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  • 発売日:2011/09/29
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なんと「自分のキャラのボイスに好きな声優を指名」する権利が賞品に! 「英雄クロニクル」のボイス争奪イベントについて開発チームに聞いた
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印刷2018/06/28 17:00

インタビュー

なんと「自分のキャラのボイスに好きな声優を指名」する権利が賞品に! 「英雄クロニクル」のボイス争奪イベントについて開発チームに聞いた

 サクセスは,サービス中のブラウザSRPG「英雄クロニクル」にて,イベント「理想のボイスは自分で選べ!」を開催する。これは,「自分のキャラに,自分が指名した声優のボイスが入る」という,驚きの賞品が用意されたイベントで,2018年7月12〜26日に実施が予定されている。まずは本日(6月28日)付で公開されたプロモーションムービーを確認してほしい。


 イベントの内容を説明すると,遠征を通じたサーバーごとのイベントランキングで1位を取ったプレイヤーに「自由指名権」が,2位のプレイヤーと3〜10位から抽選で1人のプレイヤーに「限定指名権」が賞品として与えられるというものだ。どちらも,英雄クロニクルの自分のキャラクターのセリフに,ボイスを実装する権利となる。
 本作は,オリジナルのイラストやセリフを設定して楽しめるのが特徴のSRPGであり,セリフ内容もプレイヤーの自由に設定できる。つまり,自分で考えたセリフに,自分だけが使える専用のボイスが付くというわけである。
 本イベントでボイスが付くのは,サーバー内でわずか3名。全サーバーを合わせても9名しかいない,特別仕様での実装となるのだ。

 賞品の自由指名権は,その名のとおり希望声優にボイスのオファーを掛ける権利。限定指名権は,英雄クロニクル公式側が挙げている,37名の声優から1人を選ぶ権利となる。詳細は,イベントの特設サイトをチェックしよう。

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 さて,プロモーションムービーでは,グレイ(およびパシュト)を石田 彰さん,アルコ(およびアルセナ)を堀江由衣さんが演じている。これまで,本作にキャラクターボイスは一切なかったので,いずれのキャラクターもしゃべっているのを聞くのは初めてとなるが,本作のプレイヤーであれば,グレイのうさん臭い語り口や,アルコのやたらテンションの高い説明が,イメージどおりに再現されているのが分かるだろう。今回のイベントは,こうしたボイスを,自分の指名した声優に入れてもらえるチャンスというわけだ。もちろん,石田さんや堀江さんにオファーもできる(スケジュールの都合はあるかもしれないが)。
 今回はお二人の収録の様子を見学してきたのだが,その際,今回のイベントのような取り組みについての印象をコメントしてもらった。

4Gamer:
 プレイヤーのキャラクター,しかもプレイヤーが考えたセリフにボイスを入れるという試みは,あまりないものかと思いますが,企画を聞いたとき,どのような印象を持たれましたか?

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石田 彰さん:
 いや,大変なことを始めたなと思いました。プロの声で自分のキャラにオリジナルの台詞を言わせたいという要望はあるでしょうし,ほかのゲーム開発者の方もきっと考えたことがあったと思いますが,これまでそうしたシステムがなかったのは,それが七面倒くさいことだからだと思います。
 イベントで権利を勝ち取った方も,それが実現するまでの準備段階で,思いがけない時間のかかり方に,面食らうことになるかもしれません。

4Gamer:
 サクセスさんを通じて,キャラクターやセリフの設定の細かなやり取りが必要になるでしょうね。

石田 彰さん:
 僕の感覚としては,今回のような企画がいろいろなゲームの中で常態化するかというと,難しいと思います。なんたって面倒くさいですから。ですが,これが好評なら,ひょっとしたら第2回,第3回と続けられるかもしれません。その礎とするためにも,「それでも!」という方は,どしどしご参加ください。
 もしかしたら,声優にお願いするのではなく,「俺が自分で叫びたいんだ」という人もいるでしょうし,そういう方向での展開もアリだと思います。


4Gamer:
 プレイヤーのキャラクター,しかもプレイヤーが考えたセリフにボイスを入れるという試みは,あまりないものかと思いますが,企画を聞いたとき,どのような印象を持たれましたか?

