パッケージ
Dragon's Dogma
  • カプコン
  • 発売日:2012/05/24
  • 価格:通常版:7990円 / イーカプコン限定版:1万1990円(いずれも税込)
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ゲームを売るために必要なのは認知と宣伝――カプコンのパブリシティ業務を牽引する萩原良輔氏に,Ustream番組や雑誌の自社出版など,異彩を放つ戦略の真意を聞いてきた
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印刷2012/04/25 15:00

インタビュー

ゲームを売るために必要なのは認知と宣伝――カプコンのパブリシティ業務を牽引する萩原良輔氏に,Ustream番組や雑誌の自社出版など,異彩を放つ戦略の真意を聞いてきた

 「ソフトを売る」という,ゲームメーカーにおける至上命題において,かねてより重要視されているのが,いわゆる宣伝活動だ。
 現在の家庭用ゲーム機の市場では,1年間に800本以上もの新作タイトルが発売されていて,発売日から約1か月間という短い期間にセールスの大半が集中する傾向にあるため,かつてのように,ゲームの出来が良ければ売れる時代とは言えなくなっている。つまり,家庭用ゲーム機市場では,発売前にどれだけユーザーに「面白そう」であるかを印象づけられるかが,重要な販売戦略といえるわけだ。

カプ本 Vol.3
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 数あるゲームメーカーの中でも,宣伝活動でひときわ大きな存在感を放ち続けているのが,カプコンだ。
 同社は,「バイオハザード」シリーズ(シリーズ累計4700万本),「ストリートファイター」シリーズ(同3200万本),「モンスターハンター」シリーズ(同2100万本)といった,新作情報が出るだけでも大きな話題を集める,強力なシリーズIPを複数抱えている。
 そして単に有名どころを多く抱えているだけでなく,メディアや一般ユーザー向けの各種イベント,他業種との積極的なコラボレーション企画,Ustreamやニコニコ生放送の番組「ハギーのとこトンやってみよう!」(以下「ハギとこ!」)や雑誌の「カプ本」,そして「カプコンバー」など,他メーカーとは一線を画した,独自の取り組みを行っているのも特徴だ。

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 今回4Gamerでは,カプコン パブリシティ企画推進室室長 兼 出版編集室室長の萩原良輔氏に,カプコンの宣伝活動に関する戦略について話を聞く機会を得た。Ustreamやニコニコ生放送の番組に“名物宣伝マン”としてMC出演するのも,出版不況のご時世にあえて“紙”で雑誌を出版するのも,その裏にはしっかりとした目的,行うべき理由があったのである。
 ゲームタイトルに直接関係する話ではないが,エンターテイメントに興味を持っている人は,ぜひ目を通してみてほしい。

※シリーズ累計本数は,2011年12月31日時点のものです。

「ハギーのとこトンやってみよう!」公式サイト

カプコン公式サイト内「カプ本」紹介ページ

カプコン公式サイト内「カプコンバー」紹介ページ



4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。
 最初に,「カプ本」を出版しようと思ったきっかけから教えてください。カプコンでは,攻略本やムック本などの出版物をすでに展開していますが,なぜ今“雑誌”なのでしょうか?

カプコン パブリシティ企画推進室室長 兼 出版編集室室長の萩原良輔氏
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萩原良輔氏(以下,萩原氏):
 当たり前ですけど,出版事業を自社でやっている以上は,自分達で自社本を出したいという気持ちがあります。それがきっかけの一つです。
 もう一つは,3年後,5年後のことを考えて,コンテンツの認知や宣伝のやり方をすべて踏まえたうえで,ゲームユーザーの新しい層を作ろうということですね。

4Gamer:
 新しい層ですか。

萩原氏:
 このところ,ユーザーさんの顔が見えなくなっているという状況の中で,自分達が本当に伝えたいことを,どうにか直接伝えられないかと,ずっと思っていたんです。

4Gamer:
 ユーザーの顔が見えないというのは?

