るだけでも楽しめそうである。

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生まれ変わったが,シリーズのテイストは継承

前2作で挫折した人にも触ってほしいバトルシステム


 今回の試遊を終えて真っ先に感じたのは,やはりバトルシステムの秀逸さだ。全く新しいシステムにしながら,これまでの「FFXIII」シリーズにおけるバトルのテイストもしっかりと盛り込まれているのがポイントと言えるだろう。

 体験版のリリース予定はないとのことだが,本作のバトルシステムを理解するには,映像を見るだけでは難しいかもしれない。イベントなどでユーザーがプレイする機会は設けるとのことなので,チャンスがあればぜひプレイしてほしい。東京ゲームショウあたりに期待だろうか。

 前述したように,筆者は今回のバトルであまりうまく立ち回れなかったのだが,そんな人のためにイージーモードも用意されるとのこと。イージーモードでは,世界破滅までの時間経過が遅かったり,GPが増えやすかったりという全体の難度低下のほか,バトルも従来のコマンド型RPGに近い感覚になるという。もちろん,イージーでは見ることができないイベントというのもないので安心して欲しいとのことだ。

 しかし,筆者はうまくプレイできなかったからこそ,発売日が待ち遠しくなった。本作のバトルシステムは,「うまく使いこなしてやる」と思わせてくれるものなのだ。前2作もバトルシステムの難度が話題になったが,そこで挫折したという人にも,ぜひ本作に触れてもらいたい。

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