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堀江由衣さん:
 声優の立場からすれば,「この人にやってほしいです」と言われたら嬉しいと思いますよ。自分だったら,がんばった人が「堀江さんを指名します」と言ってくれたら,すごく喜びます。スケジュールさえ合えばやりたいです。でも,PVに出てしまったので,逆に指名されないかもしれません(笑)。

4Gamer:
 いやいや(笑)。理想のキャラクターを創るゲームですから,自分のキャラの理想のボイスは堀江さんだという方が,PVを見て変えるということはまずないと思いますよ。

堀江由衣さん:
 普段,プレイヤーの皆さんが使っているキャラクターにボイスが入ることになるんですよね?

4Gamer:
 そうですね。主に,プレイヤーキャラクターの戦闘シーンのセリフが,ボイス付きになります。

堀江由衣さん:
 そうなると,普段は男の子で遊んできたけど,ボイスをお願いできるなら女の子にしておけばよかった! なんてこともありそうですね。


 続いて,本作の開発チームに今回の企画の経緯を聞いたので,その模様をお伝えしよう。

左から企画 麓川智之氏,プロデューサー オッド氏,ディレクター 稲川征史氏,運営担当 横山和弘氏
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4Gamer:
 今回の企画は,本当に予想外でした。もともと,ボイス実装はエイプリルフールネタ(※)でしたよね。てっきり,今年のエイプリルフールでは「必殺技」が本命だろうと思っていたのですが。

※毎年,エイプリルフールにいくつかネタが発表され,どれかは本当に実装されるのが通例。

オッド氏:
 我々も,4月の段階では必殺技を実装することになるだろうと思っていました。必殺技の構想自体,英雄クロニクルの開発初期からあって,エイプリルフールネタにするときに,ある程度の仕様も考えたんです。
 ボイス実装は,たまたま別のプロジェクトで音声を録っていたので,英雄クロニクルでもネタにしようか,ぐらいの感覚でした。

稲川征史氏:
 必殺技は,それっぽいUIも作ったんですけどね。

麓川智之氏:
 ただ,実装するとなると,バランス的に難しい(※)部分もあって……。

※エイプリルフールで公開された必殺技は,MP消費が増える代わりに強力なオリジナル技が放てるというような内容だった。

オッド氏:
 だったら,必殺技ではなく,ボイスを本当に付けてしまうのはどうかと。英雄クロニクルは,イラストもテキストも自分で用意できるので,足りないのは声じゃないかとずっと思っていましたし。プレイヤーさんのキャラに,プレイヤーさんが考えたセリフを入れるというのは,うちのゲームにしかできないことです。

4Gamer:
 まさに“理想のキャラ”を創れるようになるわけですね。とはいえ,ランキングの賞品となると,熾烈な争いになりそうですが……。

オッド氏:
 今回のような座組みになっているのは,ビジネス的なもの,業界的なものを含め,いろいろな理由があります。一番大きいのが,例えば「課金してボイス実装権を購入する」という形にすると,クライアントがプレイヤーさんになってしまうということです。一個人からの仕事の依頼は,普通は声優事務所さんも受けてくれません。
 かといって,サクセスが仲介する形でお願いするとなると,我々の責任でオファーすることになりますから,キャラの設定やセリフ1つ1つの調子など,収録のための細かな監修が必要になり,非常に時間がかかります。それを購入いただいた方全員にボイスを入れるまでやるとなると,どうしても手が回らなくなります。

4Gamer:
 プレイヤー側が好きにセリフを入れられるゲームである以上,どのような内容の希望があるかも分からないですし,監修は必須になりますよね。

横山和弘氏:
 ですから,直接ボイスにお金を払ってもらうわけではなく,イベントの賞品としてサクセスが提供する形にさせていただきました。

オッド氏:
 その代わり,声優さんにお願いする台本や形式は,こちらで責任を持って監修します。その形ならと,仕事を受けられる声優事務所さんにも協力を得られましたので。ですから,今回のような人数を絞った形での実装となるのは,ご理解いただければと思います。
 声優事務所さんの協力と言えば,限定指名の形もなかなかできないものです。本来はオーディションや指名で役が決まるものですから。これはある種の公開オーディションのようなニュアンスでご理解いただき,37名のフレッシュな声優さんにご参加いただいています。

4Gamer:
 ランキング1位賞品の目玉となっているのが自由指名権ですが,これは本当に誰でもいいんですか?