萩原氏:
 昔のゲームユーザーの構造って,今よりも単純だったんです。ゲームファンは,主にゲーム専門誌から情報を得ていたので,ゲーム専門雑誌に記事なり広告なりが載れば,それだけで認知してもらえたんですよ。
 でも今は,ゲームで遊ぶ人の幅は広がっていますし,情報もゲーム専門誌に限らず,インターネットなどでも得られます。ゲームを買ってくれるユーザーさんがどこに潜んでいるか,どこに向かって情報を発信すれば響くのか,実際に宣伝をやってみないと分からない部分が多くなっているんです。

4Gamer:
 では,直接伝えるというのはどのような意図なんでしょうか?

萩原氏:
 インターネットなどでは,一部だけが抜き出されて流れる情報もあって,その部分だけしか伝わらないユーザーさんもいるわけです。ですから,自分達でもきちんと情報発信をしていかないと,僕らが本当に伝えたいことが,ユーザーさんに伝わらないと考えているんです。

4Gamer:
 それは,既存のメディアだけでは足りないということでしょうか?

萩原氏:
 いやいや,そういうわけじゃないんです(笑)。
 ゲームの情報は,これまでもいろんな媒体さんに出させてもらっていて,これからもそのスタイルは大切にしていきたいと考えています。
 ただ,紙やWebのゲーム専門媒体でいろんなことをやってもらっても,それぞれの基本的なユーザー層はあまり変わらないから,新しい層を獲得するという意味では難しいところがありますよね。

4Gamer:
 そうですね。紙媒体でもWeb媒体でも,新しい層を劇的に増やすというのは,難しい気がします。

カプ本 Vol.1
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萩原氏:
 ですから,新しい層を獲得するために,新しい形の雑誌として「カプ本」を作ったんです。
 僕はここ数年,「ハギとこ!」を含め,ユーザーコミュニティを作ることに力を入れてきました。それは,ユーザーさんの顔が見える範囲で,自社の作品を直接届けることで何かできないかな,という想いからやってきたことなんです。
 「ハギとこ!」であったり,「カプ本」の漫画であったりというのは,ゲームとは別の入口を用意することで,ゲームを知ってもらえる,好きになってもらえる新しい層を,今のうちに作っておきたいというのが目的なんです。
 ただ,誤算だったのはソーシャルゲームですね。2010年に考えていた構想の中では,ソーシャルゲームに勢いが出てくるのはあと2年後と思っていたので,まさかこんなに早いスピードで飲み込まれるとは,正直思わなかったと言うか,そこは読めませんでした。

4Gamer:
 新しいターゲットとして想定していたのは,家庭用ゲームからソーシャルゲームに流れたユーザー層なんですか?

萩原氏:
 ソーシャルゲームのほうに向いてしまった人達と,僕らが狙っていた新しい層が,少なからず重なっていたというのは事実です。ただ,あくまでも,新しい層を呼び込むことがメインなので,ソーシャルゲームのほうに向いてしまった人達を,呼び戻したいというわけではありません。

4Gamer:
 その二つには,どういう違いがあるんですか?

萩原氏:
 たとえば,呼び戻すというのは,長いこと付き合って別れた恋人ともう1回恋愛するようなものだと僕は思っているんです。付き合ったのが1年や2年ならなんとかなるけど,5年以上付き合って別れた人と,「もう1回付き合ってくれ」ってやり直すのは,すごく労力がいるじゃないですか。しかも100%ヨリを戻せるとは限らないですし(笑)。

4Gamer:
 ゲーム歴が長い人が家庭用ゲームから離れてしまったら,呼び戻すのは難しいということでしょうか。

萩原氏:
 そうですね。戻ってきてくれるとは限らないところに注力することはリスクが高いですし,同じコストや時間をかけるなら,新しいゲームファン層を獲得するほうに力を入れたほうが,将来に向けた可能性はありますよね。

4Gamer:
 今まで自分のことを知らなかった人でも,アピール次第では,付き合ってくれる可能性があると。

萩原氏:
 もちろんです。ゲームって,もっともっと面白いものだと知ってほしいんです。
 以前,アプリ系雑誌の出版社の人に,「ゲームメーカーが作るアプリはしっかりしていて,長く遊べる」って言われたことがあるんですが,そういう印象を持たれるのって,実は戸惑っちゃうんですよ。

4Gamer:
 戸惑う,ですか?

