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話題の爽やか系変態ラブコメ第2弾! 「放課後ライトノベル」第31回は『変態王子と笑わない猫。2』で,やっぱり今日も本音がダダ漏れなのです
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印刷2011/02/19 10:00

連載

話題の爽やか系変態ラブコメ第2弾! 「放課後ライトノベル」第31回は『変態王子と笑わない猫。2』で,やっぱり今日も本音がダダ漏れなのです



 もう何かあれですよ,毎回毎回,とりあえず冒頭にゲームとかアニメとかの話をしたあとに,無理やり話をライトノベルに持っていくってパターンはどうなんですか?

 冷静に考えればこのコーナーは“旬のライトノベル”を紹介するコーナーなのだから,モンハンとかドラクエの話なんて別にいらないんですよ。いや,モンハンやドラクエの話題はゲームだから,4Gamer的にはギリギリセーフかもしれないが,ジョジョとかヤマトの話なんて,もうゲームともライトノベルとも関係ないじゃないですか。ちょっとした世間話から自然に導入するつもりが,明らかに不自然になってますよ!

 などと,このコーナーの冒頭に対する疑念を投げかけるフリをしつつ,いかにキュゥべえが腹黒いかについて「魔法少女まどか☆マギカ」への熱い思いをたっぷり6時間かけて書いて送ったところ,担当編集様から「柿崎さんはいつもそうだね。前フリが本文より長いなんて,わけが分からないよ(笑)」と言われ,ボツになってしまいました。ひどいよ……こんなのあんまりだよ……。

 ということで,今回はシンプルにいきましょう。今回の「放課後ライトノベル」で紹介する“旬のライトノベル”は,新人賞作品でありながら,MF文庫Jのレーベル史上,初動売り上げNo.1を記録した話題作の2作目『変態王子と笑わない猫。2』だ!

話題の爽やか系変態ラブコメ第2弾! 「放課後ライトノベル」第31回は『変態王子と笑わない猫。2』で,やっぱり今日も本音がダダ漏れなのです
『変態王子と笑わない猫。2』

著者:さがら総
イラストレーター:カントク
出版社/レーベル:メディアファクトリー/MF文庫J
価格:609円(税込)
ISBN:978-4-8401-3800-0

→この書籍をAmazon.co.jpで購入する


●善良な好青年(?)が変態王子と呼ばれるまで


 本作の主人公・横寺陽人(よこでらようと)は煩悩にまみれた高校2年生。水着を愛するあまり,校庭のあるポイントからプールが覗けるという理由で陸上部に入部し,女だてらに“鋼鉄の王”の異名をとる部長のスパルタ特訓にも耐えて,休まず練習に参加しプールを覗き続けた。

 常に煩悩だらけの横寺だが,それと同時に彼はその煩悩を隠し通す建前のうまさも持っていた。しかし,そのことが災いしてついつい調子の良いことを言ってしまい,最初は断ろうとしたものの,陸上部の次期部長に任命されてしまう。

 横寺は,こうした建前ばかりで,なかなか本音が言えない自分に嫌気が差していた。そんなとき,彼は友人のポン太からある噂話を教えてもらう。それは,一本杉の丘にまつられている「笑わない猫像」にお供え物を捧げると,自分がいらないものを不思議な力で誰かに押し付けてくれるというもの。

 駄目で元々と,お供え物にするつもりの抱き枕のバーバラさんを抱えて,建前を取り去ってくれるよう,笑わない猫像にお参りをした横寺。その翌日,恐ろしい事態が彼を待っていた。建前を言えないどころか,思ってることが次々と勝手に口から出ていくようになってしまったのだ。

 元々,頭の中が煩悩で溢れ返っていた彼にとって,この状況は非常に危険であった。初対面の女子をぺちゃぱい呼ばわりするわ,“鋼鉄の王”に向かってどうしてスパッツをはかないんだと激昂するわ,クラスメイトにセクハラ発言を連発するわで,気がつけば「変態王子」の称号を与えられることに……。


●あなたの好みは? 個性豊かな3人のヒロイン!!


 笑わない猫像の力で,本音だけでなく常に妄想や願望を垂れ流すようになってしまった,横寺の語りだけでも充分に楽しい本作。それに加えて,そんな変態王子を取り囲む3人のヒロインもそれぞれ魅力的なのだ。

 一人は,横寺の一年後輩の女の子,筒隠月子(つつかくしつきこ)。元々は感情表現豊かで泣き虫な性格だったのだが,その性格を変えようと,笑わない猫像にお参りしたことによって,本音がだだ漏れの横寺とは逆に,常に無表情になってしまった。

 どうにかして本音を取り戻すために,自分と同じ境遇の横寺と協力して行動をする月子だが,途中でいろいろなハプニングが起こり,横寺に押し倒されたり,裸を見られてしまったりもする。そんなときも当然無表情なのだが,決して感情をなくしているわけではない。そんな無表情の下で揺れ動く月子の心情を想像しながら読むととっても楽しいぞ!!