オッド氏:
 はい,誰でもです。今回PVを作ったのは,我々の本気度をお見せするためですから。もし,僕がプレイヤー側だとして,PVなしに好きに選んでいいと言われても,「どうせ制限があるんでしょ」と思ってしまうはずです。PVのとおり,石田さんや堀江さんクラスであろうと,必ずオファーはします。

4Gamer:
 ギャラが大変なことになる大御所声優さんもいらっしゃると思いますが……。

オッド氏:
 それでも,できる限り,がん……ばり……ます。オファーして,あまりに想定以上なら,会社に「業界初の試みなんだからもうちょっと予算を!」と,頭を下げてなんとか交渉はします。
 それと,オファーするのは本業が声優さんの方限定です。

4Gamer:
 アニメで声をあてたことがあるけど,声優ではない芸能界の方などはNGということですね。
 必ずオファーすると言っても,声優さんのスケジュールの都合などはありますよね?

オッド氏:
 そうですね。ボイスの実装日は,英雄クロニクル7周年の9月29日にしたいと思っていますが,声優さんのスケジュールによっては,そこに間に合わない場合もあるでしょう。ただ,仮に1年後と言われて,プレイヤーさんも待ちますということであれば,そのように進行します。
 お忙しい方は,2年3年とスケジュールが埋まっていて,お断りされる場合もありますので,そのときはほかの方を選んでもらうことになります。1つお願いしておきたいのが,本気でボイス実装権の獲得を狙う方は,「うちのキャラは○○さんの声でお願いしよう」といったことを,SNSなどに書かないようにしていただけると助かります。もしさまざまな都合でその方ではない方で実装された場合,珍しい試みですから,もしかすると実装後に声をあてた方が反応を見に来るかもしれません。そのとき,自分以外の名前が挙がっているのを見たら,という懸念がありますので……。

4Gamer:
 スケジュールが合わないというのは,どうしようもないですしね……。

オッド氏:
 キャスティングに関しての経緯は,プレイヤーさんにも守秘義務を負っていただいて,外部に出さないことに同意していただくことになります。
 それと,石田さんがお話されていたように,1位をとって自由指名権「自分!」というのもアリです。その場合は声優さんとしてオファーしますし,ギャラも払います。その代わり,ちゃんと収録してプロとして仕事してもらいます。ギャラの額も,プロの声優さんとして発注するので,キャリアなどで決まることになると思います。

4Gamer:
 自分で音声を入れるいうことでしたら,イラストなどと同様にアップロードしたいという要望もあると思うのですが。

オッド氏:
 音声ファイルは,すぐに中身の確認ができないんですよ。一つ一つのファイルに対するチェック時間がかかりすぎるんです。ですので,音声やBGM,効果音など,音関係のファイルをアップロードできる仕組みを実装するのは難しいです。

4Gamer:
 今回のイベントは,Nightfallサーバーでも行うんですか?

オッド氏:
 はい。ただ,セリフは全年齢を対象したものに限定させていただきます。企画自体は,Nightfallサーバーのことも含めて声優事務所さんに了解を得ていますし,オファーもしますが,プラットフォーム的にそれでもNGな声優さんはいるでしょうから,その点はご了承ください。

4Gamer:
 Nightfallは後発のサーバーなので,プレイヤーの数自体はほかより少ないですから,これから始める人にとって,ランキング争いという点で狙い目かもしれませんね。
 実装時の仕様についても教えてください。ボイスはどのぐらい収録できるのでしょう?