萩原氏:
 仮に,ソーシャルゲームしか遊ばないような人達が「ゲームってこんなものか」と思って飽きたら,二度とゲームという文化には戻ってこない可能性がありますよね。僕らゲームメーカーは,そう思われたら終わりなんですよ。
 ですから,アプリ系の雑誌でカプコンのタイトルを紹介してもらうときは,ソーシャルゲームと一緒に家庭用ゲームも紹介してくださいと,必ずお願いしているんです。

4Gamer:
 家庭用ゲームへの導線をさらに作ることが大事だと。

萩原氏:
 もちろん,ソーシャルゲームは,今の時代の形だと思いますし,素晴らしいコンテンツでもあります。
 たとえば,しばらく前までは,ゲーム人口が減っていると言われていましたが,今は言われていませんよね。これは,今遊ばれているものがソーシャル“ゲーム”という呼ばれ方をしていて,一般消費者はそれがゲームだと感じているからです。これを利用しない手はないですよね。
 カプコンではソーシャルゲームにも取り組んでいますが,じっくり腰を据えて遊べる家庭用ゲームもあります。要は,ソーシャルゲームに勢いがあるうちに本来のゲーム人口を増やして,家庭用ゲームを立て直さないといけないと感じているんです。


上層部のバックアップを受けてスムーズにスタートした「カプ本」プロジェクト。あえて紙媒体を選んだ理由とは?


4Gamer:
 「カプ本」の内容は,漫画とゲーム情報の2つが柱になっていますよね。この構成は,どういった経緯で決まっていったんですか?

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「ドラゴンズドグマ」記事ページ
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「モンスターハンターEPIC」
萩原氏:
 僕を含め,4人くらいのメンバーが中心になって「カプ本」のプロジェクトを進めているんですけど,まずはメンバーで集まって,そこでいろいろと意見を聞いたんです。
 最終的に決めたのは僕ですが,ゲーム雑誌にも漫画雑誌にもしたくなかったので,「これでいい」という形を決めた理由は,言ってみれば,なにかしらの勘のようなものです(笑)。

4Gamer:
 萩原さんの考える,「カプ本」のコンセプトはどんなものなのでしょうか?

萩原氏:
 「カプコンならではの本」ですね。
 カプコンではさまざまなタイトルを展開していますが,そのタイトル全部に興味のある人は,それほど多くないと思います。なので極端な話,「モンスターハンター」なり「バイオハザード」なり「戦国BASARA」なり,見たいところだけまとめて見てもらえたらいいだろうと考えているんです。
 ですから,たとえば「バイオハザード」なら「バイオハザード」のゲーム記事プラス漫画というように,基本的には折ごとにコンテンツを分けて,一気に読めるようにしているんですよ。

※印刷用語。商業誌では16/24ページを“1折”とすることが多い。

4Gamer:
 読みたいところだけ読んでもらえればいいとのことですが,Vol.1の1200円,Vol.2の900円というのは,ちょっと手に取りづらい価格ですよね。カプ本には広告が入っていないので,価格を下げるのは難しいとは思いますが……。

萩原氏:
 価格は,今でも一番悩んでいるところなんです。おっしゃるとおり,やはり多くの方に高いという意見をいただきましたし,作っておいてなんですが,自分で買ったときに高いと感じましたから(笑)。
 Vol.2は900円という価格設定にしましたが,それでも高いという声はありました。ただ,「カプ本」はまだ成長の途中なので,いろいろとユーザーさんの正直な意見を聞きながら,修正していこうと考えているんです。
 価格を含めて,ほぼ完成形といえる状態になるのは,Vol.4かVol.5くらいになるんじゃないでしょうか。

4Gamer:
 そういう意味では,Vol.3もまた新しい挑戦をしていますよね。今度は付録にDVDが付くそうですが。

萩原氏:
 はい。4月26日発売予定の「カプ本 Vol.3」では,新作タイトルのプレイ動画やクリエイターインタビューなどを収めたDVDを同梱します。内容はすべてこのDVDのための撮り下ろしです。
 Vol.3では,「バイオハザード オペレーション・ラクーンシティ」と「ドラゴンズドグマ」を総力特集していて,「バイオハザード6」や「DmC Devil May Cry」などの新作タイトルも紹介しています。他誌では見られない,「カプ本」で初公開となるような設定画もふんだんに掲載していますので,ぜひ手に取っていただければと。

