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「電波人間のRPG」という作品は,どのようにして生まれたのか。そしてサウンドをベイシスケイプが担当した理由とは? プロデューサーの山名 学氏と,サウンドディレクターの崎元 仁氏に聞く
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印刷2012/04/28 00:00

インタビュー

「電波人間のRPG」という作品は,どのようにして生まれたのか。そしてサウンドをベイシスケイプが担当した理由とは? プロデューサーの山名 学氏と,サウンドディレクターの崎元 仁氏に聞く

サウンドをベイシスケイプに依頼したのは

山名氏と崎元氏の“仲が悪い”から


4Gamer:
 今日は崎元さんにもお話をいただけるということで,サウンドの話題についても聞かせてください。
 まず,ベイシスケイプにサウンドを依頼したきっかけから教えていただけますか。

山名氏:
 崎元さんとは古くからの付き合いで,すごく仲が悪いんですよ(笑)。

崎元 仁氏(以下,崎元氏):
 山名さんがチュンソフトで「ドラゴンクエスト」シリーズなんかを作っていた頃からですよね。


山名氏:
 懐かしいね。そんな昔からの付き合いがあったことで,彼がテクノやプログレに強いということを知っていて,それが“電波人間”というキーワードに合うんじゃないかなと思って,去年の7月頃に相談したんです。
 結果として見事にはまったんですけど,最初に打ち合せをしたときは彼がすごく難しいことを言っていて,とても不安でした(笑)。

崎元氏:
 えっ,何て言ってたかな!? あまり覚えてないです(笑)。
 でもそのとき,電波人間という名前なので,電波っぽい音になるのかなとか,あまり真面目なムードではなく,ふぬけた雰囲気を全面に出すのかな,というイメージは持っていました。

4Gamer:
 電波人間のRPGというタイトルを最初に聞いたときは,どう思いました?

崎元氏:
 直球で分かりやすいと思いましたよ。でもなんとなく開発のコードネームっぽくて,発売時にはもっと格好いいタイトルに変わるのかな,なんて思ってましたけど,結局そのままでしたね。

山名氏:
 初期には「ビーコンファイター」なんて候補もありましたけど,それじゃ,なおさらどんなゲームか誰も分からないというね。
 もともとあのキャラクターを電波人間にしようというアイデアは,開発にあたって世界観を共有するために「電波人間の絵本」というのを作ったときのものだから,相当早い段階からあったものです。

4Gamer:
 その絵本は,崎元さんもご覧になりました?

崎元氏:
 それは見てないんですが,資料はしっかり揃えていただきましたから,見た目の面白さやゲームの斬新さは把握していました。
 ただ,僕がそれよりも気にしていたのは,プレイヤーがそのゲームに触れたとき,どう思ってほしいのかとか,長く遊んだ最後にどんな印象を持ってほしいのか,という部分なんです。
 そういうものは,お酒を飲みながら山名さんやジニアスのスタッフとグダグダ話しているときに出てくる,プレイヤーの感情移入なんかに関わる話をピックアップしていきましたね。

4Gamer:
 それは,どういうことですか?

崎元氏:
 企画書やプレゼン用の資料って,それ自体もちろん重要なものではありますが,紙にまとめている間に,初期のコンセプトからは少しずつ外れていく可能性もあったりするんですよね。
 ゲームを作るときって,頭の中で自分やプレイヤーが楽しいものを遊んでいるシーンを想像してニヤけていると思うんですよ。それが企画書の形になると,ニヤけた感じが消えて,すごく真面目になって,雰囲気が変わってしまうことが多いんです。

山名氏:
 それは確かにある! 真面目に企画書を書かなければいけないと思っているうちに,方向が曇ってきちゃうんだよね。

崎元氏:
 僕はできるだけ,最初の頃にある本当に楽しいイメージを,作り手から引き出して表現したいんですよ。

4Gamer:
 だからこそ,お二人が飲んでいる場所での会話が,楽曲制作のキーになったというわけですね。

山名氏:
 結果的にはそういうことですよね。あのときは久しぶりに会って,いつものように飲みながらグダグダとこれから作るゲームの話をしていただけなんけど,そんな戦略的に話を聞かれていたとはね。まさか崎元さんに取材をされていたとは,僕は夢にも思わなかった(笑)。


崎元氏:
 確かに取材かもしれませんね(笑)。
 それともう一つ心に決めていたことは,山名さんご自身がすごくメロディにうるさい方なので,そこだけは最初からしっかり作り込もうと思ってました。

山名氏:
 口ずさんだり歌えたりしないと,つまらないじゃないですか。リズムベースだけだと,ノリはいいけど心に残りませんからね。しかもせっかく崎元さんに頼んでいるのだから,“崎元節”を利かせてほしいなと思っていたんですけど,彼も「メロディこそが心に残るものですよ」と,飲んでいる最中にバシッと言ってくれたので「これは大丈夫だ」と確信しました。

崎元氏:
 ああ,確かにそれは言いましたね(笑)。この電波人間のRPGは,原点回帰した“ゲームらしいゲーム”だったので,音もそうあるべく,最初に聴いたときの第一印象が勝負だと考えて,山名さんのイメージをできるだけ拾って,象徴的な音作りや音選びをしていきました。

4Gamer:
 こう聞いていくと,お二人の関係があったからこそ,こういうサウンドになり,こういうゲームになっていったのだなと感じます。

崎元氏:
 人間関係はすごく影響していると思います。山名さんがこう言ったときには,こういうもの作りをすればいいという,翻訳の手間が省けますからね。

山名氏:
 僕もそのあたりのことは意識しつつ彼に発注をしたんですが,時間もない中で,最初に完成してきた曲のクオリティが凄く高かったんで,安心したんですよ。

4Gamer:
 その最初はどの曲だったんですか?