オッド氏:
 50ワードぶんです。1ワードは,戦闘時のセリフ1つに入れられる72文字となります。ボイスを実装した人のセリフ設定画面にだけ,音声データを選ぶ場所が表示されます。セリフ欄1つにボイス1つを設定する形になるので,ランダムや順送りの機能を使ったセリフ表示には非対応です。「でやぁ!」とか掛け声を用意して,テキストをランダムでいくつか入れるなどはできますけど。

4Gamer:
 セリフ欄に1つ設定するなら,専用セリフなどにも入れられるということですよね。戦闘終了後に表示される「耐久保護」スキルの発動セリフなどでもボイスが入るんですか?

オッド氏:
 入ります。セリフのウインドウが出るところにボイスが付くという認識で大丈夫です。

4Gamer:
 今回,グレイとアルコにPVで声が付きましたが,ゲーム内に実装はしないんですか?

オッド氏:
 NPCにボイスを実装することはないです。もちろん,やろうと思えばできますけど,英雄クロニクルの主役はプレイヤーさんのキャラですから,NPCに声を入れる予算があるなら,主役の皆さんに入れたいです。

4Gamer:
 グレイとアルコの声はどう決まったのでしょう。

オッド氏:
 グレイに関しては,社内とプレイヤーさんの声を調べたら,石田さんというのが圧倒的に多かったんです。というか,声優事務所さんにも,声優の希望を伝えずにグレイの資料を送ったら,第一候補が石田さんで,「ですよね!」と。
 アルコは,私が堀江さんと何度か仕事したことがあって,台本をしっかり読み込んでくれる方なのを知っていましたし,演技もすごくうまいんですよ。アルコのテンションの高さを,堀江さんでイメージしやすくて,脳内再生できるぐらいだったので,お願いしてみました。とはいえ,お二人にオファーが通って一番驚いたのは我々ですけど(笑)。

画像集 No.004のサムネイル画像 / なんと「自分のキャラのボイスに好きな声優を指名」する権利が賞品に! 「英雄クロニクル」のボイス争奪イベントについて開発チームに聞いた

4Gamer:
 今回のイベントでは,各サーバーごとに3キャラクターにだけボイスがつくことになりますが,第2回,第3回と続けていく予定なのでしょうか。

オッド氏:
 今回がうまくいったらやりたいと思っていますが,どれだけのマンパワーが必要になるかも分からないですし,座組みも変わるかもしれません。
 ランキング戦は,時間が取れない人の参加が大変なので,抽選のような形にする可能性もあります。ただ,声優さんに頼んで,スタジオを使って収録して,それを編集してというのは,どうしてもコストがかかるので,くじなどと絡めた企画になると思います。
 ともあれ,まずは第1回が成功してからですね。

4Gamer:
 それでは最後に,今回のイベントに参加する既存のプレイヤーと,これから初めて挑戦する新人さんに,メッセージをお願いします。

オッド氏:
 皆さんの大事なキャラクターの理想をなるべく再現できる環境を作りたくて,今回ようやく声を付けられるようになります。一般の方が声優さんを選んで,しかも自分で書いたセリフを演じてもらって,さらにそれがゲームに実装されるというのは,めったにないチャンスです。ぜひイベントをがんばった方に,このレアな体験をしてもらいたいです。
 第1回が会社的にいい結果になれば,2回目3回目とできると思いますから,最後までがんばってもらえると嬉しいです!

4Gamer:
 ぜひ今後も開催して,ボイス付きのキャラクターが増えてほしいです。

オッド氏:
 まだ英雄クロニクルを遊んでいないけど,今回で知ったという方も,ぜひ参加してください。PVの中でも話しているとおり,ランキングに挑戦するための戦力的な差は,古参も新人もほとんどありません。ほかのゲームでSSRに相当するような最強キャラクターであっても,簡単に稼げるゲーム内マネーで借りられます。今から始めても,ランキング争いのための準備はできてしまうので,ぜひ遊びにきてください。
 もしランキング争いが厳しくても,自分の思ったとおりの絵とセリフで遊べて,その先で魅力的な“よそのこ”との交流が楽しめる稀有なゲームです。そうした部分も楽しんでいただければと思います。

4Gamer:
 ありがとうございました。


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