画像集#019のサムネイル/ゲームを売るために必要なのは認知と宣伝――カプコンのパブリシティ業務を牽引する萩原良輔氏に,Ustream番組や雑誌の自社出版など,異彩を放つ戦略の真意を聞いてきた
「バイオハザード オペレーション・ラクーンシティ」
(C)CAPCOM CO., LTD. 2012 ALL RIGHTS RESERVED.
画像集#020のサムネイル/ゲームを売るために必要なのは認知と宣伝――カプコンのパブリシティ業務を牽引する萩原良輔氏に,Ustream番組や雑誌の自社出版など,異彩を放つ戦略の真意を聞いてきた
「ドラゴンズドグマ」
(C)CAPCOM CO., LTD. 2012 ALL RIGHTS RESERVED.
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「バイオハザード6」
(C)CAPCOM CO., LTD. 2012 ALL RIGHTS RESERVED.
画像集#022のサムネイル/ゲームを売るために必要なのは認知と宣伝――カプコンのパブリシティ業務を牽引する萩原良輔氏に,Ustream番組や雑誌の自社出版など,異彩を放つ戦略の真意を聞いてきた
「DmC Devil May Cry」
(C)CAPCOM CO., LTD., ALL RIGHTS RESERVED.

4Gamer:
 出版業界が厳しいという状況の中,紙媒体をあえて選んだのはなぜですか? 印刷などのコストを抑えられる,電子出版といった方向性もあったと思うのですが。

萩原氏:
 僕自身の性格によるところも大きいんですけど,作る以上は形に残るものにこだわりたかったんです。すぐに劣化しないように,紙質もかなり重視しています。
 ユーザーさんが買うときにレジに持って行ってくれたり,街中で持ち歩いて読んでくれたりするのを見ると,嬉しいじゃないですか。完成したときの「作った感」も大きいですし,そういう意味では,紙が一番向いているかなと。なので制作スタート時点では,電子出版という形はまったく考えていませんでしたね。ですが,今期からは電子書籍にも挑戦するつもりです。

4Gamer:
 「カプ本」の制作がスタートしたのはいつ頃だったんですか?

萩原氏:
 僕が出版事業部を受け持ったのは2010年8月からですが,構想自体はそのときからありました。
 出版事業部のメンバーを集めて,「こういうことをやりたい,責任は全部自分が持つから一緒にやってくれないか」と提案したんです。メンバー達も賛同してくれて,やりましょうということになったので,本格的に会社に提案しました。それが2011年2月の話ですね。
 会社には断られると思っていたんですけど(笑),思っていた以上にスムーズに企画が通って,気分良くスタートさせてもらうことができました。

4Gamer:
 すんなり通ったんですか。失礼ですが,ちょっと意外でした。

萩原氏:
 僕の上司である一井も徳丸も,「バックアップするからチャレンジしなさい」とOKしてくれました。

※取締役専務執行役員 コンシューマゲーム事業管掌 一井 克彦氏
※執行役員 キャラクター・コンテンツ事業統括 徳丸敏弘氏


4Gamer:
 ただ,事業としてやる以上は,利益を出すことが求められますよね。どうやって企画を通したんですか?

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萩原氏:
 正直に言って,やっぱり確固たる勝算はないわけですよ。
 ですから格好は付けずに,「最初は赤字になるのは間違いないですが,新しいファン層は必ず作りますし,絶対いい形でコンシューマの商品に返ってくるようにします。単行本の収益も含めて,5年以内には黒字化するのでやらせてください」とお願いしたんです。
 新しいゲームファンを増やすために,利益を取れない中で電子出版のような流行りものをやるより,読み物としての本のほうが絶対に印象に残るからと,自分の想いをストレートに伝えました。
 本業ではない出版の,ましてや紙媒体での挑戦をさせてくれたことには,本当に感謝しています。

4Gamer:
 「カプ本」をやることが決まってからの,出版社側の反応はどうでしたか? 素人目線だと,とくにゲーム情報誌にとっては,ライバルが増えるようなものだと思うのですが。