 もう一人は,横寺と同学年の少女,小豆梓(あずきあずさ)。彼女は横寺が笑わない猫像に取り去ってもらった「建前」を押し付けられてしまい,本音を言えず建前ばかりしゃべってしまう,強制的なツンデレ状態になってしまった。

 そして最後の一人が,陸上部の部長「鋼鉄の王」。鬼軍曹も裸足で逃げ出すような,絶対君主制で陸上部を支配し,倣岸不遜な態度を崩さない堅物キャラ。しかし,その正体は実は……。
 これらバラバラな性格の3人のヒロインが,変態王子こと横寺に対して三者三様のリアクションをすることで,それぞれが面白い会話を生み出してくれるのだ。


●新刊は夏休み×お泊り×巨大猫像!?


 2011年1月に発売された2巻で描かれるのは,新学期を目前に迎えた夏休み終盤の出来事。横寺が家に帰るとそこに待っていたのは,家が消滅しているという衝撃の事態だった。何が起こったか調べようにも,家族も近隣住民も町内会のツアーに出ていてどうしようもない。助けを求め,月子に電話をした横寺は彼女の口からさらなる衝撃の言葉を聞く。

「今夜わたしの家に泊まるですか」

 そんなお楽しみのお泊りタイムの中で,横寺は筒隠家の土蔵の中に鎮座する,巨大な笑わない猫像を発見する。果たして家の消失と,この巨大猫像は関係しているのか? そして,横寺の家は消滅したまま,筒隠家での宿泊生活は二日目に突入。鋼鉄の王や沖縄旅行中だったはずの小豆梓も巻き込み,さらに台風まで訪れて,横寺のお泊りライフはますます混沌としていく……。

 そういったわけで,女の子の家にお泊りという素敵なイベント(お風呂,夜這い,その他いろいろ)が目白押しだが,それと同時に結構きわどいテーマにも話を広げていくのが,このシリーズの魅力だ。

 ヒロイン達の悩みに対して,堂々と正面から踏み込んでいけるのは,恥も建前も外聞もない「変態王子」だからこそ。
 ラブコメとしてももちろんだが,同時に青春小説としても高いクオリティを持つ『変態王子と笑わない猫』。今後ますます話題に上がることは間違いない。もしまだ読んでいないなら,今からでも読むことをお勧めしておきたい。

■まだまだある,変態さんが主人公のライトノベル

『えむえむっ!』(著者:松野秋鳴,イラスト:QP:flapper/MF文庫J)
→Amazon.co.jpで購入する
話題の爽やか系変態ラブコメ第2弾! 「放課後ライトノベル」第31回は『変態王子と笑わない猫。2』で,やっぱり今日も本音がダダ漏れなのです
 さて,「変態王子」ほどの直接的なニックネームは珍しいが,ここまで酷いあだ名を付けられていなくても,変態が主人公のライトノベルは結構あるのだ。
 例えば,『変態王子と笑わない猫』と同じMF文庫Jから出ている,本連載の第14回で紹介した『えむえむっ!』(著:松野秋鳴)の主人公は,女の子に殴られたり,罵倒されたりすると,とっても気持ちよくなってしまう重度のドMさん。名前は砂戸太郎なのにねえ。ちなみに右に掲載した表紙ではヒロイン二人に椅子代わりにされて反抗的な目つきをしているが,表紙をめくってみると……。
 次なる変態さんは,西尾維新の『化物語』(講談社BOX)の主人公・阿良々木暦。最初の頃は結構まともなツッコミキャラだった気がするのだが,気がついたら女子小学生へのセクハラが日常茶飯事になったり,女の子の眼球を舐めたがったりと上級者向けの変態さんに。
 そして,最後に紹介するのは,竹井10日の『10歳の保健体育』(一迅社文庫)の主人公・姫武静姫。女子の着替えが覗きたいからという理由で,女装して高校に入学したり,幼馴染みのストッキングを破りパンツを下ろしながら,「つい流れで……」と言っちゃうような変態……というか,ここまでいくともう犯罪者だな。
 今回紹介した以外にも,この世には変態さんが出てくるライトノベルはたくさんあるので,もしそのようなライトノベルを見つけてしまったら,小さな子供の手の届かないところにそっと隠しておこう。お兄さんとの約束だよ!

■■柿崎憲(ライター/変態じゃないよ紳士だよ)■■
『このライトノベルがすごい!』(宝島社)などで活動中のライター。今回,いろいろな事情によって締め切りがアレなことになった柿崎氏。「『奇跡も,魔法も,あるんだよ』という言葉を信じて頑張りました。ありがとうさやか! さようならマミさん!!」と,額の汗を拭きながら爽やかに不穏当なコメントを残してくれましたが,今度締め切りがアレしたらマミマミしちゃいますので,そのつもりで。
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