山名氏:
 何曲かセットで出来上がってきたんですが,その中でもタイトル画面で流れているメインテーマは,社内でもすごくウケていました。それと,曲ではなく環境音的な部分として,電波人間をキャッチしているときに流れる音は,見事にハマっていましたね。タイトルから電波塔を選んで,キャッチする画面に入る一連の曲の流れは,僕は本当に気に入っています。
 実は電波島の施設って,メロディは同じで楽器のトラックだけを切り替えて,シームレスにつないでいるんです。あれは崎元さんのアイデアで,行き来することが多い場所だから自然に聞きやすくするという演出なんですよ。
 昔,一緒にドラクエを作っていた頃からそういうこだわりを言ってくる人だったんで,一介のプログラマーだった僕は「うるさいなぁ」ぐらいにしか思っていなかったんですけど,プロデューサーとしてあらためて仕事をしてみると,本当にありがたい助言をもらえたと思ってます。


サントラでは3DSでは再現できない

艶のある音源を楽しめる


4Gamer:
 サウンドトラックについても聞かせてください。
 ずばり,これを配信する狙いはどこにあるのでしょうか?

崎元氏:
 今回の作品って,皆さんが我々ベイシスケイプに対して持たれているイメージとは,少し違うものに仕上がったんですよ。それをきちんと形に残したかったというのは,ありますね。

山名氏:
 やっぱり最近は,壮大な作品が多いの?

崎元氏:
 そういうわけでもないんですけど,僕がオーケストラ出身だと思われているという話もよく聞くんです。実際は違うんですけどねぇ。

山名氏:
 そうなんだ。僕は逆に崎元さんはファミコンやスーパーファミコンの音源時代の印象が強かったので,今回の電波人間もお願いしたんですよ。最近,壮大な雰囲気の作品が多いので,彼に頼んでいいのかな? なんて思いながらも(笑)。
 でもサントラを聴いてみると,僕が持っているイメージのままだったので,大丈夫だったんだなって。

4Gamer:
 今回,サントラのリリースもCDではなく,インターネットを通じた配信ですが,これはゲームに合わせたということでしょうか?

崎元氏:
 まさにそれですね。電波人間も実体がない存在ですし,配信のほうがイメージにも合うだろうと,最初から配信にしようと考えていました。

山名氏:
 CDじゃないということで音質に不安を感じる人もいるかもしれませんが,配信前にサンプル音源を聴いた限り,非常に艶のあるいい音が出ていて感心しました。ゲームになるとどうしても,容量の関係で音源の波形が小さくなってしまうし,メモリも小さいので音質は落ちますからね,
 でも,「CDで出してくれ!」という声があったら?

崎元氏:
 反響次第で考えます。

4Gamer:
 ちなみに今回のサントラで,お気に入りの楽曲はありますか?

崎元氏:
 僕は公式サイトや弊社サイトにアップしている5曲(「電波人間のテーマ」「パソコン」「ミュージアム」「バトル」「森のテーマ」)が個人的には気に入ってます。
 単純に曲として気に入っているというだけじゃなく,手掛けた作家全員がすごく楽しそうにノリノリで作っていて,それが曲からも伝わってくるんです。

4Gamer:
 山名さんはいかがですか?

山名氏:
 僕は何よりメインテーマですね。それと「魔王の塔」のテーマの2曲が素晴らしかったです。僕はヘッドホンを使って聴き込むタイプなんですが,聴いているうちにどんどんハマっていって,エンドレスで聴きたくなりました。

4Gamer:
 ゲームにはサウンドテストが入っていないので,楽曲が気に入った人はサントラ買うしかないですね。

山名氏:
 まあ,サウンドテストは作っているヒマはありませんでしたね(笑)。
 先ほども言いましたけど,ゲーム中で流れるのと比べてとにかくサントラは音がいいんですよ。透き通るような音の中にちゃんと表情があって,あれはゲームでは表現できない音質ですので,ぜひ聴いてみてください。

4Gamer:
 早速ダウンロードしてみようと思います。本日はありがとうございました。


 旧知のクリエイター同士が手を組んで作り上げた,電波人間のRPG。ファミコン時代のオーソドックスで懐かしいRPGの手触りを目指す一方,3DSの機能を採用した斬新な要素の導入も見逃せない。どちらをメインに楽しむかはプレイヤーの自由だが,それらが融合した面白さが,本作には間違いなく備わっている。
 また,崎元氏の手掛けたサウンドトラックは,音楽配信サービス(iTunes StoreAmazon.co.jplisten Japanmora)で配信中だ。全曲試聴ができるので,まずはサウンドを入口に本作に接してみるのもいいだろう。

「電波人間のRPG」公式サイト

iTunes Store「電波人間のRPG」オリジナル・サウンドトラック
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Amazon.co.jp「電波人間のRPG」オリジナル・サウンドトラック

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