萩原氏:
 事前に出版社さんの方々にも話をさせてもらいましたが,別にケンカを売ろうというわけじゃないんです。
 ゲームユーザー全体というよりは,カプコンのファンであったり,表紙や漫画が面白そうだと思って買ってくれる人に向けたものを想定しているので,最新情報を先行で載せるようなことはしていないんですよ。
 もちろん,読み物として面白くするように努力はしていますが,ゲーム情報なら設定資料を載せたり,インタビューなら「ハギとこ!」でしゃべるような気軽な内容にしたりと,「カプ本」ならではのアプローチで,ゲーム情報誌とは差別化しています。基本的には,開発のメンバーが見せたいことを「カプ本」のスタッフが聞いて,それを載せるという感じですね。

4Gamer:
 では,ゲーム誌以外の出版社の反応はどうでしたか? こちらも,「カプ本」のコンテンツ内に漫画があるので,競合する部分はあると思うのですが。

萩原氏:
 いつもお世話になっている出版社さんには全部,「こういうことをやろうと思っています」という話や,漫画家さんの件で協力してほしいという相談をさせてもらいました。もちろん,ただお願いするだけではなくて,お互いにとっていい関係を作れるようにです。
 僕らも,出版業界をもう少しいい形で明るくしたいですし,出版業界に新しい層が入ってくれたらいいなとも思っているので。

4Gamer:
 ゲームとは別の形の企業間コラボといったところでしょうか。

萩原氏:
 そうですね。
 たとえば,伊藤 龍先生には「戦国BASARA」の漫画を「カプ本」と,秋田書店さんの月刊少年チャンピオンで描いてもらっているんですが,どちらかの漫画を読んで興味を持った人が,もう一方の雑誌を読んでもらうことも期待できる仕掛けを入れています。
 「カプ本」では真田幸村が主人公の「戦国BASARA3 Tiger's Blood」,月刊少年チャンピオンでは石田三成が主人公の「戦国BASARA3 Bloody Angel」と,連載の内容がザッピングになっているんです。
 実際,月刊少年チャンピオンの編集部の方からは,既存読者層からの評価は良く,初めて月刊少年チャンピオンを買ったという新しい層も入ってきたと聞いていますから,スタートとしては成功だと考えています。


「戦国BASARA3 Tiger's Blood」
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4Gamer:
 月刊少年チャンピオンの読者層に「戦国BASARA」を認知させられたことで,カプコンとしては,新しいファン層の獲得が期待できるというメリットもあるわけですね。

萩原氏:
 そうです。そういう人が増えれば,カプコンとしても,いい意味で「戦国BASARA」に返ってくることが期待できると思います。

4Gamer:
 ところで,なぜ月刊少年チャンピオンで「戦国BASARA」だったんですか? 「戦国BASARA」といえば,女性人気が高いという印象があるので,月刊少年誌での展開がちょっと意外だったのですが。

萩原氏:
 それは男性層の獲得ですね。
 確かに今の「戦国BASARA」では,女性層の勢いが一番ありますが,2年後,3年後の「戦国BASARA」を考えて,男性の新しい層を獲得しておきたかったんです。
 月刊少年チャンピオンだったというのは,編集部の方とは,以前から「何か一緒にやれたらいいね」と話をしていたので,その延長線上で,たまたまタイミングが合ったからという感じです。

秋田書店「週刊少年チャンピオン」公式サイトは「こちら」
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4Gamer:
 あと,「バイオハザード 〜マルハワデザイア〜」でいうと,本編は週刊少年チャンピオンで連載されていますが,Vol.1の「エピソード 0」やVol.2の「エピソード 0.5」は,「カプ本」でしか読めませんよね。今後の扱いはどうなるんですか?

萩原氏:
 「バイオハザード 〜マルハワデザイア〜」が単行本化されるときに,「カプ本」側のエピソードを含めた形で,秋田書店さんから出ることになります。カプコンとしては,出版社さんとタッグを組んだ漫画については,新しい層を獲得できれば十分という考えなんです。

「バイオハザード 〜マルハワデザイア〜」
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4Gamer:
 意地の悪い質問ですが,正直な話,これまでゲームと漫画のコラボで大成功した例はあまりなかったと思います。秋田書店側の反応はどうだったんですか?

萩原氏:
 話を持っていったときには,即答でOKしてくれました。売れる,売れないは,あまり考えないでくれたみたいです(笑)。

4Gamer:
 即答でOKとなった決め手は何だったと思いますか?

萩原氏:
 やっぱり,僕が宣伝として14年やってきた中で培った,人付き合いじゃないでしょうか。向こうは担当が変わっていきますけど,歴代の担当さんとは「何か一緒にやりたいね」とずっと話していましたし,担当が変わっても,前の担当さんとも付き合い自体は続いています。
 漫画家さんも,芹沢先生や伊藤先生はじめ,「カプ本 Vol.2」の表紙を描いてくれた真島ヒロ先生も,皆さん二つ返事で引き受けてくれました。ですから「カプ本」は,僕のこれまでの人付き合いの集大成でもあります。「カプ本」が出なくなったら,僕の人脈が途絶えたと思ってもらってもいいくらいです(笑)。

4Gamer:
 Vol.2の表紙を描いた真島ヒロさんは,講談社の週刊少年マガジンで連載している漫画家さんですよね。秋田書店とだけ組むというわけではないんですね。

カプ本 Vol.2
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萩原氏:
 Vol.2は「モンスターハンター3(トライ)G」の特集だったので,表紙は真島先生で行くと最初から決めていました。僕の中では,モンハンは真島先生とずっとやってきたというイメージがあったので。
 講談社さんの方に聞いてもらったら,すぐにOKの返事をもらえたので,真島先生には,辻本と藤岡,それと僕を交えた対談企画に出演してもらって,プレイ漫画も描いてもらったんです。
 「この人と一緒にやりたい」ということを一番大事にしていますから,OKしていただければ,これからも出版社さんの垣根を越えてお願いしていきます。

※「モンスターハンター 3(トライ)G」プロデューサー 辻本良三氏
※「モンスターハンター 3(トライ)G」ディレクター 藤岡 要氏


4Gamer:
 初めて雑誌を刊行するということで手探りの部分もあったとは思いますが,どのようなところに苦労しましたか?

萩原氏:
 形態としては書籍ですから,けっこう締切が早いんですよ。Vol.1でいうと,8月には校了しないと9月には発売できないので,実質,本格的な制作期間は3か月弱でしたね。校了と,僕が「モンスターハンターフェスタ'11」で全国を回っている時期が重なっていたので,気がついたらでき上がっていたという感じでした(笑)。

4Gamer:
 内容はどのようにして決めていったんですか?

萩原氏:
 まず,秋田書店さんの方や芹沢先生に話をしに行って,実際に制作を始めたのは4月,本格的に取りかかったのは5月でした。
 実際に制作が決まってからは,もともとの構想にプラスαを加えて,芹沢直樹先生には週刊少年チャンピオンで「バイオハザード 〜マルハワデザイア〜」の連載を描いてもらって,「カプ本」ではそのプロローグとなる「エピソード 0」を載せましょう,伊藤 龍先生にはザッピングで,「カプ本」では真田幸村篇,月刊少年チャンピオンでは石田三成篇を載せましょう,という感じで決まっていったんです。

4Gamer:
 実際に発刊されて,評判はどうでしたか?

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萩原氏:
 業界的には話題になったので,それは大きかったと感じています。ただ,事前の予想ほどは売れていないので,少し認識が甘かったというのが正直な感想です。内容についても,反省すべき点が山ほどあります。
 ともあれ,「カプ本」を買ってくれたという声がゼロではないのにほっとしました。アンケートも,しっかり書き込んでいただいたものが多く,皆さんちゃんと読んでくれているんだな,と感じられたのが嬉しかったです。中には厳しい意見もありましたが(笑)。

4Gamer:
 アンケートハガキでは,どのような意見が寄せられたんですか?

萩原氏:
 それは,Vol.2やVol.3を読んでもらえれば分かります。というのも,Vol.2では「読者の期待に応えるぞ」と,Vol.1で寄せられたユーザーさんの声を反映して詰め込んでいます。
 価格も下げましたし,読者プレゼントも入れました。「カプ本」オリジナルの設定画も入れましたし,付録には「モンハン探検記 まぼろしの島」「バイオハザード アウトブレイク サバイヴ」「モンスターハンター フロンティア オンライン」などのシリアルコードを付けました。重いという声もあったので,ページも減らしています(笑)。また,Vol.3ではDVD付録という新しいことにもチャレンジしています。次にまた方向性が変わっていたら,アンケートで新しい意見をもらったんだと思ってください(笑)。

4Gamer:
 ちなみに,Vol.2にシリアルコードをつけたのは,やはり販売促進の意味が大きいんでしょうか?

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「モンハン探検記 まぼろしの島」記事ページ
画像集#011のサムネイル/ゲームを売るために必要なのは認知と宣伝――カプコンのパブリシティ業務を牽引する萩原良輔氏に,Ustream番組や雑誌の自社出版など,異彩を放つ戦略の真意を聞いてきた
「バイオハザード アウトブレイク サバイヴ」記事ページ
萩原氏:
 販売促進効果は見込んでいますが,シリアルコードを付けた本当の意味は,「カプコンは,モバイル系コンテンツやソーシャルゲームもしっかりやっています」という本気を見せるためです。
 ソーシャルゲームに勢いがある現状では,カプコンのソーシャルゲームを思いっきり世に広めないといけません。やはり大々的に宣伝する必要があるんですが,アプリ系の雑誌だけでは,認知が足りないんですよ。それなら,まずは自社の本で展開してみようということです。
 あと,アプリ系の雑誌などには20も30もシリアルコードが付きますし,カプコンのソーシャルゲームのシリアルコードを付けても,どれだけ効果があるのかは読めないですよね。

4Gamer:
 アプリも数多くありますから,埋もれやすいですよね。

萩原氏:
 だったら,「カプ本」で1回シリアルコードを付けてみようよ,という実験的な意味も含まれているんです。
 好評だったらどんどん挑戦していけばいいし,失敗だったら「カプ本」以外の本や企画ではやらなければいいわけです。「カプ本」はまだ完成形じゃないから,そういったこともできるんですよ。100%の本ができるのはまだ先だというのは,そこなんです。
 ただ,携帯電話向けだけではパンチが弱いと思ったので,いろいろな層に向けてアピールしていきましょうということで,昔からノウハウと実績がある「モンスターハンター フロンティア」を含めて,合計3タイトル,4つ分のシリアルコードを付けることになったんです。

4Gamer:
 これからもシリアルコードのような付録は,積極的につけていくんでしょうか。

萩原氏:
 結果が出たらしばらくは続けていくとは思います。実際,「カプ本 Vol.3」でもコード付録を付けるのですが,「バイオハザード アウトブレイク サバイヴ」「みんなと モンハン カードマスター」「モンハン探検記 まぼろしの島」「モンスターハンター フロンティア オンライン」の合計4タイトルと,Vol.2よりもパワーアップしていますので,期待していてください。
 ただ,今の時代,どの雑誌も一斉にシリアルコードのような付録を付けていますよね。誰もが確実に売れる方向に流れているからなんでしょうけど,それだけに頼っていると,ダメになったときに手詰まりになります。付録にどっぷりと浸かるとそのうち痛い目に遭うのは分かりきっているので,スタッフには,今のうちに「次に何ができるか」も考えておくように言っています。

4Gamer:
 「カプ本」は,Vol.1が2011年9月,Vol.2が2012年12月と約3か月ごとに発売されましたが,Vol.3は少し間が開いて,2012年4月26日の発売となりましたよね。今後の発行スケジュールはどういう予定になっているんですか?

萩原氏:
 刊行のタイミングをはっきりと決めていたのはVol.2までですね。当たり前ですけど,やはりタイトルありきじゃないですか。
 東京ゲームショウでVol.1を出して,Vol.2のときは「モンスターハンター3(トライ)G」があるから2011年12月に出す,というところまでは決めていたんです。
 Vol.3は2012年3月の発行を考えていたんですけど,いろいろなバランスを考えると,次の期に持っていったほうがいいだろうということで,4月26日発売になりました。

4Gamer:
 「カプ本」を刊行したあとで,何か変わったと感じている部分はありますか?

萩原氏:
 「カプ本」を作って,出版と宣伝の部署間のパイプがしっかりとできたことは,良かったと感じていますね。

4Gamer:
 これまでは,そうでもなかったんですか?

萩原氏:
 やっぱり別部署だと,現場同士でなかなかうまくコミュニケーションが取れないところがあるんですよ。
 「カプ本」は,出版の一部メンバーを中心に進めたプロジェクトではありますけど,メンバーには「今までやってきた宣伝という部分を駆使して,出版と宣伝の皆に協力してもらいなさい」と指示したんです。今回,「カプ本」を通じて,それがうまく一体化できて,効果も出てきた感はありますね。

4Gamer:
 具体的には,どのようなところで効果があったんですか?

萩原氏:
 たとえば出版のメンバーだと,今までは本を作ることしかしていなかったのが,その意識が変わるんですよ。
 「カプ本」の中で,自分達が作った本を紹介する記事を担当させることで,「こういう風に宣伝したい」「こうしたら売れるんじゃないか」というように,宣伝を考えるようになるんです。
 宣伝を覚えれば,自分達が作った別の本を出すときにも,どういうタイミングで出したらいいか,同じ気持ちで取り組めるようになるじゃないですか。ですから,チラシを作るといった宣伝のような仕事も徹底的にやらせています。

4Gamer:
 宣伝側には,どんなメリットがありましたか?

萩原氏:
 「カプ本」を宣伝媒体として,どういう風に使っていくかといった部分ですね。うまく「カプ本」と連動させることで,ユーザーさんがどういった情報を求めているのか,タイトルごとの素材をリリースとして出すタイミングを研究できるようになりました。
 これからは,「カプ本」のアンケートなどを見ながら,ユーザーさんの顔がもっと見えるようにしていきたいですね。

4Gamer:
 「カプ本」には,新しいユーザー層を獲得してコミュニティを作るだけでなく,仕事の幅を広げるというか,人材育成という意味もあったんですね。

画像集#032のサムネイル/ゲームを売るために必要なのは認知と宣伝――カプコンのパブリシティ業務を牽引する萩原良輔氏に,Ustream番組や雑誌の自社出版など,異彩を放つ戦略の真意を聞いてきた
萩原氏:
 草の根的な活動ですが,そういう育成の意味も含めて,時間をかけてゆっくりとやっていこうかなと思っています。ビジネスとして「あの本はどうなっているんだ」といつかは経営に言われるので,ごまかせるのはあと1年くらいでしょうけど(笑)。

4Gamer:
 どのあたりで黒字化できそうだと考えていますか?

萩原氏:
 2012年夏までには単行本を出せると思うので,かけたコストに対してどれだけ見返りがあるのかも見えてくるはずです。そのあたりの時期で,その部分のバランスをとりつつ,「カプ本」をもっと求めやすく,大きなものにしていくかを,具体的に考えていくことになると思います。

4Gamer:
 今後,「カプ本」ではどのような完成形を目指していくのでしょうか。

萩原氏:
 「ハギとこ!」と合わせて,「カプ本」は2012年度に僕自身が一番力を入れなければいけない部分だと考えています。「カプ本」で商品の宣伝をしたいし,出版業界の活性化もしたいしと,まだまだやることは山積みです。
 一定の成果は得られましたが,このままだと事業としては失敗するだろうという危機感も当然持っています。新しいことに取り組んだこと自体を笑われることはないでしょうけど,絶対に失敗はしたくないですから,今後はもっと労力を割くつもりです。
 作った以上は,意地でも3年,5年と「カプ本」を続けていきたいですし,継続させるためには売上を増やさないといけないので,いろいろな仕掛けをもっと考えないといけません。継続させるという難しさはありますが,方向性は自分の中で見えてきているので,ユーザーさんの声を聞きつつ,これから本格的にやろうと思っています。

4Gamer:
 継続することが大事だと。

萩原氏:
 ええ。自分の中で100%のものになったと思えるようになれば,誰かに任せるでしょうけど,急ぐと自分の中でのモチベーションも続かないので,そこはゆっくり目指していこうと考えています。
 3年以内には,気軽に手に取れる隔月刊くらいにはしたいですし,5年後にはそんなに分厚くなくてもいいので月刊になって,もっといえば派生して,タイトルごとの本が生まれていれば面白いと思っています。

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